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チグリジアとは?特徴・花言葉・誕生花・種類・育て方など

チグリジアとは?特徴・花言葉・誕生花・種類・育て方など

チグリジアは、夏にとても珍しい花を咲かせる植物です。花言葉には誇りに思う、私を愛して等があります。

今回は、チグリジアの花言葉や誕生花、さらに風水や育て方等についてご紹介します。

チグリジアとは?どんな花?

チグリジアは日本での流通がまだ多くない事もあって、実物を見たことがない人の方が多数だと思います。強い個性を持つ美しい花で、その姿には息を吞むようなインパクトがあります。

まずチグリジアの特徴や歴史をご紹介しましょう。

チグリジアの特徴

チグリジアはアヤメ科チグリジア属の多年草で球根植物です。

葉は剣のような細長い形をしており、葉先が尖っていて、縦方向に筋があります。

花の時期になると花茎の先には3~5つ程度のつぼみが付きます。外側に大きな3枚の花びら(外花被)があり、内側にも小さな3枚の花びら(内花被)を持ちます。夏の暑い時期に蝶のようにも見える三角の形をした花を咲かせます。

花の大きさは直径10cmあまりです。花の中央部はくぼんでいて、盃のような形をしています。

何より特徴的なのは、この花の中央部のくぼみに見られるまだら模様です。まるで虎の顔のように見えることから、トラユリとも呼ばれます。

チグリジアの名前の由来もラテン語で虎を表す「チグリス」です。

花の色は赤をはじめとし、ピンク、黄色、白等があります。

まだら模様は濃い赤色をしていることが多く、花びらの色とまだら模様の対比がハッとするようなインパクトを生み出しています。

チグリジアはこのように変わった姿をした花なのですが、一日花なので朝開花したら夕方にはしぼんでしまいます。その事からも、なかなかお目にかかれないレアな花といえますね。

チグリジアの歴史

チグリジアの原産地はメキシコです。中南米を中心に分布しています。

原種の色は赤色だったとされ、およそ600年前に栄えたアステカ文明時代のメキシコの人々は、チグリジアを食用としていたと伝えられています。

どの部分をどのような調理法で食べたのかは謎に包まれていますが、メキシコでは昔からダリアの球根を食べる習慣があったので、同じようにチグリジアの球根も食されていたのかもしれませんね。

チグリジアが日本に入ってきたのは近代になってからで、日本での歴史はまだ浅い花です。しかし園芸品種が流通するようになり、日本でも栽培する人が少しずつ増えています。

チグリジアの別名

別名として、日本ではよくトラユリ(虎百合)やタイガーリリーと呼ばれますが、実はユリ科のオニユリの別名も同じくトラユリです。ちょっと紛らわしいですね。

オニユリの英名はタイガーリリーのため、そのまま和訳した「トラユリ」がオニユリの別名にもなっているようです。

対してチグリジアの英名にはTiger fiower(虎の花)、Shell flower(貝殻の花)等があります。また、Tiger lily(タイガーリリー/トラユリ)とも呼ばれます。

このように国内外でチグリジアとオニユリは同じ「トラユリ」や「タイガーリリー」という名前で呼ばれ、特に日本では両者が混同される事もあるようです。

チグリジアとオニユリは全く違う花なので、チグリジアの個性的な特徴を知っていれば、どちらの花の事を指しているのか区別出来そうですね。

ディズニー映画としても有名な『ピーターパン』の物語に、タイガーリリーという名前の女の子が登場しますが、彼女はネイティブアメリカンの酋長の娘でした。

このことから女の子の名前はおそらくチグリジアが由来でしょう。ちなみに、ネイティブアメリカンはチグリジアの事をヒョウの花という意味の「オセロソチトル」と呼んでいたそうです。

また、日本でのチグリジアのもう一つの別名としてトラフユリ(虎斑百合)があります。こちらは虎の斑(まだら)模様がある百合の花という意味なので、この花のみが持つ別名ですね。

チグリジアの花言葉

チグリジアはどの色の花も共通の花言葉を持ちます。

花言葉には誇らしく思う、鮮やかな場面という明るいイメージのものと、私を愛して、私を助けてというどこか切羽詰まったようなイメージのものがあります。

どうして印象の全く違う花言葉を併せ持つのでしょうか。

チグリジアの花言葉の由来

まずは誇らしく思う、鮮やかな場面という花言葉からみていきましょう。これらはチグリジアの花の姿や特徴が由来となっています。

チグリジアはとても個性的で派手な花なので、咲き誇った姿には思わず目を奪われてしまいます。そのハッとするような印象を与える姿がこれらの花言葉の由来になっています。

また、鮮やかな場面という花言葉には、チグリジアの花もちの短さも関係しています。花が楽しめるのが短時間だからこそ、目に焼き付くような強烈なインパクトがありますよね。

それでは私を愛して、私を助けてという花言葉にはどのような由来があるのでしょうか。

これらは、前述の花言葉の由来に深く関係しています。

チグリジアの開花時間はとても短いので、美しく咲き誇ったイメージは長く保てず、すぐにしぼんでしまいます。

短い命なのだから、美しく咲いているうちに見てもらいたい、なのにすぐしぼんでしまうので助けてほしい、といったチグリジアの悲痛な思いが込められている花言葉だといえます。

そして、私を愛してという花言葉には、怖い虎の顔のようなまだら模様を持つけれど、愛して欲しいといった意味合いも込められています。

こうしてみると放っておけなくなるような、そんな花言葉ですね。

チグリジアの花を贈るシーンとお相手としては、誇らしく思うという花言葉から、特別な事を成し遂げた友人や家族等が挙げられます。

そして誇らしく思う、鮮やかな場面の花言葉に当てはまるシーンとお相手は、素晴らしい経験や楽しい思い出を共有した友人等が挙げられます。

しかしこの花の切り花を贈るのは一日花であることから流通がほとんどなく、かなり困難です。

切り花ではなく開花前の状態の鉢植えならば、時期が限られてしまいますが園芸好きなお相手にはプレゼント可能ですね。

チグリジアの球根は、園芸店などでも何個かまとまって売っている場面が多いので、気心の知れた友人等と球根を分け合って、育てる楽しみを共有するのも良いかもしれませんね。

チグリジアの誕生花

誕生花は9月1日となっています。一般的なチグリジアの開花時期より少し後なので、誕生花として贈るのは鉢植えでも難しいかもしれませんが、この誕生花の事を話題の一つとしてお話するのも良いかもしれませんね。

チグリジアと風水

花を育てることそのものが風水的には良い気を呼び込むとされていますが、まず、チグリジアを鉢植えで育てる場合はプラスチック製ではなく陶器の鉢で育てましょう。

陶器が「土」の気を持つのに対し、プラスチックの鉢は「物」なので、気が宿っていません。ですから生命のある花を育てるのにはあまり良くないとされています。

それではチグリジアの花の持つ色ごとに、植えると良い効果を期待できるとされる方角をみていきましょう。

チグリジアの白色の花は方角に左右されることなく良い気をもたらします。ただ、他の色と一緒に育てるよりも単色で育てるのがおすすめです。他の色の持つ作用に影響されやすいからです。

金運アップには西に黄色いチグリジアの花を植えると良いでしょう。

恋愛運アップには東南の方角にピンク色のチグリジアを植えるのが効果的です。

勝負運アップには、東南の方角に決断を表す赤色のチグリジアを植えると良いパワーをもらえます。

いずれにしても、綺麗に咲かせるためにはその花に適した環境で育てるのが一番だと言えます。無理のない範囲で風水を取り入れてみてくださいね。

チグリジアの種類・色

チグリジアには世界中に30種類以上の品種があります。日本で流通しているのはチグリジア・パヴォニアという品種ですが、その中の代表的な花の名前と特徴をご紹介します。

アルバ

花びらは白色で、中央部のまだら模様は濃いワインレッドです。落ち着いていて上品な印象があります。

カナリエンシス

クリーム色のようなパステル調の黄色の花びらで、花の中央部には濃い赤色のまだら模様があります。優しい印象を与える花です。

スペシオサ

くっきりとした赤色の花びらを持つ品種で、特徴的なのは中央部のまだら模様に黄色の縁どりがある事です。そしてまだら模様は濃い赤色の中に白い斑点があります。一度見たらずっと心に残るような強いインパクトを持つ花です。

オーレア

濃い黄色の花びらを持ち、花の中央部には濃い赤色のまだら模様があります。黄色と赤色のコントラストが見事で迫力があります。

チグリジアの仲間

同じアヤメ科の仲間としては日本ではおなじみの花であるハナショウブ等が挙げられます。5月から6月にかけて花を咲かせ、公園等の公共施設でも目にする機会の多い花です。

花はチグリジアと似ているとは言い難いですが、剣のような細長い葉の形は類似しています。ハナショウブの花言葉には「優しい心」、「嬉しい知らせ」等があります。

チグリジアに似た花・違い

とてもよく似た花としてシペラ・コリーフォリアが挙げられます。アヤメ科シペラ属の花で、原産地は南米です。

特に、チグリジアのオーレアやアルバと非常によく似ていて、一目見ただけでは区別がつかないほどです。

シペラ・コリーフォリアは黄色の花で、チグリジアと同じく3枚の外花被と内花被を持ち、中央部にワインレッドのまだら模様があるのもそっくりです。

このように両者はとてもよく似た花ですが、大きな違いは、シペラ・コリーフォリアのまだら模様は虎の顔のようには見えない事です。また、花のサイズも花径6cmとチグリジアより小ぶりです。

シペラ・コリーフォリアもかなり珍しい花ですが、最近は日本でも球根が流通するようになりました。

チグリジアの季節・開花時期

チグリジアは春に球根を植え付けると6月から8月の夏の時期に開花します。花もちは咲いた日の朝から夕方までで、およそ8時間と言われています。花が咲いてしばらくすると葉が枯れてきて、その後休眠期に入ります。

チグリジアの育て方・ポイント

チグリジアを元気に育てるポイントは日当たりと風通し、そして花が終わった後の球根の管理にあります。

チグリジアの原産地は温暖で乾燥した気候です。暑さには強いので夏の暑さ対策は必要ありませんが、反対に寒さにはとても弱いので、球根の状態でも気温が5℃以下にならない室内で貯蔵します。

チグリジアの用土

乾燥気味の環境を好むため、水はけのよい土を選びます。園芸用培養土でも構いませんが、自分で作る場合は鉢植えは赤玉土の小粒を6割、腐葉土3割、川砂1割を混ぜた用土を作ります。

庭植えの場合は、庭土に腐葉土やたい肥をよく混ぜ込み、水はけの良い土にします。

植え付けの時期は気温が上がる4月中旬から5月中旬頃が良いでしょう。

鉢の選び方

5号鉢に3球程度の球根を植え付けるのが適しています。一日花である事に加え、一つの球根がつける花の数も少なめなので、どちらかというと同じ鉢に複数の球根を植えた方が見応えがあります。

庭植えの場合は10㎝程度の間隔を空けて植えつけます。

日当たりや置き場所について

春から夏にかけての生育期には日当たりの良い場所が適しています。

特にチグリジアの特徴であるまだら模様は日当たりが良くないとはっきりと出ない場合があるので、太陽の光がしっかり当たる場所に置くと良いでしょう。庭植えの場合は日当たりの良い場所を選んで植えましょう。

水やりについて

鉢植えの場合は、植え付け時は水をたっぷりと与えますが、以降は土の表面が乾いたら水を与えます。夏は特に水の与え過ぎで高温多湿になり、球根が腐ってしまう場合があるので注意が必要です。

庭植えの場合の水やりは、自然の降雨に任せて構いません。夏に雨が何日も降らず地面がカラカラに乾燥している場合は水を与えます。

肥料について

球根の植え付け時に緩効性の化成肥料を用土に混ぜ込みます。

鉢植えの場合、発芽以降は10日おき程度の割合で液体肥料を施します。

庭植えの場合は、肥料はほとんど必要ありません。むしろ肥料のやりすぎは球根が腐る原因となりかねないので注意が必要です。

支柱を立てる

花茎は細長いため土際から倒れてしまう事があるので、支柱を立てておくと良いでしょう。球根の植えつけの際に、少し深めに植え付けると茎が倒れにくくなります。

増やし方

チグリジアは分球や種をまくことで増やすことが可能です。

分球は花が終わった後、球根を掘り上げる時に親球に付いている子球を取ります。これを室温で貯蔵し、翌年の春に親球と同じように植え付けます。

種を取る場合は花が咲き終わった後そのままにしておきます。できた種を乾燥させて保管し、4月から5月中旬頃にまきます。

花が終わったら

咲き終わってしぼんでしまった花は摘み取ります。一本の花茎に複数の花が咲くので、しぼんだ花を取り除く際に他の花のつぼみを傷つけないよう注意しましょう。

植えっぱなしはNG

寒さに弱いので、全ての花が終わり葉が黄色くなり始めたら休眠の準備をします。鉢植えの場合は球根を掘り上げても良いですし、そのままの状態で乾燥させ、鉢ごと室内に移動させての冬越しも出来ます。

庭植えの場合は球根を掘り上げます。掘り上げた球根はよく乾燥させて室温で保管します。

病気や害虫について

病気や害虫の心配はあまりない花ですが、何年も同じ場所に植えていると病気が出やすくなります。

鉢植えの場合は毎年新しい用土を準備しましょう。庭植えの場合は3年程度で植える場所を変えると良いでしょう。

まとめ

チグリジアの花についてのご紹介をしましたが、いかがでしたか。

チグリジアは不思議な魅力があるレアな花で、栽培も比較的簡単なので、興味のある方や実物が見てみたい方はぜひ育ててみてくださいね。

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