【第11回】カルマ 再⽣ 後編 | SPIRITUAL REBIRTH PROJECT 連載企画

SPIRITUAL REBIRTH PROJECT 連載企画 第11回 カルマ 再生 後編

YOKU STUDIO による連載企画、SPIRITUAL REBIRTH PROJECT。

今回は、「カルマ 再⽣ -後編-」です!

前回は、「カルマ」という⾔葉に「贖罪」のイメージが定着した背景について、近代スピリチュアリズムにおける「カルマ」の捉え⽅をヒントにして考えました。

受け⼊れがたい、過酷な出来事が降りかかってきて、⼈⽣に絶望を感じてしまった時。

その原因を、過去世の⾃分が犯した罪(つまり、現世の⾃分にはもうどうすることもできない事実)に求めることは、たしかにある意味で、⼼の慰めになるでしょう。

「いま私はこんなに⾟いけれど、これは過去世の罪を償っているからだ。これも魂の成⻑のために必要な試練なんだ。」という「カルマ」のストーリーは、時に、⾟い現実に直⾯して打ちひしがれている⼈々を、なんとか前に進ませる原動⼒になってくれるわけです。

しかし、このような「贖罪」のストーリーは、同時に、⼈々の⽣き⽅を縛りつける鎖にもなり得ます。

過去世の罪という変えられない宿命を背負っているという想像⼒は、本来の⾃分が持っているはずのたくさんの可能性を制限してしまう、悲劇のストーリーを作り出してしまうことも多いのです。

「⽬覚め」「アセンション」へと向かっていくこの時代においては、「贖罪」としての「カルマ」は、もう必要ありません。

「カルマ」というストーリーをめぐる私たちの想像⼒を、うまく別の形にアップデートさせていけば、それは私たちを元気づけ、⾃分らしい⼈⽣の可能性を⼤きく開いてくれる⼿段になるんです!

今回は、「カルマ」を、暗い宿命ではなく、明るい可能性として捉えた過去の⾔説をたどりながら、YOKU STUDIO なりの「カルマ」の再定義への道筋を⽰していこうと思います。

翔哉
執筆者

スピリチュアルカウンセラー。YOKU STUDIO 代表、ナチュラルプラネット(下北沢のカウンセリングサロン)オーナー。豊富なカウンセリング・指導経験を生かして、スピリチュアルを理論的・実践的に捉え直し、日常生活に根ざしたものにしていくために活動しています。

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シュタイナーの「カルマ」論

まず紹介したいのは、ルドルフ・シュタイナーによる「カルマ」論です。

ルドルフ・シュタイナーという⼈物は知らなくても、「シュタイナー教育」、「シュタイナー学校」という⾔葉を聞いたことのある⽅は多いのではないでしょうか?

シュタイナーは、1861 年に現在のクロアチアで⽣まれ、オーストリアやドイツで活躍した神秘思想家、哲学者です。

ルドルフ・シュタイナー(1861-1925)

「ハイアーセルフ 再⽣」でも触れた、H・P・ブラヴァツキーらが設⽴した神智学協会の会員でしたが、後に脱退し、「⼈智学(アントロポゾフィー)」という思想運動を展開しました。

もともと研究者だったこともあり、⼈間の通常の知覚や認識を超えた霊的な世界の構造やその知識を、⾮常に論理的に考察しながら、独⾃の思想を深めていったところに、シュタイナーの特徴があります。

また、シュタイナーは、書物を著し講義をこなすだけではなく、教育・芸術・建築・医学・農業など、⼈々の⽣活に密着した様々な分野に、⾃らの思想を反映させました。「シュタイナー教育」に代表されるように、そのメソッドは現代にも⽣き続けています。

さて、このシュタイナーにとっても、「カルマ」というものは⼤きなテーマの⼀つでした。

彼もまた、「カルマ」を霊的な因果律として捉え、私たちが現世で直⾯する様々な困難(たとえば病気や災害など)に、過去世の⽣涯が関連することがあると考えていました。

それじゃあ、近代スピリチュアリズムにおける「贖罪」としての「カルマ」と⼀緒じゃないの?と思われるかもしれません。

しかし、シュタイナーの「カルマ」論には、かなり独⾃な点があります。

重要なのは、シュタイナーが「カルマ」のポジティブな側⾯を強調していること。彼の思想は、この⼀⽂に集約されています。

カルマを学ぶことは、⼈⽣におけるそれぞれの事情がよく⾒えてくるというだけではなく、社会の中で⼈びとと共に⽣きる喜びと⾼揚感とを受けるということでもあるのです。

(ルドルフ・シュタイナー『シュタイナーのカルマ論 カルマの開⽰』、⾼橋巌訳、春秋社、1996 年、5 ⾴)

シュタイナー的「カルマ」=未来へ向かう新たなストーリー

「カルマ」が、「社会の中で⼈びとと⽣きる喜びと⾼揚感」につながるというのは、⼀体どういうことなのでしょうか?

シュタイナーは、「カルマ」は変えられない宿命ではないと考え、現世で起きる困難の原因を全て過去(過去世)に求めるような態度を否定しました。

彼は、過去-現在のつながりしか⾒ようとしない「贖罪」的な「カルマ」論とは、別の⾓度で「カルマ」を捉えようとしたのです。

運命の打撃に遭遇したことを単なる結果と考えるならば、悲しい思いをするだけでしょう。その打撃を後に起こる事柄の原因と⾒なすならば、たぶんそれを喜びと感じることさえできます。なぜなら、ひとかどの⼈物になれたのは、運命の打撃のおかげだったのですから。

このように、⼈⽣のある出来事を結果ではなく、原因であると⾒ることで、私たちは感情を本質的に変化させることができます。⼈⽣の出来事を、単なる結果と⾒るか原因と⾒るかはどうでもいいことではありません。もちろんつらい出来事が⽣じた時点では、まだその結果を知ることができませんが、カルマの法則を⾝につけることができていれば、そのカルマの法則そのものが私たちに次のように語ってくれるでしょう。「今の時点では、この出来事はつらいものであろうし、これまでのことの結果であるとしか思えないであろう。しかしそれを未来への出発点にすることもできるはずだ」「この出発点はいろいろな結果を⽣じさせるであろう。その結果はこの出来事をまったく別の光の下に照らし出すことになるであろう」と。カルマの法則は、慰めの源泉になりうるのです。しかしある事件が単なる結果でしかなく、そこから起こるさまざまな出来事の発端ではないとしたら、慰めをどこに⾒出したらいいのでしょうか。

(同上 12-13 ⾴)

シュタイナーにとっての「カルマ」は、過去(過去世)から現在へと連続する、宿命的な単⼀のストーリーとして、⼈々を縛りつけるものでは決してありませんでした。

彼は、現在直⾯している困難を、未来(未来世)における結果―それが、⼀つの確定的な出来事ではなく、「さまざまな出来事」になり得るとされていることが重要です!―の原因として捉える上で役⽴つという点に、「カルマ」のポジティブな可能性を⾒出したのです。

今の時点においては、ただただ⾟い出来事に苛まれていると感じられたとしても、それがもしかしたら輝く未来へとつながるストーリーの起点になるかもしれないと、少し⾒⽅を変えてみれば、前向きなエネルギーが湧いてくるような気がしますよね。

つまり、シュタイナーが「カルマ」を「⽣きる喜びや⾼揚感」と結びつけたのは、現在から様々な未来(未来世)の可能性へと向かう、新たなストーリーとなり、⼈々を勇気づけてくれるものとして、「カルマ」を捉えたからだと⾔えます。

これはまさに、未来志向の「カルマ」論だと⾔えるのではないでしょうか?

バシャール的「カルマ」=「いまここ」の私が作り出すストーリー

そして⾯⽩いことに、未来の可能性へと開かれたものとして「カルマ」を捉えたシュタイナーの考え⽅は、現代のアメリカのチャネラーに通じるところがあるのです。(ただし、現代のそれは、よりラディカルに変形されていますが…)

たとえばバシャール(ダリル・アンカがチャネルする宇宙存在)は、「カルマ」についてこのように語っています。

カルマというのは、単にあなたの存在すべてが結合した体験なのです。
⾃分の周波数を変えるためには、そして⾃分を⾼い存在にさせて進化させるには、すべての
体験のバランスをとる必要があります。(中略)
⾃分が体験している真実というものすべては「⾃分が創り出している」ということに気がつ
けば、もうカルマ的な結びつきという考えを信じる必要がないわけです。
⾃分が選ぶ、あるいは選ばない⾃由があるということに気づくと、それがあなたのカルマを
切ることにもつながります。

(ダリル・アンカ『バシャール・ペーパーバック1 ― ワクワクが⼈⽣の道標となる』、関野直⾏訳、 VOICE、2002年、31 ⾴)

「カルマ」というのは、結局は「⾃分が創り出している」もの。だから「いまここ」の⾃分によって、どのようにでも変更できる、というのが、バシャールの考え⽅です。

この考え⽅に従えば、本来「いまここ」の私たちを⼀⽅的に縛りつけるものとしての「カルマ的結びつき」などは存在せず、私たちは「カルマ」を⾃由に取捨選択することができる、ということになります。

バシャールがこのような考え⽅をするのは、彼が「オーバーソウル」と呼ぶ、⾼次元的な魂の観点からすれば、過去(過去世)-現在-未来(未来世)という直線的な時間軸は、もはや意味を持たないから。

過去も未来も無限の可能性に開かれていて、「いまここ」から変更可能だ、というのが彼のスタンスなのです。

だからこそ、「オーバーソウル」の視点に⽴てば、「いまここ」の⾃分を基点として、無限の過去(過去世)-「いまここ」(現在)-無限の未来(未来世)とを繋ぐストーリーを作り出すことができるわけです。

この考え⽅を突きつめていけば、「いまここ」の私がどのようにでも新しく作ることのできるストーリーとして、「カルマ」を捉え直すことができるのではないでしょうか?

次回はいよいよ、このバシャールの「カルマ」論をヒントにしながら、YOKU STUDIO が考える新しい「カルマ」の定義、そして「ポジティブカルマ」の可能性についてお話ししていきます!どうぞお楽しみに。

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