風邪やウイルス感染、乾燥、喉の酷使など、喉が痛くなる原因はさまざまです。
喉が痛くなると、思うように声を出せなくなったり、食べ物を飲み込むときに痛みを感じたり……日常生活で困る場面がたくさん出てきます。
こちらの記事では喉の痛みへの効果が期待できる飲み物や、喉が痛いときに飲まないほうがいいものをご紹介します。
喉の痛みを一瞬で治す飲み物 12選
喉の痛みを一瞬で治す飲み物 12選をご紹介します。
喉の痛みへの効果が期待できるものや、喉が痛いときにも飲みやすいものをまとめました1。
1. 温かいお茶
喉が痛いときには温かい飲み物がおすすめです。温かい飲み物は、喉や鼻の詰まりを解消してくれます。
お茶にはカフェインが含まれているものもありますが、飲みすぎなければお茶のカフェインで脱水症状や水分不足を引き起こすことはないといえるでしょう。
また、お茶にはポリフェノールが含まれています。ポリフェノールには抗酸化作用や抗炎症作用などがあり、風邪や炎症に効果があるとされています。
日本では食事の際にお茶を飲む人が多いと思います。いつも冷たいお茶を飲んでいる場合は、温かいお茶に変えてみるのが良いでしょう。
2. 緑茶
お茶の中でも特に緑茶は喉に良いといわれています。緑茶には、緑茶カテキンというポリフェノールが含まれています。カテキンには抗ウイルス作用があるため、体内でウイルスが増殖するのを抑えてくれます。
緑茶は飲むのも効果的ですが、「緑茶うがい」も喉の痛みに効くといわれています。喉が痛いときだけでなく、普段から喉の炎症を予防するのにもおすすめです。
温かい緑茶はコンビニやスーパー、自動販売機などで手軽に購入できる点もおすすめできるポイントです。ただし、緑茶にもカフェインが含まれているため、飲みすぎには注意が必要です。
3. しょうが湯・しょうが紅茶
喉が痛いときには、しょうが湯やしょうが紅茶もおすすめです。しょうがには、ビタミンCやビタミンB1・B2、ビタミンE、葉酸など、さまざまな栄養素が含まれています。ビタミンには抗菌作用や消炎作用が、葉酸にはタンパク質の合成を促進し、細胞の生産・再生をサポートする働きがあるといわれています。
また、しょうがの辛み成分であるジンゲロールやショウガオールには血行を良くする効果があり、体を温める効果があります。
市販のしょうが湯やしょうが紅茶も良いですが、飲み物に少量のしょうがをすりおろして飲むのもおすすめです。
4. はちみつ入りのドリンク
はちみつには、ビタミンCや亜鉛などの栄養素が含まれています。また、はちみつに含まれるオリゴ糖や酵素には殺菌作用や消炎作用があるといわれています。これらは免疫力を向上させ感染症を予防するだけでなく、アレルギー症状を緩和する効果もあるとされており、季節性のアレルギーを持つ人にも人気です。はちみつの中でも、特にマヌカハニーは栄養価が高いといわれています。
栄養面以外でも、はちみつには粘り気があるため、喉の粘膜を保護する効果が期待できます。そのため感染症予防やアレルギー症状の緩和だけでなく、喉に炎症や傷がある場合にもおすすめです2。
はちみつは、そのままなめるのもおすすめですが、はちみつ紅茶やはちみつレモン、はちみつしょうが湯として飲むのも良いでしょう。アレンジがしやすい点もはちみつのおすすめポイントです。
5. ヨーグルトドリンク
ヨーグルトドリンクもおすすめです。ヨーグルトにはビタミンAや亜鉛、タンパク質、ミネラルやカルシウムなど、たくさんの栄養素が含まれています。
また、ヨーグルトは牛乳などに乳酸菌やビフィズス菌、酵母を加えて発酵させて作るため、乳酸菌による殺菌作用や免疫力の向上の効果も期待できます。乳酸菌は、腸内で悪玉菌の繁殖を抑制することで腸内環境を整えてくれます。便通の改善やコレステロールの低下だけでなく、免疫力を向上させ、病気を予防する働きもあります3。
ヨーグルトはやわらかく喉ごしが良いため、喉の痛みで固形物を飲み込みづらいときにもおすすめです。特に、飲むタイプのヨーグルトは通常の食べるタイプのものより、なめらかで飲み込みやすいです。
ただし、砂糖は喉の炎症を刺激する可能性があるため、できるだけ砂糖が添加されていないヨーグルトを選ぶのが良いでしょう。また、飲むヨーグルトにはちみつやフルーツの果肉を加えて飲むのもおすすめです。
6. 紅茶(アッサムティー)
喉が痛いときには紅茶もおすすめです。紅茶に含有されるポリフェノールの一種であるテアフラビンには、殺菌作用や抗菌作用、抗ウイルス作用などがあるといわれています。
紅茶の中でも特にアッサムティーは、テアフラビンの含有量が高いとされています。アッサムティーを飲む場合は、ホットのストレートかレモンティーで飲むのがおすすめです。
7. ハーブティー(ミントティー)
温かいハーブティーも喉の痛みを緩和してくれます。ハーブティーにはさまざまな種類がありますが、特にミントティーがおすすめです。
ミントには消炎作用や冷感作用があるため、喉に痛みや違和感があるときに飲むとすっきりとするでしょう。
8. ココア
ココアには、ポリフェノールや食物繊維、ビタミン、ミネラルなど、さまざまな栄養素が含まれています。また、ココアに含まれるテオフィリンには、咳を鎮める効果があるといわれています。
ココアもコンビニやスーパー、自動販売機などで手軽に購入できるため、おすすめです。
9. にんじんジュース
にんじんに含まれるβカロテンは、体内でビタミンAに変換されます。ビタミンAには、皮膚や粘膜の健康維持をサポートする効果が期待できます。
にんじんは食事で摂取することがほとんどですが、喉が痛く食べ物を飲み込みづらいときには飲み物で摂取するのが良いでしょう。にんじんが多く含まれている野菜ジュースや、にんじんを入れて作るスムージーがおすすめです。
10. フルーツや野菜のスムージー
フルーツや野菜を使ったスムージーも良いでしょう。
喉が痛いときは固形物を飲み込みづらいため、栄養価の高いフルーツや野菜をスムージーにして飲みやすくするのがおすすめです。上述したにんじんや、後ほどご紹介する「喉に良い栄養素」に記載の野菜やフルーツを取り入れるのが良いといえます。
11. ゼリー飲料
喉が痛いときにはゼリー飲料もおすすめです。
ゼリー飲料は喉に痛みがあっても飲みやすく、また、ビタミンなどの栄養に特化して作られた商品も多くあります。いつも通りに食事ができないときに取り入れると良いでしょう。
12. スープ
喉が痛く、食事が取りづらいときには野菜スープやチキンスープなどがおすすめです。
固形物の飲み込みが難しくても、細かく刻んでスープにすれば比較的飲み込みやすくなるでしょう。また、温かいスープは喉や鼻の詰まりを緩和し、呼吸をしやすくしてくれます。
喉が痛いときに避けるべき飲み物
喉が痛いときに避けるべき飲み物をご紹介します。
炭酸飲料
炭酸が喉に刺激を与えるため、避けたほうが良いでしょう。また、炭酸を飲んだ後にゲップをすると胃酸が逆流し、のどの炎症を悪化させてしまう可能性があります。
アルコール
アルコールも喉に刺激を与え、炎症を悪化させてしまう恐れがあります。また、アルコールの利尿作用によって脱水症状を引き起こし、喉の乾燥につながる可能性もあります。
カフェイン
お茶や紅茶に含まれるカフェインは少量であれば問題ありませんが、摂取しすぎると利尿作用によって脱水症状を引き起こす可能性があります。また、睡眠の質が低下するため、喉の治癒が遅くなってしまう場合もあります。お茶や紅茶、コーヒー、エナジードリンクなどの飲みすぎには注意しましょう。
熱すぎる飲み物
温かい飲み物は喉が痛いときに効果的ですが、あまりにも熱すぎる飲み物は炎症を悪化させる恐れがあります。やけどをしない程度の温かい飲み物を飲むようにしましょう。
喉に良い栄養素
最後に、喉に良いといわれている栄養素をご紹介します。
喉には、呼吸や食べ物・飲み物の飲み込み、発声以外にも、細菌やウイルスの侵入を防止するという重要な役割があります。喉は粘膜で覆われており、細菌やウイルスから体を守る「バリア機能」を持っています。しかし、喉が乾燥したり炎症が生じたりすると、このバリア機能が低下し、風邪や感染症にかかりやすくなるのです。
そのため、粘膜を強化したり、免疫力を向上させたりする効果が期待できる栄養素を摂取する必要があります。飲み物や食べ物を選ぶ際の参考にしてみてください4。
- ビタミンA:皮膚や粘膜の健康維持や、免疫力を向上させるために必要な栄養素。牛乳や卵黄、レバー、にんじん、かぼちゃなどに含まれる。
- ビタミンC:抗炎症作用や免疫力を向上させる働きを持つ栄養素。レモンやオレンジなどの柑橘類、じゃがいもやさつまいもなどの野菜に多く含まれる。
- ビタミンE:強い抗酸化作用があり、細胞膜を健康に保つために必要な栄養素。ナッツ類やたらこ、モロヘイヤ、植物油などに含まれる。
- タンパク質:免疫力を担う抗体(免疫グロブリン)を構成するために必要な栄養素。また、病原菌を排除する「免疫細胞」を活性化させるのにも必要不可欠。豚肉や鶏ささみ、生ハム、卵などに含まれている。
- 亜鉛:粘膜を守るビタミンAを体内にとどめる効果があり、免疫細胞を活性化させる働きを持つ栄養素。牡蠣(かき)や豚レバー、牛赤身肉、ナッツなどに含まれる。
- 鉄:赤血球を作るために必要な栄養素。酸素を体全体に運搬し、貧血を予防するとともに免疫力を高める効果がある。レバーや牛もも肉、ほうれん草、小松菜などに含まれている。
- セレン:抗酸化作用で組織細胞の酸化を防いだり、抗菌作用や抗ウイルス作用で免疫力を高めたりする効果を持つ栄養素。たらこやいわし、マグロ、ねぎなどに含まれる。
おわりに
喉の痛みへの効果が期待できる飲み物や、喉が痛いときに飲まないほうがいいものをご紹介しました。
喉が痛いときは、炭酸飲料やアルコール、カフェイン、熱すぎる飲み物などの刺激があるものを避け、喉に良いとされる栄養素を含むものを飲むようにしましょう。
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