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【ハウス別】第3ハウス(室)を徹底解説!言葉は自己表現の源!

【ハウス別】第3ハウス(室)を徹底解説!言葉は自己表現の源!

初心者が最初に巡り会いたい『深楽しい』西洋占星術講座に」ようこそ!

復習になりますが、ホロスコープは、「特定の瞬間の宇宙の時空間」を切り取り、平面に描写したものです。

これを「魂のブループリント(青写真)」と読んだり、宇宙からのメッセージと受け取ることができます。


ホロスコープを読み解く上で重要となるものは、これまで解説してきました、惑星 / 小惑星・星座とハウスです。

今回の講座は、「第3ハウス(室)」を解説させていただきます。

第3ハウス(室)は、「学び」「知識」の段階であり、人間関係を築くための「コミュニケーション」を象徴します。

第1・2ハウス(室)では、生まれたままの個人的な精神性(意志)と、純粋な個人の領域の物質性(所有)を獲得しました。

これら2つの体験は、更なる成長へと進ませるわけですが、そこで必要となるものが「知性の獲得」です。

天体・感受点と星座は、精神的な面が強いため、想像力や直感力を働かせることにより、納得感や実感が沸いてくるでしょう。

それに対してハウスは、物質的・現実的な側面が強調されるため、過去からの実際的な経験や環境が大きな判断材料になります。


第3ハウス(室)では、より物質性を取り入れていくわけですが、その大きな要因となるものが「言葉」です。

言葉は言語を情報として保存するだけでなく、対話の共通項として機能し、新しい体験を提供します。

物質的な価値をを持つということは、物質の成り立ちや仕組み、働きを知り、活用することができるということ。

第3ハウス(室)が象徴する「知性の発達」は、知的好奇心を満たすだけでなく、他者との意思疎通、一般常識や義務教育を経て、社会に出るための土台といえるでしょう。

ホロスコープは、「360度の可能性」を表し、360通りの可能性は「度数」に表されます。


第3ハウス(室)は、無自覚に発揮している自分の「対話力」や、「知識の獲得に対する姿勢」「近親者との関わり方」を象徴するハウスです。

12ハウスは段階的な成長の流れと、それぞれのハウスのテーマ性の傾向や強弱という2つの面を持っています。

第3ハウス(室)を読み解くことで、成長段階における「知性」と「対話力」、また自分自身を育てる際の強みや弱み、そして他者との関わり方の土台を見出すことができるでしょう。


1つひとつのハウスには優劣はありませんので、ハウスを読み解く際は、大きな流れと、局所的な傾向・特徴の両方に注目してください。

ハウスは12の空間がありますので、順次1つひとつのハウスの特徴と重要性をお伝えさせていただきたいと思います。

それでは、今回も最後までお付き合いくださいね!

言葉を成り立たせるもの

第1ハウス(室)・アセンダント(ASC/AC)で、物質世界における「始まり」は、「生命の連鎖や継承としての結果」である、と表現しました。

言葉もまた同様に、「使用するものに理解され、共有されるために表現された結果」といえます。


言葉を成り立たせる源とは、一体何かを考えたことはありますか?

言葉は、形と音、言い換えると、視覚と聴覚の2つの情報によって表現されますね。

言葉を発する時は、頭の中で考えていることを言葉で表す必要があるため、「言葉」そのものを知る必要があります。

また発する言葉が認識・理解されるためには、その言葉の音を知らなくてはいけません。

元々「無い状態」から「有る状態」に変えるためには、同じ動作を繰り返す必要があります。


言葉の起源については、様々な研究と憶測がされていますが、「今、この瞬間」に事実を確認することはできません。

ただ行き着く先は、「言葉が必要になったタイミング」があり、他者とコミュニケーションを図ったり、情報を残すことができるようになった、ということです。

私たちは四六時中言葉を使い、言葉によって生かされているといってもいいほどかもしれません。

なぜなら頭の中には無限の言葉が駆け巡り、意識の力が弱まる時は、事実や現実ではない思考を言葉が表現し、時には情景まで見せます。

また他者との言葉の行き違いやミス・コミュニケーション、自身の主張や感情の表現ができないなど、私たちは言葉と縁を切ることはできません。

第3ハウス(室)は、私たちが言葉という結果を学び、更なる始まりを見つけるための、初等教育の学びをする段階です。


「言葉を成り立たせるもの」に対する1つの推測的な答えは、やはり「精神性」となります。


物質世界(現実)は、結果の世界であり、私たちは常に、誰か(先人)の足跡を使い前進するものです。


言葉を知ることは、精神性を高めるための1つの手段であり、可能性を見出し、成長の伸び代を広げるための学びといえるでしょう。

日本人と日本語

ここで少し指向を変えて、言葉・言語について考えたいと思います。

私たちは、日本という国を「単一民族国家」と考えがちですが、実際はそうではありません。


単一民族国家とは、95%以上の人口が同一の民族・種族である、という定義がありますが、現代でこの定義をクリアする国は存在しないはずです。

日本が島国といえど、歴史を遡れば、移民の流入は当たり前でしたし、これからも移民は増え続けていくでしょう。

自国に対する不明瞭な印象として、「単一民族としての日本国」というイメージが定着しているのかもしれません。

時間は不可逆的(巻き戻すことができない)ですから、国の在り様も、人々の価値観(常識)も常に変化していきます。

ですが変化や適応を繰り返すとしても、唯一変わらないものが、「言葉」であり、言葉を成り立たせる精神(性)です。


年配者が口にする「最近の若者は」という言葉は、いじめのように、世代的に繰り返されてきた常套句かもしれません。

現代では、若者の方が「最近の高齢者は」という言葉を使っていますから、「お互い様」としかいいようがありません。

ただ前者の言い分の中で、見逃してはいけないことがあります。

「ちゃんとした日本語」を話すことができない・知らない、ということです。

現代に生きる高齢者も正しい日本語を話しているか、は不明ですが、精神性に焦点を与えた時、「ルーツ」や「原理」、「構造」を蔑ろにすべきではありません。

先ほど第3ハウス(室)を、「初等教育の段階」と表現しました。

第1~6ハウス(室)は、主体的に動きながらも、「世界が与えるものを受け取る」という意味に関しては、受け身です。


第3ハウス(室)が象徴する「言葉」は、視覚的・聴覚的情報だけではなく、精神性という「響き」によって、ある種の「繋がり」を強化している節があります。

時代の流れに伴い、また流行によって、言葉が廃れる、「砕ける」という現象が起き、教育者の立場であっても、日本人の精神性を象徴する日本語を知らないこともあるでしょう。

諸外国については、学校教育で習った「人種のるつぼ」という言葉があるように、日本では考えられないくらいの人種と国籍の多様性が存在しています。

その対比として、私たちは日本が単一民族国家と考えてしまうのかもしれませんが、単一性や多様性の有無に関わらず、「言葉」の重要性はいつの時代も大変重要なのです。


「ちゃんとした日本語を離せない者は日本人ではない」というショッキングな表現を見聞きしたことがあるでしょうか?

言葉は誰のものでもありません。

ですが「自分という存在」の裏支えとなっている言葉を軽視することは、言葉によって受け継がれて来た、祖先との繋がりを無下にする行為、というのは言い過ぎでしょうか。

ここでは、日本語が世界で稀に見る、母音が優勢の言語であり、日本人であることを誇りに思うべきだ、というようなことをお伝えするつもりはありません。

それ以前に、言葉の奥にある精神性について、少し意識を向けると、雑多な情報やゴシップなどが、自己肯定や自己信頼にとっては、滋養にも栄養にもならないことが分かります。

少し話が広がり過ぎましたが、第3ハウス(室)は「言葉」と「コミュニケーション」、「学びの姿勢」を示すハウス。

あなたの言葉・知性・学びに対する意識を、第3ハウス(室)を通して再確認することで、新しいことに挑戦する際の、初歩やビギナーとしての学び方に活かすことができるはずです。

第3ハウス(室)は、第2ハウス(室)のように、「試す」「挑戦する」という意味合いがありますので、「真理」や「原理」、「他者の都合」などを視野に入れていません。

ハウスが進むにつれ、他者と交わり、大きな枠組みの中に身を置くことで、第3ハウス(室)が象徴する知性と対話力、向上心などがハッキリと自覚されます。

第3ハウス(室)とは

第3ハウス(室)の定義は、「自己表現の術を知る」です。

なぜなら自己表現は、言葉の習得であり、知識の獲得によって成立するからに他なりません。

そのために私たちは、世界に散らばっている知識を取り込むわけですね。


ポラリティ(同一のテーマを2つに分ける)があるように、ただ自己表現をしたところで、それを見る人(観測者)がいなければ、独り芝居になってしまいます。

ですから第3ハウス(室)は、他者と関わることで、自我の在り様を表現し、フィードバックによって「自己」を認識できる、というわけです。

「人を使う」という言葉がありますが、悪意や悪気を抜けば、私たちは誰でも、他者に役割を果たしてもらっています。

第3ハウス(室)は、「他者がいて己が存在できる」という本質を学ぶための、土台を作る段階です。


第3ハウス(室)の主な象意が「知識」や「対話力」の習得である理由は、単なる自分を高める成長のためではなく、「他者(の己)にとっての他者」の役割を果たすためでもあります。

こういった解説・説明ですら、書き手と読み手に共通の知性と理解力、認識があってこそ成り立ちますので、第3ハウス(室)は大変重要な部屋といえるでしょう。


第3ハウス(室)は、「自らを学ばせる力」を示しているともいえます。

「自己表現の術を学ぶ」ということは、自己理解と自己肯定をする上で、客観性を取り入れるためになくてはならない素養であり、可能性の塊といえます。


過信や自惚れ、慢心は気をつける必要はありますが、「自分に期待すること」によって、「自分を満たすこと」に積極的になることができる、と捉えていただけると幸いです。

第3ハウス(室)のポイント

以下に、第3ハウス(室)のポイントをまとめました。

  • 第3ハウス(室)は、「自己表現の術を体得するための学び」を表す
  • 第3ハウス(室)は、知識・言葉の習得、他者との関わりのための対話力を示す
  • 第3ハウス(室)は、言葉によって成立する現実を認識させる
  • 第3ハウス(室)は、カデントのハウスである
  • 第3ハウス(室)の星座は、学ぶ姿勢や知的好奇心の傾向を示す
  • 第3ハウス(室)の星座は、その支配星(カスプルーラー)が位置する、星座とハウスと「間接的」に流れを持つ
  • 第3ハウス(室)は、「自我」を他者に認識し、理解させるための学び、またその逆を学ばせるハウスである

第3ハウス(室)が象徴するもの

第3ハウス(室)が象徴するものを、以下にまとめました。

  • 知性
  • 言葉
  • 対話・会話
  • 意思疎通・コミュニケーション
  • 自発的な自己主張
  • 自己表現
  • 自己を知る術を学ぶ
  • 習う、学ぶ行為
  • 話すこと・語ること
  • 教えること
  • 文章を書くこと・執筆
  • 文章を理解すること
  • 兄弟姉妹
  • 従兄弟
  • 近所の人
  • 近場
  • 近い距離での旅行
  • 初等教育・義務教育
  • 知識学習
  • 一般常識
  • 知的好奇心
  • 口約束
  • 短期の契約
  • 通信連絡
  • 相談
  • 個人の知識
  • 手紙・文書
  • レポート
  • 処世術
  • 自分の生活を守る力
  • 他者に評価されるための準備


第3ハウス(室)が象徴するもので、共通することは、「自分自身を発信現にする意識」であり、「他者・世界から教わることによる成長」です。

第3ハウス(室)は双子座と同様に、「知的好奇心を満たす意識」が強い印象がありますが、この意識が無ければ、他者との深い関わり、自己表現と自己実現は成立しません。

第3ハウス(室)は、自分を知るための世界から学び、「私は何を表現できる?」という疑問に応えてくれるとともに、可能性を教えてくれる部屋といえるでしょう。

第3ハウス(室)を読み解く要素

第3ハウス(室)を読み解く際に重要な項目を、以下にまとめました。

  1. 第3ハウス(室)の星座
  2. 第3ハウス(室)の星座の支配星(カスプルーラー)の状況 
  3. 第3ハウス(室)の(星座の)度数
  4. 第3ハウス(室)の(星座の)サビアンシンボル
  5. 第3ハウス(室)に入る天体・感受点
  6. 第3ハウス(室)に入る天体・感受点とその他の天体・感受点のアスペクト
  7. 第3ハウス(室)のナチュラルハウスである双子座の状況

ハウスに支配星は存在しない

太陽系10天体は、それぞれ支配する星座がありますが、ハウスに対してはどうか?という疑問はありませんか?

結論から言いますと、天体はハウスを支配しません。

その理由は、星座が精神性(在り方)を、ハウスが物質性(生き方)を役割として与えられていて、天体は精神性を表す星座にのみ、直接的な支配を及ぼすからです。

後の講座で、「品格(ディグニティ)」について解説しますが、天体と星座の関係性と、天体とハウスの関係性はイコールにはなりません。

一般的な間違いとして、太陽系10天体は、それぞれ居心地の良いハウスがあり、それが天体がハウスに対する支配、と解釈されることが要因といわれています。

「誤訳」と「解釈の間違い」が相まって、占星術の本質が歪むということもあり得るでしょう。


ですがこの西洋占星術講座は、伝統(古典)占星術にこだわり、現代占星術を否定する、というスタンスではなく、占星術の正当な流れだけをお伝えしていきます。

天体が強い影響力を持つことは確かですが、天体はハウスを支配しない、ということだけをお伝えさせていただきますね。


ただ天体と星座の支配関係は揺るぎませんので、今後のリーディングのためにも、以下の関係性は徐々に覚えていってください。

【ハウスとナチュラルサイン】

  1. ハウス(室)のナチュラルサイン = 牡羊座:支配星 = 火星
  2. ハウス(室)のナチュラルサイン = 牡牛座:支配星 = 金星
  3. ハウス(室)のナチュラルサイン = 双子座:支配星 = 水星
  4. ハウス(室)のナチュラルサイン = 蟹 座:支配星 =
  5. ハウス(室)のナチュラルサイン = 獅子座:支配星 = 太陽
  6. ハウス(室)のナチュラルサイン = 乙女座:支配星 = 水星
  7. ハウス(室)のナチュラルサイン = 天秤座:支配星 = 金星
  8. ハウス(室)のナチュラルサイン = 蠍 座:支配星 = 冥王星
  9. ハウス(室)のナチュラルサイン = 射手座:支配星 = 木星
  10. 10ハウス(室)のナチュラルサイン = 山羊座:支配星 = 土星
  11. 11ハウス(室)のナチュラルサイン = 水瓶座:支配星 = 天王星
  12. 12ハウス(室)のナチュラルサイン = 魚 座:支配星 = 海王星

近親者という最初の他者

第3ハウス(室)には、「兄弟姉妹」や「近しい人」という象意があります。

生まれて初めて出会う異性が父親・母親であり、「保護者」・「支配者」という見方もできるでしょう。

兄弟姉妹がいない場合、最も近しい身内が、両親を除く、「初めての他者」です。

「物質に精神性が宿る」という見方からすると、誰もがDNAを通して両親と2つの家系から精神性を受け継ぎ、日常生活において、両親から多くの影響を受けます。

心理学では「子どもは両親のテープレコーダー」といわれるように、否応なしに両親の生き様を吸収され、月の世界が確立される、と解釈することができるでしょう。


両親を除く、親しい・近しい存在は、私たちにとって「初めての他者」となります。

この西洋占星術講座では、「他人」という言葉よりも「他者」という言葉を多用する理由は、「主体・自己」と「客体・他者」という関係性を強調したいがためです。

第3ハウス(室)は、「初めての他者」そのものを象徴しているわけではなく、その人との関係性や、初対面の人に関わる際の傾向や関わり方を示します。

両親と子どもの関係は、「血」という最も濃い絆で結ばれ(縛られ)ているだけでなく、肉体的(物質的)な分身のような存在だからです。

兄弟間で争いが起きたり、親のエコヒイキが生まれる理由は様々ですが、「最も近しい者」に対する思い入れや価値観は、本能だけではどうにもなりません。

言葉に発しなくても、私たちは目の前の人の内面にある感情やエネルギー、意識状態を察知してしまうものです。


今回の講座では、第3ハウス(室)を「初等教育」や「処世術」という言葉で表現しています。

自分ではない人をすべて「他者」という風に表現すると、なんだか冷たい印象になってしましますが、この事実から目を背けるべきではありません。

兄弟姉妹、同居している家族や身内は、「家庭規模の集合的無意識」を共有しています。

ですがそれぞれ外に出て、様々な情報や感情、体験を取り込みながら、家庭(テリトリー)内で、コミュニケーションを楽しんだり、違和感を感じたりすることになるのです。

第3ハウス(室)は、他者との関わりや繋がりに関する、是非や吉凶を表すことはありません。

それは第3ハウス(室)が育てる意識は、常に「自我」であり、「自己」を見出し、表現するための学びや近しい人との関係性を表すからです。


家族や配偶者、兄弟・姉妹といえど、「個人」であり「他者」である、という意識をインプットすることで、自分という「自己」と「他者」の両方を尊重することができます。

成長段階において、近場から学び、徐々に範囲を広げていく、という流れが自然ですから、「初めての他者」がどのような人であっても、学びを与えてくれる存在なのです。

第3ハウス(室)のテーマ

第3ハウス(室)は、じぶんを成長するための「知識の獲得」「対話力の体得」、また「近くにある可能性」を教えてくれます。

第3ハウス(室)は、自己表現や自己理解のために学びを得ること、またそれ以上に「世界が与える(強いる)学びを受け取る」という意味を汲む、という視点が必要です。

そこで、第3ハウス(室)のテーマのうち、特に強調され、自覚されるべき要素を以下にまとめました。

  • 言葉を体得すること・使いこなすこと
  • 自己表現の術を得ること
  • 義務的・常識的知識を学ぶこと
  • 知的好奇心を満たすこと
  • 狭い範囲・近距離で可能な学び・挑戦
  • 他者に働きかけ、交流を持つこと


第3ハウス(室)は「他者と関わるための学び」とともに、「自分を理解してもらいたいという願望」が表れるハウスでもあります。


第3ハウス(室)を読み解くことで、それ以降のハウスを通して、「他者との相互理解」、自己表現を経て、自己実現を達成するヒントにもなるでしょう。


第3ハウス(室)は、「身近なものほど親しみを持つ」ということを教えてくれますから、何が自分にとって大切で、思い入れがあるか、が分かります。


頭の中と心に、沢山の疑問や不安がある場合は、まずは思考と感情を書き出すことが重要です。

事実と思い込みのどちらなのか、既に起こったことで変えられないことか、まだ起こってい愛ことを恐れているのか。


第3ハウス(室)が象徴する「言葉」によって、私たちは頭と心の中を整理することができます。

第3ハウス(室)は、自己表現に向かい、他者や世界との接点が生まれた段階です。

第3ハウス(室)は「自分に何を学ばせたいか?」という疑問に対して、具体的な答えを見つけられるでしょう。

第3ハウス(室)と第9ハウス(室)が示すもの

ハウスシステムの講座で、ポラリティについて解説しました。


ハウスシステムにおけるポラリティとは、「それぞれ対向のハウスが共通のテーマを持つ」ということです。


第3ハウス(室)は第9ハウス(室)とともに、「知性」や「学習」をテーマに掲げています。

第3ハウス(室)は、他者と関わるための「一般教養」「対話力」を表し、「物事を理解するための知性を身につけること」がテーマです。


第9ハウス(室)は「知恵」「理解」のハウスで、自分の判断ではなく、他者や世界の世界観や概念をありのまま受け止め、理解を示し、学びを得る段階。


第3ハウス(室)は「主体性」がテーマであるのに対して、第9ハウス(室)は「受容性」がテーマなのです。


私たちが「主体的」に動く時、「与える立場」という役割・立ち位置になります。

それに対して、自分の意志や意図に関わらず、他者や他方からの意見や行動を受け止める時、私たちは「受容的」となり、また「受け取る立場」を果たすのです。


第3ハウス(室)が「外で学びを得る意識」、第9ハウス(室)が「内に学びを持ち帰る意識」、という具合に、ポラリティの関係性が成り立っています。


私たちは生まれる直前と肉体を離れる瞬間以外、「分離の意識」を強く持っているため、「孤独」から離れることができません。

孤独を完全に消し去り、忘れ去ることはできなくても、他者と関わることで、孤独な存在同士が刺激し合い、あらゆる感情や体験を共有することができます。


第3ハウス(室)は、孤独さえも知らず、純粋に提示される世界から学びを得ながら、自分を表現しようとする成長段階です。

自分を知ることも、他者と関わることも、孤独を知ることには変わりはありませんが、本来持っていた「現実を生きる意志」を活性化させることができます。


第3ハウス(室)は、「学ぶを欲する私」という意味での知的好奇心や、他者と繋がるための術、自分を表現する方法を教えてくれるでしょう。

そして「人生は一生勉強である」という言葉があるように、「自分に学びというチャンスと挑戦を与える」という意識を持つ機会になるのではないでしょうか?

第3ハウス(室)に天体が無い場合は?

第3ハウス(室)に主要10天体が無い場合は、第3ハウス(室)のハウスカスプの星座と、その星座の支配星(カスプルーラー)を探し、その影響力を見てみましょう。

以下に、第3ハウス(室)の状況を見るためのポイントをまとめました。

  • 第3ハウス(室)の星座
  • 第3ハウス(室)のカスプルーラーの星座
  • 第3ハウス(室)のカスプルーラーのハウス
  • 第3ハウス(室)のカスプルーラーとその他の天体・感受点のアスペクト
  • 第3ハウス(室に位置する天体・感受点
  • 第3ハウス(室)の度数とサビアンシンボル


「間接的な影響力」を探ることで、天体が入っていないハウスが持つ、テーマ性や影響力を見出すことができます。

天体は星座を支配し、ハウスにはナチュラルサインがありますので、これら3つは必ずどこかに関連性を見出すことができるはずです。


「天体が無い」ということは、「強調されない」という意味とともに、「間接的な影響を知ることが促されている」ということです。


ホロスコープリーディングをする上で、こういった点と点を繋げることが重要になっていくでしょう。

ホロスコープという円環内では、「バケツリレーが行われている」という表現がされます。

12ハウスの講座の後に、更に詳しいホロスコープリーディングの内容をお伝えする予定ですので、楽しみにしていてくださいね!

【星座別】第3ハウス(室)の特徴

12ハウスはアセンダント(ASC/AC)を起点に、「物質的な流れ」を起こしながら、星座という「精神的な流れ」を背景にしています。

ハウスシステムの講座で、ハウスカスプの重要性をお伝えしましたね。

第3ハウス(室)は、第1ハウス(室)で生まれる意志(精神性)と、第2ハウス(室)で実感する身体性(物質性)を携えて、外の世界との接点を得る(成長)段階です。

他者や世界との接点を得るということは、主体性が十分発揮できているわけではないため、知識や言葉を体得する必要があります。

12星座が、男性星座と女性星座を交互に体験するように、ハウスは、物質性と精神性を交互に体験する流れを持っているといえるでしょう。

ハウスを「現場」という物質的な時間・空間とすると、星座は「素質」という精神的な要素といえるでしょう。


そこに天体が入ることで、物質性の舞台である現実で、物質・精神の両面での成長と変化が生まれます。

第3ハウス(室)に重なる星座によって、「知性」や「言葉」をどのように使い、何に対して「知的好奇心」を発揮するのか、という指標になるでしょう。


それぞれの星座とハウスの組み合わせを参考にしてくださいね!

第3ハウス(室) × 牡羊座

第3ハウス(室)と牡羊座の組み合わせから分かることは、以下の通りです。

  • カスプルーラーは火星
  • 牡羊座的な価値観と行動原理、精神性が反映され、第3ハウス(室)は「好きなことを学ぶ」という主体性が発揮される
  • 前の星座(魚座)が第3ハウス(室)のハウスカスプである場合、インターセプトの星座(狭在星座)である牡羊座の象意は軽減される
  • 第3ハウス(室)のハウスカスプである牡羊座が広域星座で、次の第4ハウス(室)にまたがっている場合、牡羊座の象意が強調される


牡羊座は星座の始まりの星座であり、「自我意識の目覚め」を表す星座です。

また牡羊座は、第1段階目の火星座であり、男性星座、活動宮の星座。


第3ハウス(室)に牡羊座が重なることで、好きなことは積極的に学び、苦手・嫌いなことに対して消極的になるでしょう。

そのため場面や状況により、得手不得手がハッキリとし、浮き沈みが激しくなります。


第3ハウス(室)の牡羊座、また火星が「積極性」を発揮する場面を左右し、「素直さ」が「わがまま」になることもあるでしょう。

以下が、第3ハウス(室)が牡羊座の場合のキーワードです。

  • 好きなことに熱を入れる
  • 鉄は熱いうちに打て
  • 短期集中型
  • 熱しやすく冷めやすい
  • 本気になれるかを試す
  • 競争
  • 負けず嫌い
  • ストレートな表現
  • 兄弟との争い・いさかい
  • 判断が早い
  • 頭の回転が早い
  • 頭部:内面に生まれる直感に従う
  • 時間を忘れるほどの熱中が成長を促す

第3ハウス(室) × 牡牛座

第3ハウス(室)と牡牛座の組み合わせから分かることは、以下の通りです。

  • カスプルーラーは金星
  • 牡牛座的な価値観と行動原理、精神性が反映され、第3ハウス(室)は「自分の納得するまで学ぶこと」を貫く
  • 前の星座(牡羊座)が第3ハウス(室)のハウスカスプである場合、インターセプトの星座(狭在星座)である牡牛座の象意は軽減される
  • 第3ハウス(室)のハウスカスプである牡牛座が広域星座で、次の第4ハウス(室)にまたがっている場合、牡牛座の象意が強調される


牡牛座の2番目の星座であり、「所有」と「執着」を知る星座です。

また牡牛座は、第1段階目の土星座であり、女性星座、不動(固着)宮の星座。


第3ハウス(室)に牡牛座が重なることで、好き嫌いに関わらず、納得いくまで粘り強く学ぼうとします。

牡牛座自身が納得することが、出来事や事象を「経験」に変えるのです。

第3ハウス(室)の牡牛座、また金星が「喜びの可能性」を見出す意識を強め、努力と忍耐によって喜びを得られる時、自己信頼が高まるでしょう。

以下が、第3ハウス(室)が牡牛座の場合のキーワードです。

  • 納得が結果を生む
  • 学びの過程(プロセス)と成果・結果の両方に喜びを見出す
  • マイペース
  • 他者との差を気にしない
  • 信頼できる人を探す
  • 時間をかけること
  • 嫌いを無くそうとする
  • 価値のあるものには貪欲になる
  • 知識が役に立つ場面を待つ
  • 旅行を楽しむ
  • 文字・文章を書くことが好き
  • 芸術を学ぶことが好き
  • 同じ作業が苦にならない
  • 口:言葉にすることは、本心だけ
  • 自分を満足させてくれるものに敬意を表す

第3ハウス(室) × 双子座

第3ハウス(室)にとって、双子座はナチュラルサイン。

第3ハウス(室)と双子座の組み合わせから分かることは、以下の通りです。

  • 第3ハウス(室)と双子座は、物質・精神両面で同一の方向性と室を持つ
  • カスプルーラーは水星
  • 双子座的な価値観と行動原理、精神性が反映され、第3ハウス(室)は「次々に学びを得る意識」が強く、実際に行動に表れる
  • 前の星座(牡牛座)が第3ハウス(室)のハウスカスプである場合、インターセプトの星座(狭在星座)である双子座の象意は軽減される
  • 第3ハウス(室)のハウスカスプである双子座が広域星座で、次の第4ハウス(室)にまたがっている場合、双子座の象意が強調される


双子座の3番目の星座であり、「言葉」と「対話」を楽しむ星座です。

また双子座は、第1段階目の風星座であり、男性星座、柔軟宮の星座。


第3ハウス(室)に双子座が重なることで、知的好奇心を満たすために頭と身体を使い、短期的な結果を次々に出そうとするでしょう。

目に映るものの多くが「実験材料」や「挑戦の種」となります。


第3ハウス(室)の双子座、また水星が「思考実験」や「経験値を積む」という意識を強め、常にスケジュールがいっぱいになるほど、忙しく学びと発見、挑戦に熱を入れるはずです。

以下が、第3ハウス(室)が双子座の場合のキーワードです。

  • 言葉がもたらす変化
  • 連続性
  • 人の反応を楽しむ
  • 反応・変化・刺激が無いことが苦痛
  • 器用貧乏
  • 文才
  • 書くスピードが早い
  • 複数の目標を持つ
  • 取り掛かりが早い
  • 旅先で縁や運を掴む
  • 人に伝えることが好き
  • 自慢気
  • 聞き耳
  • 情報通
  • 口から生まれてきたようなお喋り上手
  • ニュアンスの違いを使い分ける
  • 首・耳・喉:飲み込みの早さと聞き流しが世渡り上手のコツ
  • 早い展開が成長に繋がる

第3ハウス(室) × 蟹座

第3ハウス(室)と蟹座の組み合わせから分かることは、以下の通りです。

  • カスプルーラーは月
  • 蟹座的な価値観と行動原理、精神性が反映され、第3ハウス(室)は「心の在り方」が学ぶ姿勢や接し方に表れ、安心材料や喜びを増やすために行動を起こす
  • 前の星座(双子座)が第3ハウス(室)のハウスカスプである場合、インターセプトの星座(狭在星座)である蟹座の象意は軽減される
  • 第3ハウス(室)のハウスカスプである蟹座が広域星座で、次の第4ハウス(室)にまたがっている場合、蟹座の象意が強調される


蟹座は4番目の星座であり、「感情の重要性」と「他者の心」を知る星座です。

また蟹座は、第1段階目の水星座であり、女性星座、活動宮の星座。


第3ハウス(室)に蟹座が重なることで、「接しやすさ」や「集中することで得られる安心感」、「親近感」などを発揮するでしょう。

第3ハウス(室)の蟹座、また月が「共通項」や「共通点」を見つけ、他者と心地良い関係性を築こうとします。


争いを好まず、直接的な対立を避け、本心を隠す傾向がありますので、コミュニケーションがストレスに成る場合があるでしょう。

そのため「接する相手」や「学ぶ環境」を選ぶ・変えることで、心を安定させることができます。

以下が、第3ハウス(室)が蟹座の場合のキーワードです。

  • 感情の起伏
  • 行間
  • 心を和らげる表現
  • 記憶力
  • 親近感
  • 親しみやすさ
  • 不安定
  • 影響を受けやすい
  • 受容的・受け身
  • 好みがハッキリとしている
  • 嫌々でも引き受ける
  • 水辺のある場所
  • 胸:無理をせず、興味と欲求を抑えないことが心の滋養になる
  • 理解されるための努力と忍耐が安心感に繋がる

第3ハウス(室) × 獅子座

第3ハウス(室)と獅子座の組み合わせから分かることは、以下の通りです。

  • カスプルーラーは太陽
  • 獅子座的な価値観と行動原理、精神性が反映され、第3ハウス(室)は「
  • 前の星座(蟹座)が第3ハウス(室)のハウスカスプである場合、インターセプトの星座(狭在星座)である獅子座の象意は軽減される
  • 第3ハウス(室)のハウスカスプである獅子座が広域星座で、次の第4ハウス(室)にまたがっている場合、獅子座の象意が強調される


獅子座は5番目の星座であり、「影響力」と「自己肯定」を司る星座です。

また獅子座は、第2段階目の火星座であり、男性星座、不動(固着)宮の星座。


第3ハウス(室)に獅子座が重なることで、「影響力を持つ自分」になるために多くを学び、お手本となる人、憧れる人から積極的に学ぼうとするでしょう。

第3ハウス(室)の獅子座、また太陽が自尊心と自信を高め、人前に出ても堂々と振る舞えるように、積極的に学び、社交的に接し、他者に認識されるように努めます。


言葉に力があることを理解し、他者に理解をされることによって、自分自身が受け入れられることを実感し、「自分を見せる」ということに強い興味を持つはずです。

以下が、第3ハウス(室)が獅子座の場合のキーワードです。

  • 言葉のキャッチボール
  • 熱意を伝える
  • 憧れ
  • 指導者・教育者
  • 影響力
  • 物事をハッキリさせる
  • 雄弁
  • 教育熱心
  • 勉強熱心
  • 目標があれば頑張れる
  • 注目を集めることが得意
  • バイタリティ
  • 大胆さ
  • 積極性
  • 目・背中:「見られている意識」が集中力を高める
  • 意志を貫くために必要なことは、片っ端から受けて立つ

第3ハウス(室) × 乙女座

第3ハウス(室)と乙女座の組み合わせから分かることは、以下の通りです。

  • カスプルーラーは水星
  • 乙女座的な価値観と行動原理、精神性が反映され、第3ハウス(室)は「知性の追求」が自己肯定と他者貢献の両立を成り立たせる
  • 前の星座(獅子座)が、第3ハウス(室)のハウスカスプである場合、インターセプトの星座(狭在星座)である乙女座の象意は軽減される
  • 第3ハウス(室)のハウスカスプである乙女座が広域星座で、次の第4ハウス(室)にまたがっている場合、乙女座の象意が強調される

乙女座は6番目の星座であり、「堅実性」と「繊細さ」の星座です。

また乙女座は、第2段階目の土星座であり、女性星座、柔軟宮の星座。


第3ハウス(室)に乙女座が重なることで、目に映るものすべてを吸収し、判断材料にしようとするでしょう。

第3ハウス(室)の乙女座、また水星が「几帳面さ」と「実直さ」、「継続性」を高め、成績・実績を伴った賢明さと、他者からの信頼を集めます。


乙女座は医学や数学、化学に精通する星座ですので、学ぶ環境や教えられ方によって、聡明さを発揮したり、または独学で大きな成功を収めようと努力するでしょう。

以下が、第3ハウス(室)が乙女座の場合のキーワードです。

  • 冷静
  • 理路整然
  • 事実に基づく
  • 計算
  • 方程式
  • 順序
  • 型にハメる
  • 順序良く進める
  • 線引きをしっかりとする
  • 几帳面
  • 頑固
  • 自分のスペース(環境)を守る
  • 外からの影響を受け流す
  • 継続性
  • 分け隔てなく接する
  • 身内であっても態度を変えない
  • 腹部・胃腸:基礎を常に大切にし、始めから真面目に取り組む
  • 自分のことは自分で保ち、人を支えられるようになりたい

第3ハウス(室) × 天秤座

第3ハウス(室)と天秤座の組み合わせから分かることは、以下の通りです。

  • カスプルーラーは金星
  • 天秤座的な価値観と行動原理、精神性が反映され、第3ハウス(室)は「好きな分野を追求」し、学びを学びと思わず、吸収と実践を繰り返すことを促す
  • 前の星座(乙女座)が、第3ハウス(室)のハウスカスプである場合、インターセプトの星座(狭在星座)である天秤座の象意は軽減される
  • 第3ハウス(室)のハウスカスプである天秤座が広域星座で、次の第4ハウス(室)にまたがっている場合、天秤座の象意が強調される

天秤座の7番目の星座であり、「客観性」と「バランス」を体験する星座です。

また天秤座は、第2段階目の風星座であり、男性星座、活動宮の星座。


3ハウス(室)に天秤座が重なることで、自分の好みを優先し、他者に影響を与えるほどの実力をつけようと努力するでしょう。

第3ハウス(室)の天秤座、また金星が「他者との共通意識」にエネルギーを注ぎ、他者と連携して活躍することに喜びを感じます。

金星は喜びの星であり、「愛を与える」という自分であることを誇りに感じさせるため、好奇心と感性を満たし、高める分野で活躍するはずです。

以下が、第3ハウス(室)が天秤座の場合のキーワードです。

  • バランス
  • 見かけ・外見
  • 人間観察
  • 判断力
  • 独断を制す
  • 多様な価値観
  • 静観
  • 偏りを持って偏りを整える
  • 自律と使命感
  • 喜びの表現
  • 感性を磨くための術
  • 代弁者
  • 好きを繋げる
  • 心理学
  • 人前に出る喜び
  • 仲の良い人との小旅行
  • 腰・ウェスト:自信と実力をつけるために学び続けることが美徳
  • 得意なことが好きになることは、心に素直でいるということ

第3ハウス(室) × 蠍座

第3ハウス(室)と蠍座の組み合わせから分かることは、以下の通りです。

  • カスプルーラーは冥王星
  • 蠍座的な価値観と行動原理、精神性が反映され、第3ハウス(室)は「本気でエネルギーを注ぐ意識」を高め、没入感と集中力によって影響力と実力を獲得する
  • 前の星座(天秤座)が、第3ハウス(室)のハウスカスプである場合、インターセプトの星座(狭在星座)である蠍座の象意は軽減される
  • 第3ハウス(室)のハウスカスプである蠍座が広域星座で、次の第4ハウス(室)にまたがっている場合、蠍座の象意が強調される


蠍座は8番目の星座であり、「秘密」と「変容」を重要視する星座です。

また蠍座は、第2段階目の水星座であり、女性星座、不動(固着)宮の星座。


第3ハウス(室)に蠍座が重なることで、「本気」に火がつくと、エキスパートになるほどの実力と行動力、影響力を持ち、時間を忘れて学び続けるでしょう。

第3ハウス(室)の蠍座、また冥王星が「極端さ」と「大胆さ」、そして「繊細さ」のエネルギーを発揮し、特定の分野で活躍し、信頼を得ます。

興味のある分野や関わりたいと思う人に対して、深い洞察力を発揮し、特別な時間と空間の中で学びと関係性を深めるのが、蠍座の特徴です。

以下が、第3ハウス(室)が蠍座の場合のキーワードです。

  • 秘密
  • 特定の分野
  • 特別さ
  • タブー
  • 表立って口にされない事柄
  • カウンセリング
  • 心理学
  • 東洋・西洋医学
  • ハーブ
  • 心霊学
  • 神秘性
  • 魔術
  • 0か100か
  • やる気
  • 集中力
  • 洞察力
  • 神妙さ
  • 直観
  • 内省
  • 成熟
  • 生殖器:心を揺さぶる表現を探し、提供したいという願望
  • 確実に求められることを学び、求める人のために尽力する

第3ハウス(室) × 射手座

第3ハウス(室)と射手座の組み合わせから分かることは、以下の通りです。

  • カスプルーラーは木星
  • 射手座的な価値観と行動原理、精神性が反映され、第3ハウス(室)は「向学心」を強め、常に何かを学び、試し、思考と感情、行動を一致させることを喜びとする
  • 前の星座(蠍座)が、第3ハウス(室)のハウスカスプである場合、インターセプトの星座(狭在星座)である射手座の象意は軽減される
  • 第3ハウス(室)のハウスカスプである射手座が広域星座で、次の第4ハウス(室)にまたがっている場合、射手座の象意が強調される


射手座は9番目の星座であり、「挑戦」と「探究」の星座です。

また射手座は、第3段階目の火星座であり、男性星座、柔軟宮の星座。


第3ハウス(室)に射手座が重なることで、どんなことでも学ぶ姿勢を示し、自分の好奇心だけでなく、他者を巻き込んで勉学の成果を得ようとします。

第3ハウス(室)の射手座、また木星が「人の心を惹きつけるもの」に意識を向けさせることで、大衆性から専門性まで、幅広い分野に関心を示すでしょう。


射手座は向上心が高いため、自分に学びを与えることで、プレッシャーを希望と解釈することもできる楽観主義者です。

以下が、第3ハウス(室)が射手座の場合のキーワードです。

  • 挑戦
  • 試す度胸
  • 発見する喜び
  • 原理
  • 真理
  • 宗教
  • 法律
  • 専門性
  • 希望を見失わない
  • 小さなミスに囚われない
  • 向上心
  • 教えを乞う喜び
  • 知恵を得るための知識
  • 大腿部:知識は強い武器となり、知恵は懐を豊かにする
  • 体力が続く限り、時間が許す限り学ぼうとするバイタリティーが成長を促す

第3ハウス(室) × 山羊座

第3ハウス(室)と山羊座の組み合わせから分かることは、以下の通りです。

  • カスプルーラーは土星
  • 山羊的な価値観と行動原理、精神性が反映され、第3ハウス(室)は「実力や上に立つことに対する憧れ」を強め、堅実に学び、身になるものに時間と労力を投資する
  • 前の星座(射手座)が、第3ハウス(室)のハウスカスプである場合、インターセプトの星座(狭在星座)である山羊座の象意は軽減される
  • 第3ハウス(室)のハウスカスプである山羊座が広域星座で、次の第4ハウス(室)にまたがっている場合、山羊座の象意が強調される


山羊座の10番目の星座であり、物質性の極みを体験し、実利の循環を司る星座です。

また山羊座は第3段階目の土星座であり、女性星座、活動宮の星座。


第3ハウス(室)に山羊座が重なることで、段階的な成長と学びを受け入れ、堅実に知識を得て、地道に努力を続けるでしょう。

第3ハウス(室)の山羊座、また土星が「結果・成果を出す」ことにこだわりを持たせるため、自分自身に対して甘えを許さず、目に見える形で学びの成果を出します。


ただ我慢と忍耐に見合うだけの目標が無い場合、心がすさんでしまうので、息抜きと明確な目標が必要です。

以下が、第3ハウス(室)が山羊座の場合のキーワードです。

  • 成果主義
  • 妥協を許さない
  • 自律
  • 目標を掲げる重要性
  • 伝統
  • 歴史
  • 実力
  • 権力
  • 憧れを現実化する
  • 古き良き時代
  • 継承
  • 有無を言わさない
  • プレッシャー
  • 責任を果たす
  • 役割を果たす
  • 仕組みを理解する
  • 常識を受け入れる
  • 骨・膝:積み重ねることこそが、身となり経験となる
  • 不安要素を徹底的に排除し、高みの昇ろうとする意志が前進させる

第3ハウス(室) × 水瓶座

第3ハウス(室)と水瓶座の組み合わせから分かることは、以下の通りです。

  • カスプルーラーは天王星
  • 水瓶座的な価値観と行動原理、精神性が反映され、第3ハウス(室)は「時代に応えられる知性を身につけること」に意識を向け、常識や他者の価値観をも疑わせる
  • 前の星座(山羊座)が、第3ハウス(室)のハウスカスプである場合、インターセプトの星座(狭在星座)である水瓶座の象意は軽減される
  • 第2ハウス(室)のハウスカスプである水瓶座が広域星座で、次の第4ハウス(室)にまたがっている場合、水瓶座の象意が強調される


水瓶座の11番目の星座であり、「疑い」と「理想」を活動力とする星座です。

また水瓶座は、第3段階目の風星座であり、男性星座、不動(固着)宮の星座。

第3ハウス(室)に水瓶座が重なることで、適度に力を抜きながら、また真に心を揺さぶる学びと機会を待ちながら、個性を大事にし、自分自身に素直であることを促します。

第3ハウス(室)の水瓶座、また天王星が最先端の技術や、常識を打ち破るアイディアと方法論に関心を向けさせ、実際に自身で試し、可能性を見出そうとするでしょう。

以下が、第3ハウス(室)が水瓶座の場合のキーワードです。

  • 分解
  • 突破
  • 理想に繋がる可能性
  • 知識の応用
  • 天文学
  • ファッション
  • 次世代的
  • 自由を感じさせてくれるもの
  • 冷静さ
  • 理性
  • 独創性
  • 個性
  • 環境作り
  • 自立心
  • 依存を遠ざける
  • 目的意識
  • 目的のための選択
  • 公平性
  • 踝(くるぶし):常識や思い込みは知識不足であると己に言い聞かせる
  • 常にアンテナを立て、可能性と再現性を検証することが楽しみ

第3ハウス(室) × 魚座

第3ハウス(室)と魚座の組み合わせから分かることは、以下の通りです。

  • カスプルーラーは海王星
  • 魚座的な価値観と行動原理、精神性が反映され、第3ハウス(室)は「言葉では表現されない真理への憧れ」に意識を向かわせ、常識や知識に頼りなさを感じさせる
  • 前の星座(水瓶座)が、第3ハウス(室)のハウスカスプである場合、インターセプトの星座(狭在星座)である魚座の象意は軽減される
  • 第3ハウス(室)のハウスカスプである魚座が広域星座で、次の第4ハウス(室)にまたがっている場合、魚座の象意が強調される


魚座の12番目(最後)の星座であり、「境界線の無い世界」や「真理の世界」に最も近い星座です。

また魚座は、第3段階目の水星座であり、女性星座、柔軟宮の星座。


第3ハウス(室)に魚座が重なることで、物質的な学びを早く終え、神秘的な世界を探究したいという意識を抑えつつ、常に物足りなさを感じさせるでしょう。

第3ハウス(室)の魚座、また海王星が「常識を捨てること」を選ばせ、自由な発想や真理探究に並々ならぬ関心を抱かせます。


勉学や向上心が無いわけではなく、反射的に生まれる「納得感」や「物足りなさ」が袖を引っ張り、理屈や論理を押し退けてしまうのです。

以下が、第3ハウス(室)が魚座の場合のキーワードです。

  • 物足りなさ
  • 不満足
  • 手応えの無さ
  • 神秘への憧れ
  • 特別な力を得たい
  • 言葉の不自由さ
  • 潜在的
  • 潜像
  • 集中力の途切れ
  • 感情を優先する
  • 上辺だけの知識
  • 直観
  • 後から学ぶ
  • 裏付けを必要としない
  • 非科学的
  • 足先:概念に囚われ、足を掬われないことを教えてくれる学びを欲する
  • 言葉に表されるものがすべてではないという確信を、自分自身が肯定する

第3ハウスのテーマ性の強弱

第3ハウス(室)のテーマ性がどれくらい強調されているか、については、以下の要素を参考にしてください。

第3ハウス(室)の支配星が位置する場所が、ホロスコープのどの半球にあり、その天体がどのような意識を発揮するのか、ということが重要になります。

  1. 南半球:第7~12ハウス(室):社会的な自己実現・公の意識
  2. 北半球:第1~6ハウス(室):個人的な自己表現・個人(私)の意識
  3. 東半球:第10~3ハウス(室):自分の行動に選択権・決定権を持つ・内的な意識
  4. 西半球:第4~9ハウス(室):他者との繋がり・他者に評価される意識

各ハウスの支配星は、チャートルーラーや上昇星と比べて影響力は高くはありませんが、それぞれのハウスに置ける影響力は大きいと判断されます。

① ハウスの支配星の天体の状況

第3ハウス(室)の星座の支配星は、ハウスに直接的な影響を与えます。

ホロスコープ全体に、ハウス(室)の星座の支配星がどのテーマ(ハウス)で、どういった環境や条件(星座)で影響を与えるか、ということを意識してください。

② ハウスの支配星の位置する場所

もし第ハウス(室)の星座の支配星が、第3ハウス(室)に位置していれば、それだけ第3ハウス(室)のテーマが強調されるでしょう。

そうでない場合は、そのハウスのテーマ性が、その星座の特徴が強調されることになります。

③ ハウスのナチュラルサインとの関係性

ハウスにはそれぞれ、12つのナチュラルサインがあります。

先ほど「バケツリレー」という表現でお伝えしたように、間接的な力の流れを見るために、ハウスとナチュラルサインを見比べてみましょう。

ハウス自体が強調されていなくても、そのハウスのナチュラルサインが位置するハウスと、その星座に位置する10天体や感受点から、影響力を見出すことができます。

【感受点別】第3ハウス(室)の影響力

ハウスに入る天体は、影響の差はありますが、確実にそのハウスのテーマを強調する存在です。

今回は10天体と3つの感受点に限定して、第3ハウス(室)との関係性を解説させていただきます。

第3ハウス(室)は、カデントのハウスで、精神的・献身的な働きをし、他者のために働きかけることを促すハウスです。

そのため第3ハウス(室)に入る天体・感受点は、常識や一方的な価値観に従い、従属的に学びをするよりも、自分自身と他者の役に立つ学びを選ばせるでしょう。

それでは、第3ハウス(室)に入る天体・感受点が持つ影響力を見ていきましょう!

*10天体の順序は、年齢領域の順番で解説しています。

第3ハウス(室) × 月

第3ハウス(室)の月は、「共感」と「共通点」に知的好奇心が反応します。

感情や心の象徴である月は、他者の感情や心に敏感であるため、他者から影響を受けやすく、理性よりも感情が勝ることが多いでしょう。

月が第3ハウス(室)のカスプルーラーである場合、他者と共通の話題を持ち、会話を楽しむことが好きです。

ただ心を開く相手を選び、精神状況によっては頑固になるため、コミュニケーションや言葉の表現が不安になることがあります。


月は大衆性と人気の星でもありますから、他者の心を掴むことが得意です。

自分自身の精神を鎮めるためには、知識を得て、身体的・精神的な自制を働かせる方法を身につけることが重要になります。


第3ハウス(室)は言葉や文章の部屋ですから、持ち前の感受性と共感性を執筆活動で活かし、人の心を和ませ、癒す才能を発揮するでしょう。

第3ハウス(室)の月は、近場の移動や幼少期の引っ越しを暗示します。


そして月は「影」や「不足」といった象意もあるため、コミュニケーションにおいて負い目や自身の無さを体験することもあるでしょう。

自分自身の知性と対話力を磨き、他者を理解するために学ぶことが、第3ハウス(室)の月にとって成長の秘訣です。

第3ハウス(室) × 水星

第3ハウス(室)は双子座と同様の性質を持つため、双子座の支配星である水星の影響が強まります。


第3ハウス(室)の水星は、知的好奇心を満たし、精力的に学び、人脈を広げ、対話力と知性を高めることにエネルギーを注ぐでしょう。

第3ハウス(室)と水星は、言葉を操り、判断力に優れ、他者の思考を汲み取ることを得意とします。


義務教育や一般常識、教養を身につけることが苦になることはなく、むしろ様々な分野に興味をを持ち、常に他者と関わろうとするのが、第3ハウス(室)の水星の特徴です。

水星は嫌味や悪気を持たず、良い意味で他者に対する関心が薄く、差別することなく、人障りの良さを発揮します。

第3ハウス(室)は兄弟姉妹、近しい人、近場で出会う人と良い関係性を築き、幼少期から人前に出ることに不安を抱えることは無いでしょう。


第3ハウス(室)の水星は、頭の回転が早く、フットワークも軽いのですが、飽き性な面が災いし、手つかずのまま次の関心に気が移ることがあります。


第3ハウス(室)は近場の旅行を示すため、第3ハウス(室)の水星は、旅好きであることが多いです。

言葉に関わるあらゆる仕事や趣味によって、自信が高まり、他者からの評価と信頼を得ることができます。


第3ハウス(室)の水星は、複数の関心事・依存先・相談先を持つことで、多くの選択肢と可能性を得て、自身にとっての最善策を見つけることができるでしょう。

第3ハウス(室) × 金星

第3ハウス(室)の金星は、「楽しい会話」と「学ぶ喜び」によって日々を明るく過ごし、他者に対しても明るく接します。


金星は「喜び」と「愛情」、そして「感性」を象徴する星ですので、自分自身が取り組むことはもちろん、他者と関わりに、ユーモアと上品さで楽しさという華を添えるでしょう。

第3ハウス(室)の金星は、自分自身を高めることが自己満足に終わらず、他者からの評価や他者を喜ばせることにも発展します。


そのため「理由」や「動機」を持つことで、熱心に学び、知的さと温かみをもって、自身の才能と努力を発揮しようとするのが、第3ハウス(室)の金星です。

第3ハウス(室)は社交性を学ぶことがテーマですが、金星は社交的で、且つ、人との触れ合いを好むため、人と一緒に学ぶことで、飽きや我慢を軽減することができます。


「楽しむこと」を追求し過ぎると、スケジュールや金銭的な帳尻を合わせることに苦労することもあるでしょう。

第3ハウス(室)の金星にとって、「楽しみながら」という要素を持たせることが、成長と才能の発揮に繋がります。

金星は「自分自身を楽しませること」を意識させる星ですので、言葉や知的活動、芸術方面で、多くの楽しみを見つけ、趣味・仕事を問わず、時間を有意義に使うでしょう。


第3ハウス(室)の金星は、好みが変わりやすかったり、興味が無いことには無関心にある傾向が強いです。

第3ハウス(室)の金星は、兄弟姉妹との関係も良好で、情報交換をしたり、年を重ねても刺激を与え合うことができるでしょう。


第3ハウス(室)の金星にとって、「学ぶこと」は勉強することではなく、「価値」という喜びの種(可能性)を見つけること。

ですから自身の感性を刺激し、人の役に立つことを見つけては、活発に行動し、同時に自分自身も喜ばせ、満たすことができます。


この「喜ばしい感覚」こそが、第3ハウス(室)の金星の人生を善く学び、善く遊ぶコツなのです。

第3ハウス(室) × 太陽

第3ハウス(室)の太陽は、「言葉」に多大な可能性と喜びを感じ、文章やコミュニケーションを通して成長し、また活躍します。

太陽は「主体性」や「意志」、「自己」を象徴する星ですから、知性や言葉、コミュニケーションが強みといえるでしょう。


太陽の意志は「自分が善いと判断すること」に対して、爆発的なエネルギーを発揮し、他者にしたいして大きな影響を与えます。

第3ハウス(室)の太陽は、自分自身の好きや得意、強みがそのまま結果として表れるため、体得・会得していく過程(プロセス)も大いに楽しむことができるでしょう。


太陽が示す「自己」とは、他者からのフィードバックを受け、自己認識だけでなく、客観性を取り入れたセルフイメージです。

第3ハウス(室)の太陽は、アイデンティティの確立のために言葉を扱い、評価されることによって、単なる自己満足や自我意識から、現実性が付与された自己が築かれていきます。


第3ハウス(室)の太陽は、内面から溢れるアイディアを「言語化」し、伝えたいという欲求が強く、溜め込むことなく表現することで、タイミングや運を掴むことが上手です。

第3ハウス(室)は、他者・世界からの情報・教えを受ける段階ですので、若いうちは自分独自の「表現力」や「意志決定」に自信を持てないかもしれません。


ですが何事も挑戦と慣れ、そして継続と習慣によって自信がつき、また評価と支持を得られるものです。

第3ハウス(室)の太陽が持つ「言葉の力」は、人を刺激するだけでなく、心を掴む強さを秘めています。

多くの人と触れ合い、見本やお手本、憧れの人を持つことで、より一層成長と才能が発揮できるでしょう。


第3ハウス(室)の太陽は旅行が好きで、フラッと旅に出たり、出先で良いアイディアやキッカケを得ることがあります。


兄弟姉妹や身内との関係性は良好で、幼少期に大きな影響を与える人と関わり、その後に人生で憧れや支えとなることもあるでしょう。


太陽は「意志」の星ですから、多くを学び、時には転びながら「自分の個性とは何か?」を常に考え続けることが重要です。

そして「自分は人に善い影響を与える存在だ」という思いが強まることで、第3ハウス(室)の太陽は、存在としての輝きを発揮していくでしょう。

第3ハウス(室) × 火星

第3ハウス(室)の火星は、「主張・意思を曲げない強さ」を持ち、目的のために精力的に学び、また半ば強引に主張をする力強さを持っています。


火星と土星は「マラフィック(凶星)」と呼ばれ、これら2つの天体とアスペクトを持つと、トラブルが起きやすいというのが定説です。


火星は行動力と情熱の星で、我慢や無理強い、従うことを嫌います。

そのため火星がコミュニケーションの部屋である第3ハウス(室)に位置することで、「優等生」や「聞き分けのいい人」を演じることは不可能です。


第3ハウス(室)の火星は、自分自身の都合の良いように事を運ばせようとするところがあり、聞く耳を持たなかったり、強引さが目立ちます。

ですが目的が明確である場合、貪欲に学び、正論で他者を圧倒する強みを見せ、または闘争心が強いこともあって、自分のやるべきことは必ずやり遂げるでしょう。


火星が「マラフィック(凶星)」の要素を持ってはいますが、「自分に素直であること」や「意志を貫くこと」を我慢することで、火星は暴走してしまうのです。

第3ハウス(室)の火星は、自分より大きな影響力を持つ人に教えを乞い、教育を受けることで、自制心と我慢の重要性を受け入れます。

これは「荒行」的といえますが、時には自分自身を戒める要素を、外から持ってくることも1つの手段です。


第3ハウス(室)の火星は、他者に対して、人一倍「理解してもらいたい」、「受け入れて欲しい」という思いを抱いています。


物質・精神の両方の世界の原理として、「まずは自分から与えること」が肝ですので、自分自身の強引さや熱意を予め伝えることで、状況は一変するでしょう。


第3ハウス(室)の火星は、若い頃は特に、兄弟姉妹に限らず、近しければ近しいほど、「理解して欲しい」という思いをぶつけます。

そのため反省・内省し、悔い改め、心を開くまで、トラブルは続くといえるでしょう。


時には「星回りのせい」にする開き直りも大切です。

時間をかけて、自分自身を見つめ、受け入れることで、火星の過剰なエネルギーの発散具合は鎮めることができるのですから。

第3ハウス(室) × 木星

第3ハウス(室)の木星は、「機会を受け入れ、与えること」がテーマとなり、時間をかけて楽しみながら学ぶことが、成長と発展の秘訣です。

火星と土星が「マラフィック(凶星)」と呼ばれるのに対して、金星と木星は「ベネフィック(吉星)」と呼ばれます。

*太陽と月もベネフィック(吉星)に含まれますが、陰陽の象徴であるこれらの2つの天体はライツ(重要な天体)ですので、省かせていただきました。


第3ハウス(室)の木星は、「学ぶ機会」を与えられ、自身が望めば望むだけ、また時間をかけて努力すればするだけ、知性と対話力に磨きがかかります。

また木星は、第3ハウス(室)のナチュラルハウスである双子座の対向の星座である、射手座の支配星です。


双子座と射手座は「知性」と「挑戦」、「移動」に関して共通のテーマを持つため、対向の双子座に木星が入ることは、刺激的で発展的な象意を表します。


第3ハウス(室)の木星は、教養をつけ、知識を得ること、また他者に貢献することを美徳としているため、自身が追求する分野で成功する場合が多いです。

第3ハウス(室)の木星は、肯定的に物事を捉え、柔軟性に富み、他者に分かりやすく意思を伝える能力を発揮します。


「時間をかけて」という言葉を付け加えている理由は、木星が社会天体であり、身につけたスキルや経験は、後々になって開花するためです。

第3ハウス(室)の木星は、大きく成功することを焦ることはありませんので、その都度巡って来る縁を大事にすることが、人脈の広がりにも良い影響をもたらすでしょう。


第3ハウス(室)の木星は旅行が好きで、積極的に刺激を得て、自ら縁を作る才能を持っていますし、他者と盛んに交流し、情報と知識の交換をすることで「運の積み立て」をします。


木星は「研究」や「真理探究」といった象意も持ちますから、第3ハウス(室)の木星は、指導者や教育者の際には、哲学や思想、精神性の知識によって信頼を得るでしょう。

ただ明確な目的を持つことが持たない場合、木星が持つ「拡大・拡張」が作用し、大風呂敷を広げたまま、主体的に価値を生み出すことが叶えられません。


ですから自分の好奇心を満たし、且つ、他者が潜在的に求めながらも得がたい、「知恵」や「真理」について、徐々に学びを深めることが大事です。


木星はどんな形であれ、社会貢献によって幸福感を得ること重要視します。

第3ハウス(室)の木星は、自らの意志で、知性と言葉を駆使して、明確な目的を目指すことが重要です。

第3ハウス(室) × 土星

第3ハウス(室)の土星は、「コミュニケーションに関わる苦手意識の克服」や「勉強と学びの違いの認識」といったテーマを持ちます。


土星が「マラフィック(凶星)」と呼ばれる理由は、「試練」や「障害」を受け入れ、乗り越えることを要求するからです。


土星は「現実化」の星であるとともに、「人生(物質性)の責任を負う意志と行動」を試します。

土星はかつて、人1人の人生(30~60年間)の全般に影響を与え、苦労と徒労を糧とし、あらゆる状況と経験を総括し、「生きる実感」を認めさせる星と認識されていました。

今でこそ人の寿命は100歳近くにまで伸び、土星のリターン(回帰)は最大3回迎え、その都度人は「責務」や「役割」を果たすことを強いられています。


第3ハウス(室)の土星は、言葉・コミュニケーション・学びにおいて、まずは苦手意識や困難を体験させ、その経験を原動力に、忍耐力と実現能力を身につけさせるでしょう。

厳密には、幼少期に肉親や身内とのいざこざを体験したり、学習面で良い教師や環境に恵まれなかったりと、「不遇の時代」を体験させられることが多いといわれています。


土星の上っ面の顔は、「厳めしさ」と「頑固さ」が滲み出ていますが、内心は悪役を務める心優しい賢者のようです。


第3ハウス(室)の土星は、「目先の得」や「表面的な優しさ」に飛びつくことを許されず、自分自身の力で生きる術を模索させられます。


現代でも文字を書くことができない人はいますし、学校に行くことができない子どももいますが、この事実を知った時、自分の不遇さをひけらかすことが恥ずかしくなるでしょう。

「個人の境遇」は、誰とも比べられる必要はありませんが、それが他者が諭すことではありません。


そういう意味で土星は、無言の圧力とプレッシャーで、自力で現状から学びを得ることを促している、といえるでしょう。


苦労や厳しさを身を持って知っている人は、大器晩成型である場合が多く、他者に対してもある程度の厳しさで接します。

自身が体験した不遇さや不運は、他者が必要としていることは多くありませんが、経験から培った判断力と忍耐力は、人を導く能力と才能として発揮されるでしょう。


第3ハウス(室)の土星は、諦めず、他者と比べず、時間をかけて成長し、自分なりの自己実現を果たすことが求められます。

その姿からは、誠実さとバイタリティーが滲み出るだけでなく、口先だけのお世辞よりも説得力と安心感が醸し出されるでしょう。


第3ハウス(室)の土星の場合、「多くを語らないこと」や「やって見せる」、「体験を語る」ことによって、他者を指導し、導くことができます。

土星は物質世界を監督する星であるため、土星が位置するハウスは、地道に取り組む必要がある一方で、必ず成果・収穫を得ることができますので、焦る必要はありません。

「心の師」を持ち、自分自身を信じ、希望を捨てず、最善のタイミングを待つことも必要なのです。

第3ハウス(室) × 天王星

第3ハウス(室)の天王星は、「個性を貫くこと」というテーマを持ちます。


トランスサタニアンである天王星の働きは、個性と自由、尊厳を守り、表現することを促しつつ、常識やしきたり、固定概念から解放することです。

第3ハウス(室)と天王星の組み合わせは、摩擦や葛藤を生み出しやすい印象と与えます。


それは決して間違いではありませんが、自身の星回りとして第3ハウス(室)の天才を持つ場合、自分自身に対してよりも、他者や社会の在り方に疑問を持たせるでしょう。

第3ハウス(室)の天王星は、個性的で、簡単に他者から理解してもらえない状況に遭いやすく、幼少期や意志が固まっていないうちは、不安定さを感じてしまうかもしれません。


一般教養や常識は、恰好だけ、体裁としては文句の付けどころが無いのですが、個性と才能を摘み取り、封じ込める側面があります。

そのため第3ハウス(室)の天王星は、自然と反抗的な態度と、奇抜さが滲み出すことで、他者と薄い関わりを持つことになるのです。


ですが「時間」は常に進み、認識や自覚も変わるもの。


第3ハウス(室)の天王星は、時間をかけながら、自分に必要な環境や学びを見出し、可能性を捨てることなく、「自分らしさ」を堂々と打ち出すことができるようになります。

変化と刺激がある環境に出向き、様々な生き方と在り方を目撃することで、自由と可能性を獲得することができるでしょう。


天王星の作用によって、第3ハウス(室)の天王星は、兄弟姉妹や近親者、近しい人と疎遠になることが多いといわれています。

旅行や気分転換の外出が、気晴らしとアイディアの創出になり、じっと同じところに留まり、他者や常識に振り回されないことが重要です。

第3ハウス(室) × 海王星

第3ハウス(室)の海王星は、「言語化能力を伸ばすこと」がテーマになります。


海王星は「曖昧さ」や「抽象性」を象徴するトランスサタニアンの天体です。

そのため第3ハウス(室)の海王星は、言葉を操り、他者に理解されるための表現が苦手といえます。


その反面、抽象的な表現やイメージで物事を捉え、独特な世界観と表現で人を惹きつける才能を備えていますから、長所を伸ばしながら、言語化に力を入れる必要があるでしょう。


第3ハウス(室)の海王星は、論理性に欠け、意識が散漫になりやすいため、明確な目的を持ち、To-Doリストや夢ノート、スケジュール、日記などを使うことが推奨されます。


第3ハウス(室)は一般教養や常識、義務教育などを通して、他者との関係性や社会性の土台を作る段階です。

そのため第3ハウス(室)の海王星は、苦手なことや不得意なことばかりで、自尊心が傷つき、また他者に理解されない寂しさを体験するかもしれません。


ですがそういった寂しさや苦しみは、決して一生付いて回るわけではなく、むしろ個性と秘められた才能を開花させる起爆剤となります。

自分自身をありのままに受け止め、内面から溢れる想像力や空想力、直感力を駆使して、芸術的・抽象的な表現をすることで、過去の葛藤は昇華されるでしょう。


第3ハウス(室)の海王星が持つべきではない意識は、「普通じゃないことは罪」や「自分は変わり者で変」といったジャッジです。


誰もが生まれるべくして生まれ、生かされるべくして生かされています。

第3ハウス(室)の海王星は、物質性や現実性とは少し違う価値観を持っていますが、物質世界に活かされるべき精神性であることを忘れてはいけません。


気の置けない人や心から憧れる人と出会うまで、孤独や葛藤に見舞われるかもしれませんが、決して孤独の陰の部分ばかりに意識を取られないようにすることが重要です。

第3ハウス(室)の海王星は、自身の経験が他者を癒し、励まし、安らぐ表現を見つけ、発揮することが約束されているのですから。

第3ハウス(室) × 冥王星

第3ハウス(室)の冥王星は、「核心を持つこと」や「真意を知ること」をテーマにしています。


トランスサタニアンであり、太陽系を総括する冥王星は、凄まじい集中力と洞察力、説得力、諦めない強さを持たせる天体です。

第3ハウス(室)の冥王星は、自分が気になることを徹底的に追求し、他者を唸らせ、感化させる表現力を持ちます。


冥王星は「支配」や「圧倒」、「破壊と再生」といった象意を持つため、第3ハウス(室)の冥王星は、自分のテリトリー内において、実力を行使させようとするでしょう。

第3ハウス(室)の冥王星は、専門性を極め、人の心の奥底を見破り、言葉を巧みに使うことに長けています。


第3ハウス(室)の冥王星は、他者に対しては積極性を発揮する一方、相手からの干渉を許さないため、なかなか良好な関係性を築きにくいでしょう。

第3ハウス(室)の冥王星にとって、「核心」や「真意」が重要な理由は、説得力と洞察力を発揮し、信用を得るためです。


真に心を通わせる人にだけ心を許し、信頼されることを望みますが、排他的な雰囲気と強引さによって、人を引き寄せないところがあります。


第3ハウス(室)の冥王星のこういった意識は、幼少期に辛い経験を経て出来上がることが多いため、簡単に心の壁を崩すことができません。

時間をかけて人を信頼し、また他者に信頼される経験が必要になるでしょう。


そして経験を重ねることで、言葉によって他者をコントロールしたり、拘(こだわ)りを持つことを緩め、逆に他者から信頼されていきます。

第3ハウス(室) × ドラゴンヘッド

ドラゴンとは「精神性」であり、物質性に向かわせる大きな働き、流れです。

第3ハウス(室)のドラゴンヘッドは、「コミュニケーションを学ぶ」というテーマを持っています。

第3ハウス(室)は他に、学びや移動、近親者の関係性なども表しますので、「思い通りにいかない経験」が、ドラゴンヘッド(精神性)の栄養になるのです。


第3ハウス(室)は自己表現を学ばせ、他者と関わることを促す部屋ですから、自分に対する自信と信頼を育てつつ、他者に対して素直になることを受け入れる必要があります。


ドラゴンヘッドは与えられた学びであり、その学びが第3ハウス(室)に用意され、自分自身を表現し、他者を理解するためにはコミュニケーションを学び、楽しむことが重要です。

第3ハウス(室) × バーテックス

バーテックスは「世界(人生)との約束」であり、自分という存在に与えられた役割や性質を発揮する、というある種、「義務に対する誠実さ」を問う感受点です。


第3ハウス(室)のバーテックスは、他者に自分を見せ、他者を理解するためにコミュニケーションを学び、そして相互理解の体験を積み重ねることを促しています。

私たちは自分1人で居続けていると、自分の機嫌を取ることに飽きるばかりか、能力や才能、秘められた役割を見出すことができません。


第3ハウス(室)のバーテックスは、自分自身を知るために、また他者を理解するために、言葉を使うこと、知識を得ること、そしてコミュニケーションを楽しむことを促しています。


他者との関わりは、最初は些細なことや表面的なことから始まるもの。


最初から欲張らず、徐々に距離を詰め、親しくなり、他者が内に秘めている要望を引き出したり、自身が持っている才能で役に立ってあげましょう。

言葉を使うことは、自己表現をすることです。


またコミュニケーションは、人が他者を必要としている何よりの証拠ですし、あらゆる縁や幸運は、人を通して巡って来ることを忘れないでください。

第3ハウス(室) × パート・オブ・フォーチュン

パート・オブ・フォーチュンは、自分自身と、他者・世界との豊かさの交差点、または幸運の鍵のようなものであり、可能性の在りかです。


第3ハウス(室)のパート・オブ・フォーチュンは、身近なところや他者とのコミュニケーションに、希望と可能性があることを示しています。


兄弟姉妹や近親者、狭い範囲での人間関係は、変化や刺激が少ないと思われるかもしれません。

ですが私たちは、誰もが新しい世界観や刺激を求めています。


ただそのタイミングが常に、毎日起こっているわけではないので、期待をしないように努めているだけです。


ですから日常生活を退屈な時間だと決めつけず、自ら行動に変化をつけたり、人と関わったり、時間があれば旅行をしてみましょう。


第3ハウス(室)は自己表現を学ぶ部屋であり、その学びは、必ずしも与えられるものばかりではありません。

パート・オブ・フォーチュンは、隠された幸運の鍵ですから、積極的に探そうとする意志によって、その在りかが知らされるものです。

言葉や人の言葉に注意を払い、微妙な変化や刺激に敏感になってください。

【まとめ】第3ハウス(室)は自己表現を学ぶ場所!

今回は、第3ハウス(室)について解説させていただきました。


第3ハウス(室)は、教養や常識といった教育、コミュニケーション、言葉による自己表現の発掘を表すハウスです。

3という数字は「変化」を表し、第3ハウス(室)は自分のテリトリーを出て、社交性を身につけるべく学びを始める段階といえるでしょう。

「井の中の蛙大海を知らず」という言葉があるように、私たちは井戸から川へ、川から池へ、池から海へ、海から深海へ…というように流れに終わりはありません。

知性や社交性、コミュニケーション能力、言語化能力、表現力は、自分1人では身に付きませんから、必ずフィードバックを与えてくれる人が必要になります。

第3ハウス(室)は、まだまだ発展途上の段階で、且つ、「与えられる立場」であるため、自己表現を完全に確立できていない段階です。

誰もが他者にとっての鏡であり、教育者、悪役、憧れといった役割を担っています。

第3ハウス(室)はそういった複雑な現実を垣間見て、ショックを受け、戸惑いながら自身の成長と才能の開花に期待をする、むず痒さに見舞われる成長期といえるでしょう。

言葉は人を育て、人と繋がり、そして人を導きます。

言葉を大事にすることは、言葉を成り立たせる働きに意識を向け、物質性の中に精神性を見出すことです。

ハウスは流れの中の1つの段階と、テーマとして捉えることで、一生のうちに何度も同じ学びが繰り返されることが分かります。


ホロスコープがどのような要素や状況を示そうと、私たちは必ず「可能性」という希望を見出すことができます。

そしてどのハウスも、私たちに必要な学びを示してくれますので、是非過去と現在を認める材料にしてください。

ホロスコープリーディングは、時間をかければかけるほど、多くの気づきとヒントを与えてくれますので、是非このまま講座を読み進めてくださいね!

今回も最後まで読んでいただき、ありがとうございました!

それでは、次回の「第4ハウス(室)」の講座でお会いしましょう!

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