SPIRITUAL REBIRTH PROJECT 連載企画 第36回 輪廻転⽣ 再⽣⑨

SPIRITUAL REBIRTH PROJECT 連載企画 第36回 輪廻転⽣ 再⽣⑨

YOKU STUDIOによる連載企画、SPIRITUAL REBIRTH PROJECT。
今回は、「輪廻転⽣ 再⽣」シリーズの第9弾です!

前回は、神智学の創設者であるH・P・ブラヴァツキー、⼈智学の創設者であるルドルフ・シュタイナーの「輪廻転⽣」観について考えました。

「輪廻転⽣」を、個⼈に限定された私的な「⽣まれ変わり」の物語として捉えるのではなく、⼈類規模、そして宇宙規模の「進化」の物語として想像⼒というのは、当時の社会潮流とも深く関わるものでした。

そしてそのような、より良い未来に向かっての進化を⾒据えるスケール感というのは、現代スピリチュアルの世界、とくに「アセンション」を重視するチャネラー、スピリチュアリストたちにも受け継がれています。

今回紹介したいのは、現代⽇本のスピリチュアル界において⽬⽴っている、「輪廻」と「転⽣」を別のものと定義する考え⽅。

地球という惑星上に⽣きる⼈類は、地球の次元上昇としての「アセンション」に伴って、その⽣まれ変わりの⽅式を、「輪廻」から「転⽣」へと変えていける(変えていくべきだ)という主張です。

つまりそこでは、「輪廻」が地球⼈類の負の遺産、そして「転⽣」がその魂レベルの進化の証として捉えられているわけです。

これは確かに⾯⽩い考えなのですが、⼀歩間違えると、「輪廻」を悪、「転⽣」を善とする、素朴な⼆元論や、優⽣思想のようなものに陥りかねないという危険性もあります…。

YOKU STUDIOが乗り越えていきたいのは、古今東⻄の様々な「輪廻転⽣」思想が抱えがちな、⼈間の魂の優劣と死後の運命とを結びつける視点なんです。

ということで、今回からは、「輪廻」と「転⽣」の違いについて語るスピリチュアル⾔説を考察することを通して、YOKU STUDIOによる「輪廻転⽣」の再解釈の⾜がかりを作っていこうと思います!

翔哉
執筆者

スピリチュアルカウンセラー。YOKU STUDIO 代表、ナチュラルプラネット(下北沢のカウンセリングサロン)オーナー。豊富なカウンセリング・指導経験を生かして、スピリチュアルを理論的・実践的に捉え直し、日常生活に根ざしたものにしていくために活動しています。

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・地球⼈の魂は「輪廻」にとらわれている?

「輪廻」と「転⽣」の違いを明確に述べている⼈物として挙げられるのは、スピリチュアルリーダーとして活躍し、著書も多数出版しているサアラ(Saarahat)⽒です。

宇宙⼈としての魂の記憶を持って⽣まれたという彼⼥は、地球⼈が経験する魂のサイクルと、他の天体に住む宇宙⼈が経験する魂のサイクルには、決定的に異なる点があると語ります。

サアラ⽒によれば、この宇宙に存在する魂は、その⾁体を離れた後、宇宙の別次元に存在する⾃分のグループである「ソウルグループ」に帰還します。そして⼈⽣で得た情報を「ソウルグループ」を総括する「マスターソウル」にフィードバックします。

(ここで⾔われている「ソウルグループ」というのは、「グループソウル」あるいは「オーバーソウル」とほぼ同じ意味と考えて良いでしょう。)

情報のフィードバックを終えるとその魂はリフレッシュされ、「マスターソウル」が保持する様々な情報を宿してふたたび新たな⾁体へと⽣まれ変わる。これが「転⽣」です。

「転⽣」とは、その情報のフィードバックを何度も繰りかえすなかで、「マスターソウル」が持つ情報を洗練させていく、つまり「マスターソウル」を進化させていく、全宇宙共通の魂のサイクルとして定義されます。

しかし、地球⼈の魂だけは、その死後、⾃らの「マスターソウル」とつながることのできない世界としての「幽界」へ⾏き、そのまま新たな⾁体へと⽣まれ変わってしまうというのです。

サアラ⽒はこの、地球⼈のみがとらわれている、「マスターソウル」を経由できない魂のサイクルを、「輪廻」と定義します。

・地球アセンションによって「転⽣」の道が開かれる

サアラ⽒によれば、この「輪廻」という魂のサイクルは、地球という惑星に運命づけられたもの。

幽界は、アストラル界の⼀番低い領域(低層)にある世界です。
地球⼈が亡くなるとすぐに⾏く所で、地球⼈特有のものです。他の天体で亡くなった魂に
は、幽界という世界はありません。
では、なぜ地球⼈だけが幽界に⾏くことになったのでしょうか。
それは第1章でお話ししたように、2300 年ほど前まで、地球がある巨⼤⽂明によって流刑
地として使われていた時代があったからです。
地球は、まるで「宇宙のごみ捨て場」のようになっていたのです。
その⽂明社会の⽀配層にとって、地球は「理解⼒も好奇⼼も向上⼼もない⼈たちや、その社
会で極悪⾮道とされることを犯した⼈たちを捨てる場所」でした。
(中略)
そして、いずれにしてもその⽂明からは厄介者と思われている彼らの魂が、彼らのいる場所
に再び戻れない(転⽣できない)しくみ「幽界」が作られました。
その結果、地球⼈は、⾁体を失うと幽界に⾏ってそのままそこに閉じ込められるか、幽界か
らまた⽣まれ変わって、地球と幽界の間を⾏ったり来たりするか、どちらかの選択肢しかな
い、そういう時代が⻑く続きました。
今の地球はもはや流刑地でなくなっていて、本来還るべきマスターソウルへの道筋も⽤意
されているのですが、それでもまだ多くの⼈が、亡くなるとそのまま幽界にとどまってしま
います。

(サアラ、池川明『「あの世」の本当のしくみ ⼈はどこからやってきて、どこに還るのか?』、⼤和出版、2017年、97-98⾴)

地球上に⽣きる私たちにとっては、なかなか厳しい考え⽅ですが…

そもそも地球⼈に運命付けられていた「輪廻」は、魂が「マスターソウル」に還ることができないゆえに、⼗分にリフレッシュされることもなく、また本来「マスターソウル」レベルで持っていたはずの⼈⽣の⽬的にも気づくことができないままに、再びこの世に戻ってきてしまうという、不完全で不健康なサイクルだとされているんですね。

(「輪廻」をすることもできず、幽界にそのまま留まってしまう魂すら数多くいると語られています)

ここで重要なのは、やはりサアラ⽒も、地球という惑星の進化と⼈類の魂の進化とを、パラレルなものと⾒做していること。

宇宙の介⼊によって、現在は地球から幽界が消えつつあるゆえに、地球⼈の魂にも「転⽣」の道が開かれつつある、というのです。(同上106⾴参照)

地球のエネルギー状態が⾼次元のものへと変化しつつある好機(まさに「アセンション期」ですね)を逃さずに、私たち⼀⼈⼀⼈がより進歩的な⽣を選び取ることができれば。

もっと具体的に⾔うならば、古い価値観を脱ぎ捨て、前進を妨げるような感情の揺らぎをコントロールし、⼈⽣を最⼤限に楽しむことができれば。

地球⼈であっても、「輪廻」ではなく「転⽣」することができるんだ!というのが彼⼥の主張です。

・「輪廻」↔「転⽣」思想は問題含み?

サアラ⽒と同じように、「輪廻」と「転⽣」を区別する考え⽅をとっている著名⼈としては、スピリチュアルカウンセラーの並⽊良和⽒が挙げられます。

並⽊⽒は、著書のなかで「輪廻」と「転⽣」をこのように定義しています。

輪廻転⽣は「⽣まれ変わり」を意味する⾔葉として信じられているが、本来なら「輪廻」と「転⽣」は別のもの。まず、「転⽣」とは⾁体を離れた魂が幽界以上の霊界へ⾏って、そこでガイドたちと「これまで何を学んできたのか」「次は何を学ぶか」について話し合う。そして、次の⼈⽣で魂の成⻑に必要なことや⾃分の役割を⾒定めて、明確な意志を持ち、新しい⼈⽣を選んで再びこの世界に⽣まれてくること。⼀⽅で、「輪廻」とは魂が幽界のトラップにハマってしまい、幽界とこの世界をぐるぐる回るだけになっているもの。幽界では意識もリセトされずに朦朧としているので、そこから再びこちらの世界へやってきても、⾃分が何のために⽣まれてきたのかなどがはっきりとわからないので、⼈は転⽣をする必要がある。釈迦は説法の中で、「⼈間は輪廻の輪から抜けなければならない」と説いていた。

(並⽊良和『新しい地球で楽しく⽣きるための⽬醒めのレッスン29』(Kindle版)、ビオ・マガジン、2019年、第1章「naMipedia アセンションの時代を⽣きる⼈のための⽤語解説集」より、46-47⾴)

定義の内容はサアラ⽒とほぼ同様。

地球⼈の死後の魂は、「幽界のトラップ」にひっかかり、朦朧とした意識状態のまま「輪廻」するのではなく、より⾼次の世界に帰還して⾃らの魂の使命に触れた上で、「転⽣」することが望ましいとされます。

この「転⽣」への道を選び取るために、私たちは、⾃らの意識をより⾼次元化させていくこととしての「⽬醒め」、そして「アセンション」を⽬指すべきであるというのが、並⽊⽒の主張です。

ここで⾯⽩いのは、釈迦(ブッダ)が説いた「輪廻からの解脱」が再解釈されていることですね。

ブッダは、「我」という存在や、それを成り⽴たせている様々な対象への欲望にとらわれ、そこに執着しつづける状況から逃れることを、「輪廻からの解脱」と定義しました。

⼀⽅、現代⽇本のスピリチュアリズムにおいては、低次元の魂のサイクルを捨て去り、より⾼次元の、魂の使命に従ったサイクルとしての「転⽣」を選択することが、「輪廻からの解脱」として⾒做されるわけです。

「輪廻」と「転⽣」を区別し、地球における不完全で不健康な魂のサイクルとして「輪廻」を、⽬指すべき宇宙的スタンダードとして「転⽣」を捉える考え⽅が、「アセンション」が盛んに説かれる今⽇のスピリチュアルの世界において多くの⼈に受容されたのは、必然だったと⾔えるでしょう。

しかし、それは地球的な「輪廻」のサイクルに留まらざるを得ない魂を劣位に、地球に⽣を受けながらも宇宙的な「転⽣」へのサイクルを選択できるポテンシャルのある魂を優位に位置づけ、明確に区別しようとする運動であるようにも思えます。

(もちろんスピリチュアリストたちは、かなり慎重に⾔葉を選び、優⽣思想的に受け取られるのを避けようと努⼒してはいるのですが…)

このような運動にはどこか、20 世紀末に起きた「アセンション」ブームが選⺠思想に陥りがちであったのと、同じ雰囲気を感じるのです。

次回はこの「輪廻」↔「転⽣」観と、「アセンション」⾔説との関係性を、その問題点も含めて深掘りし、「輪廻転⽣」の再定義につなげていきます。

「輪廻転⽣」という考え⽅に結びつきやすい、魂の優劣のジャッジを乗り越えた形で、それを再定義することは可能なのか?

お楽しみに!

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