みかんを手に取ったとき、皮に黒い点を見つけたことはありませんか?
その黒い点、一体何なのでしょうか。危険なのか、それとも何でもないのか。
この記事では、みかんの黒い点の正体から、それが食べられるかどうか、さらには黒い点を防ぐための対策まで、徹底解説します。
美味しいみかんを安心して楽しむためのちょっとした工夫、ぜひご一読くださいね。
病院勤務5年、保育園勤務12年。現在は病院で勤務しています。SNSやネットなどで食の情報がたくさんありますが、正しい食の知識を発信し、みなさんの健康に少しでも役に立てるようようにしていきたいです。
みかんの黒い点の正体
カンキツ黒点病・すす病
この病気は糸状菌が原因で、みかんの葉、枝、果実の表面に0.1〜0.5mmの黒い点ができます。
感染の時期によって、黒い点の形や大きさが変わります。8月下旬以降に感染すると、黒点が小さく平滑で、果実が色づいた後も緑色を残すことが多いです。
この病気の感染源は、木に残っている枯れ枝です。雨が降ると、この枯れ枝から胞子が飛び散ります。
この病気は果実の味には影響しないものの、外観が悪くなってしまうため、商品価値が下がります。
ただし、この病気は主にみかんの皮に影響を与えるため、中の果肉には問題がない場合も多いです。
害虫
害虫による黒い点もあります。
たとえば、カイガラムシがみかんに寄生すると、その排泄物が固まって黒い点となることがあります。
これも主に皮に影響を与える問題で、果肉自体には大きな影響はないことが多いです。
カビ
みかんが湿気た環境に長時間放置されると、カビが発生する可能性があります。
この場合、黒い点がカビの繁殖である可能性が高く、食べる際には注意が必要です。
その他の可能性
上記以外にも、みかん自体の成熟過程や栽培環境によって、皮に黒い点が出ることがあります。
例えば、一部では農薬や肥料の影響で黒い点が現れるケースも報告されています。
みかんに黒い点があっても食べられる?
みかんに黒い点があると、多くの人が「これは食べて大丈夫なの?」と疑問に思いますよね。
結論から言うと、その黒い点が「カンキツ黒点病」によるものであれば、基本的には食べられます。
カンキツ黒点病は、果実の外観に影響を与えるものの、味や内部には通常影響を与えません。
ですから、味や栄養価に大きな変化はなく、安全に楽しむことができます。
ただし、この黒い点が他の病気や害虫、カビによるものだと、その安全性は一概には言えません。特にカビが原因の場合、食べるのは避けた方が良いでしょう。
安全に食べるための対処法
- 黒い点の周囲をよく観察する: もし白い縁取りやふわふわしたものが見られたら、それはカビの可能性が高いです。
- 購入前に確認する: 購入する際には、黒い点のないものを選ぶことも一つの方法です。
- 専門家に相談する: 不明な点や不安があれば、専門家や販売店に相談することをおすすめします。
みかんの黒い点対策!
みかんに出てくる黒い点を予防・対策する方法はいくつかあります。
それぞれの方法について解説します。まず家で黒点病にかかることはほとんどないので、黒点病のみかんを買わないのが一番です。
ただし、保存環境が非常に悪い場合は、別種のカビが発生する可能性はあります。特に、湿度が高く暖かい場所で保存すると、カビが生えやすくなります。
例えば、スーパーでは、みかんがたくさん並んでいますよね。
その中からひとつひとつ手に取って確認する時間がかかるかもしれませんが、その労力は後で報われます。
箱で買うときも、スーパーの人に見せてもらえるのでざっとチェックしてみてもよいでしょう。
また、できるだけきれいなオレンジ色・黄色を狙ってください。色鮮やかなみかんは新鮮な証拠です。できるだけ凸凹や、黒い点、傷が少ないものを選びましょう。ただし、あまりピカピカしているものはワックスなどでキレイにしている可能性もあります。
そして保存方法ですが、みかんは冷蔵庫に入れると皮が硬くなる可能性があります。なるべく冷暗所で保存しましょう。新聞紙に包んで保存すると、湿気から守ってくれるので、少し長持ちします。
おわりに:美味しいみかんを楽しむためのちょっとした工夫
みかんの皮に見られる黒い点が気になること、ありますよね。
その正体は病気や害虫、カビなど多様で、いずれも外見に影響を与える可能性があります。
しかし、皮を剥けばその多くは中身に影響を与えず、美味しく安全に楽しめるケースが多いということです。
ただし、黒い点が中まで影響が出ているみかんは避けた方がよいでしょう。
そして何より、黒い点を最小限に抑えるためのポイントは「購入時の選び方」と「適切な保存方法」です。こちらに少し工夫と注意を払うだけで、より一層みかんを安心して楽しむことができるようになります。
以上のポイントを心に留めて、次回のみかん選びと保存に活かしていただければと思います。美味しいみかんを最大限に楽しむための小さな工夫、ぜひお試しくださいね。
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