【ハウス別】第12ハウス(室)を徹底解説!自我が魂(本質)の自己に還るとは?

【ハウス別】第12ハウス(室)を徹底解説!自我が魂(本質)の自己に還るとは?

「初心者が最初に巡り会いたい『深楽しい』西洋占星術講座」にようこそ!

復習になりますが、ホロスコープは、「特定の瞬間の宇宙の時空間」を切り取り、平面に描写したものです。

これを「魂のブループリント(青写真)」と読んだり、宇宙からのメッセージと受け取ることができます。

ホロスコープを読み解く上で重要となるものは、これまで解説してきました、惑星 / 小惑星・星座とハウスです。

今回の講座は、ハウス別解説の最後の「第12ハウス(室)」です。

第12ハウス(室)は、「人生の統合」「隠されたもの(秘密)」「曖昧なもの」「過去」「救い」「魂の解放」などを表します。

第11ハウス(室)では、他者との理解と協調が果たされ、物質世界における達成感と苦労、物事の変化と発展が経験されました。

それは「与えられた生命を果たす」という意味での、「貢献」であり、「相互扶助」です。

第11ハウス(室)は水瓶座、天王星の影響を受け、絶え間ない変化と経験値の獲得が与えられると同時に、物質世界の限界をも意味しています。

その限界の先には何があるのか?といいますと、「魂(本質)の世界」「全体性への貢献」が待っています。

表現を変えますと、「意識が物質性から解放される」ということです。

人の一生は、意識(魂)が身体(物質性)に宿ることで始まる体験で、一時的ではありますが、時間と空間の制約・制限に支配されています。

これはこれまで何度もお伝えして来た、「二元性の原理」が働くことで、私たちが人生の中で冒険者として生きることができている、いわば「お約束」です。

ホロスコープを視覚的・平面的に見た時、12つのハウスは地続きになっていますが、実際にはそうではありません。

第11ハウス(室)と第12ハウス(室)の繋がりは、扉で繋がっているような空間認識で捉えることができないのです。

これまでの講座でお伝えしてきたハウスシステムの解釈に立ち返り、数秘的な働きを思い出してください。

数秘の世界では、この世(目に見える宇宙)は、1~9の9つの数字で表されるとされています。

これは九星気学にダイレクトに表現されていますね。

ところが占星術では、「12」という数字が強調されています。

そのためこの講座では、「9以降(10・11・12)の世界は、統合のためにある世界」としているのです。


第12ハウス(室)は、魚座と海王星と関連しています。

これら2つは、「融合」や「共感」、「曖昧さ」を象徴するエネルギーと働き、ベクトル作用を持ちます。

これをハウスに当てはめてみますと、「統合」や「回帰」となり、「自我の魂(本質)への回帰」といえるのです。

物質世界では、「思考実験」や「感情の体験」、「物質の変化」などを体験する物語(人生)が繰り広げられています。

物語(人生)の在り様は人の数だけ存在し、物質世界における「過去からの継承」と、「未来」という進化の方向性がセットです。

最近では、「この世は仮想現実である」というシミュレーション仮説がもてはやされるようになりました。

このような概念が受け入れられるようになってきたのは、天王星が人の寿命に相当する時代になったからこそ起こっているといえます。

今後、人類の意識が海王星の領域に近づくことで、更なる意識進化がもたらされるのかもしれません。

ですが現在の私たちの意識には、天王星による影響が大きく働き、個人の魂の領域と全体性への興味関心を持つ段階にあります。

第12ハウス(室)に限らず、私たちの人生は、「いつまで続くか分からない状況」が続き、「答え」や「真理」などどこにも無い、という側面を持っています。

「答えが無いことが答えである」という知覚や認識、概念の限界に達した時、はたまた、「今がすべてである」という境地に辿り着いた時、私たちの意識は、「概念」や「想念」から解放されます。

ですから第12ハウス(室)は、意識的に見える世界ではありませんし、誰かが答えを持っている世界でもありません。


全体性の宇宙(大宇宙)に繋がるための唯一の方法は、「私たちの魂を解放すること」の一点に尽きます。

表現を変えるなら、「人生のすべてを受け入れること」であり、「ありのままの自分を肯定すること」です。

この西洋占星術講座は、「自分を肯定すること」をテーマにしている理由は、実は第12ハウス(室)における、「魂への理解」、つまり自己肯定が重要だと考えるから。

第12ハウス(室)は、これまでのハウスの解説とは異なり、精神や靈(霊)的な作用、魂に関する描写が多くなるかと思います。

「意識が進化する」とは、「意識が奥に入っていくこと」でもあります。

それを内省や内観と呼び、そういった作業をする際には「孤独」という時間と空間から切り離され、「私という小宇宙を探索する状態」に身を投じることになるでしょう。

第12ハウス(室)には正解がありません。

ですが1つだけ強調させていただきたいことは、「分からないことは分からなくていい」ということ。

それは投げやりで、自堕落な、自暴自棄なものではなく、「ありのままにしておくことを許す」という第12ハウス(室)的・魚座的姿勢です。

また表現を変えるなら、「思い込みや価値観、概念によって決めつけなくていい境地」となるでしょうか。

余計な力が無い時ほど、私たちは柔軟に、そして逞しい状態です。

第12ハウス(室)は、最も理解が及ばない領域ですが、その領域に手を伸ばす際には、力を抜いてください。

また「すべてがあり得ること」や「必然という偶然」を受け入れることで、肩の力が抜けるはずです。

ハウスには12つの空間があり、今回の12ハウス(室)で、ハウス別の解説は終わりますが、ホロスコープリーディングの学びはまだまだ続きます。

この西洋占星術講座では、単体で学んでいただくよりも、全体を通して深い理解を得ていただけるように設計していますので、是非何度もご活用ください。

それでは前置きが長くなりましたが、今回も最後までお付き合いくださいね!

WEBライター。西洋占星術の講座を継続的に執筆中。占いの他、神道の学びやレイキヒーリング、言霊学などを通して、精神探究を続けています。只今、オリジナルの占星術鑑定を計画中です。

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「無」とは全てが凝縮された世界

第12ハウス(室)が象徴する「統合」や「解放」、「救い」とは、「人生のあらゆる経験が無に還る」という意味を持ちます。

「無」と表現しましたが、これは決して「無駄」や「無意味」という意味ではありません。

「無」という言葉から、どんな状態や状況を想像されるでしょうか?

それは「存在しないこと」や「終わり」でしょうか?

この講座における「無」とは、「すべての源への回帰」「可能性が生まれる場所」と定義したいと思います。

第12ハウス(室)は「個人の魂の世界」や「精神世界への入口」です。

ホロスコープの円環は、内側にはハウスという「物質的な環境」があり、外側には星座という「精神的な作用」が描かれています。

先ほど「個人の魂の世界」や「精神世界への入口」という言い方をしました。

それはホロスコープが、平面・二次元に表された円環図であるとともに、「私(あなた)」という人生の物語の枠が表現されているからに他なりません。

この講座では、「私(あなた)」という存在を「小宇宙」と表現しています。

ただ目に見える、外側の世界に見える宇宙が「大宇宙」というわけではありません。

目に見えない世界も併せた深淵で、広大な世界が大宇宙なのです。

それを「全体性の宇宙」としましょう。

そういう意味では、ホロスコープを前にした時の私たちは、個人という小宇宙から、全体性の宇宙へと意識を向けていることになります。

ここでいう「個人」とは、「永久に分離した存在である」という意味ではなく、「全体性の中に内包され、一時的に分離している状態」という意味です。

二元性の原理の働きは、細胞分裂のように、「主体」「客体」に分かれることで、「全体性の循環」を生み出します。

「循環」とは、生命の繋がりが車輪のように巡ることを意味し、現在の私たちの生命活動は、かつて物質世界で活動していた魂たちと繋がっています。

この繋がりをもたらすものが、魂の源である「無」という無限の領域です。

違う表現をするならば、「空」となるでしょうか。

第12ハウス(室)は、全体性の中にあって、且つ、「自我(一時的に分離した魂)」の経験値が還元される空間なのです。

ですから「無」とは「永遠」であり、「無限」であり、時間と空間の制約・制限の無い魂の世界は、あらゆるものの可能性を持っています。

自我が解けることで自己は本質となる

私たちにとって「自我(エゴ)」は、二元性の働きによってもたらされた、「生存のための表現方法」です。

「生存のための表現」という言い方は分かりにくいので、「標準設定」としましょう。

占星術において、私たちはこの標準設定の成長と発展を、月・水星・金星・太陽・火星・木星・土星の順番に、加齢とともに体験していきます。

どの段階においても、私たちには「自己」という隠された本質に気がつくことができますが、それは持続的なものではありません。

「ありのままの状態」や「無敵状態」、「絶対的な安心感」などは、私たちの魂と直結した時に自覚できるものといえるでしょう。

生命力には、プログラムとしての動物的な本能や、歴史的に継承した概念や観念、局所的な精神性などが宿っています。

私たちの意識には限界がありませんが、生まれついた場所や地域、国によって文化や慣習が異なることで、生き方・在り方が異なることは自然なことです。

「私たちは皆、繋がっている」とは、本質(魂)的な表現において正解ですが、物質世界において、この掴むことができない感覚は、綺麗事になりやすいことは仕方がありません。

私たちに備わっている「自我」は、集合的無意識で共有している意識を客観的に捉えるために存在しています。

ですから自我の存在は悪ではありませんし、生きるために必要な1つの要素です。

ただ問題があるとすれば、「自己主観がすべて」という全体性から分断した意識があらゆるものを歪め、「私が私であること」に対して価値を見出せなくなってしまうことでしょう。

それは他者や現実(世界)に対しても同じですね。

なぜこのようなことをお伝えしているかといいますと、私たちは自我によって自分自身を表現し、評価されるように生きていますが、その表現方法が不要になる時が訪れるからです。

自我が必要無くなる時とは、ズバリ、魂が肉体から解放される時ですが、必ずしも完全に物質性を失う時とは限りません。

第12ハウス(室)が象徴する「魂の世界」や「精神の世界」へのアクセスにおいて、私たちの生命力は、物質を必要としないからです。

その代表的なものが、個人・集団に関わらない祈りや、瞑想、他者の心に全身全霊を傾ける行い、思考や感情が働かなくなるほどの集中、などになるでしょうか。

第12ハウス(室)は、「全体性と繋がっている自己」を知るための領域です。

この領域に達するまでは、自己主観と自己客観を使い倒す必要があります。

そして限界を知り、力を抜き、概念や価値観を手放すことで、魂の生命力に気がつくことができます。

これは修行や絶体絶命の経験が絶対条件ではありませんが、人生は物語のように、必ず変容のプロセスによって、起承転結が用意されています。

ホロスコープは「魂の計画」を1つの方法で表したものですが、その計画の読み解き方は実に様々です。

1年前に掴んだ感覚と、今日突然閃いた感覚が同じである必要はありませんし、本当は繋がっているかもしれません。

どのような感覚も視座も、360度という全体性の中の1つの可能性でしかありませんから。

私たちが自我を肯定したまま、自我から擦り抜ける時、一時的・短期的に、私たちは自己という本質に触れることができます。

ですがそれは夢のように、一瞬のように、儚いものかもしれません。

そしてその感覚や境地は、他者と共有・共感することができないかもしれません。

魂・霊的な体験は、個人にとっての真実ではありますが、そっくりそのまま他者に伝えることは難しいものです。

それは私たちの本質(魂)の自己に出会うことが、他者にとっても同じ体験である必要がないからですので、悲観する必要はありません。

もちろん似通った体験を共有することで、安心感を得ることは素晴らしいことであることは間違いありません。

喩えるなら、同じ食卓で誰かと食事をする時、あなたが口にした食べ物がいかに美味しくて、その感動をいくら表現しても、同じような感覚になってもらえないようなものです。

第12ハウス(室)は、言ってみれば、「個人の真理」を垣間見る世界

同じ時間帯で生まれても、親や遺伝子が違い、その後育つ環境が違い、魂が持って降りた自我が異なりますので、この世に同じ人が存在することはあり得ません。

共通認識が多く、共時性を多く体験する双子であっても、やはり個別の人生を持ち、自分の魂の道筋を生きるのみなのですから。

この世はある意味、「自作自演の物語」かもしれません。

ですが飛び級やチート、魔法は存在せず、今を生き続けるだけです。

今を生きる上で、私たちはその時々の自我で自己表現していますが、その奥には必ず、本質(魂)的な自己が存在していることを覚えておくと、何も怖いものはありません。

そして自我を悪者にする必要も、魂や精神の世界に精通する人を神格化させる必要もありません。

ただ、ただ私たちは、この時に起こったことを認め、消化し続けていくだけです。

私たちはどんな時でも強い自分である必要はありませんが、ただ自分自身に素直でいることで、魂としての私たちは、自我としての私たちを見守っているのですから。

第12ハウス(室)とは

第12ハウス(室)の定義は、「人生の経験の還元」です。

この定義は、「魂からの視野」であることが前提となっています。

魂からの視野とは、「絶対肯定」です。

私たちの人生は喜怒哀楽だけに留まらず、言葉にはできないあらゆる感情で詰まった物語ではありますが、私たちの自我は、それらを分類分けしたがります。

それは脳に「快か不快か」という、「二者択一」の分別が内臓しているからです。

ですがその分別の意識は、物質性に紐づいているだけですので、絶対的な視野というわけではありません。

第12ハウス(室)は、第11ハウス(室)までの11つの段階や、時空間の認識や感覚から独立している、という旨は既にお伝えしましたね。

第4ハウスは、プライベートな空間や、家庭環境、先祖との関わりを表しますし、

第8ハウスは、他者との濃密な関わりにおいての変容に、魂(本質)の片鱗を体験することもあるでしょう。

この西洋占星術講座では、キリスト教の三位一体とは異なりますが、テーゼ・アンチテーゼ・ジンテーゼのような、正三角形の働き(構造)を重要視しています。

名を冠するなら「トリニティ」といえるでしょう。

これは同じ元素(属性)のアスペクトである「グランドトライン」とは意味合いが異なります。

星座には3段階がありますが、優劣があるわけではないからです。

むしろ、ハウスシステムの解説に関して、第10・11・12ハウスは、第9ハウスまでの個人の生き方や人生が、個人の枠に留まらないことに似ています。

シンプルに表現するのであれば、「私(主体)」と「あなた(客体)」と「私(あなた)たちという全体性」の関係性です。

第12ハウスを「人生の経験の統合」と表現した理由は、「あらゆるものの存在が繋がっているから」に他なりません。

「統合」とは、漢字が表しているように、「すべてが合わさり、まとまっている状態」です。

もし第12ハウスをただの「見えない世界」と表現してしまったとしたら、それは無限を象徴する「無」ではなく、「闇の世界」になってしまいます。

第12ハウスは魚座と海王星に関連していますので、「曖昧さ」や「融合」、「融解」といったキーワードがクローズアップされることが一般的です。

ただこれらは魂の世界の表面をなぞり、「分かった気持ちになる」という消極的・退化的な姿勢に繋がってしまうかもしれません。

「魂(本質)の自己を知って人生を肯定する概念」を採用することで、人がいつか寿命を迎えることや、それまでの人生経験の価値に対して、必要以上に身構える必要が無くなります。

なぜなら「魂が望む成長」は、人生全般において、10年前も、昨日も、今日も、等しく尊いものだからです。

そのような意識を採用し、自分自身を肯定することができる時、私たちは自分自身を労わること、褒めること、満たすことができるでしょう。

だからこそ目に見える世界に生きる私たちは、変化と過程を繰り返す日々と人生のすべては、必ず魂の栄養になっている、今日を生きることは尊いのだと、思ってもいいのです。

この西洋占星術講座は、占星術的な知識や概念を活用しながら、最終的なゴールは一貫して、「自分の人生を肯定すること」に尽きます。

自分自身を肯定することは「無敵状態」や「至福の体現」ですから、他者や世界に対しても、同じような姿勢で望むことができます。

これまで様々な占星術的な解説を行ってきましたが、どれだけ時間をかけようと、かけまいと、「生きていることは喜ばしいこと」という感覚を掴むことさえできればいいのです。

そしてこの感覚は、魂(本質)の存在の状態そのものであり、私たちはこの感覚や境地に向かって、いつの日も努力し、迷い、困難を乗り越えようとしています。

第12ハウス(室)や魚座、海王星、月などは、無意識や集合的無意識、精神性の海に触れることになります。

ですから第12ハウス(室)について、魂(本質)について触れようとする時、「私を肯定する要素を集める」という目線を持っていただきたいと、切に願います。

第12ハウス(室)のポイント

以下に、第12ハウス(室)のポイントをまとめました。

  • 第12ハウス(室)は、魂の成長の秘密、魂の解放、見えないもの、隠された真実、真理、人生全般を肯定する領域、聖なる領域、曖昧なことなど、複合的な象意を持つ
  • 第12ハウス(室)は、魂が望む人生の変化・変容のエッセンスを表し、他者や世界に影響を与える働きを示す
  • 第12ハウス(室)は、自立と相互扶助、時代の共創を促すハウスである
  • 第12ハウス(室)は、カデントのハウスである
  • 第12ハウス(室)は、第9ハウス(室)の結果のハウスである(直接的な結果ではない)
  • 第12ハウス(室)の星座は、人生の経験の意味づけや真価を与え、吸い上げるような働きを見せる
  • 第12ハウス(室)の星座は、その支配星(カスプルーラー)が位置する、星座とハウスと「間接的」に流れを持つ
  • 第12ハウス側のアセンダントに近い天体は、「上昇星」と呼ばれ、魂の成長や変容に関して重要な役割を担う
  • 第12ハウス(室)は、魂が望む生き方を暗示し、魂の世界(次元)から俯瞰的な視点を与え、またその体験を味わいを暗示するハウスである

第12ハウス(室)が象徴するもので、共通することは、「全体性の意識と理解」です。

これは日常的には頷くことができない、超越的な視点であることは百も承知ですが、この視点を受け入れることで、人生に起こるあらゆる出来事を俯瞰して捉えることができます。

第11ハウス(室)までの現実と意識は、必ず何らかの決まったパターンやフィードバックがあり、相対的な評価が与えられる世界でした。

その評価がどのようなものであったとしても、「事実(経験)」として、第12ハウス(室)は消化します。

第12ハウス(室)を扱う上で、ホロスコープの仕組みについて、もう一度振り返ってみましょう。

上記のポイントの中に、「上昇星」という項目があります。

ホロスコープによっては、第12ハウス(室)側のアセンダント付近に天体が無かったり、第1ハウス側に天体があることもありますので、絶対視すべき項目ではありません。

ただ強調したいことがあるとすれば、天体・星座・ハウスは反時計回りで回る構造と、点星点(ASC・IC・DSC・MC)やドラゴンポイント、上昇星は同じ流れではありません。

これがホロスコープを立体的・複合的に読む時に、「魂の計画に触れる感覚」に繋がります。

「次元」という概念を持ち出すのであれば、反時計回りに回る要素は、時間と空間の流れに沿っている、という表現(比喩)することができるでしょう。

反対に時計回りで捉えられる要素や、その要素が接する要素は、法則に従っている、ということもいえるかもしれません。

ホロスコープのシステムについては、ネイタルチャートやトランジ(シ)ットに関わらず、多くの要素があることで、混乱や混沌が起こりやすいもの。

ですが、覚えておいていただきたいことは、「どのような見方もできる自由性」は、「法則性」や「真理性」によって成り立つ、ということです。

ホロスコープにおいて、天体は逆行はしますが、物質世界では時間と空間に支配されていますから、天体が逆行をそのまま続けることはありません。

ただし、ネイタルチャートをはじめ、他者との相性、進行図(トランジ(シ)ットなど、ホロスコープに描かれる要素同士の繋がりは、立体的・相関的な影響を持ちます。

これは第12ハウス(室)と第1ハウス(室)が、地続きで描かれていることも同じです。

「物質性(天体・ハウス)」と「精神性(天体・星座)」が合わさることで、「魂の働き」が微かに浮かび上がる、という理解によって、ホロスコープの深みが分かるようになります。

このように、第12ハウス(室)は「有るようで無い」という、「魂の存在・領域」を示すのです。

これは、大量の水の中に少しの汚れだけでは、その変化が顕在化しない、という魚座の性質に似ているかもしれません。

そういう意味では、魚座のエネルギーや影響を受けやすい方や状況は、不明確な状態や作用によって、物質的(現実的)な視野に意味や価値が損なわれることもあるでしょう。

少し妙な表現になりますが、物質世界を生きる上で、現実と魂の領域は平等ではありません。

魂の領域は、損得や善悪の判断基準が不要であり、時間と空間の制約・制限が無いがために、私たちの日常や人生に多大な影響を与え、不可抗力的な経験がもたらされます。

だからでしょうか、第12ハウスは、ネガティヴな表現や陰気なキーワードが多分に含まれ、「目に見えないものは怖いもの」という思い込み(刷り込み)が出回っています。

ですが「目に見えないものを目に見えるようにすること」ができる段階や状況の時にだけ、私たちは安心できるのでしょうか?

いいえ、今この瞬間も、私とあなたは魂の成長のために、人生経験を培っています。

それがどれだけ理不尽であっても、思い通りでなくても、流されるようであっても、です。

自我が解けるという状況や体験は、そういったあらゆる束縛から解放されることでもあります。

ですがそういった特殊な場面と現実は、計りにかけたところで、シーソーになるだけで、決定的な答えとして位置づけた時、私たちの意識は囚われてしまいます。

第12ハウス(室)は、魂や精神を実体とした時、現実を虚構や影、幻(幻想)になりますが、私たちの尺度は鏡に映したように、逆さまの世界に生きていますし、それがすべてです。

物質性を失い、魂の存在に戻るまでは、私たちは地に足をつけ、深淵なる魂の世界が幻のように感じられてもいい、ということになりますね。

だからこそ、出来る限り、可能な限り、身体を通して得られる感動を増やし、第12ハウス(室)へと、人生の出来事の経験を還元することが、魂への孝行となります。

第12ハウス(室)が象徴するもの

第12ハウス(室)が象徴するものを、以下にまとめました。

  • 魂の満足
  • 社会的な価値観を超えた事柄・概念
  • 研ぎ澄まされた感覚・感性
  • 隠された物事全般
  • 損失
  • 出費
  • 孤独
  • 秘密
  • 隠ぺい
  • 隠された想い
  • 人には言えない想い
  • 迫害
  • 束縛・拘束
  • 静寂
  • 違和感
  • 不調和・不和
  • 精神世界にまつわる研究・教育・体験
  • 啓示的・神秘的な体験・解脱
  • 理解しがたい物事・出来事・価値観
  • 幻想的な芸術
  • 心霊的な物事・能力・感覚
  • 精神の異常性
  • 心の傷
  • トラウマ
  • コンプレックス
  • 目(意識)を背けたい事柄
  • 抑圧
  • 病院
  • 隔離
  • 認識されない事柄・状況
  • 自己犠牲
  • 精神的な救い(の体験・存在)
  • 救済
  • 過去の清算
  • 秘められた魂の本当の願い

第12ハウス(室)を読み解く要素

第12ハウス(室)を読み解く際に重要な項目を、以下にまとめました。

  1. 第12ハウス(室)の星座
  2. 第12ハウス(室)の星座の支配星(カスプルーラー)の状況 
  3. 第12ハウス(室)の(星座の)度数
  4. 第12ハウス(室)の(星座の)サビアンシンボル
  5. 第12ハウス(室)に入る天体・感受点
  6. 第12ハウス(室)に入る天体・感受点とその他の天体・感受点のアスペクト
  7. 第12ハウス(室)のナチュラルサインである魚座の状況
  8. 海王星の状況
  9. 第12ハウス(室)と第1(室)ハウスの星座が共有しているかどうか

断定的な言い方は避けますが、私たちが生きる現代において、天王星が大きな影響を持っています。

それは天王星の公転周期と、人類の寿命の関係性もありますが、歳差運動により、地球の流れが水瓶座の象意を強く持っているからです。

水瓶座(風)の時代に関する情報は、科学技術の進歩とともに、心理学や占星術、真理探究などがありますね。

魚座や海王星は、そういった物事の価値観を超えた世界観ですので、天王星を含め、トランスサタニアンは、「上からの圧力」や「不可抗力」の側面が強いといえるでしょう。

第12ハウス(室)を考える際には、「何が不明瞭なのか」ということは分かりますので、海王星と魚座はセットでホロスコープを読んでみてくださいね。

9番目の項目の、第12ハウス(室)と第1ハウス(室)の星座の共有についてですが、「2つのハウスは地続きではないものの、星座の影響がある」ことに関して注意が必要です。


第12ハウス(室)と第1ハウス(室)の星座の共有においては、第12ハウス(室)の影響が強くなるため、その星座の働きが不明瞭になります。

これは第12ハウス(室)に重なる星座の働き・作用が自覚しにくい、という意味であるとともに第1ハウス(室)においては、さらにその傾向が強くなる、ということです。

これはインターセプトについての認識と近いかもしれません。

第12ハウス(室)にまつわるあらゆる要素は、「コントロールできないこと」や「当たり前ではない」ということですが、どうにかしよう、と思う必要はありません。

なぜなら第12ハウス(室)が象徴するものの真価は、「魂への還元物」としての体験だからです。

不可抗力的に起こる出来事や、心の傷やトラウマ、どうしようもない状況でさえも、時間と労力をかけることで、「事実」から「真実のための材料」にすることができます。

そういう意味では、第12ハウス(室)は、あらゆるものを癒す側面もあるといえるでしょう。

ですがそれは結果であって、目的や手段には成り得ないことを覚えておく必要があります。

繰り返しになりますが、私たちの魂は物質性をまとった状態で現実に生きていますから、現実味のある出来事に触れてこそ、魂の成長へと繋がるからです。

人生には怖いことや避けたいこと、どのような扱いをしていいか誰にも分からないことが無限にあります。

だからこそ、「この世に偶然は無い」や「魂の世界から派遣された私の現実は尊い」という根拠の無い、だけれど、心を救ってくれる言葉を大切にしたいものです。

ハウスに支配星は存在しない

太陽系10天体は、それぞれ支配する星座がありますが、ハウスに対してはどうか?という疑問はありませんか?

結論から言いますと、天体はハウスを支配しません。

その理由は、星座が精神性(在り方)を、ハウスが物質性(生き方)を役割として与えられていて、天体は精神性を表す星座にのみ、直接的な支配を及ぼすからです。

後の講座で、「品格(ディグニティ)」について解説しますが、天体と星座の関係性と、天体とハウスの関係性はイコールにはなりません。

一般的な間違いとして、太陽系10天体は、それぞれ居心地の良いハウスがあり、それが天体がハウスに対する支配、と解釈されることが要因といわれています。

「誤訳」と「解釈の間違い」が相まって、占星術の本質が歪むということもあり得るでしょう。

ですがこの西洋占星術講座は、伝統(古典)占星術にこだわり、現代占星術を否定する、というスタンスではなく、占星術の正当な流れだけをお伝えしていきます。

天体が強い影響力を持つことは確かですが、天体はハウスを支配しない、ということだけをお伝えさせていただきますね。

ただ天体と星座の支配関係は揺るぎませんので、今後のリーディングのためにも、以下の関係性は徐々に覚えていってください。

【ハウスとナチュラルサイン】

  1. ハウス(室)のナチュラルサイン = 牡羊座:支配星 = 火星
  2. ハウス(室)のナチュラルサイン = 牡牛座:支配星 = 金星
  3. ハウス(室)のナチュラルサイン = 双子座:支配星 = 水星
  4. ハウス(室)のナチュラルサイン = 蟹 座:支配星 =
  5. ハウス(室)のナチュラルサイン = 獅子座:支配星 = 太陽
  6. ハウス(室)のナチュラルサイン = 乙女座:支配星 = 水星
  7. ハウス(室)のナチュラルサイン = 天秤座:支配星 = 金星
  8. ハウス(室)のナチュラルサイン = 蠍 座:支配星 = 冥王星
  9. ハウス(室)のナチュラルサイン = 射手座:支配星 = 木星
  10. 10ハウス(室)のナチュラルサイン = 山羊座:支配星 = 土星
  11. 11ハウス(室)のナチュラルサイン = 水瓶座:支配星 = 天王星
  12. 12ハウス(室)のナチュラルサイン = 魚 座:支配星 = 海王星

真のスピリチュアリティとは?

「スピリチュアル」や「スピリチュアリティ」という言葉は、抽象的な概念であるとともに、定義や意味合い、ニュアンスは、人によってバラバラかもしれません。

それにも関わらず、「目に見えない」という要素によって成り立ち、物質的・物理的な証明が不要であるがために、追及されることがそれほど多くない言葉・概念といえます。

第12ハウス(室)は、「目に見えない領域・事象」を象徴しますが、「スピリチュアルであること」を強調しているわけではありません。

魂や精神という概念や働きさえも、物質性の対極の存在というわけではなく、むしろ物質性に通っている、大元の働きや要素です。

巷では「アセンション」や「覚醒」という言葉が出回っていますが、これらの言葉も抽象的、且つ、個人的な体験や信念、概念の枠を出てはいません。

何が言いたいかといいますと、抽象的・明確的の二元性を超えたところに、魂や真の精神性があり、その意識に到達するために、現在の私たちは意識を進化させている、ということ。

星回りの影響だけが原因ではありませんが、一度は廃れたもののリバイバルが起こったり、伝統や歴史、芸術などの一部が急に有名になり、もてはやされたりします。

それは精神的な活動も同じで、何十年前の教えや信念が表現を変えて世に出回り、世界情勢や現況と重なって、私たちの意識に入り込むことだってあるのです。

歳差運動の関係で、2000年までは「魚座の時代」、分かりやすい表現に変えますと、「妄信と支配の時代」だとされています。

魚座は水星座で、感情によるコントロールは危険であることを教えてくれたようです。

これは人類を含めた、地球におけるあらゆる生命の物語の一部でした。

木星と土星のグレートコンジャンクションは、20年毎に起こり、その度に大きな変化が積み重なっては崩れ、整えられるサイクルが繰り返されています。

2020年の年末のグレートコンジャンクションは、グレートミューテーションという、木星と土星のコンジャンクションの元素(属性)が切り替わったことが大きなポイントです。

物事は常に変化しているため、その変化に既に対応できる準備が整っている人もいれば、触発されることで準備を始める人もいます。

「目覚め」や「覚醒」という言葉を使う際、「外に向かって真理を探しに行く」という意識は足かせになるでしょう。

それは「競争」や「対立」という、二項対立の土俵を出ないからです。

真のスピリチュアリティが何なのか、は人によって定義が異なりますが、この講座では「全体性に意識を向ける」という表現を提唱させていただきます。

第12ハウス(室)は、光も闇も一緒になった、色彩が目まぐるしく変わる、愛と混沌の世界といえるかもしれません。

私たちの身体的・精神的成長過程が段階的であるように、目に見えない世界もまた、階層的なものになっています。

私たちの現状は、魂が身体に受肉した、仮の姿で生きていますが、この状態は非常に面白い現象であり、個人(自我)だけの経験をすることができる、という特殊な状態です。

よく「幽霊や霊的な存在が憑依する」という話がありますが、肉体を持たない存在にとって、それだけ肉体は価値のあるものなのかもしれませんね。

真のスピリチュアリティとは、妄想や幻想に囚われない、愛と自由を確信し、感情を大いに表現できる状態です。

それは「自分自身を愛している」と表現してもいいですし、「人生を愛している」と言ってもいいでしょう。

「愛とは何か?」とは、壮大なテーマであり、しかしながら、シンプルな自問自答でもあります。

「自分を肯定できること」、それは「自愛」です。

「他者を肯定できること」、それは「他愛」です。

「魂を肯定できること」、それは「慈愛」です。

「今ここ」という現場で生きる価値

今回の講座で、「自我」と「自己」を分けて説明した部分がありましたね。

肯定と愛は、「自我の体験が昇華された状態」を端的に言い表したものです。

こういった概念は、難しい言葉や理屈で遠回りしたところで、結局シンプルで、誰もが行き着く言葉で表現されるもの。

抽象的な物事ほど、輪郭や表面をなぞってしまいがちですが、本質(魂)は余計なものをまとうことはありません。

必要な時に必要なことが起き、それを俯瞰して捉えることができる時、真理に生きているといえるでしょう。

真のスピリチュアリティは、教えることでも、教えを乞うことでもなく、まずは自分自身を肯定し、その体感を通して、他者を、世界を、宇宙を捉えることから始まります。

「無」にはあらゆる可能性があり、すべての体験が還元される、という旨の内容をこれまで語ってきました。

その理由は、私たちがより多くの負荷を持ったままでは、過去や借りものの概念や観念によって、私たちの内側に秘められた真理にモヤがかかってしまうからです。

超情報化社会を生きる私たちにとって、必要なことは、「無駄を無駄と認識すること」から始まる、「最適な暮らし」を手に入れることといえるでしょう。

それは土の時代に後ろ髪を引かれつつも、過去は過去として肯定し、前進する時に必要な在り方です。

「軽やかさ」という言葉がもてはやされることや、スピリチュアルなことに関心が向くことも、すべては自分自身を生き、愛することを思い出すためにあります。

真のスピリチュアリティは、スマートフォンやインターネットに宿っているわけではありませんし、誰かが教えてくれるわけでもありません。

私たち自身が、自分自身と自分の人生を信頼して、自分自身を肯定しようとする時に、第12ハウス(室)は門戸を少しだけ開いてくれることでしょう。

それは決して怖いことでも、厳しいことでもありません。

また選ばれた人だけが強制されるものでもありません。

私たちの魂が最も成長する時は、「分からないことを体験した時の感情」を認める時です。

波動が重い、不安や恐怖、プレッシャーで押しつぶされそう、自分が信じられない、という物事や場面ほど、私たちは魂からの挑戦を果たそうとしているのですから。

第12ハウス(室)は、目に見えないことを立証するための事柄が詰まっているわけではありません。

むしろ、この物質世界で用意されている体験の数々を、色々な角度から表現するために、「秘密」や「隠し事」があります。

繰り返しになりますが、第12ハウス(室)は、第11ハウス(室)までと同じような時空間ではありません。

時間と空間から解き放たれた、魂の世界への回路のような領域です。

そこから先は、月と冥王星が担い、私たちの理解が届かない、無意識・潜在意識以降の世界となります。

私たちが共通して持っている使命は、「魂の世界側から現実を捉えること」ではなくて、現場である「今ここ」で人生を体験すること。

物質性と精神性の両輪を持ちながら、また、多くの制約・制限を受けながら生きる私たちは、本当に偉大な存在で、驚くべき力と可能性を持っている存在です。

時に、立ち直れない時もあるでしょう。

時に、多くのものを奪われる時もあるでしょう。

時に、看取りを体験することもあるでしょう。

あなたの身に起こるすべての出来事は、誰もが何らかの形で体験する、物質的・精神的な財産です。

そしてその財産、身体と心、意識の体験は、魂の世界へと還元されていきます。

占星術を学んでも、占星術を知らない人と比べたところで、魂(本質)は変わることはないでしょう。

占星術は1つの方法・手段ですから、真理探究や精神世界への理解の必須項目ではありません。

ですが私たちがホロスコープに惹かれ、様々な事柄や現象、何より自分自身に対して、客観的・高次的な視座を持つことは、大変素晴らしいことです。

「目に見えない世界」は、必ずしも私たちを安心させてくれたり、癒してくれたりはしないかもしれません。

むしろ不安を増やしてしまうことになるかもしれません。

ですがこの世で怖かったものが、死後も怖いものである、と決まっているわけでもありませんし、「怖い」や「不安」が私たちの成長を後押ししてくれるかもしれません。

少し長くなりましたが、第12ハウス(室)を扱う際は、現実を見下ろす視線を持つとともに、自分自身を俯瞰した視線の両方を大切にしていただきたいと思います。

どちらも素晴らしい視線、「生命の活動に対する温かい眼差し」なのですから。

第12ハウス(室)のテーマ

第12ハウス(室)のテーマは、「魂(本質)の自己)への理解」です。

これまで第12ハウス(室)が、それまでのハウスの地続きではない領域であることを強調して説明させていただきました。

第11ハウス(室)までの体験は、「始まり・過程・結果」という一連の因果関係において、目に見える形で認識することができるものです。

第12ハウス(室)は魚座と関連するハウスですから、心や潜在意識、無意識の領域への理解が重要となります。

それは言い換えるなら、「目に見えない世界」に対して、心を開くことや、高次的な意識を獲得すること、宇宙側の視点に意識を伸ばすことといえるでしょう。

そのため「魂(本質)の自己への理解」を持つためには、「俯瞰」や「客観視」が重要になります。

私たちが他者を必要とすることや、魂が肉体を必要とすることは、魂の成長のために必要なことです。

第12ハウス(室)が持つ象意は、思考と感情によって捉えるというよりも、「受け応える」という意味合いが強いといえます。

それは「自分」でも「他者」でも分からないことが現実に起こり、出来事を体験する途中や後になって、その意味や価値が何となく分かるような気がするから、です。

ですから、第12ハウス(室)的な出来事や縁、体験に関して、宇宙や魂の真意については、断言したり、思い込むことができない、不明瞭なものとなります。

とはいえ、占星術では、おおよその象意や意味づけが並んでいますので、私たちは自分自身に問いかけながら、魂への貢献を続けていくことになるでしょう。

第12ハウス(室)を考える際には、現実や物質的な価値観から離れる必要がありますので、魂の視点や立場を想像することが重要です。

それは海王星が「イマジネーション」や「直感」、「閃き」といった象意を持っていることからも、納得がいくかもしれません。

ただ何度も繰り返しますが、想像や思いつきを絶対視することなく、「ありのままにしておく」という柔軟で、開放的な姿勢が大事になります。

真実や真理は、ガッついたり、決めつけたりと、「条件付け」からはかけ離れた境地にある、ということを念頭に置いていただければと思います。

以下に、第12ハウス(室)のテーマのうち、特に強調され、自覚されるべき要素を以下にまとめました。

  • すべてを認識できないことは、悲観すべきでないこと
  • 隠されたものの中で、明かされるものは、最善のタイミングで訪れること
  • 人生のおける負荷や重圧は、魂の成長のために準備されていること
  • 魂(本質)の存在の肯定・否定に関わらず、人は魂の働きかけを受けていること
  • 自分自身を受け入れることは、分からない部分も含めた全体的な慈愛に繋がること
  • 過去に対する認識は、いかようにも変えることができること
  • 未来に対する姿勢は、「今ここ」を大切にすることが重要であること
  • 真理探究の王道は、「自分自身に素直になること」
  • 「魂からの癒し」は、過去も現在も、未来への不安も含めた、「魂(本質)の自己」を知ろうとする時に起こり始めること
  • 世俗を否定することが魂の解放にはならないこと
  • 苦しみや哀しみの体験は、結果的に癒しとなり、強さとなること
  • 心を客観視すること
  • 思考を精査すること
  • 身体を整えること
  • 自分自身の可能性を信頼するとともに、自分以外の力の働きを信頼すること
  • 全体性への理解

「魂」や「本質」という言葉は、言葉や概念としては何となく掴めますが、実感や体感が伴わなければ、ただの言葉遊びになってしまいます。


ですがそのようにしか捉えようがない時でさえ、魂は私たちを罰したり、否定したり、不幸に導こうなどとはしません。

こういった事柄や物言いは、どうしても理屈抜きになり、「そんなことがよく言えますね」という反応も起こりやすいものです。

ただ第12ハウス(室)や魂が語りかけてくるヒントとして、そういった意識や状態、在り方から一歩下がって、「それでもいいのかもしれない」という余地が重要になります。

占星術においても、現代社会においても、とにもかくにも、ルールが多く、私たちはまるで、至る所に張り巡らされた有刺鉄線を避けながら生きているかのようです。

そうしたルールが作られた理由や背景は無限にあるかとは思いますが、私たちの意識は、私たちが願う以上に、強力な引力(コントロール力)を持っています。

ですから第12ハウス(室)を考える際には、疑問や批判が首をもたげようとも、「可能性」という名の余地を持つことで、私たちは自分の首を絞めることがなくなります。

「魂(本質的な自己)への理解」は、現実的にも必ず変化をもたらします。

誰かの「言葉」を信用するというよりも、その人の「誠意」や「真心」を信頼する、といったように、私たちの「奥」にある魂(本質)に焦点を当てる、ということ。

それは個人が持っている「ルール」や「思い込み」、「価値基準」、はたまた、無意識的に根付いていた「信念」を相手に強要しないこと、という風にも言えるでしょう。

だからこそ私たちは「条件を外す」ということを、自分自身に試すことで、自愛を覚えることから始めます。

次に他者を俯瞰的に見つめることで、他愛を覚え、遂には慈愛の境地に触れることもできるでしょう。

「魂(本質的な自己)への理解」とは、「現実をより善く生きること」でもあります。

現実と目に見えない領域(世界)は連動している、ということを覚えていただきながら、魂(本質的な自己)との対話を一生をかけて行っていただければと思います。

第12ハウス(室)と第6ハウス(室)が示すもの

ハウスシステムの講座で、ポラリティについて解説しました。

ハウスシステムにおけるポラリティとは、「それぞれ対向のハウスが共通のテーマを持つ」ということです。

第12ハウス(室)と第6ハウス(室)はともに、「奉仕」「貢献」、そして「変容」をテーマに掲げています。

加えて、「身体性(健康)」と「精神性(魂)」との対比とも表現することができるでしょう。

第12ハウス(室)は「精神世界」や「魂・霊的な領域」に関して、第6ハウス(室)は「物質的な環境・条件」や「健康・病気」などに関しての象意を持ちます。

これらどちらも、外的要因や環境に合わせたり、自分自身が特定の環境に入っていく、というように、個人の領域が広くなり、狭くなるような体験を求められます。

それは個人がどのように生きようと、外的な環境や要因と完全に切り離されることがないからです。

そしてそのような繋がりを体感する時、私たちは在り方や生き方を変えることになります。

どちらのハウスも、半ば強制的に、または、流れとして、自分自身の価値観や精神状態の変容を余儀なくされる、といった具合です。

私たちがどこにいても、いつになっても、「完全な個の存在」に成り得ないことは、被害妄想的に孤立したとしても、救いや癒し、助けが必ずある、ということでもあります。

それは受け身としての立場だけでなく、与える側として、「奉仕」や「貢献」の体験を共有する一端を担うことが、私たちが慈愛で繋がることができる証といえるでしょう。

第12ハウス(室)は、「精神的な施し」が強調されますが、必ずしも誰かを導いたり、救い出す存在でいなければならない、ということではありません。

第12ハウス(室)は、それまでのハウスの結果のハウスですから、無意識的な言動の中に、第12ハウス(室)的な要素が散りばめられていることも大いにあります。

「自愛」に目覚めることは、第12ハウス(室)が象徴する奉仕となることもあれば、貢献に必ず繋がります。

ですからまずは、「今ここ」という地点から、「自分自身を肯定する」という愛を受け止めてみてください。

第12ハウス(室)の現象化は第6ハウス(室)に表現される

第11ハウス(室)までとは違い、第12ハウス(室)における「隠れた活動」は、明確的ではないにしろ、第6ハウス(室)において表現されます。

これは私たちの魂(本質の自己)が、自我が行う現実創造が、物質的に表現される過程だからです。

ただ第12ハウス(室)を扱う上で注意点があります。

それは第12ハウス(室)が、それまでの11つのハウスが統合された領域であるため、全容・全貌を自覚することも、自発的に表現することも難しい、ということです。

それだけ「無意識」や「潜在意識」といった領域は、個人(自我)の意識だけではコントロールできない、ということになりますね。

とはいえ、私たちが無意識的に行う言動は、裏から糸を引く存在として、第12ハウス(室)をはじめ、月や海王星、冥王星が関与している、と考えることができます。

第12ハウス(室)という「目に見えない世界」を「暗闇」や「霧」という情景としましょう。

そこで、第6ハウス(室)にまつわる事象には、曖昧だけれど、そうなってしまう、そうであるように表現されてしまう、という第12ハウス(室)的な要素を見つけることができます。

これら2つのハウスの関係性は、「対極性」という平たく、対比のような目線を結ぶことで可能性を見出すものです。

ですが今回の講座で何度もお伝えしている通り、第12ハウス(室)は、他のすべてのハウスとは次元が異なります。

そのため第6ハウス(室)に関する事柄や象意、環境をいくら精査しているのに、自分という小宇宙の謎や真理を解明することができない、と嘆く必要はありません。

あくまで「断片的なヒント」として、第12ハウス(室)の影を見つける、というスタンスを持つことを推奨します。

第12ハウス(室)に天体が無い場合は?

第12ハウス(室)に主要10天体が無い場合は、第12ハウス(室)のハウスカスプの星座と、その星座の支配星(カスプルーラー)を探し、その影響力を見てみましょう。

以下に、第12ハウス(室)の状況を見るためのポイントをまとめました。

  • 第12ハウス(室)の星座
  • 第12ハウス(室)のカスプルーラーの星座
  • 第12ハウス(室)のカスプルーラーのハウス
  • 第12ハウス(室)のカスプルーラーとその他の天体・感受点のアスペクト
  • 第12ハウス(室に位置する天体・感受点
  • 第12ハウス(室)の度数とサビアンシンボル

「間接的な影響力」を探ることで、天体が入っていないハウスが持つ、テーマ性や影響力を見出すことができます。

天体は星座を支配し、ハウスにはナチュラルサインがありますので、これら3つは必ずどこかに関連性を見出すことができるはずです。

「天体が無い」ということは、「強調されない」という意味とともに、「間接的な影響を知ることが促されている」ということです。

ホロスコープリーディングをする上で、こういった点と点を繋げることが重要になっていくでしょう。

ホロスコープという円環内では、「バケツリレーが行われている」という表現がされます。

第12ハウス(室)については、その他のハウスと違い、天体の影響力がどのように作用しているか、については分かりにくい側面があります。

それは見方を変えると、第12ハウス(室)に位置する天体は、どのように現実に働きかけるか分からない、という「不可抗力」を持っている、ということでもあるのです。

こういった側面を考えると、「何が引き起こされるか分からない」という第12ハウス(室)の特殊性においては、天体の力が及ぶハウスの方が分かりやすい、といえるでしょう。

12ハウスの講座の後に、更に詳しいホロスコープリーディングの内容をお伝えする予定ですので、楽しみにしていてくださいね!

【星座別】第12ハウス(室)の特徴

12ハウスはアセンダント(ASC/AC)を起点に、「物質的な流れ」を起こしながら、星座という「精神的な流れ」を背景にしています。

第12ハウス(室)のテーマと学びは、「魂(本質的な自己)への理解」と連動して、「現実・人生を肯定する」という対極的ではあるものの、直結する事柄です。

物質世界において、時間と空間という制約・制限は、どこまでもついて回ります。

地球内において重力が、他の天体からは引力が発生し、太陽系における生命活動が成立している中で、私たちは魂の要望に応える形で、現実を生きている、ともいえるでしょう。

そういった概念を引き受けることで、第12ハウス(室)の不可解さや不明瞭さもまた、1つの作用・働きとして捉えることができるのではないでしょうか?

ハウスを「現場」という物質的な時間・空間とすると、星座は「素質」という精神的な要素といえるでしょう。

そこに天体が入ることで、物質性の舞台である現実で、物質・精神の両面での成長と変化が生まれます。

第12ハウス(室)に重なる星座によって、魂や本質、精神世界への関わり方が表現されますが、往々にして、その表現は無自覚・無意識的であったりするでしょう。

ですから第12ハウス(室)を通して、魂(本質的な自己)への理解を深める際には、あらゆる可能性や不可抗力を視野に入れることが重要となります。

それでは、それぞれの星座とハウスの組み合わせを参考にしてください!

第12ハウス(室) × 牡羊座

第12ハウス(室)と牡羊座の組み合わせから分かることは、以下の通りです。

  • カスプルーラーは火星
  • 牡羊座的な価値観と行動原理、精神性が反映され、第12ハウス(室)は「現実から断然された秘密を大切にすること」を促す
  • 前の星座(魚座)が第12ハウス(室)のハウスカスプである場合、インターセプトの星座(狭在星座)である牡羊座の象意は軽減される
  • 第12ハウス(室)のハウスカスプである牡羊座が広域星座で、隣り合う第1ハウス(室)にまたがっている場合、牡羊座の象意が強調される

    その結果、第12ハウス(室)と星座を共有するため、第1ハウス(室)での星座の性質が分かりにくくなる

牡羊座は星座の始まりの星座であり、「自我意識の目覚め」を表す星座です。

星座とハウスを対比することはできませんが、牡羊座と第12ハウス(室)は、始まりと最後の関係性・ベクトルになります。

また牡羊座は、第1段階目の火星座であり、男性星座、活動宮の星座。

第12ハウス(室)は「統合」を象徴し、「全包容」の体感をさせる領域ですので、牡羊座にとっては、伸び伸びとした感覚を得ることが重要になるでしょう。

第12ハウス(室)に牡羊座が重なることで、魂(本質の自己)は、自我が体験する現実とは切り離された秘密を持とうとし、その際に得られる体感が精神を支えます。

第12ハウス(室)の牡羊座、また火星が、自我の自己への変容のために、「自分以外の力を受け入れること」を否応なく引き受けることがテーマとなるでしょう。

牡羊座も火星も、主体性という生命力を表現しますので、それは骨が折れる体験でしかないかもしれません。

ですが第12ハウス(室)の領域で、魂(本質の自己)が輝くためには、物質世界での体験で刷り込まれた「何とかしなければならない」という重圧を脱ぐことが重要になります。

それは個人としての純粋性を、全体性の純粋性へと発展させる体験でもあり、この意識の発展は、第11ハウス(室)までに、欲望や願望を多く実現することで果たされます。

自我と自己は、決して対立するものではありません。

服は着るためにありますが、同時に脱ぐためにあります。

そして第12ハウス(室)や魂の世界では、自我が自我であろうとするこだわりを脱ぐことができる間に、魚座的・海王星的な魂の解放を体感することができるのです。

第12ハウス(室) × 牡牛座

第12ハウス(室)と牡牛座の組み合わせから分かることは、以下の通りです。

  • カスプルーラーは金星
  • 牡牛座的な価値観と行動原理、精神性が反映され、第12ハウス(室)は「豊かさと生美しさの源に繋がること」を促す
  • 前の星座(牡羊座)が第12ハウス(室)のハウスカスプである場合、インターセプトの星座(狭在星座)である牡牛座の象意は軽減される
  • 第12ハウス(室)のハウスカスプである牡牛座が広域星座で、隣り合う第1ハウス(室)にまたがっている場合、牡牛座の象意が強調される

    その結果、第12ハウス(室)と星座を共有するため、第1ハウス(室)での星座の性質が分かりにくくなる

牡牛座の2番目の星座であり、「所有」と「執着」を知る星座です。

また牡牛座は、第1段階目の土星座であり、女性星座、不動(固着)宮の星座。

土星座にとって、非物質的・非日常的な時間と空間は、魂の世界に解き放たれるため、不安や焦りを覚える傾向があります。

その理由は、「自分を自分で守らなければならない」という意識から解放されることで、未知の力や働きかけに対して臆病になってしまうからです。

ただ牡牛座は金星を支配星に持ち、生命の営みを与える、魂の世界からの「豊かさ」を知り、またその豊かさを表現することの美しさが、魂の充足感に繋がります。

第12ハウス(室)に牡牛座が重なることで、第11ハウス(室)までに体験した、物質性に紐づいた欲望から解放した際に体感する、本質的な豊かさに酔いしれるでしょう。

それは閉鎖された時空間の中で、身体的な感覚・感性が与えられていることが、本当に素晴らしいことであるという、ある種神秘的な感覚に駆られます。

第12ハウス(室)の牡牛座、また金星が、身体という器が、物質世界であらゆる体験を吸収し、魂の世界へと還元することを許された、命の箱舟であることを教えます。

私たちが物質世界において、「分離された個」として存在する理由が、「永遠の孤独」ではなく、「魂の自己を知るための冒険」であることを知ることで、心が救われるでしょう。

これまで味わってきた豊かさは、味わった瞬間に消えてしまう儚い体験ではなく、自我が自己を思い出し、物質世界を尊ぶ意識を与えてくれるのです。

肉体を持ったまま、魂の世界へと意識を向けることは、「生ける神(魂の存在)」という状態に昇華される、素晴らしい体験にあなたを誘ってくれます。

第12ハウス(室) × 双子座

第12ハウス(室)と双子座の組み合わせから分かることは、以下の通りです。

  • カスプルーラーは水星
  • 双子座的な価値観と行動原理、精神性が反映され、第12ハウス(室)は「魂(本質)の自己への回帰のための試行錯誤」を促す
  • 前の星座(牡牛座)が第12ハウス(室)のハウスカスプである場合、インターセプトの星座(狭在星座)である双子座の象意は軽減される
  • 第12ハウス(室)のハウスカスプである双子座が広域星座で、隣り合う第1ハウス(室)にまたがっている場合、双子座の象意が強調される

    その結果、第12ハウス(室)と星座を共有するため、第1ハウス(室)での星座の性質が分かりにくくなる

双子座の3番目の星座であり、「言葉」と「対話」を楽しむ星座です。

数秘的にも、原理的にも、3という段階は、「創造の結果」を意味します。

双子座は、対極から生まれた子どもが持つ純粋な意識を象徴し、目に映るもの、心を掴むものに対して、躊躇なく手を伸ばします。

好奇心が魂の世界に向けられる時、それはあらゆるものを比較し、あらゆるものが喜びの要素であることを知ることでしょう。

また双子座は、第1段階目の風星座であり、男性星座、柔軟宮の星座。

風星座は、思考や意思決定の要素を重んじ、仕組みや道理に法則性を見出そうとします。

第12ハウス(室)が象徴する「真理」や「魂」の全貌は、いくら時間と労力をかけても、望むような答えはいっこうに得られることはありません。

第12ハウス(室)に双子座が重なることで、魂の成長は、現実世界の人生と同じく、終わりがない旅であり、過程を辿っていくことが答えであることを、漠然と知ることになります。

それは決して哀しいことでも、儚いことでもなく、ただ降りて来る感覚や閃きに導かれることで、迷いや焦りが入り込む余地がないほどに、進み続けることが喜びとなるでしょう。

第12ハウス(室)の双子座、また水星が、「自我の自己への回帰」という感覚を掴むために、思考によって、ありとあらゆる情報や概念に見切りを付ける時まで、試行錯誤します。

どのような体験も無駄ではないように、あらゆる興味関心は、魂への栄養を作るための素材です。

目に見えない世界とは、物が物として存在するために働きかける、大元の世界であること。

それは身近な環境にも、遥か遠い国々にも根付いている、普遍的な真理であることを、曖昧さが漂う世界で掴む、これが自我が持つ思考が力を抜いた時に獲得する体験です。

限界に至るまで動き続ける心臓のように、私たちの脳は思考を続け、哲学を続けるでしょう。

それは誰と比べる必要もない、ただ個人が持つことになった魂の成長の歩幅でしかありません。

双子座にとって、世界に存在するあらゆるものは、魂(本質)の自己を見つめるための1つの煌めきであり、それらの点を繋ぎ合わせようとする純粋さが、魂を成長させるのです。

第12ハウス(室) × 蟹座

第12ハウス(室)と蟹座の組み合わせから分かることは、以下の通りです。

  • カスプルーラーは月
  • 蟹座的な価値観と行動原理、精神性が反映され、第12ハウス(室)は「孤独と特殊な愛着を愛すること」を促す
  • 前の星座(双子座)が第12ハウス(室)のハウスカスプである場合、インターセプトの星座(狭在星座)である蟹座の象意は軽減される
  • 第12ハウス(室)のハウスカスプである蟹座が広域星座で、隣り合う第1ハウス(室)にまたがっている場合、蟹座の象意が強調される

    その結果、第12ハウス(室)と星座を共有するため、第1ハウス(室)での星座の性質が分かりにくくなる

蟹座は4番目の星座であり、「感情の重要性」と「他者の心」を知る星座です。

蟹座の性質は、「育み」や「保護」といった母性が象徴する慈しみから生まれ、その根幹となるものが心であり、感情であり、全体性という慈愛へと意識を向けられています。

そのため「過保護」や「依存」といった、過度の愛着や共感によって、自己と他者を繋げようとし、第12ハウス(室)では、それが密やかに行われます。

また蟹座は、第1段階目の水星座であり、女性星座、活動宮の星座。

蟹座は月に支配され、目に見えない世界と月の関係性は、「孤独」や「闇」、「曖昧さ」といった普遍的、情緒的、そして霊的な繋がりや働きに錨を降ろしています。

蟹座と月は、IC・第4ハウス(室)と関連が深く、無意識の世界と根深い執着という普遍的、且つ、個人的な自我の体験を大切に扱う傾向が強いです。

それは第8ハウス(室)・蠍座を経て、第12ハウス(室)・魚座の「体験の統合」へと発展します。

元素(エレメント)として、水星座は、物質世界でのあらゆる体験が、心を通して魂に還元されることを無意識的に知っています。

蟹座は感情を安定させることを目的とするのではなく、「魂の世界の安息」を、物質世界で再現しようとするのです。

第12ハウス(室)に蟹座が重なることで、隠された環境や条件を持ち、誰にも害されることがない、魂の世界から心へと、安心感を引き出そうとするでしょう。

第12ハウス(室)の蟹座、また月が、魂(本質)の安息は、自我では味わうことがないことを自覚させ、魂(本質)の自己への回帰へと意識を向けさせます。

私たちの意識は、月のベールから物質世界に降り立ち、そして物質性を失う時も、月のベールを取って、冥王星の導きを得て、今度は本当に魂の世界へと回帰します。

物質世界において、第12ハウス(室)での蟹座的な魂へのアクセスは、魂の世界の感覚(母性)の大事さを、月が絶え間なく思い起こさせるからです。

全体性(慈愛)が働く魂の世界を思い出すためには、どのような心的な迫害もあってはならないと、蟹座は自分自身を守り、孤独を肯定するために、自我から自己へと手を伸ばします。

第12ハウス(室) × 獅子座

第12ハウス(室)と獅子座の組み合わせから分かることは、以下の通りです。

  • カスプルーラーは太陽
  • 獅子座的な価値観と行動原理、精神性が反映され、第12ハウス(室)は「魂(本質)の自己を暗闇の中で見出すこと」を促す
  • 前の星座(蟹座)が第12ハウス(室)のハウスカスプである場合、インターセプトの星座(狭在星座)である獅子座の象意は軽減される
  • 第12ハウス(室)のハウスカスプである獅子座が広域星座で、隣り合う第1ハウス(室)にまたがっている場合、獅子座の象意が強調される

    その結果、第12ハウス(室)と星座を共有するため、第1ハウス(室)での星座の性質が分かりにくくなる

獅子座は5番目の星座であり、「影響力」と「自己肯定」を司る星座です。

獅子座の性質は、「自己」と「他者」の分離した個が集まることにより起こる、「意識の融合」を体現する役割として表現されます。

その役割はまるで、「太陽の光」のように周囲を照らすため、賛同者や支持者を集め、リーダーシップを発揮することになるのです。

物質世界において、公の場ではこういった「他者を照らす存在」が注目を集めます。

そこで第12ハウス(室)に重なる獅子座は、誰もが小宇宙としての本質を持ち、誰かのための他者として存在し、他者の生命力を引き出すことができることを知るでしょう。

また獅子座は、第2段階目の火星座であり、男性星座、不動(固着)宮の星座。

牡羊座によって始まった、魂の世界からの具現化(物質化)の物語は、獅子座によって、更に自分という存在の尊さを確信します。


第12ハウス(室)に獅子座が重なることで、自分自身が魂(本質)の存在として成り立っている、目に見えない世界への理解と、他者との分かち合いを促すでしょう。

大宇宙は、人の数だけ小宇宙があることによって成り立ちます。

そしてその成立は、私たちの物質世界での営みによって叶えられている、という真理に達するでしょう。

第12ハウス(室)の獅子座、また太陽が、「それまで見えなかった魂(本質)の自己」への信頼と自愛に目覚めさせるよう、無意識下で働きかけます。

それは夜であっても、太陽は変わらず輝き、昼であっても、月は満ち欠けを続けることと同じようなことです。

獅子座によって表現される、魂の世界への理解は、自分自身のあらゆる側面を受容し、内面に意識を向ける物事を敬う感覚によって磨かれていくでしょう。

目に見える宇宙では、星にも寿命があり、エネルギーの変化や転換によって爆発が起こり、その爆発は次なる星の誕生に継承されることもあります。

私たちの内なる太陽とは、「本質(魂)の光」であり、最初から完全に出来上がっているものではありません。

星の誕生と成立と同じように、私たちは人生の物語を体験することによって、太陽は育っていくのです。

第12ハウス(室)の獅子座は、太陰の中で生まれた1つの太陽が育ち、太陽に達していく過程が、大いなる宇宙創造への貢献と還元となることを諭してくれています。

第12ハウス(室) × 乙女座

第12ハウス(室)と乙女座の組み合わせから分かることは、以下の通りです。

  • カスプルーラーは水星
  • 乙女座的な価値観と行動原理、精神性が反映され、第12ハウス(室)は「魂(本質)の見方の多様性を知ること」を促す
  • 前の星座(獅子座)が、第12ハウス(室)のハウスカスプである場合、インターセプトの星座(狭在星座)である乙女座の象意は軽減される
  • 第12ハウス(室)のハウスカスプである乙女座が広域星座で、隣り合う第1ハウス(室)にまたがっている場合、乙女座の象意が強調される

    その結果、第12ハウス(室)と星座を共有するため、第1ハウス(室)での星座の性質が分かりにくくなる

乙女座は6番目の星座であり、「堅実性」と「繊細さ」の星座です。

星座に3段階の変容がある理由は、自分自身の変化から物事が創造され、その影響が他者の創造と合流することで、全体性への貢献へと繋がるからに他なりません。

乙女座はある意味、内と外を分け隔てなく捉えることで、整った自分自身であることが必要であると判断します。

それを他者や周りの状況にも適用することで、何らかの貢献・奉仕が叶う部分において、自分自身の存在意義や役割を全うしようとするのです。

また乙女座は、第2段階目の土星座であり、女性星座、柔軟宮の星座。

物質世界において地に足がついていることは、多くのメリットがあります。

自分自身が何をすべきかが分かり、他者のために何ができるかが明確であれば、人は不安や焦りに振り回されずに済むからです。

その反面、システムや歯車は延々と稼働し、終わりが見えないがために、ミスやエラー、不可抗力的なアクシデントによって、行き止まりの歯痒さを体験することになります。

乙女座は魚座と対極の位置・役割を持つ星座であるため、第12ハウス(室)が象徴する「曖昧さ」と真逆の性質を持っている星座です。

最も苦手な立場にある者にとって、それはある種の恐怖やリスクではありますが、互いに互いの重要性を担保する存在ともいえます。

第12ハウス(室)に乙女座が重なることで、「全体性の一部」としての役割を受け入れる重要性が明らかになります。

その要素は至るところに見受けられる普遍的な真理です。

そこで心がけたいことは、「自分から見える真理が、他者からも見えるとは限らない」ということ。

乙女座が完璧主義・オーバーワークになりやすい傾向がある所以は、この真理に対する忠実さや誠実さが、自我的な執着で凝り固まることによって、癖として表れることです。

第12ハウス(室)の乙女座、また水星が、魂(本質)の自己になるための手段や方法論から手を放した時、「すべては既に内面に存在していた」という気づきをもたらすでしょう。

第12ハウス(室)の領域を、「全体性に繋がる個人の精神世界」やその通路である理由は、誕生・成長・終焉のサイクルを体験するからこそ、無の境地を自覚できるからです。

乙女座や第6ハウス(室)は、自我が自我であるための働きがピークに達する性質・流れを与えられています。

自我の自己への変容は、必ず「思い通りにならない現実」から逃れられない時に起こり、第12ハウス(室)は、「1人で生きる努力」を見守っているといえるでしょう。

第12ハウス(室) × 天秤座

第12ハウス(室)と天秤座の組み合わせから分かることは、以下の通りです。

  • カスプルーラーは金星
  • 天秤座的な価値観と行動原理、精神性が反映され、第12ハウス(室)は「自我の調和を整えること」を諭す
  • 前の星座(乙女座)が、第12ハウス(室)のハウスカスプである場合、インターセプトの星座(狭在星座)である天秤座の象意は軽減される
  • 第12ハウス(室)のハウスカスプである天秤座が広域星座で、隣り合う第1ハウス(室)にまたがっている場合、天秤座の象意が強調される

    その結果、第12ハウス(室)と星座を共有するため、第1ハウス(室)での星座の性質が分かりにくくなる

天秤座の7番目の星座であり、「客観性」と「バランス」を体験する星座です。

7は割り切れない数字であるとともに、最も孤独を感じやすい状態を表すとされています。

「孤独」は、魂を成長させる最も重要な要素です。

私たちの一生は、母胎の中で授かることから始まり、出産と同時に分離の意識が始まります。

「母胎回帰」が根強く私たちの意識に残る理由は、「魂の世界の一体感」の名残といえるかもしれません。

天秤座が持つ「正義感」や「公平性」は、双子座が集めたあらゆる判断基準に培われ、他者の意識と調和を持つための「客観性」のために発揮されます。

私たちが生きる社会は、ある種、自我の存在の集合体です。

また集合体を引率・統率するためには、何らかのルール・規定が必要になります。

これは二元性の原理が、私たちの意識を制約・制限によって成長・進化させるために働くため、自然な理といえるでしょう。

ですが問題は、自分自身が小宇宙の起点であることを自覚しない自我が、他者との調和を計ろうと、魂(本質)の自己を装うように振る舞ってしまうことにあります。

それを「理想」とすると語弊がありますが、現実を見れば、不平不満・不平等な要素が数えきれないほど存在していますよね。

そのため他者を魂の存在として認識せず、恐怖や圧力によって犠牲を要求する要素が1ミリでもあれば、前提は調和ではなく支配にある、ということになります。

そのジレンマを一身に受けている星座が、天秤座です。

また天秤座は、第2段階目の風星座であり、男性星座、活動宮の星座。

天秤座は外交的である必要が無い時にさえ、自我の中に存在する他者を意識してしまいます。

それは人が意識で繋がっているから、というよりも、自我の中に「自分をジャッジする存在」として、「曖昧な他者」を創り上げるからです。

そのため第12ハウス(室)に天秤座が重なることで、そのような実体の無い自己客観の影に対峙することになります。

それは「本当の孤独」や「本当の価値」を知り、自我の限界から自己への回帰を促す、「生みの苦しみ」(喜びへの転換)を体験させるでしょう。

第12ハウス(室)の天秤座、また金星が、「物質性の豊かさ」に働きかける源の流れに、あなたの意識をチューニングします。

物質には寿命があり、この世が諸行無常であることがすべてである、という意味において、私たちは人生に見切りをつける必要はありません。

むしろ「生命に与えられる役割を全うすること」に価値を見出すことによって、生きる喜びを感じられるか、という目線を獲得することの方が重要です。

金星は外に向けて、「愛の表現」をする天体ですが、対象が明確ではない第12ハウス(室)のような領域では、「秘密」や「逃避」といった状況に傾くことがあるでしょう。

ですから「秤」を持たされた天秤座は、自分自身を真に肯定することを起点とし、他者や世界を見定めることが、魂の成長にとって重要な姿勢となります。

それは「自我を自己へ転換すること」という大仕事です。

だからこそ「自分自身を労り、愛し、慈しむ在り方」によって、直接的・間接的に、他者や世界を、全体性の慈愛(調和)と結びつける「橋渡し」をすることができるでしょう。

それが天秤座の第12ハウス(室)的な「奉仕・貢献」です。

第12ハウス(室) × 蠍座

第12ハウス(室)と蠍座の組み合わせから分かることは、以下の通りです。

  • カスプルーラーは冥王星
  • 蠍座的な価値観と行動原理、精神性が反映され、第12ハウス(室)は「生まれ変わりの瞬間を提供すること」を促す
  • 前の星座(天秤座)が、第12ハウス(室)のハウスカスプである場合、インターセプトの星座(狭在星座)である蠍座の象意は軽減される
  • 第12ハウス(室)のハウスカスプである蠍座が広域星座で、隣り合う第1ハウス(室)にまたがっている場合、蠍座の象意が強調される

    その結果、第12ハウス(室)と星座を共有するため、第1ハウス(室)での星座の性質が分かりにくくなる

蠍座は8番目の星座であり、「秘密」と「変容」を重要視する星座です。

蠍座と第8ハウス(室)は、第4ハウス(室)が象徴する「血筋の流れを汲んだ空間」から離れ、他者と濃密な一体感と変容を体験する重要な性質・領域を象徴します。

少し残酷な表現になりますが、母胎から引き離された胎児は、いつか自分の子孫にも同じ体験をさせるように、生命活動は継承されていくものです。

二元性の原理は、このような「美しさ」と「残酷さ」を混ぜ合わせる時に、大きな変容が起こります。

それは生涯のパートナーとの暮らしかもしれませんし、親になることの自覚かもしれません。

「自分がこれまでの自分で入られなくなる」という状況や条件が、私たちの魂が望んだ成長のシナリオには大変重要となるのです。

また蠍座は、第2段階目の水星座であり、女性星座、不動(固着)宮の星座。

水は流れが滞ることで汚れてしまうように、感情が発散されることができない場合、心がひねくれたり、歪んでしまい、自我という意識の繭は破れてしまう恐れがあります。

「本質的に壊れてしまうものは無い」といっても、実際に傷や痛みは存在しますし、癒されても過去や記憶が消えることはありません。

蠍座はこういった「軌跡」を深く観察し、どこにその気配があるかを見つけ出すことが得意です。

蠍座は、水星座と不動(固着)宮が合わさることで、意識を「感情の源泉」という流れ(ベクトル)に流し、自己と他者とを見つめます。

蠍座は元々、目に見えない領域と繋がりやすい星座であるため、話が分かる人や必要に駆られた場合には、魂に関わる対話を積極的に行いながら、感情の解放を行う星座です。

第12ハウス(室)に蠍座が重なることで、秘密や隠された物事に対して、過度の興味関心を持つだけでなく、実際に暴露したい衝動に駆られます。

実際に行動するかは、火星が実権を握っているのですが、火星は蠍座の副支配星ですので、火星が位置するハウスにおいて、その行動原理が発揮されることもあるでしょう。

蠍座・冥王星は、「破壊と再生はセットである」や「0か100か」という意識を持っているため、目に見えない世界からの働きかけを受け入れることが少なくありません。

その結果、身近な他者や置かれている状況が「変容が必要である場合」や「思い通りにならない場合」において、感情的な暴走や支配を通して、物事を動かすことがあります。

そこには「限界」や「調整」といった歯止めがありません。

そういった場合に蠍座が真に求めるものは、「物事の鎮静化」ではなく、「原因や動機などの原因・要素に対する理解」です。

蠍座が持つ「一体感」は、感情が同じベクトルに向かって、神聖な魂の領域に達することに重きが置かれます。

そのような変容的なエネルギーは、重く、濃密で、閉鎖された特殊な状況でしか成り立ちません。

第12ハウス(室)の蠍座、また冥王星が、こういった「儀式」にも思える変容から生まれる、「純粋なエネルギー」を魂の世界に還元することを促します。

あらゆる怪我や苦しく辛い状況が、魔法によって瞬時に転換される世界は、ファンタジーでしかありません。

そのファンタジー的なものは、蠍座の世界では、痛みや軋みを乗り越えた後に、人・人生が大きく変わった結果として表現されます。

ですから物質世界では、「過程(プロセス)」が大変重要なのです。

そのような変容の可能性を持つ人や、痛みや苦しみに打ちひしがれている人に、蠍座は手を差し伸べ、心を解し、魂(本質)の自己への回帰が実現できるよう、助力するでしょう。

第12ハウス(室) × 射手座

第12ハウス(室)と射手座の組み合わせから分かることは、以下の通りです。

  • カスプルーラーは木星
  • 射手座的な価値観と行動原理、精神性が反映され、第12ハウス(室)は「魂(本質)の働きの追究と普及」を促す
  • 前の星座(蠍座)が、第12ハウス(室)のハウスカスプである場合、インターセプトの星座(狭在星座)である射手座の象意は軽減される
  • 第12ハウス(室)のハウスカスプである射手座が広域星座で、隣り合う第1ハウス(室)にまたがっている場合、射手座の象意が強調される

    その結果、第12ハウス(室)と星座を共有するため、第1ハウス(室)での星座の性質が分かりにくくなる

射手座は9番目の星座であり、「挑戦」と「探究」の星座です。

射手座・第9ハウス(室)は、物質世界の仕組みや在り様に向かって、自我意識を拡大する活動が重要となります。

その道程は、必ずしも高慢・傲慢ではなく、純粋な好奇心を満たし、全体性に戻っていく向上の在り方です。

登山やマラソンなどに挑戦する場合、ゴール地点が分かっていても、動機やメンタルの状態によって、その体験が苦行になるか、楽しみになるかは大きく異なってしまいます。

射手座が持つ好奇心とは、自分自身を正当化することを目的とするのではなく、世界の仕組みを自分の中で解き明かすことが、自分自身の喜びの証明となるでしょう。

また射手座は、第3段階目の火星座であり、男性星座、柔軟宮の星座。

牡羊座・獅子座によって拡大した生命力の輝きさえ、大いなる働きによって導かれたものである、という意識が射手座に与えられています。

私たちの人生の物語に持たされている起承転結(変化)は、世界の一部であり、それぞれの魂が望んだ道筋であることを、射手座は身を持って体験するのです。

そうして自分の中の世界(現実)の中に、魂の世界への繋がりを見出すことができた時、その喜びや興奮は、自分の中に収めておくことはできません。

第12ハウス(室)に射手座が重なることで、喜びをベースとした好奇心を満たすあらゆる言動を実現しようとします。

ただそれを行う場所やタイミングは、分かりにくい場所であったり、探し回ってようやく辿り着いたはいいものの、体験そのものの環境は平凡であったりするものです。

精神世界への理解は、知識の集積や権威性の高さではなく、普遍的な物事や事象の中に潜む小さな気づきや揺らぎを見つけることによって始まるでしょう。

第12ハウス(室)の射手座、また木星が、このような針に糸を通すような作業を次々とこなすよう促し、内面のどこかにある魂(本質)へのアクセスを試みるよう促します。

木星は「拡大」や「発展」という遠心力・広い視野を持つことで、終わりのない挑戦を楽観的に進めることができるのです。

それは第12ハウス(室)という、曖昧な領域で、どこにもお手本や手がかりが見当たらない場合も同じです。

射手座・木星は、持久力と好奇心により、身体性と精神性の両立を計りますが、目に見えない世界に入り込み過ぎることで、日常生活も浮足立たないように注意が必要となります。

また木星は「吉星(ベネフィック)」と呼ばれますが、自制・自律が知らず知らずのうちに失われないように、自分の体験を話すことができる存在が必要です。

第12ハウス(室)や魚座に流れる性質は、力技で獲得・勝ち取るようなものではなく、タイミングと受容性が必要不可欠になります。

そのスタンスを掴むために情報や知識があり、また力を貸してくれる人の存在がありますので、思い悩み、哲学に没入する余り、緊張状態にならないことが重要といえるでしょう。

射手座・第9ハウス(室)によって、個人(自我)の体験は集大成となります。

それは言い換えれば、「価値基準」が常に自分自身の中の物差しで許されていた、ということです。

そういう意味では、第12ハウス(室)に射手座が重なることは、個人が保有する意識だけでは、大いなる働きに同調することが難しい、ということになるでしょう。

私たちの意識は、第8ハウス(室)・第9ハウス(室)を経て、個人の限界を知り、自分の内面を一度表に晒すことで、あらゆるフィードバックを得ることができます。

その際に返って来るフィードバックは、「伸び代」という可能性という意味で、「評価」を受けることでやっと、自分にとっての自我の体験は、自分だけのものではなくなります。

そしてその時に、自我が内面から引き離される感覚が、全体性に向かうための小さな揺らぎとなって、更に心を開き、可能性に向かって生きる喜びを知らせてくれるでしょう。

第12ハウス(室) × 山羊座

第12ハウス(室)と山羊座の組み合わせから分かることは、以下の通りです。

  • カスプルーラーは土星
  • 山羊的な価値観と行動原理、精神性が反映され、第12ハウス(室)は「物質性・自我の解体と魂(本質)への目覚め」を促す
  • 前の星座(射手座)が、第12ハウス(室)のハウスカスプである場合、インターセプトの星座(狭在星座)である山羊座の象意は軽減される
  • 第12ハウス(室)のハウスカスプである山羊座が広域星座で、隣り合う第1ハウス(室)にまたがっている場合、山羊座の象意が強調される

    その結果、第12ハウス(室)と星座を共有するため、第1ハウス(室)での星座の性質が分かりにくくなる

山羊座の10番目の星座であり、物質性の極みを体験し、実利の循環を司る星座です。

山羊座・土星によって、私たちは物質性がもたらす恩恵と束縛(制約・制限)が「等価値(両輪)」であることを悟ることができます。

タロットカードにおいて、山羊座は「悪魔」で表現されていますが、これは二元性の原理の試練に打ち克つことを体験する、自我の成長を示します。

「天使と悪魔」は、小宇宙の中に存在する自我の片割れ同士です。

自分自身の内なる太陽の輝きと、その輝きを支える暗闇を、自分自身を分かつことで、私たちは魂(本質)の自己への気づきを見出します。

また山羊座は第3段階目の土星座であり、女性星座、活動宮の星座。

山羊座は射手座までに培った体験が到達した自我が、世界の中に身を投じることで、「固執した価値観」や「執着」を削り取られていく体験をします。

それは対立や競争によって揉まれ、自我が自分のものではなくなることで生じる、解体です。

第12ハウス(室)に山羊座が重なることで、ある意味、自分自身に対する純粋な正義感や正当性が失われます。

社会システムや国家といった存在は「枠で」あり、その中身は「歯車」や「導線」となる個人が担っていることは、10天体がそれぞれの役割と影響力を持つことと同じです。

この事実を、個人の真実として知り、他者や世界に通っている魂の流れを掬い上げることが、第12ハウス(室)と山羊座の接点であり、人類の意識進化におけるテーマとなります。

物質性(身体性)は、あらゆる物質世界の体験における「器」であり、「魂の依代」です。

第12ハウス(室)は山羊座に、自我の解体によって、魂(本質)への回帰を目覚めさせ、「無」や「空」という無限の可能性に意識を移行する導きを与えるでしょう。

それは決して魂や精神の世界が優れ、物質性や欲望に囲まれて生きる私たちが愚かである、ということではありません。

私たちが人生で自我や物質世界の発展を築いている中で、並行して魂(本質)の成長も達成されているのですから。

第12ハウス(室) × 水瓶座

第12ハウス(室)と水瓶座の組み合わせから分かることは、以下の通りです。

  • カスプルーラーは天王星
  • 水瓶座的な価値観と行動原理、精神性が反映され、第12ハウス(室)は「二元性を破り魂(本質)に至る」よう促す
  • 前の星座(山羊座)が、第12ハウス(室)のハウスカスプである場合、インターセプトの星座(狭在星座)である水瓶座の象意は軽減される
  • 第12ハウス(室)のハウスカスプである水瓶座が広域星座で、隣り合う第1ハウス(室)にまたがっている場合、水瓶座の象意が強調される

    その結果、第12ハウス(室)と星座を共有するため、第1ハウス(室)での星座の性質が分かりにくくなる

水瓶座の11番目の星座であり、「疑い」と「理想」を活動力とする星座です。

2020年12月に水瓶座(風星座)でグレートミューテーションが起こったことで、水瓶座(風)の時代へと人類の意識がシフトしました。

山羊座(土・物質性)の時代がもたらした「二項対立の学び」の現象が広く普及し、これからは振り返りと転換の現象が起こることが暗示されています。

広い視野で歴史を紐解けば、水瓶座が持つ「自由性」や「天才性」は、これまでの枠や価値基準を破る、「平等性」の発現の要素といえるでしょう。

隷属的な心や、思考が停止した思考で生きることを余儀なくされていた世界は、これまでは夢物語でしかなかった「非現実性」が着実に現実味を帯びていきます。

その着火剤となるものが、物質性(身体性)を絶対視しない、魂(本質)の世界への理解です。

水瓶座の意識のうち、最も現実を動かす要素は「俯瞰」や「客観視」であり、「高次の視点」を持つ、ということでもあります。

それは時代の流れに紐づいた、思考の限界があった状態から解放され、精神世界に心を開き、真理(魂の世界)に意識の照準を合わせるということです。

それが叶えるものは、「私たちは孤独な存在ではない」や「無は終わりではない」、そして「魂は永遠である」という境地を体験するといえるでしょう。

また水瓶座は、第3段階目の風星座であり、男性星座、不動(固着)宮の星座。

水瓶座は風星座の最終段階の星座であるだけでなく、思考と感情という自我(エゴ)の意識(マインド)を打ち破る強い要素を与えられています。

風という元素(属性)の働きは「流れ」を伝えることです。

思考や情報の流れや巡りが、私たちの生き方・在り方を決定しますが、その流れ方や巡り方が変われば、当然私たちの生き方・在り方も変わります。

第12ハウス(室)に、水瓶座の客観性が重なることは、見えない世界にアクセスすることを妨げる自分自身や環境を打破するように促すでしょう。

天王星は、約7年で星座を移り、その度に、大きな変化をもたらします。

2011年には牡羊座に、2018年には牡牛座に天王星が移ったことで、距離に関わらず、足元がグラつく体験が続いています。

そして2023年には冥王星が水瓶座に入り、2025年には、天王星は双子座に移ります。

物質世界では、物事は瞬時に切り替わることはありませんが、段階的な変化が確実に起こりますので、水瓶座・天王星の改革は、まだまだ序章の段階といえるでしょう。

第12ハウス(室)の水瓶座、また天王星が、内なる小宇宙に向き直り、自分から魂(本質)の自己への回帰をするように働きかけます。

あらゆる事柄は、まず小さな震え(創造)から始まり、徐々にその性質が広まっていくものです。

第12ハウス(室)単体では、個人の真理(魂)の世界への理解ですが、私たちの意識は集合的な地場(集合的無意識)によって繋がっています。

それは天才の発明が同時多発的に起こるように、時代の変化とともに、自然と人々の精神性の成熟が広まり、その流れに乗っていくことが主流となっていくことでしょう。

第11ハウス(室)や水瓶座がもたらす意識は、私たちの中にある、魂の世界への淡い扉を前にしているようなものです。

その扉を開ける鍵は、私たちの魂(本質)を受け入れること、そして誰もがその鍵を持ち、それぞれのタイミングで扉は開かれていきます。

第12ハウス(室)の領域に足を踏み入れることで、恐怖や不安も生まれますが、本当に恐れる必要があるのか?という客観性を手に入れた時、私たちの心は自由になるでしょう。

第12ハウス(室) × 魚座

第12ハウス(室)にとって、魚座はナチュラルサイン。

第12ハウス(室)と魚座の組み合わせから分かることは、以下の通りです。

  • 第12ハウス(室)と魚座は、物質・精神両面で同一の方向性と性質を持つ
  • カスプルーラーは海王星
  • 魚座的な価値観と行動原理、精神性が反映され、第12ハウス(室)は「魂(本質)の受容と伝播」を促す
  • 前の星座(水瓶座)が、第12ハウス(室)のハウスカスプである場合、インターセプトの星座(狭在星座)である魚座の象意は軽減される
  • 第12ハウス(室)のハウスカスプである魚座が広域星座で、隣り合う第1ハウス(室)にまたがっている場合、魚座の象意が強調される

    その結果、第12ハウス(室)と星座を共有するため、第1ハウス(室)での星座の性質が分かりにくくなる


魚座の12番目(最後)の星座であり、「境界線の無い世界」や「真理の世界」に最も近い星座です。

物質世界に生きている以上、「曖昧さ」や「共感力」は、時にデメリットとなります。

それは第12ハウス(室)にエネルギーが集中することで、現実を生きることに集中できない、という具合で、現実味を感じられない自分自身が頼りにできなくなるのです。

欲を持つことができなかったり、自我を保つことができなくなったりする状態は、ある意味、浅瀬で溺れているようなものかもしれません。

物質世界での生命の営みにおいて、尊いことは、欲を限ることでも、自我を放棄することでもないですし、清貧や自己犠牲が美徳である、ということでもありません。

魚座が持つ感受性の範囲は広く、また感情による意識の変化も瞬時に変わりますので、主体性を持ちにくいことは確かです。

また魚座は、第3段階目の水星座であり、女性星座、柔軟宮の星座。

火・地(土)・風・水という元素(エレメント)は、それぞれが循環することで、全体の流れを成り立たせています。

これは神道で喩えるならば、荒魂・和魂・奇魂・幸魂(四魂)のようなものといえるかもしれません。

4つの元素(エレメント)が揃う時、そこには「空」という魂の世界の働きが表れます。

「表れる」といっても、物理的に発現するわけではありませんが、思考や感情が溶けてしまい、時間と空間の認識を超え、魂(本質)の世界の断片を体験するかもしれません。

魚座は、そういった体験・感覚の「気配」や「揺らぎ」を内面に秘めています。

第12ハウス(室)に魚座が重なることで、薄々は自覚しているけれど、どうにも実体が掴めない、現実味の無い感覚が強くなります。

それは魚座が海王星に支配され、月とともに、無意識の状態にもたらされる感覚が、日常に漏れ出し、手に負えないような感覚に晒されるからといえるでしょう。

第12ハウス(室)の魚座、また海王星が、これほどまでに現実から意識を逸らすような働きをする理由は、「魂(本質)への回帰」の重要性を唱える存在(役割)が必要だからです。

第4・8ハウス(室)の2つの領域は、それぞれ「人には分かり得ない体験」を与えますが、第12ハウス(室)は、自分自身でも掌握することができません。

「分からないからこその働きがある」とは、曖昧さや自由が逆に苦痛になり、現実が生き難い人のためにある言葉です。

ですがこれは決して、偽りの慰めではありません。

また当事者にしか降りてこない感覚は、本人が分からないながらも受け入れることで、導きに変わる余地もあります。

だからこそ魚座の大きな強みは、「受容力」であり、「包容力」なのです。

「魂(本質)を思い出すことができない自分自身」を受け入れる時、内面に莫大なエネルギーが生まれます。

この「等身大の自分を受け入れること」こそが、第12ハウス(室)の象意に、「癒し」というキーワードがある理由です。

月(心)は日常的な気分や感情の変化と、自己受容のケアを表し、海王星は、魂(本質)への自己への回帰のために必要な、自我の存在の肯定と解放を意味します。

ですから魚座は、単に感受性が強く、共感能力が高い、ということではなく、物質世界に生きる自分と、魂の世界に存在する本質的な自分のどちらをも許容できる存在なのです。

第12ハウスのテーマ性の強弱

第12ハウス(室)のテーマ性がどれくらい強調されているか、については、以下の要素を参考にしてください。

第12ハウス(室)の支配星が位置する場所が、ホロスコープのどの半球にあり、その天体がどのような意識を発揮するのか、ということが重要になります。

  1. 南半球:第7~12ハウス(室):社会的な自己実現・公の意識
  2. 北半球:第1~6ハウス(室):個人的な自己表現・個人(私)の意識
  3. 東半球:第10~3ハウス(室):自分の行動に選択権・決定権を持つ・内的な意識
  4. 西半球:第4~9ハウス(室):他者との繋がり・他者に評価される意識

各ハウスの支配星は、チャートルーラーや上昇星と比べて影響力は高くはありませんが、それぞれのハウスに置ける影響力は大きいと判断されます。

① ハウスの支配星の天体の状況

第12ハウス(室)の星座の支配星は、ハウスに直接的な影響を与えます。

ホロスコープ全体に、ハウス(室)の星座の支配星がどのテーマ(ハウス)で、どういった環境や条件(星座)で影響を与えるか、ということを意識してください。

② ハウスの支配星の位置する場所

もし第12ハウス(室)の星座の支配星が、第12ハウス(室)に位置していれば、それだけ第12ハウス(室)のテーマが強調されるでしょう。

そうでない場合は、そのハウスのテーマ性が、その星座の特徴が強調されることになります。

③ ハウスのナチュラルサインとの関係性

ハウスにはそれぞれ、12つのナチュラルサインがあります。

先ほど「バケツリレー」という表現でお伝えしたように、間接的な力の流れを見るために、ハウスとナチュラルサインを見比べてみましょう。

ハウス自体が強調されていなくても、そのハウスのナチュラルサインが位置するハウスと、その星座に位置する10天体や感受点から、影響力を見出すことができます。

【感受点別】第12ハウス(室)の影響力

ハウスに入る天体は、影響の差はありますが、確実にそのハウスのテーマを強調する存在です。

今回は10天体と3つの感受点に限定して、第12ハウス(室)との関係性を解説させていただきます。

第12ハウス(室)は、カデントのハウスで、世俗的・現実的なアプローチでは満たされない他者に対して、奉仕や貢献を行うことが強調されます。

そのため第12ハウス(室)に入る天体・感受点は、常識や他者の価値観とは異なった、独自の生き方や在り方のエネルギーを供給する要素となるでしょう。

これまで解説して来た11つのハウスと異なり、第12ハウス(室)に入る天体の影響は、他者や社会に打ち出すようなものではありません

第12ハウス(室)の領域では、自分が魂(本質)の世界にアクセスできる状態に、自動的・半強制的に入ってしまう、そのような特殊性が際立ちます。

またそれは意識的に、力んで、努力するようなことでは、空回りしてしまうため、「コントロールしないこと」が重要です。

今回の講座で何度かお伝えしていますが、魂が肉体(物質性)をまとっているからこそ、「力まないこと」「等身大の自分を受け入れること」が大切になります。

そして第12ハウス(室)にある天体や感受点は、自発的に意識することができないことが前提です。

それは私たちの魂が望む、物質世界(現実)を生きる上での「目隠し」となり、特殊な経験の積み方(攻略法)として影響を与えます。

これは「自我が魂(本質)の自己に昇華されるため」の隠れた必須項目だからかもしれません。

トランスサタニアンのように、第12ハウス(室)にある天体や感受点は、ある意味「導き手」になり得ますが、時に悩みの種になることもあるでしょう。

ただそんな時は、「自我が癒され、魂が成長するための糧」として、ホロスコープがヒントを与えてくれる、と考えてみてください。

ここで紹介させていただく天体の影響は、「要素」や「素養」といった「可能性」となりますので、気になるキーワードを見つけてみてください。

それでは、第12ハウス(室)に入る天体・感受点が持つ影響力を見ていきましょう!

*10天体の順序は、年齢領域の順番で解説しています。

第12ハウス(室) × 月

第12ハウス(室)の月は、「心の不安定さ」が魂への回帰の学びとなります。

月は自発的に光を発することがない、「完全なる受容性」の象徴です。

それは私たちが、他者や世界という対象や存在、環境があることで、心に感情が生まれる、ということから分かります。

第12ハウス(室)という目に見えない領域に心を置くということは、「暗闇に影の動きを見る」という不可思議で、不明瞭、何より「不安定さ」を拭うことができません。

私たちという個人に与えられた心の器とは、物質世界での体験が昇華される「集積場」です。

暗闇の中に影の集合体である月の存在が明かされるのは、太陽をはじめとする、輝きに照らされる時に限られます。

そうなりますと、第12ハウス(室)の月は、永遠に自分自身の姿を確認することができなくなりますね。

そのため自分自身の心が不安の巣窟となってしまわないか、と常に怯えてしまうのです。

第12ハウス(室)の月にとって重要なことは、「不安定である自分自身を受容する」ということになります。

受容性の働きと性質とは、単に受け身であるということではなく、認め、受け入れ、包み込む、という母性的な働きです。

また、自分自身の不安定さを許容してくれる存在や、自分自身の感情を表現する手段を持つことも重要となります。

第12ハウス(室)が象徴する「目に見えないもの」は、完全にその正体を明かすことはできませんし、真理の正解を決めつけることはできません。

ですが、「自分の中にある不安定という真実」を何かしらの手段や方法で表現・解放することができる時、魂の世界からの恩恵が与えられます。

第12ハウス(室)の月は、生涯に渡って、心という器に向かって、不規則的にスモークを吹きかけるような感覚を与えるでしょう。

そこで覚えておいていただきたいことは、「不安定である」という状態は、「変化」や「変容」と同じように、自分自身を絶対視することができない、という目線でもあります。

そもそも目に見えない世界が曖昧であるということは、物質性(身体性)を持つ私たちにとっては恐怖でしかありません。

裏を返せば、不安定であることは、循環の流れにあるということですから、そこに生まれる不安は、自然の摂理の1つの表現ということです。

ですから一時的な不安によって、自分自身を否定・批判・ジャッジする必要は全くありません。

もしそれらの、全体性から自分自身を切り離すような行動を取ってしまっても、また振り出しに戻せばいいのですから。

大切にしたいことは、「自分自身の不安定さに意識を固定しない」ということ。

それは第12ハウス(室)が象徴する「精神的な奉仕」でいうところの、他者貢献であり、他者の心と自分の心を連動することで生まれる、一体感や共感の発揮です。

第12ハウス(室)や水星座の象意には、必ずといっていいほどに、「感情の共感」や「精神性の共振」というものが挙げられます。

第12ハウス(室)の月は、最も貧弱で、脆く、救いがないような状態に希望を見出したいという心の願いです。

その願いは、他者の中に自分の存在(本質)を見出すことができる、という全体性のヒントともいえるでしょう。

第12ハウス(室) × 水星

第12ハウス(室)の水星は、「秘め事の扱い」がテーマになります。

水星は「コミュニケーションの星」ですが、第12ハウス(室)的な表現で喩えますと、特殊な環境や相手を前に行われる、「暴露」や「吐露」です。

これは自分のことを伝えるために言葉を使う、という内向的な姿勢だけでなく、他者の心を代弁する、または、言語化できない不明確な感覚を表現する、という形で表されます。

左脳と右脳をメビウスの輪で結んだ時、そこには交点があります。

これは松果体の役割が霊的な働きを持つ、ということを言いたいわけではありません。

非日常性に意識を向ける時、思考と感性(感情・情緒)を超越した感覚が、精神的な解放を促します。

この講座では、「トリニティ」という表現で、二元性を超越した境地について度々触れていますね。

魂の領域に水星を働かせるということは、「無」や「空」に問いかけをし、また粒子のような小さな囁きを引っ張って来るようなことを意味します。

だからこそ、個人の真実や感覚は、時と場所、タイミングを選び、また伝える人も選ぶのです。

非日常や目に見えない世界の事柄は、意識的・無意識的に関わらず、外部・他者からの些細な影響を嫌います。

自分の中にある小宇宙の中心があるとすれば、それは静寂であり、どのような言葉や音も必要のないブラックホールです。

その中心に意識を投げ入れるためには、情報や他者の感情に触れ過ぎず、自然の流れに身を任せ、「自分以外の力の働き」を招き入れることが重要になります。

第12ハウス(室)の水星にとって重要なことは、「上手く伝えられないことは、上手く伝えられなくていい」ということです。

誰だって確固たる正解を持って生きているわけではありませんし、概念や観念が、自分のオリジナルではないことの方が多い、というのが世界の実体なのですから。

「分かった気になること」は、第12ハウス(室)や魂の世界への裏切りとなります。

だからこそ、目に見えない世界に関する表現は曖昧になるのです。

その時々に沸き起こる好奇心や感覚は、なるべくそっと、柔らかく包んであげてください。

私たちという小宇宙は、「観測(意識)すること」によって、相対する要素(働き)に感応し、幾らかの気づきを得ることができます。

自分にしか分からない言葉やキーワード、表現を大切にしてください。

それらは過度に晒すことなく、縛ることなく、来たるタイミングを迎え入れようとする在り方の時、あなたに手を貸してくれるはずですから。

第12ハウス(室) × 金星

第12ハウス(室)の金星は、「特殊な愛着性」に対する学びを与えます。

金星の特性は、自分自身の好き好みを表現し、豊かさと喜びを体験するために、外に向けて心を開き、他者との交流を楽しむことです。

金星が牡牛座と天秤を支配するように、私たちの感性は個性的で、常に「偏り」と「バランス」を行ったり来たりする、「心の揺れの表れ」ともいえます。

また金星が象徴する感性は、大衆的・一般的な認知や評価で、その価値を再確認することができますが、第12ハウス(室)の金星に関してはそうではありません。

金星は感覚・感性だけでなく、女性性(受容性)の働きを象徴し、「他者の情愛を受け入れる」という意味で、恋愛を象徴します。

第12ハウス(室)の金星が指し示す「情愛」の在り方とは、「隠れた恋愛」や「受け入れられにくい愛の形」です。

そもそも私たちには様々な「癖」があり、それはルールではないにしろ、自分が自分でいるための行動原理・条件ともいえるものです。

人を傷つけることを罪と考え、嘘をつきたくないがために、自分自身を危険に晒したり、他者に対してダイレクトに真実を突きつけ、傷つけることを選ぶ人がいます。

もう一方では、墓場まで嘘や秘密を持っていくことを誓い、一瞬の隙も見せず、嘘を真実のように振る舞い、演技をする自分を貫く人もいるのです。

第12ハウス(室)の金星は、自分自身の特殊な愛着性を叶えるために、時と場所、そして相手を選びます。

この願望実現は、「自分と相手だけに認められること」が前提になるからこそ、温もりが消えないように、また外部から消されないように、秘密裏に叶えるしかないのです。

「人に言えないこと」は、一概に誰かを傷つけることに限られませんが、動機がどうであれ、出発点が関係者の誰かを傷つけることが前提であれば、破滅に向かいます。

「本能」という意味では、金星と火星は、私たちの心の要望を純粋に叶えようとする天体です。

第12ハウス(室)の金星は、「日常的には認められない喜び」に関してアンテナを立てますが、必ずしも破滅に向かうような自体を招くわけではありません。

第12ハウス(室)の金星にとって重要なことは、「個性的な愛」とは、「誰にも認められなくてもいい」という境地や感覚を大切にすることです。

個人の愛着(癖)を表現する際に他者が必要である場合には、2人で完結することができる状態が最も望ましいといえるでしょう。

第12ハウス(室)が象徴する「魂の世界」の影響は、無意識や集団的無意識を通して、外に漏れ出してしまうものです。

それを感知・察知する素養がある人が周りに存在する場合、不安になってしまい、「愛の温もり」に水を差されてしまいます。

秘密を共有し、その秘匿性を保っていられる人は、それほど多くはありません。

だからこそ現実世界では、法律や契約によって、私たちは無意識の働きを制御するのです。

柔らかな表現を多用しましたが、「人に言えないこと(秘密)」が「人を傷つけること」に結びつける場合、私たちの心は歪んでしまいますので、注意と反省が必要になります。

第12ハウス(室) × 太陽

第12ハウス(室)の太陽は、「孤独の中に生命力を見出すこと」を促します。

第12ハウス(室)は、言ってみれば「暗闇の世界」です。

私たちは日常的に、月が象徴する「無意識の世」に接してはいるのですが、接していることと、その中にどっぷりと使っていることは違います。

この講座では、「太陽は輪郭である」や「太陽は育てていく星である」という表現をしていることで、いささかの混乱を招いているかもしれません。

それは太陽が、「表向きに見える姿」を象徴しているわけではなく、「内向きに真理を捉える姿」が、結果として、その人の在り様に投影されるからです。

そういう意味では、アセンダントが外向きの姿であり、ドラゴンヘッドが人生に歩みを進める姿といえるでしょう。

第12ハウス(室)の太陽は、全体性から分割された、個としての存在(魂)が、人生という孤独の体験を通して、再び全体性に還っていく道筋を象徴する配置といえます。

そのため第12ハウス(室)の太陽は、社会的に評価され、大衆的に受け入れられるような活動や在り方とは違い、内省的な生き方を選択するよう促すことが多いでしょう。

内省的とは、根暗でネガティヴ、陰湿であるわけではなく、極めて誠実に自分自身や物事に向き合う姿勢を意味します。

第12ハウス(室)に秘められた感性や感受性は、物質世界において、蛇口からチョロチョロと水の雫が出るような、些細なものです。

そういったきめ細かで、繊細な響きを掬い取り、自分の人生を通して、何らかの形や表現で世界に還元・提供しようとする働きが、第12ハウス(室)の太陽の性質となります。

第12ハウス(室)の太陽にとって重要なことは、「全体性の流れは自分自身のものでもある」という気づきです。

「大は小を兼ねる」という諺が、最も適切な表現となるでしょうか。

物質世界において、最も力がある状態は、「最も小さな力」です。

その力の量をかき集め、流れにまでする時、小さな魚の大群が大きな魚を追い払うように、見えない世界での気づきという粒は、徐々にその影響力は普及していきます。

「太陽は輪郭である」という概念を採用する時、「自我は本質的な私ではない」という概念とも結びつくでしょう。

太陽は月のように満ち欠けをしませんが、私たちの人生に当てはめれば、人生の始まりから終わりまでの一生が、太陽の輝きの完成といえるのです。

この講座で解説している「太陽を育てる」という概念は、小宇宙(内面)と外宇宙(現実)が繋がっていることと同じことです。

第12ハウス(室)の水星の項目で挙げた、左脳と右脳の例も同じですね。

日常的・習慣的な脳の使い方から1つ次元を上げ、「全脳を使う時」に、目に見えないと思っていた時の感覚から解放されます。

身体が損傷を受けた時に、「他の部位を補う」という働きをすることで、「すべては繋がっている」という真理の一端を見せてくれるのです。

太陽は太陽系のシステムの中枢であるとともに、その他の天体からのエネルギーを受けています。

太陽系が天の川銀河の中に存在し、天の川銀河は更に外の銀河である、ラニアケア超銀河団の中に、そしてラニアケア超銀河団もまた、更に大きな銀河の中に存在しています。

現実世界に生きる物質的な私たちは、目に見えない魂の世界から生かされていると同時に、私たちの一生も、微細でありながら、大きな影響力を魂の世界に還元する存在なのです。

第12ハウス(室)の太陽は、こういった深淵ある宇宙の理を垣間見ることで、自分自身の人生を生きる素晴らしさを自分が体感し、認めることを促します。

あなたという個人が体験することは、全体性で繋がっている他者への貢献です。

だからこそ孤独を恐れることはなく、孤独という暗闇の中に、あなたの魂(本質)を輝かせることができる機会を大切にしてください。

第12ハウス(室) × 火星

第12ハウス(室)の火星は、「潜在能力を信じること」を重要視します。

火星は本来「行動力の星」ですが、その根幹は「魂(本質)にある可能性の実現」です。

また火星は「マレフィック(凶星)」と呼ばれ、自分の思い通りに物事を運ばせようとする余りに、周囲との対立や、他者に向ける攻撃性にフォーカスが当てられます。

ですがこういった顕在化する荒波の本質は、「変化を起こす力」が潜在的に与えられていることに起因しているのです。

この講座では第12ハウス(室)を、「個人の真理の領域」と定義し、その領域の先には全体性に繋がる、とも表現しています。

それは全体性という「無」や「空」という領域は、個人の真理の領域に、その人に必要な可能性を降ろすからです。

厳密に言えば、その人にとって必要なことだけが学びとして与えられる、という表現もできるでしょう。

第12ハウス(室)が天体にもたらす共通した影響は、「隠されていること」です。

太陽が魂(本質)の輪郭である理由は、太陽単体では、曖昧な存在でしかありません。

その曖昧さに、「体験という価値」を供給する天体が火星です。

地球は「行動の星」とも呼ばれるのですが、自分自身の意志による行動と実現ができない場合、「牢獄の星」に成り下がってしまうでしょう。

火星はかつて、古典占星術では蠍座の支配星とされ、現代占星術では副支配星とみなされています。「

それは時代と人類の意識が進化(拡大)したからこその変化ですが、現在でも火星は蠍座が持つ「変容」の性質を持っていることには変わりがありません。

火星がもたらすエネルギー燃焼は、他者や外側の状況に関しては、「身勝手さ」や「衝動性」という面で忌み嫌われてしまいますが、本来は「純粋」な働きです。

それは火星が支配する牡羊座に投影されているのですが、私たちが魂(本質)の自己に回帰するためには、「変化」という体験が必要不可欠。

第12ハウス(室)の火星にとって重要なことは、「自己信頼」です。

外が明るかろうが、暗かろうが、私たちの意識は途切れることなく、内的世界と外的世界の両方に繋がっています。

物質世界において実現のために行動し、体験を紡ぐ役割は火星が担っている、ということはあまり知られていません。

「臭い物には蓋をする」というように、トラブルメーカーや悩みの種、腫れ物に対しては、躊躇してしまうものですが、私たちは火星が持つ力をもっと信じるべきなのです。

火星や蠍座、冥王星は、「支配欲」という衝動性や自我のベクトルで共通しています。

「個人の真理」という意味では、内なる世界だけでなく、外の世界にも自分自身の実現力を行使したい、という熱量がそうさせる、という見方をすることもできます。

ただ「全体性」や「魂(本質)の世界」の領域においては、自我がそのまま全体性で幅を利かせる、ということはありません。

むしろ物質次元で、欲望を満たすことでしか、自我を満たすことができない段階は、魂(本質)に気づくために必要な土台です。

その気づきを得るタイミングは人それぞれですし、第12ハウス(室)の火星は特に、「どこに向けていいか分からないエネルギー」を持て余す期間が長いかもしれません。

だからこそ今を生きる自分自身には、自分自身にも周りにも喜びを与えられる潜在的な力がある、ということを信じる必要があります。

真っ暗な中、燃え尽きることが無い炎は、私たちの誰もが持つ生命力です。

その生命力こそが、「太陽の輝き」であり、私たちが一生をかけて物質世界にもたらしたい、希望という光といえるでしょう。

ですから自分自身を含め、コントロールできないことに対して、肩の力を抜き、微笑んでください。

魂(本質)への回帰や太陽の実現は、無理やりに力を振り上げることでは成し遂げることができません。

火星がもたらす力を発揮するためには、タロットカードの「力」のように、フォースを引き出すようなものです。

「フォースかパワーか」という表現がありますが、フォースは自分以外の力に自分自身を委ねることで得られる無限の力、パワーは限界のある自分自身の力といえるでしょうか。

ただパワーはフォースの中にあり、私たちは自分自身のパワーの限界を認めることで、フォースという大いなる働きに触れることができます。

その意識の変容を促し、現実を動かす力を与えてくれる存在が火星。

第12ハウス(室)の火星は、潜在的に与えられている力に気づくために、自分自身を受け入れることと、受け入れられる自分自身を祝福するよう促してくれるのです。

第12ハウス(室) × 木星

第12ハウス(室)の木星は、「全体性を意識した真理探究」を強調します。

古典占星術では、海王星が発見され、占星術に採用されるまでは、魚座の支配星は木星でした。

木星が持つ「拡大」や「発展」は、全体性や宇宙の創造意志における定義です。

そのため物質世界では、善悪の判断抜きに、あらゆることが膨張する傾向が見られます。

木星は「ベネフィック(吉星)」と呼ばれ、10天体の中で「希望」や「幸運」をもたらす星として知られていますね。

ですが魂の世界における木星の作用は、「善意」という客観性(全体性)や包容性にスポットライトが当てられます。

射手座・第9ハウス(室)における真理探究は、自我が本質(魂)の自己に目覚めるための冒険・研究・探究です。

木星がそういった成長を促す理由は、第12ハウス(室)の象徴である「奉仕」や「貢献」のための意識を作る機会を与える、という大いなる意図から来ています。

第12ハウス(室)の木星は、目に見えない領域からの働きかけが、思いのほか大きなインパクトを持ち、手には負えない感覚を与えるかもしれません。

クラシック曲に日本語の歌詞をつけ、愛と孤独を歌った「Jupiter」には「私のこの両手で何ができるの?」というフレーズがあります。

私たちは、理由やきっかけ、動機抜きで、自分自身の非力さといった思考や感情を持つことはありません。

それは私たちに「公(全体性)のために事を成す存在である」という意識が、漠然とでも、微かにでも宿っていることを意味しています。

物質世界で起こる現象は、時間と空間の制約・制限を受け、少しずつしか変化をしませんが、その変化の蓄積は多くの魂たちの願いと喜びです。

木星が訴える「善意」とは、「善悪の善(正しさ)」ではなく、二項対立を超えた「肯定」や「受容性」を意味しています。

火星の項目で触れた「フォース」がこれに当たり、第12ハウス(室)の木星は、在り方や意識の使い方として、生命の営みが最善の方向へ向かうように祈るよう促すでしょう。

第12ハウス(室)の木星にとって重要なことは、「全体性を信頼すること」です。

魂の領域に意識を向けることは、「鰯の頭も信心から」という諺とは意味が違います。

それは「元々あるものに気づく(思い出す)」という感覚・意識状態が、私たちの自我が昇華され、魂(本質)の自己に回帰するからです。

第12ハウス(室)の木星は、こういった際限の無い生命の営みを受け入れることによって、「寛容な眼差し」で世界を見ることができる境地を与えてくれるでしょう。

この寛容さとは、慈愛や大いなる力(フォース)、無条件の愛と繋がる、「大安心」の境地・在り方です。

そういった柔らかく、しなやかな存在感は、第12ハウス(室)の木星が引き出し、周りに波及することで、喜びや安心感を広げていく素晴らしいエネルギーといえるでしょう。

第12ハウス(室) × 土星

第12ハウス(室)の土星は、「個人の真理の確立」が学びです。

土星といえば「試練の星」と呼ばれ、火星とともに「マレフィック(凶星)」とみなされ、敬遠される星でもあります。

火星と木星、木星と土星、土星と天王星の間には、目に見えない地場(境界線)が存在するのですが、第11ハウス(室)と第12ハウス(室)の次元の違いと似ているかもしれません。

個人天体と社会天体、トランスサタニアンの天体は、それぞれの持ち場が異なり、それらはすべて「個人の真理」への意識の向上に収束します。

天体別の講座で、土星は「人生の手応えを獲得させる」という旨の解説をしました。

木星が意識を拡大させるのに対して、土星は意識を収束させます。

これは対立的な構造ではなく、流れのベクトルが内向きであるか、外向きであるかという違いです。

厳密に言えば、意識の広がりは月から始まり、水星・金星・火星・木星の順に層を形作り、土星によって個人の意識の全容が収まります。

これが古典占星術的な解釈の流れを汲んだ、7天体の役割であり、太陽の輝き(太陽の獲得)の実現の全貌です。

第12ハウス(室)の土星は、「個人の真理への到達を導き手」として、意識の収束を促し、その意識から発する生き方・在り方によって、他者や世界に貢献するよう促します。

土星は山羊座を支配し、物質性の象徴ともいえる星ですから、精神世界や魂の領域とは相性が良くないのでは?という考えを持たれるかもしれません。

ですが物質世界は、物質性を体験する場ですから、制約・制限を形作る流れや力学が必要となります。

星が臨界点を超えると爆発するように、私たちの意識も、物質的な価値の飽和や、自我の限界を体験することで、精神世界への扉を開くことができるのです。

第12ハウス(室)の土星にとって重要なことは、「物質性から生まれた自由の渇望」を受け入れることといえるでしょう。

土星は、物質世界における制約・制限を、嫌という程に体験させます。

我慢や辛抱と引き換えに、充実感や達成感を与え、その過程において「自由への憧れ」が希望となるからです。

私たちは身一つで空を飛ぶことはできませんが、飛行機やジェット機、ヘリコプター、気球などの手段を使って、身体を浮かせることができています。

ですが宇宙にロケットを飛ばそうと、私たちは重力から自由になることができません。

それは物質性(身体性)の呪縛が、生命活動とセットになっているからです。

第12ハウス(室)の土星は、こうした制約・制限を受けることで、物質世界での経験が、いかに困難で、美しいものであるかを教えます。

土星は「不自由な体験からの解放」ではなく、「不自由な状態の中に希望を見出すこと」を促すのです。

自由と不自由という二元性を超えたところには、真の自由があります。

それが魂の領域であり、私たち個人が到達する真実の在りかです。

私たちが全体性に触れる時に与えられる気づきは、1人ひとりがそれぞれの感覚・価値観で、真の自由や魂(本質)を表現する役割が与えられている、ということになるでしょう。

「十人十色」という言葉があるように、私たちのホロスコープがそれぞれ違う理由は、全方位から宇宙を表現し合い、見せ合うためといえます。

魂の世界に流れるエネルギーを描くとしたら、果ての無いカンバスに、規則性の無い無限の色彩の広がりになるかもしれません。

1つひとつの色には、魂の輝きがあり、それは生命活動によって還元され、全体の美しさを成り立たせる役割を担います。

「個人の真理に到達し、確信すること」は、土星が私たちの人生を見守り、「誰かのため」ではなく、「みんなのため」に、現実を体験することを要求するのです。

個人の真実は、全体の真理の1つの側面かもしれませんが、ちゃんと全体を成り立たせるための大切な一部となります。

ですから目に見えない世界と目に見える世界は、「自分自身を成長させる」という意味では、両方とも「自分を信じ、認めること」が最重要課題となるのです。

魂(本質)への回帰は、力技や責任感で到達できるものではありませんが、「自分の人生を真っ向から受け止める」という気概さえあれば、必ず辿り着くことができます。

土星はプレッシャーを与えることもありますが、見守ってくれる存在ですので、気負いせずに、今この瞬間を生き、生まれ出る感覚や体感を大切にしてください。

第12ハウス(室) × 天王星

第12ハウス(室)の天王星は、「自分の意志では無い働きを受け入れること」を重要視します。

実は天王星は、火星と土星とともに「マレフィック(凶星)」とみなされていますが、それは個人の責任の範疇外の働きという意味においてです。

トランスサタニアンの3天体は、世代的・時代的な流れに個人を巻き込む形で、集合的無意識の働きを3分割しています。

実際には天王星と海王星によって、人類の意識は破壊・融解されることで進化する、というように。

天王星が支配する水瓶座は、「天才性」や「個性」といった要素が強調される理由は、「自分が自分であるために、普遍性から逸脱する力」を無意識的に受け入れているからです。

第12ハウス(室)の天王星は、魂(本質)の自己を思い出すために、日常に非現実性を持ち込むように働きます。

それは奇抜さや異常性の発揮、という形ではなく、「本当の自分自身とは?」という問いを拭うことができず、あらゆる手段を試行錯誤させる、といった具合です。

「自分の意志ではない」ということは、見方を変えれば、「自分の意志」が生まれた源がある、ということでもあります。

天王星や水瓶座は、こういった「逸脱性」によって、日常や現状を変え、自我の殻を破ることを体現し、周囲にもその異変や可能性を見せつけるのです。

第12ハウス(室)に天王星があることは、「現実がすべてではない」や「今の自分がすべてではない」という感覚を生み出します。

それは自己否定や反骨精神ではなく、「魂(本質)の自己」が分からないことで生じる、内観や洞察、客観視といえるでしょう。

第12ハウス(室)の天王星にとって重要なことは、制約・制限から逃れられないことが、「受難」ではなく、「挑戦」である、と捉えること。

私たちの魂が、一時的に肉体に宿っている限り、物質世界に魂の世界の理を忠実に再現することは不可能ですが、断片的・間接的に表現することは可能です。

むしろ、魂の世界での在り方や精妙さを力説するよりも、物質世界で認識・知覚することができる体験を、十分に体感することの方が重要かもしれません。

知識やパワーは一時的なものですが、智慧やフォースは永続的です。

第12ハウス(室)の天王星は、こういった「主観的な判断基準(価値観)」を振りかざすのではなく、物質世界により善い価値や可能性を見出すことを促します。

それは言語化しにくい、抽象度の高い感覚ではありますが、「伝わる人」や「伝えるタイミング」、そして「伝えるべき手段」は確実に存在することは確かです。

第12ハウス(室)にトランスサタニアンがある場合、その影響が顕在化すればするほどに、どうしていいか分からなくなるかもしれません。

ですがそれもまた、「自分の意志ではどうにもならない働き」を与えられ、明確な答えや定義を見つけることができなくても、一生向き合い続けていく感覚です。

そういう意味では、トランスサタニアンの3天体は、土星以上に葛藤を与えるでしょう。

ただ覚えておいていただきたいことは、「無(空)」から生み出される可能性だけでなく、現実においても、常に「前例」はありません。

明日という日に、今日と同じ感覚で生きることができる保証はどこにもないのですから。

第12ハウス(室)の天王星が私たちの内面を刺激することは、人生に起こるあらゆる出来事が、「魂(本質)の自己」に繋がっている、ということです。

それは宗教や神秘的な教え、芸術に限らず、日常の至るところに宿る生命活動に反映されています。

ですから目に見えない世界に意識を向ける時に必要なことは、「非日常に浸かること」ではなく、「身体と心と密接に繋がること」です。

言い方を変えれば、「物質的な私を生きる魂」である状態を自覚し、「今の私(人生)を誠実に生きる」ということになるでしょう。

私たちは時が来るまで、肉体から出ることはできません。

それは拷問ではなく、物質性の体験を許されているということです。

魂(本質)の自己への回帰は、まずは身体を労り、心を受け入れることから始まるのですから。

第12ハウス(室) × 海王星

第12ハウス(室)の海王星は、「受難をギフトに転換すること」をテーマとします。

第12ハウス(室)の海王星は、月と並んで、現実や日常からの乖離が強い配置です。

特に海王星は魚座を支配し、第12ハウス(室)と関連があるため、身体から精神が抜けてしまうような感覚を与えます。

何かの特別な能力や才能と引き換えに、普遍的な日常を取り上げられる、という喪失体験は、フィクションやファンタジーの設定とは限りません。

海王星や魚座は、共感覚・共感能力や、直感力、霊的な感性を高める影響があるといわれています。

「こんなもの(能力・素質)が無ければいいのに」ということは、大なり小なり、誰もが持つものです。

ですがそれが自我意識を脅かし、自分の人生の価値を放棄してしまいたいほどの苦しみが延々と続くとなると話は変わります。

物質世界に生きる私たちは、確かに分離の体験をしていますし、分離という状態が悪いわけではありません。

孤独は、本来なら尊い在り方(状態)ではありますが、孤独を肯定できない限り、私たちは分離体験を受難と捉えてしまいます。

ですが四六時中誰かと身体を擦り合わせ、心にある感情のすべてを他者に悟られるとしたら、それは不愉快極まりないことです。

第12ハウス(室)の海王星は、「自分を保つことができないこと」を卑下し、自分に与えられた感覚・感性に疑いを向ける期間を乗り越えるよう促します。

それはまるで、水の中を泳ぐ魚に、水とは何か?を問いかけるようなものかもしれません。

「私にしか感じられない、私だけの真実」は、他者にとっては幻想や戯言のように映ります。

そういう意味では、「私が私である意味」を追求させる過程が、他者に理解や共感を期待しない強さを与えるでしょう。

第12ハウス(室)の海王星にとって重要なことは、「聖域を持つこと」。

海王星や魚座を表す際に決まって出て来るキーワードが、「境界線が曖昧である」というフレーズです。

私たちは目に見えない、数えきれない地場やエネルギーの層がある中で生きています。

だからこそ人それぞれが土地を区切り、家を造り、自分だけの顔を持ち、固有の性格や人生を持たされているのです。

そうした中で、「他者や現実との不和」が不安や恐怖、プレッシャー、コンプレックスとなる場合は、より一層「自己信頼」と「自己肯定」が重要になります。

自分以外の人の価値基準や言葉は、要するに「外野の主張」でしかありません。

私たちは自分自身を愛するという意味で、自分を守る必要があります。

共感覚や共感能力、直観力、霊的な感性は、人前で堂々と発揮できるものではありませんし、期待すべきものではありません。

第12ハウス(室)の海王星は、意識の隙に「揺らぎ」を入り込ませますが、その揺らぎを受け流すための環境(時間と空間)を設けることで、自分自身を保つことができます。

まずは自分自身に起こる現象を受け入れること。

次に自分自身を保つための準備をすること。

それは儀式的である必要はなく、歯磨きやお風呂に入るといった、当たり前のような感覚でいいですから、自分と向き合える状態や条件を持ってください。

境界線や聖域は、意識で決めることで発動します。

海王星の働きは決して、すべてを無に帰すために働くわけではなく、魂(本質)の自己への回帰を思い出すために働くのです。

第12ハウス(室)の海王星の場合は、他者への奉仕や貢献、癒しの役割・立場が強いといえるかもしれません。

だからこそ自分自身を愛することが、全体性への貢献の足がかりになることを覚えておいてください。

第12ハウス(室) × 冥王星

第12ハウス(室)の冥王星は、「個としての魂(本質)の成長の追求」を重要視します。

冥王星は、全体性の混沌(カオス)の象徴のような星です。

その働きは、土地を隆起させるマグマのような流れであるため、「宿命」や「逆らうことができない大いなる力」と呼ばれます。

目に見える世界と目に見えない世界の両面において、冥王星の働きは、人類全体の意識を統率し、「破壊と再生」をセットに、個々の魂(本質)の自己への回帰を集約するのです。

太陽系のシステムにおいて、月は誕生という始点と、個人の魂の領域の役割を担い、海王星の広大な精神世界を経て、冥王星によって「無(空)」へとエネルギーを集約します。

冥王星が天の川銀河における門番(扉)として存在し、「黄泉」や「冥界」という形容がなされる理由といえるでしょう。

第12ハウス(室)の冥王星は、破壊衝動や不可抗力的な言動を通して、「魂の不死」を訴え、「避けられない変容」を受け入れることを要求します。

それは底が見えない感応力や融合性として表れ、「主体」と「客体」の統合を促し、「自分ではいられない感覚」を体験させることによって、全体性の「完全性」に気づかせます。

第12ハウス(室)の冥王星にとって重要なことは、「流れに身を任せながら、その中で自分の内面に潜む意志に気づくこと」です。

これは一生をかけて取り組む内容ですが、一生をかけても達成感や納得感が得られないかもしれません。

なぜなら冥王星は、月や海王星とともに、個人に通う血筋や血統にあるDNA・細胞の中に組み込まれた、世代的・連帯的な学びの昇華を体験させるからです。

冥王星が対応する年齢領域は、「死後」であり、体感や認識の範疇外の働き、いわゆる「高次の領域」の世界。

人類が慕い、敬い、拝む「人格神」は、どの領域に存在しているのかは定かではありません。

もしかしたらそれは、第12ハウス(室)や海王星の領域、つまり全体性から分離した個人の真理での概念・観念かもしれません。

すべては光かもしれませんし、すべては闇かもしれません。

二元性の制約・制限に紐づけられた私たちの意識では、海王星以降の世界を窺い知ることは不可能です。

歴史的に優れた霊視能力を持つ人物は何人も存在し、概念を体系化し、後世に教えを残しましたが、物質性に生きている者としての提唱は、仮説でしかありません。

それでも私たちは、身体が存在する次元と、心が働く次元、そして意識が働く次元といった複数の次元が重なる存在として生きています。

この不可思議な存在が生かされているのは、魂(本質)の世界がいかに精妙で、いかに理解不可能な働きをしているか、ということでしか、死後の世界を語ることはできません。

第12ハウス(室)の冥王星は、物質性という器の中に魂が宿った状態で、強烈で極端な体験を与えます。

それは理不尽であり、また、不可抗力的であり、抗うことができない宿命といえるかもしれません。

そんな底無しの荒波に襲われながらも、私たちは生きる希望を失ってはいけませんし、失う必要はありません。

生きることも死ぬことも等価値であり、どのような傷にも価値があります。

それが現実的に目に見える形で、もしくは、自分自身の心が救われる形で報われるかは、誰にも分かりません。

ただ魂の世界は、私たちが物質世界でどのような体験をしようと、「あの世的には」喜びだとされています。

第12ハウス(室)は「解脱」や「悟り」といった象意があるかと思えば、「喪失」や「混沌」といったキーワードも並びますので、本当に混沌とした世界です。

だからこそ私たちは、大いなる力の流れに沿う努力が必要となります。

その努力は決してあなたを害し、孤立させ、破滅に導くのではなく、全体性に繋がるための「彫塑(ちょうそ):削り落とすこと」の体験を与えるのです。

ですから私たちは、自分の魂の真理にフォーカスを当て続け、孤独を愛し、今の自分自身を受け入れ続けていくのみといえるでしょう。

こういった抽象度が高い境地は、机上の空論や戯言として扱われたとしても問題はありません。

私たちの現実には、魂(本質)の表れ方は様々ですし、偶然という皮を被った必然性が私たちを導き続けます。

第12ハウス(室)について語る時、非常に言葉を選ばなければならないのですが、冥王星が絡むことで特に、理解が難しくなるものです。

情報や知識、他者の体験の表現は、信じ込む・思い込むのではなく、ヒントやきっかけとして接してください。

この講座もまた、1人の魂の表現方法でしかありません。

全体性の一粒の輝きとして捉えていただき、あなたはあなたの方法で、個人の真理に向かい、全体性(慈愛)に意識を開いてください。

その意識の持ち方によって、あらゆる困難も試練も、あなたが思う通りではなくても、魂の成長を成就させるはずですから。

第12ハウス(室) × ドラゴンヘッド

第12ハウス(室)のドラゴンヘッドは、「魂(本質)の自己への回帰のために自我を育てること」がテーマです。

ドラゴンヘッドは、人生の方向性を意味し、また人生の全体の流れが向かう学びを表します。

アセンダントが生まれたままの純粋性を表し、太陽は自我の成長とともに経験値が溜まることで輪郭が濃くなっていき、その輪郭の中身を充実させる方向性がドラゴンヘッドです。

第12ハウス(室)のドラゴンヘッドは、「物質世界の体験を味わうこと」が促します。

「目の前に現れる現象(現実)は、個人の魂の領域に与えられた学びの投影である」が、この講座の現実の解釈の定義です。

全体性という概念を採用する時、私たちが共有する物質世界(現実)は、特定の個人だけのためにあるわけではない、ということが分かります。

ドラゴンヘッドが位置するハウスは、「人生の重要な指針」であり、「学び」と「気づき」、そして「思いもしない出会い」が用意されています。

第12ハウス(室)のドラゴンヘッドは、「精神世界」や「魂(本質)」に関する学びによって、太陽の輝き(太陽の獲得)が成就していくことを示しています。

「成就していく」と表現した理由は、個人の真理は連綿と受け継がれ、個人の魂(本質)の回帰が、徐々に他者の意識に影響を与えるからです。

身近な人で、縁がある人は、ドラゴンヘッドに関わる要素(星座・天体)を持つことが多いといわれています。

第12ハウス(室)のドラゴンヘッドは、個人の真理に至る流れに身を任せることを促しますが、そのタイミングは予測がつきません。

物質主義な人が、神秘体験や喪失体験を通して、何らかの導きや天啓を受ける場合もあるでしょう。

はたまた自分(自我)の限界に達することで、人生の方向転換を計った際に、精神世界への扉が開くかもしれません。

第12ハウス(室)のドラゴンヘッドは、どんなに回り道・寄り道をしようと、魂が望む道筋を「魂(本質)の自己への回帰」に定めています。

年齢や人種、社会的な立場を問わず、第12ハウス(室)のドラゴンヘッドを持つ人は、精神世界への理解を深めていくことになるでしょう。

このような流れは、本来的には幸せなことではありますが、自分だけでは心許なく感じ、無気力感でうずくまってしまう時もあるかもしれません。

チャップリンの名言に「人生は近くで見ると悲劇だが、遠くから見ると喜劇である」というものがあります。

人生は短くて長いですが、時間という概念を取り払ってしまえば、「今この瞬間」を生きるのみです。

ですからどのような境遇に身を置き、どのような役割を与えられようと、一喜一憂しないことが重要です。

第12ハウス(室)のドラゴンヘッドは、「正解が無いことはむしろ自由である」ということを教え、人生の方向性が目に見えない世界であることを受け入れることを促します。

第12ハウス(室) × バーテックス

バーテックスは「世界(人生)との約束」であり、自分という存在に与えられた役割や性質を発揮する、というある種、「義務に対する誠実さ」を問う感受点です。

第12ハウス(室)は、第11ハウス(室)までの「物質的な環境」や「手応え」、「客観的な評価」が得られにくい場合がほとんどですので、個人的な感覚が頼りになります。

バーテックスが語られる上で、「宿命」や「押しつけられる役割」という風に説明されますが、ここに魂の世界からの視点を付け加える必要があります。

魂(本質)の自己への回帰は、自己主観と自己客観という自我の意識の限界を超える必要があるため、魂は外部からの影響を活用します。

「活用」といっても、一方的な利用という意味ではありません。

それは「全体性」に内包される個人の魂は、他者の魂と繋がり合っているため、何らかの形で自我の体験を活用し合い、魂の成長のための影響を与え合っているのです。

第12ハウス(室)のバーテックスは、「他者の魂(本質)への回帰の投影を受け入れること」を学びとします。

これは個人の魂の成長が、全体性の流れを成り立たせているからこその見地です。

バーテックスは、他者から義務を果たすことを求められるとともに、個性や純粋性、才能や能力の発揮を引き出す感受点です。

第12ハウス(室)のバーテックスは、「与えられること(役割)は、いつか与えることになる」という魂の真理を教えてくれます。

*天体ではない感受点の影響や働きを汲み取る時は、星座の度数が大変重要になりますので、サビアンシンボルやデーカン(デーク)、ドデカテモリーも参考にしてください。

第12ハウス(室)のバーテックスは、カイロン/キロンと同じように、一生をかけて獲得する個人の真理に関する学びが、他者貢献になることを意味しています。

ですから「世界からの約束」を意味するバーテックスは、「他者(外部)からの要望に応える」という意味では、実は魂の成長に必要な役割なのです。

第12ハウス(室)のバーテックスを受け入れることによって、私たちは個人の魂への理解と信頼が、他者の魂や意識を引き上げることができる、ということを覚えておいてください。

第12ハウス(室) × パート・オブ・フォーチュン

パート・オブ・フォーチュンは、自分自身と、他者・世界との豊かさの交差点、または幸運の鍵のようなものであり、可能性の在りかです。

第12ハウス(室)のパート・オブ・フォーチュンは、「魂(本質)の探究」がポイント。

パート・オブ・フォーチュンは「幸運の在りか」ですから、特別な他者との関係性の構築の過程(プロセス)に、縁とチャンスが用意されていることを暗示しています。

第12ハウス(室)のパート・オブ・フォーチュンは、「自我から魂(本質)への回帰」が、自分の人生に大きな安らぎを与える機会を与えてくれるでしょう。

幸運は、良い現象や気持ちが良い出来事が巡って来ることを意味するのではなく、「自分は宇宙が応援してくれる存在である」という証明を体験できるという意味です。

そのため第12ハウス(室)のパート・オブ・フォーチュンは、「生かされていること」や「存在しているだけで宇宙貢献になる」という魂からの自己肯定を示しています。

目に見えない世界への興味関心は、誰にでも受け入れられたり、理解を示してもらえないかもしれません。

また解釈の違いや感覚・感性の違いで、共感や支持を得られないこともあるかもしれません。

ですがあなたの真実は、あなたの魂が与えるものですし、他者には他者の魂の学びがありますので、心配する必要は全くありません。

目に見えない世界や魂の働きを知ることで、あなたは「今ここ」に至るまで、すべてが幸運の連続であったことを認めることができるでしょう。

それは抽象度の高い、高次的な、魂の尺度かもしれませんが、私たちがそのような意識になった時、そこには疑いの余地を挟むことはできません。

あなたの自我が魂の働きに出会うことで、あなたの心は最初から真ん丸であったことに気づくでしょう。

その気づきは、きっと誰かを包み込み、あなたがその場に存在しているだけで、誰かの幸運の運び手として、あなたを輝かせてくれるはずです。

【まとめ】第12ハウス(室)は魂(本質)に目覚めさせる世界!

今回は、第12ハウス(室)について解説させていただきました。

第12ハウス(室)は、まさに物質的な立場から見ると、曖昧な世界ですから「人跡未踏の領域」といえます。

そのため今回の講座の解説には、これまで以上に言葉を尽くし、抽象度の高い表現を多用せざるを得ませんでした。


繰り返しになりますが、第12ハウス(室)は、第11ハウス(室)までの次元とは異なる、圧倒的に不明瞭な世界観を持っています。

ホロスコープは平面図ですが、ハウスを立体的に捉えてみると、螺旋階段のような作りになっており、第12ハウス(室)へと登る際は、テレポートで移動するような感じかもしれません。

あらゆる現象に意味づけをし、名前をつけることができるのは、私たち人間が知性と感性を与えられているからです。

ただ自我が生み出す創造物が、すべての理を表現できるとは限りません。

そういう意味では、第12ハウス(室)は最も難解なハウスといえるでしょう。

あなたの人生は、決してあなた1人だけの物語ではありません。

ですがあなたは、ご自分の魂との出会いは、あなたご自身でしか実現することができず、それは第12ハウス(室)が象徴する「未知の体験」です。

ホロスコープを立体的に捉え、物質世界での体験(人生)を、壮大な宇宙の物語の1コマとするならば、私たちの魂は星の輝きといえるでしょう。

あなたがホロスコープに触れ、内的世界に意識の光を差し込む時、あなたの魂は喜んでいるはずです。

私たちがそれぞれの魂(真理)に出会う時、私たちは運命論や決定論、自由意志の不在という概念・観念から解放されます。

肯定と否定が統合される時、「力を入れずして天地(あまつち)を動かす」というフォース(大いなる働き)が発動し、意識は「無(空)」から「絶対肯定」の境地に差し掛かるでしょう。

それは一時的・瞬間的な体感かもしれません。

またその体感が儚いことで、二度寝して夢を見たくなるような、恋しさを覚えるかもしれません。

現実に「今ここ」という魂(本質)の在り方を見出そうとする時、第12ハウス(室)に潜む様々な要素があなたの魂の成長を手助けしてくれることでしょう!

ホロスコープリーディングは、時間をかければかけるほど、多くの気づきとヒントを与えてくれますので、是非このまま講座を読み進めてくださいね!

今回も最後まで読んでいただき、ありがとうございました!

それでは、次回の「ハウスシステムその2」の講座でお会いしましょう!

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