ハワイ語で「絆」をあらわす言葉の数々ハワイの人々にとっての「絆」とは?ハワイ語で「絆」を意味することわざやフレーズをご紹介します。
「絆」は英語では「bond」や「tie(s)」といった単語が使われています。どちらも結び付き、結束、繋がり、などをあらわしていますが、ハワイの人々にとって「絆」という言葉ははどのような場面でどのように使われるのかを見ていきたいと思います。
ハワイ語で絆をあらわす単語
Pili(ピリ)
共にいる、ぴったりと付く、密着する、結合する、離れないなどを意味する言葉で人と人親しい関係や結び付きをあらわします。
Pilina(ピリナ)
連合、繋がり、粘着、親族関係などをあらわす言葉
Pili koko(ピリココ)
血縁関係や血の繋がりのある親族関係をあらわす言葉
Kaupili(カウピリ)
愛される者、密着した親密な関係をあらわす言葉
Pilialoha(ピリアロハ)
愛情のある仲間、親しき友、大切な仲間などをあらわす言葉
ハワイで「絆」を感じる場面というのはやはり’Ohana(家族)の結束ではないかと思います。
もともとは、ハワイアンにとっての家族というのは血縁は元より「運命を共にする共同体」というような意味合いがあったと言われていますが、家族の結束、団結力は本当に強固です。
‘Ohana(オハナ)
この言葉自体はファミリー、家族をあらわしますが私たち日本人が考える以上に「絆」や共に生きていくという「確たる思い」を含んだ言葉です。例え血縁関係が無くても「私たちは’Ohana」だとハワイの人に言ってもらえたら大切に思ってもらえていると感じます。
昔、ハワイでは祖父母が孫を養子にして子どもを育てるということが珍しくありませんでした。実際、今でもそんなに珍しい話しではなく私の知る限りでもそういう家庭はいくつかあります。血縁関係がなくても実子がいても経済的に余裕があれば養子縁組して子育てする場合もあります。
ハワイにはHana’i(ハナイ)という言葉があります。英語でいうところのadoption(アダプション/受け入れ)です。
子どもは天からの授かりものとして考え、縁のある大人たちが一致団結して皆んなで気遣い智恵や技術を授け育てていくハワイ文化の一つです。
昨今はHana’i(ハナイ)も広く定義されているようで、「息子のように」「娘のように」大切にサポートしている場合にも例え法律上は縁組していなくてもお互いの信頼関係のもとに「Hana’i」を公言している場合もあります。
‘Ohanaに関するハワイのことわざ
ʻIke aku ʻike mai
Kōkua aku kōkua mai pela iho lā ka nohana ʻohana
ʻIkeは「見る」「知る」「分かる」を意味する言葉です。お互いに理解し合い、kōkua(コクア)しようという意味になります。kōkuaは、サポートする、手伝う、助けあうという意味を持つ言葉です。
nohona ‘ohana(ノハナオハナ)は「家族関係」や「家族の生活」というような意味合いで、このことわざは「家族の絆というものは互いに理解し合い助け合う関係である」という内容になります。
永遠の絆をあらわす言葉
Pili me ‘oe a mau loa
「あなたと一緒に共にずっと」
mau loaは変わらずに長くずっとという意味をあらわします。また、「now and forever」”今もこれからも永遠にずっと”という言葉はハワイ語で「no nā kau a kau」と言います。
永遠の絆とは?ハワイの伝説ストーリーをご紹介
フラダンサーに人気の「Ka Lehua I Milia(カレフアイミリア)」日本語に訳すと”愛らしいレフアの花”というハワイアンソングがあります。
この歌はある伝説のストーリーが基になっています。
レフア(正しくはオヒア・レフア)というのはハワイ原種の樹木に咲く花の名前です。その昔、オヒアというハンサムな青年に恋をした火の女神ペレでしたが、オヒアにはレフアという美しい婚約者がいました。それを知った火の女神ペレは、オヒアを焼き殺してしまいます。あまりの悲しみに嘆き悲しみ続けるレフアをさすがに気の毒に思い、オヒアを木に、レフアをその木に咲く花に変え永遠に一緒にいられるようにしてあげた。。という伝説上のストーリーがあります。
ハワイではレフアの花が咲いているのを見てもむやみに摘んではいけないと言われます。
また、オヒアから離されてしまうレフアの涙の雨が降るから……。と。(実際にレフアはウイルスが原因の木の病気で減失の危機に落ち入ったことがあり許可なく摘んだり島から持ち出すことは禁じられています)
肉体を失っても尚、魂の絆は生き続ける。
何とも美しくロマンティックで究極の「愛の絆」「永遠の絆」を感じさせてくれるお話しですね。
最後までお読みくださりありがとうございました。
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