<風の時代を旅する~フールズジャーニー>
風の時代を自由に旅する愚者。
愚者の旅になぞらえ、主人公である<愚者>と共に、日本縦断の旅に出ましょう。
風の時代を生き抜くすべをタロットカード22枚の物語で読み解く旅へ。
第XVI話・塔~揺れ動く気持ち
彼が生まれた育った今治へ足を運び、幼少期を過ごした街を案内してもらった。
「ひょっとしてご両親にも紹介を?」なんて思っていたが、さすがにそれは気が早すぎたようだ。
追加の2日間の休みを彼と今治で過ごし、その後京都へと戻った。
残りの京都での仕事を済ませ、彼のところに戻ろうか悩んだが先に進もうと決心したのだ。
「日本を縦断するって決めたんだしね。初志貫徹しなくちゃ」
京都での長期滞在中に増えてしまった荷物を整理し、愛車のLeoにまたがった。
「出発進行! 久しぶりに長距離走るからよろしくね」 相棒にウィンクしてエンジンをかける。
目指すは、啓介の作品集の中でも目にした厳島神社。京都から厳島神社のある宮島までは山陽自動車道を真っすぐおよそ5時間弱の距離だ。久しぶりに愛車で走る爽快感を感じていた。
朝早くに京都を出発したので、昼過ぎには宮島口に到着。愛車のLeoとはしばしお別れして、フェリーで島に渡る。
12月に入った安芸の宮島は風が頬を刺すような寒さがあったが、穏やかに晴れていた。
「うわー! すごい。本当に海の上に建っているんだ」
海上に勇壮にたたずむ大鳥居にファインダーを向ける。
厳島(宮島)は、「神を斎(いつ)き祀(まつ)る島」という語源のように、古くから島そのものが神として信仰されていたという。その海上に神秘的に建っている厳島神社は、1996年世界遺産に登録。平家繁栄を物語るようなその雅な佇まいに心を奪われた。
しかもこの大鳥居は海中に埋められているのではなく、その重みで絶妙なバランスで自立しているというから驚きだ。
年に約10回の祭典の後にはこの大鳥居と海を背後に雅楽なども披露される。タイミングが合えばぜひ見てみたいと感じた。
「まるで竜宮城みたいね。きっと夜景はもっと神秘的なんだろうな」
夜景を拝むにはまだ大分時間があったので、腹ごしらえにランチを食べに店へと足を運んだ。ネットで気になった宮島名物「あなご飯」の人気店をセレクト。さすが人気店とあって冬のこの時期でも満席だった。すでに3組待っていたが回転が良い店のようで、あまり待ち時間なくテーブルへと通された。注文はもちろんお目当てのあなご飯。
ほどなく運ばれてきたあなご飯は、甘辛いタレのしみたご飯の上に、香ばしく焼かれたアナゴが綺麗に並べられていて香りだけでも幸せな気分になる。
一口頰張ればたちまち香ばしさがフワッと広がる。あまりのおいしさに言葉も出なかった。
お腹が満たされると若干の睡魔に襲われたが、腹ごなしに徒歩で島を廻って鹿と戯れたりすることにした。
一通り名所を見学した後は、ホテルにチェックインし夜のとばりが落ちるのを待つことにした。
昼間撮った写真をSNSにアップしたり、啓介にメールを送ったりしてのんびりと過ごす。
「こんなに離れているのに、私に会いたいとか思わないのかしら……」最近はメールの頻度も落ちているので、一抹の不安を感じていた。
ホテルの近辺の食事処で夕食を済ませ、夜景の撮影の準備をはじめる。
「今日は月も綺麗に出ているので、良い写真が撮れますように」
準備をしながらやはり彼のことが気なったので、電話を入れたが一向に取る気配もない。
未読のままのメールにさらに、追い打ち攻撃をした。
「仕事が終わったらメールをください」
夕暮れ時になっても彼からの連絡はなかった。
「なんか、私ばっかり連絡してるし、私から連絡しなかったら彼からは来ないってどうなんだろう……。私のこと本当に好きなんだろうか?」段々とそんな気持ちになってきていた。
気持ちがスッキリしないままだったが、遊覧船の時間もあったので足早にナイトクルーズの場所に向かった。
辺りはすっかり暗くなっていて一斉にライトアップがはじまっている。
「うわぁ。昼間とは全然違う! 幻想的だわ」 ライトアップされた大鳥居をカメラに収めた。
ナイトクルーズを堪能しながら、船上からの水面に映る勇壮な姿を撮影した。遊覧船を降りた後もその荘厳華麗な建築美を撮影して廻った。
「あっ! すみません。大丈夫ですか?」
境内を撮影していると撮影に気を取られ、後ろに人がいることに気付かずぶつかってしまった。
30代後半くらいの男性が、ぶつかった衝撃で落としてしまった私のスマホと取材用の手帳を拾いながら心配そうに私の顔を覗き込んだ。
「あ…全然大丈夫ですよ。こちらこそ後ろ見ていなくてすみません……」
スマホを手渡され、その男性と目が合った。
「うわ、すごいイケメン……」心の中でそう思ったが、顔には出ないように注意した。
「あ、ありがとうございます」
「写真撮られるんですね? お仕事ですか?」
「あ、一応……。雑誌サイトの記事のライターをしていまして……。お兄さんもお仕事ですか?」どう見てもその風貌はプロっぽかった。
「はい。カメラマンしています」とにっこりとほほ笑んだその笑顔からは、優しさがにじみ出ていた。
突然の出来事に胸の高鳴りを感じた。
その瞬間、スマホが鳴りディスプレイには伊藤啓介と表示されていた。
塔のカードの意味
「塔」のカードはマルセイユ版のタロットカードでは「神の家」とも呼ばれ、旧約聖書に登場するバベルの塔がモチーフになっています。実現不可能な天にも届く塔を建設しようとして神の怒りを買い、塔は崩れてしまったという故事にちなんで、空想的で実現不可能な計画の比喩としても使われます。このカードは死神の札とともに恐れられ、突然の変化で急激で突発的に起こる大きな変化を表し、心をかき乱すカードです。しかしその変化は必要不可欠で、苦しい状況をあえて壊すことで、解放へと導かれるというポジティブな側面に目を向ければ、この変化も受け入れられるはずです。
正位置 | 突然の変化、解放、崩壊、衝突、口論、転落、突然起こるアクシデント |
---|---|
逆位置 | 崩れる寸前の状態、先が見えない、熱意が冷める、小さいトラブルや災難 |
タロット解釈のための数秘術
「塔」のカードは大アルカナ16番目の札。「16」を一桁に還元すると、「7」となり、「7」の「内省」や「分析」という本来の性質を持っています。飽くなき探求心を示し深く考えることを意味するナンバーの対極にあるとすると、それが行き過ぎた状態であることを警告していたり、自分の殻を打ち破るような強い外からの衝撃につながるのかもしれません。
パワースポットのご紹介
宮崎神社(広島) ー縁結びから安産までご利益ありー
子授け・安産・厄除け、こどもの守り神さまとして親しまれている「宮崎神社」は広島県内の人達ばかりでなく近県からも参拝客が訪れる子宝スポットです。宮崎神社の境内には二本の榊が番で並んでおり夫婦榊、結びサカキなどと呼ばれ縁結びの象徴として参拝客を見守ってくれています、子宝の前にまずは良縁という方にもおすすめですよ。
宮崎神社では子授け祈願を受けることができます、ご祈願は予約制となっていますので事前に予約が必要です(現在は一日一組)。また宮崎神社の創建は古く歴史ある神社なのですが神主さん自らがYouTuberとしてチャンネルを開設するなどユニークな一面があり、神社好きの女子や若い世代の人達から口コミで人気が広まっている注目の神社なんです。
住所:〒739-2302 広島県東広島市福富町下竹仁71−1
電話番号:082−401−2767
HP:https://miyazakijinja.shakunage.net/
マリュたんからのメッセージ
今回の舞台は安芸の宮島。海上に浮かんでいるように見える厳島神社は神秘的な雰囲気を醸し出していますね。多くの人々が信仰したという古式ゆかしき神社でもあり、四季を通じて国内外から多くの人々が訪れる観光名所。その歴史や見事な建築技法などにも興味がわいてきます。また宮島名物の「あなご飯」もとっても気になりますね! 自由に旅行ができるような時期がやってきたら、私も訪れてみたいスポットの一つとなりました。また次回もお楽しみに☆彡
石垣島で活動中。LINEトーク占いを中心に対面鑑定、メール鑑定、占いコンテンツ監修、占いライター、占い講師(ストリートアカデミー)として幅広く活動中。
占星術とタロットを組み合わせお客様の明るい未来を創るサポートに日々励んでいます。
公式サイト<天空の旅人~Astral Voyage>
https://astral-voyage.com/
アメブロ
<南の島(沖縄・石垣島)の占い師 マリユドゥ>
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