急須の準備や茶葉の後片付けが不要な「粉末緑茶」。
手軽に緑茶を作れるため、多くの方が一度は利用したことがあるのではないでしょうか?
便利で人気のある粉末緑茶ですが、危険だという声もあるようです。
こちらの記事では、粉末緑茶が危険といわれる理由や注意点、緑茶の効能やメリットなどについて解説します。
粉末緑茶が危険といわれる理由
粉末緑茶が危険といわれる理由を見ていきましょう。
ダニが発生する可能性がある
粉末緑茶を保存する環境や条件によっては、ダニが発生する可能性があります。
小麦粉や薄力粉などの粉ものにダニが発生することがある、というのは聞いたことがあるのではないでしょうか? 粉末緑茶も粉ものであるため、場合によってはダニが発生してしまう可能性があるのです。
一般的に、温度20〜30度、湿度60〜80%の環境ではダニが発生しやすいといわれています。粉ものなどの食品だけでなく、布団やカーペットなどの家具、食べかすなどのタンパク質がある環境でも発生しやすくなります。
粉末緑茶を保存する場合は、上記の条件がそろわない場所を選びましょう。保存する際には、密閉容器に入れ、涼しい場所に置いておくのがおすすめです。
酸化しやすい
お茶は空気にさらされると酸化してしまい、風味が落ちてしまうことがあります。特に粉末緑茶は、茶葉の緑茶よりも酸化しやすく、風味が落ちやすいといわれています。
そのため、粉末緑茶はできるだけ空気に触れないよう、密閉容器に入れて保存することが大切です。
粉末緑茶が危険って本当?
粉末緑茶が危険といわれるのは、適切ではない保存状態や飲み過ぎによるものです。
そのため、基本的には粉末緑茶が健康に悪いということではないといえるでしょう。
保存方法や飲む量に注意し、安全に楽しみましょう。
粉末緑茶の保存方法
粉末緑茶は開封後、できるだけ早く飲みましょう。上述した通り、粉末緑茶は空気に触れることで酸化していきます。また、ダニなどのリスクもあるため、特に湿気の多い梅雨や夏は早めに飲み切ることをおすすめします。
商品によって賞味期限・消費期限は異なりますが、開封後1〜2週間ほどで使い切るのが良いでしょう。
早く飲み切ることが難しい場合は、個包装タイプの粉末緑茶を購入するのがおすすめです。1回ずつの使い切りタイプのため、劣化やダニなどを気にせず飲むことができます。
そして、粉末緑茶を安全に楽しむには冷蔵庫や冷凍庫で保存するのが良いといえます。空気に触れたり、水分を吸収したりするのを避けるため、容器や食品保存用袋をしっかりと密閉しましょう。不安な場合は二重にして保存するのもおすすめです。
粉末緑茶を飲むときの注意点
粉末緑茶を飲むときの注意点について解説します1。
カテキンの過剰摂取による便秘
緑茶に含まれるカテキンには収れん作用があります。この収れん作用により、腸の粘膜のけいれんが抑制されます。腸のけいれんが抑制されることで便が固くなり、便秘になる可能性があります。
緑茶の飲み過ぎによるカテキンの過剰摂取には注意しましょう。特に、普段から便秘気味の方は飲む量に気をつけた方が良いといえます。
鉄分の吸収を妨げる作用
粉末緑茶に含まれているカテキンやタンニンには、鉄分の吸収を妨げる作用もあります。
そのため、過剰摂取すると体内の鉄分吸収を阻害し、鉄不足になる可能性があります。鉄不足になると貧血などの症状を引き起こします。
そのため、貧血気味の方や鉄剤を内服している方は、緑茶の飲み過ぎに注意した方が良いといえます。
カフェインの過剰摂取による不眠や体調不良
カフェインやコーヒーや紅茶だけでなく、緑茶にも多く含まれています。特に、粉末緑茶は茶葉でいれた緑茶よりもカフェインが多く含まれているといわれています。
カフェインは適度に摂取すれば効果的ですが、摂取しすぎると嘔吐や下痢などの症状、覚醒作用による不眠を引き起こすことがあります。
厚生労働省によると、カナダ保健省(HC)は「健康な成人は最大400mg/日(コーヒーをマグカップ(237ml入り)で約2杯)までとする」と注意喚起をしているそうです2。
緑茶以外のコーヒーや紅茶、その他のお茶などでもカフェインを摂取する場合は、1日の総摂取量が目安を超えないよう注意しましょう。
シュウ酸の過剰摂取で尿路結石のリスクが上昇
粉末緑茶には、尿路結石の原因となるシュウ酸も含まれています。緑茶に特に多く含まれているというわけではないため、適度に飲んでいる場合は問題ありません。
しかし、毎日のように大量に緑茶を飲んでいると尿路結石を引き起こす可能性が高まるでしょう。
沈殿しやすい
粉末緑茶は作る際にお湯や水で溶かしても、粉が溶け切らず沈殿しやすいことがあります。そのため、定期的にかき混ぜなければ底の方だけ濃くなってしまいます。
濃度や栄養成分が均等になるように、最初の段階でお湯でしっかり溶かし、しっかりとかき混ぜることが大切です。
緑茶の効能
飲み過ぎには注意する必要がありますが、緑茶にはさまざまな栄養素が含まれており、健康面での効果が期待できます。
感染予防効果
緑茶の効能としてよく知られているものの1つに、感染予防効果があります。
研究によると、緑茶を定期的に摂取している場合、インフルエンザの感染率や一部の風邪の症状が軽減されるそうです。また、緑茶に含まれるカテキンによるうがいで、インフルエンザの発症を防止できる可能性があることが示されました。
血圧への効果
緑茶は血圧にも良い効果をもたらすといわれています。
研究によると、お茶の摂取期間が長いほど(3カ月〜)、血圧に良い効果をもたらしたそうです。そして、お茶の種類は紅茶より緑茶の方が降圧効果がより強く作用したといわれています。
高血圧はさまざまな生活習慣が影響しているため、緑茶だけで防げるわけではありません。しかし、適度に飲み続けることで血圧に良い効果をもたらす可能性もあるといえるでしょう。
ダイエット効果
緑茶に含まれるカテキンには、体脂肪や脂質を調節したり、血糖値を改善したりする効果があるといわれています。
そのため、ダイエット中にもおすすめの飲み物といえるでしょう。また、体脂肪や脂質、血糖値が気になる方で普段ジュースやお酒を飲んでいる場合、緑茶に置き換えてみるのも良いといえます。
全死亡のリスク減少
多くの研究で、緑茶を習慣的に摂取する場合、男女の全死亡リスクが減少するといわれています。
具体的には、1日3〜4杯の緑茶を摂取することで、男性は12%、女性は13%の全死亡リスクが減少するとされています。
緑茶に含まれるカテキンに血圧や脂質、体脂肪を調節したり、血糖値を改善したりする効果があるといわれていること。カフェインに血管内皮の修復を促進し、血管を健康的に維持する効果があること。さらに、カフェインには気管支拡張作用もあり、呼吸器機能を改善する効果があることなどが理由なのではないかと考えられています5。
口腔の健康状態の改善
研究によると、緑茶を飲むことで口腔の健康状態を改善できる可能性があるそうです。
しかし、この研究のほとんどが人間を対象としたものではなく、必ずしも効果があるとは言い切れないため、今後さらなる研究が必要だと考えられています。
認知機能を改善する可能性がある
ある研究によると、カフェインやテアニンなどの緑茶に含まれる栄養素が、認知や気分、脳の機能に効果をもたらす可能性があるそうです。
また、他の研究でも緑茶が中年および高齢者の認知障害になるリスクを64%低下させることと関連していることが示唆されています6。
緑茶が認知機能を改善する効果については、今後さらなる研究が必要だと考えられています。
美容効果
粉末緑茶には、ビタミンCが豊富に含まれています。そのため、肌のたるみやシミの防止、美白効果などが期待できます。
健康面だけでなく、美容面での効果も期待できるのはうれしいポイントです。
粉末緑茶のメリット
保存環境や飲む量によってはリスクもある粉末緑茶ですが、メリットもあります。
手軽に作れて、アレンジもしやすい
粉末緑茶の最大のメリットは、急須の準備や茶葉の後片付けが不要なところです。お湯を注ぐだけですぐに飲める点がとても便利です。
また、料理やお菓子作りなどに使えて、アレンジがしやすいところもメリットといえます。天ぷらの抹茶塩やお茶漬け、クッキー、緑茶ハイなど、アレンジ方法はさまざまです。
素材番号 :58107231
栄養成分を摂取しやすい
緑茶の茶葉にはカテキンやテアニン、ビタミンなどの栄養が豊富に含まれています。
しかし、茶葉で緑茶を飲む場合、これらの栄養素を30%ほどしか摂取できないといわれています。粉末緑茶であれば茶葉を丸ごと使用しているため、その分栄養をたくさん摂取できると考えられています。
粉末緑茶と抹茶の違い
粉末緑茶と抹茶の違いは原材料や茶葉の育て方にあります。
まず、粉末緑茶は緑茶・煎茶を粉状にしたものです。日光に当てて茶葉を育てるため、カテキンの量が多く、テアニンの量がやや少なめになります。カテキンの量が多いことで渋みは出ますが、生産性が向上するため製造コストが比較的低いといえます。
一方、抹茶は碾茶(てんちゃ)という茶葉が原材料です。この茶葉を日光を遮って育てることで、テアニンの量が多くなります。また色も深みのある緑色になります。テアニンの量が増える一方でカテキンの量が少なくなるため、渋みが少なく、まろやかな風味になります。碾茶を粉状にしたものを抹茶といいます。抹茶は製造コストがかかるため、価格も高くなる傾向にあります。
このように粉末緑茶と抹茶は、原材料や茶葉の育て方による違いにより、風味や成分の含有量、コストが異なります。
抹茶の方が製造コストがかかるため、粉末緑茶より価格が高い傾向にあります。毎日飲むことを考えると、粉末緑茶の方が購入しやすい価格帯にあるでしょう。
おわりに
粉末緑茶が危険といわれる理由や注意点、緑茶の効能やメリットなどについて解説しました。
緑茶にはさまざまな栄養が含まれているため、適量を飲むことで健康面での効果が期待できます。また、粉末緑茶は便利でアレンジがしやすい点がメリットといえるでしょう。
しかし、保存状態や飲む量によってはリスクが生じるため、注意して安全に飲みましょう。
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