「初心者が最初に巡り会いたい『深楽しい』西洋占星術講座に」ようこそ!
今回は黄道12星座・星座別解説の第2弾として、牡牛座の世界を解説させていただきます!
すべての星座別・徹底解説のページは、「太陽星座」のみの解説ではありません。
今回も占星術のシステムにおける、牡牛座の世界観や、星座に関する深い知識を解説していきます。
それでは、牡牛座の世界にご招待いたします!
牡牛座の季節
牡牛座の時空間である季節は、4月21日~5月20日の間です。
日本では、心地良い時間を味わえる季節ですね!
牡羊座から引き継いだ物語は、牡牛座の季節で、冬を乗り越えた収穫物たちの「豊穣」が花開く時です。
花や木々は穏やかな自然の季節を満喫し、あらゆる生き物たちはその環境から多くの恵みを頂きます。
牡牛座は、この世界の「安心」と「豊かさ」を感じ取ることができる季節であり、その感覚をより長く味わいたい、という欲求や願望を表します。
そのためこれまで出会ったモノで、自分を安心させ、満たしてくれるものを大切にします。
季節は移ろいますが、感覚は失われることはありません。
逆に次の季節には、どんなものを楽しめることができるかを探すのが牡牛座的な感覚。
安心や平和は、時として『平和ボケ』に繋がり、危機感が薄れることもあり、牡牛座のペースはゆっくり・おっとりしています。
その在り方・生き方を良しとするかどうかは、他者自身の問題ですから、牡牛座は自分自身の在り方を貫くことが特に大切になります。
季節にはその季節にできることがあるように、星座毎にはそれぞれのテーマや役割があることを覚えておいてくださいね!
牡牛座の世界
牡牛座の世界は、牡羊座に始まった生命と宇宙の物語を『とことん味わう』ということにスポットライトが当たります。
牡牛座は、良い意味でも悪い意味でも「通な人」です。
「通」とは、何度も通う常連のように、何度も同じことを繰り返したり、同じ場所に居続けることを意味します。
牡羊座は何にでも興味を持ち、挑戦することで、自我意識を喜ばせながら成長させていた段階でした。
牡牛座の段階に移った時、広範囲をターゲットにしていた意識が、自分の身の回りの狭い時間と空間に絞られていきます。
それは戦利品を愛でたり、収集したものをじっくり味わうような感じです。
そういった意識の変化から、「感覚」が牡牛座のテーマになっています。
感覚とは、自分自身で体験することから生まれる『事実』であり、一時的であれ長期的であれ、本人にとっては『真実』となります。
私たちにはそれぞれの価値観があり、その価値観は体験に基づいたもので、ホロスコープの情報のように、全く同じな価値観というものはありません。
牡牛座の物語では、まだ「多様性」という言葉がなく、牡牛座は五感という身体の感覚による経験が最も重要なのです。
そのため牡牛座は、自分の視覚、聴覚、嗅覚、触覚、味覚の五感と、そこから導き出された『自分のスタイル』や『自分のペース』を大事にします。
それを害されることは、身の危険に繋がるため、牡牛座の守備範囲やテリトリーは狭くなるのです。
『牛』というくらいですから、動きというか、勢いに鋭さはありません。
ですがゆっくりだからこそ、色んなことに気がつき、余すところなく味わうことができるという特徴がある星座です。
牡牛座は成長段階で言えば、食べ盛りの子ども。
私たちは幼い頃に『色んな味』を覚えること (体験すること) で、選択肢が多くなり、自分に合ったものを選び、エネルギーを注ぐことができます。
牡牛座はこの世に生まれ出て、自分の命を活かすものを探し、世界に貢献する自分になるために、安全な環境でじっくりと物事を味わうのです。
牡牛座のキーワード
牡羊座の「私自身」というキーワードから、牡牛座は手にしたものと、そのものが与えてくれる感覚を大事にします。
牡牛座のキーワードは、「 I HAVE 」=「私は所有する」
牡牛座にとって「所有」とは、豊かさを意味し、物質的・精神的な豊かさは安全と安心に繋がります。
例えばジンクスやゲン担ぎなどは、ある時の偶然が自分にとって幸運をもたらす、という思い込みを極限にまで強めたもの。
牡牛座にとって、自分を心地良くしてくれるものは、安心・安全の感覚を与えてくれるアイテムなのです。
所有すること自体も好きなのですが、所有するものを愛でている感覚や、自分が選んだものに囲まれている感覚が大事。
そのため牡牛座は、『量より質』という感性が磨かれ、自分を心地良くすることに貪欲になります。
ただ、所有が何たることか、ということには無頓着であったりします。
この世にあるあらゆるものは、永遠に自分のものにはなりません。
お金や時間を差し出したとしても、そのモノは宇宙や自然、地球の一部だからです。
また牡牛座が所有と、所有している感覚に意識を注ぐのは、自分自身の喜びを感じること以外に、もう1つ隠れた秘密があります。
それは自分自身を豊か・幸せにすることは、世界を幸せにすることであると、無意識で知っている、ということです。
所有するものによって、物欲を満たしたいという願望の奥に、この世界ともう1度一体化したい、という「母胎回帰」の意識が隠されているということなのです。
ですが私たちは、どれだけ物を集めても、虚しさを感じる瞬間というものがあります。
牡牛座のひたむきに感覚を磨く姿の根底には、このような普遍的な意識があり、それは12番目の星座の魚座まで続きます。
成長するということは、ある意味、自分と世界が一体であることを否定する要素を知る、ということでもあります。
身体という器に乗って生きている間は、この「分離の意識」が強まることで、私たちはどうしようもない虚しさや無力感を感じてしまうのです。
牡牛座は、所有することを通して自分の感覚を十分に磨き、また新たな意識が芽生えることで、次の双子座へと成長段階が移っていきます。
牡牛座の支配星
牡牛座の支配星 (ルーラー) は、金星です。
牡牛座が感覚を磨くのは、金星の影響が強く表れていると言えるでしょう。
金星という天体 / 惑星は、物質から『価値観』を見出すことを教えます。
金星の影響により、牡牛座の成長段階は、自分の身体から沸き上がる感覚と感性、またそこに付随する感情を大切にするのです。
『センス』という言葉は、金星のためにあるような言葉。
また物の豊かさは、牡牛座のためにあるような言葉です。
牡牛座は自分自身の感覚を、自分なりの価値観を持って美しくしていきます。
それは自分自身を満たし、喜ばせるだけでなく、周りの人のお手本になったり、良い物とは何かを自然に教えることになるでしょう。
誰かに何かを知ってもらう時、押しつけるよりも、自分がこんなに『好き』という姿や体験談を話す方が興味を持ってもらうことができます。
内向的であることは、決して排他的であったり、外に背を向けているということではありません。
金星が牡牛座に教える豊かさとは、じっくり味わい、自分だけの美しさを追求し、それを世界に捧げるためなのですから。
牡牛座とハウス
牡牛座の『ナチュラルサイン』は、「第2ハウス (室) 」です。
牡牛座のキーワードは「所有」や「豊かさ」ですが、実は第2ハウス (室) もまた、所有や豊かさを意味します。
第2ハウス (室) の象意をもう少し掘り下げると、資源、財源、資産、経済、個人的な所有となります。
占星術では、第2ハウス (室) は、仕事やお金に繋がる働き方に関係する部屋とされ、あなたの人生の財源の設定を見出すことができます。
「設定」とは、あなたの魂が人生に必要だと判断し、準備した条件や環境です。
ホロスコープ上にはあらゆる条件があり、願望とはそぐわないものもあるかもしれません。
ですが大事なことは、理想と現実のギャップを埋めていくことで、魂の計画を見つけていくことです。
牡牛座と第2ハウス (室)はともに、あなたの魂が設定する現実的な豊かさと、そこから得られる感覚的な喜びを教えてくれます。
今後ホロスコープを読み解いていく上で、現実に感じる『欠乏感』は、魂の計画への方向転換や軌道修正の手がかりになります。
牡牛座の豊かさに対する感覚は、あなたの奥底にある魂の豊かさに続いていますので、第2ハウス (室) を通じて、豊かさとは何かをより深く知っていきましょう!
牡牛座と身体の関係
星座は私たちの身体の部位と対応しています。
牡牛座が対応する身体の部位は、「口」です。
口で体感覚を育てていくとともに、食事は、私たちにとって非常に大切な行為であり、成長の要素。
本来「味」とは、食物が持っている栄養素と、私たちの口腔内にある酵素が出会うことで生まれます。
もし私たちに味覚が無かったとしたら、危険なものまで体内に取り入れてしまうため、大変危険です。
ですから口から入るものは、私たちの身体を作り、精神的な豊かさに繋がるだけでなく、身の安全を守るためにもしっかりと選ばなくてはいけないのです。
牡牛座を「通の人」と表現したように、牡牛座は五感に関するものに大変敏感です。
金星を支配星に持つことから、美的感覚にも優れ、豊かさな生き方を追い求めます。
それは口から出る言葉にも反映され、牡牛座は口を使うあらゆる言動に神経を注ぎ、身の回りの環境を整えていくのです。
牡牛座と時間の流れ
前回、ホロスコープの時間の流れには2つある、とお伝えしました。
牡羊座を起点に、星座はホロスコープを右回りしていきます。
宇宙・自然のサイクルには、4つの季節の変わり目があります。
- 春分
- 夏至
- 秋分
- 冬至
牡牛座は4月下旬~5月下旬の時空間を担当し、その季節は春分と夏至の丁度真ん中あたりです。
北半球と南半球の環境を横に置いておけば、夏至は昼間の時間が最も長くなるため、牡牛座は春から夏への移行期間とも言えます。
その期間は、冬に溜めていたエネルギーを咲かせ、大地から生命力が溢れます。
『五月病』というものがありますが、私たちはもしかしたらそういったエネルギーの噴出に影響されているのかもしれません。
急激な変化が無い時期は、ゆったりと過ごすことができます。
春分~夏至の間は、牡羊座・牡牛座・双子座の3つの星座に焦点が当たり、その中間である牡牛座が『のんびり屋さん』や『マイペース』になるのも頷けますね!
牡牛座を構成する要素
牡牛座を構成する、属性・宮・性の3つの要素について解説していきます。
牡牛座の属性
牡牛座の属性は、土です。
大地で伸び伸びと育つ牛は、大地に根差す生き方と生活の仕方、また地道な歩み方をすることを表します。
また土の属性は、『地星座』とも呼ばれます。
牡牛座の『どっしり感』は、地星座の影響を受けています。
属性とは、性質を表しますので、地星座である牡牛座にとって、『手応え』はなによりも重要になるのです。
その他の地星座は、乙女座と山羊座です。
牡牛座の宮
牡牛座の宮は、固着宮(不動宮)です。
固着宮(不動宮) の星座たちは、フットワークが重く、俊敏な動きが苦手ではあるものの、熟考し、納得した上で行動し、成果を確実に挙げていきます。
「日進月歩」とはまさに固着宮(不動宮)のためにある言葉です。
その中でも牡牛座は、自身の体感に集中する段階ですから、周りから浮いたり、後れを取るということもありますが、協調性があるため心配ありません。
長所は短所の裏返しですし、物事は一長一短なのですから。
牡牛座の性
牡牛座は、女性性の星座・女性星座です。
女性性を「内面へ働きかける」側面が強いと表現しましたが、また違う表現をするならば、「吸収力」や「包容力」となります。
その場に居てくれるだけで安心感を与えてくれる、という人がいます。
それはその人の優しさがそうさせるのかもしれませんし、重鎮や厳しさという面がそうさせることもあるでしょう。
また私たちは『受け止めてくれる』人を求めます。
それは承認欲求を満たすためでもありますが、もっと深遠な『母なるもの』に繋がっている感覚です。
女性星座は、無意識のうちに、または自然に、周りの人の中にある母なるものの安らぎを与えています。
この世が面白いのは、単に『母性』や『父性』が、男性性や女性性、男女の性別に直結しないところです。
男性にも女性にも、男性性と女性性のどちらもが宿っていますし、星座も同様に身体の性別に関係無く二元性の働きを備えています。
牡牛座の女性性を形容する言葉は、『肝っ玉母ちゃん』となるでしょうか。
大げさではない仕草や表情、そして安らぎを与える牡牛座の存在感は、女性星座であるからこそ発揮されます。
牡牛座とその他の11つの星座との関係性
前回の牡羊座の解説で、私たちの脳と心は『現状維持=心地良い』という初期設定がインプットされている、とお伝えしました。
ここまで読まれている時点で、「牡牛座=心地良さを求める星座」という公式が出来上がっているかもしれませんね。
そんな心地良さを愛する牡牛座と、その他の11つの星座との関係性を解説していきます。
牡牛座・土の属性とその他の星座
属性別に星座を表現する時、以下のように表現していきます。
- 火の属性 = 火星座
- 土の属性 = 地星座
- 風の属性 = 風星座
- 水の属性 = 水星座
牡牛座 (土) x 火星座
地星座である牡牛座にとって、火の属性の星座は、スピードが早過ぎてついていけなかったり、感覚が沸くまで『待った』をかけたくなる相手と言えます。
土に火を放っても、土の表面が焦げ、多少の熱が生まれるだけで、火は土を動かすことはできません。
ですが両者にとって、相手の志やスタンスに尊敬を抱くことがあれば、サポートし合う関係になります。
牡牛座にとって、牡羊座同士・獅子座・射手座の3つの火星座は、活発で羨ましいという思いを抱きながらも、時にせわしなさを感じる対象になるでしょう。
牡牛座 (土) x 地星座
同じ属性同士の場合、すべての属性に言えますが、『同調』する傾向が強まります。
同調することで、お互いに変化をすることを妨げることにもなりますが、同調が深くなることで、共感や共感覚にまで発展します。
特に牡牛座は、触れ合ったり、自分のパーソナルスペースに居る人を大切にし、身体と心の交流を自然に、そして深く行うことができます。
ただ、地星座同士の関係性が悪化した場合、お互いに壁を作ってしまったり、一方的に相手をシャットアウトしてしまうこともあるでしょう。
地星座の星座毎のテーマや欲求は異なりますから、そのような自体になるタイミングや条件は異なります。
牡牛座以外の地星座は、乙女座と山羊座です。
牡牛座 (土) x 風星座
地星座の牡牛座にとって、風の属性を持つ星座たちは、距離を感じてしまう相手です。
火と水とはまた別な意味で、土と風は相容れない間柄。
その距離間が起爆剤となる時は、牡牛座は地に足をつけることを教え、風星座は柔軟さを教えます。
共通点が無いということは、親しみを持てないということではありません。
お互いに持っているものを与え合うことで、化学反応が起き、それを見ている周りもその恩恵が行き渡るからです。
風の属性は、双子座・天秤座・水瓶座の3つの星座で、大地に根差す牡牛座は、自由と平等を体現する姿に憧れを抱く場面も多いでしょう。
牡牛座 (土) x 水星座
水星座は、蟹座・蠍座・魚座の3つの星座です。
土属性の牡牛座にとって、水星座は、『浸透率の高い』相手です。
浸透率が高いということは、意思疎通がしやすく、理解を得やすいということになります。
ですが水星座の押しが強い場合、大地は流されてしまいますよね?
牡牛座は感覚を大事にする星座ですから、感情が大きく動かされると、相手のペースに飲まれてしまうことがあります。
ただ水星座たちにとっても、牡牛座が頑として動かない場合、時間をかけなければいけない、ということがありますから、お互い様と言えるでしょう。
牡牛座 (固着宮/不動宮) と活動宮・柔軟宮
占星術的なシステムについては、何度も同じ表現を繰り返しますが、それはあなたに「いつの間にか覚えていた!」という感覚を掴んでいただきたいからです。
3つの宮は、「トリプリシティ」といって、星座を3つの分類をするシステムです。
宮は、星座毎の性格や雰囲気ではなく、自然のサイクルの3つの流れを役割として持っています。
- 活動宮 = 始まり
- 柔軟宮 = 変わり目
- 固着宮 (不動宮) = 定着
牡牛座 (固着宮/不動宮) x 固着宮 (不動宮)
同じ固着宮 (不動宮) の関係性において、牡牛座は直接的な変化を迫られずに済みますから、心やスタンスを乱さずに済みます。
牡牛座以外の固着宮 (不動宮) の星座は、獅子座・蠍座・水瓶座の3つです。
ここまで読まれているなら、地星座ではない固着宮 (不動宮) の星座の影響があるのでは?と思われるでしょう。
その感覚は非常に大切です!
なぜなら12星座には役割があり、その役割を強めるものが3つの要素だからに他なりません。
牡牛座以外の固着宮 (不動宮) の星座は、生き方やスタンスは違えど、物事を『定着』させようと動きます。
それは自分か全体か、どちらかではなく、「全体の中に自分を含める」という意識です。
とはいえ、牡牛座は12星座の中で2番目の発達段階です、獅子座、蠍座、水瓶座、と進むにつれ、固着宮 (不動宮) の性質の範囲は広がります。
固着宮 (不動宮) の星座同士も、その他の宮の星座と同じく、反りが合わなくなると、途端にギクシャクしますので、相互関係のバランスを取ることが大事です。
牡牛座 (固着宮/不動宮) x 活動宮
活動宮の星座は、牡羊座・蟹座・天秤座・山羊座の4つの星座です。
これらの星座は、牡牛座に現実的な変化をサポートしてくれます。
牡羊座は火、蟹座は水、天秤座は風、山羊座は土の属性を持ち、それぞれの立ち回りは、牡牛座に多くのヒントや気づきをもたらしてくれるからです。
同じ地星座であっても、山羊座は活動宮のため、自分以外の広い範囲までを組織化や構造化します。
そのようなダイナミックな動き方は、牡牛座にとって驚きと尊敬の対象になるでしょう。
ただ火と風の属性で活動宮となると、牡牛座はペースが乱れることもあるため、深い関係性を築くために多少の時間が必要となるかもしれません。
関係性とは、単なる表面的な相性や好き嫌いではありません。
お互いに性質と役割は、その時々の出来事や心境によっていかようにも変わります。
自分と違う性質を持つ相手を前に、牡牛座は、少しずつ自分を相手に、また相手に自分を『慣らす』ことをし、確実に前進していくのです。
牡牛座 (固着宮/不動宮) x 柔軟宮
柔軟宮の星座は、双子座・乙女座・射手座・魚座の4つです。
『柔軟』とは、何でもかんでも引き受ける、ということではなく、その時々によって路線変更や、臨機応変に対応する、また相手を受け止めることを言います。
牡牛座にとって『共感』は本当に大切なことで、柔軟宮の星座たちは、それぞれのやり方で牡牛座の内なる欲求に応えてくれます。
ただその反対に、自分にはないモノを刺激されることで、牡牛座が頑なになってしまうこともあるかもしれません。
そんな時は、1人の時間を持つことが大切。
牡牛座はどんな時も、自分で答えを出し、自分から動き出すからです。
宮のトリプリシティのシステムは、必ず4つの星座すべての性質が影響し合います。
12星座のすべての星座は、欠けてはいけない物語であり、役割です。
そのような大役をどの星座も任されているわけですが、牡牛座は柔軟宮の『しなやかさ』に目を見張り、それと同時に『落ち着かなさ』も感じるかもしれません。
それは『物足りなさ』ではなく、じっくりと味わいたいという牡牛座本来のスタンスが影響しているのでしょう。
『トリプリシティ』という名前の通り、属性は三角形を作ります。
それは「三位一体」であり、この宇宙の基本構造の原理です。
3つの原理は互いを補いつつ、刺激し合うため、どの星座にも、得意な場面と不得意な場面、そして相手が存在します。
大事なことは、なぜ牡牛座の自分がペースを乱されるのか?ペースを乱すことで生まれるものがあるのか?という主体性のある内面への問いかけです。
私たちは意識を使うことで、前進します。
宮の違いは、多様性を実現し、その役割の一端を担うための大切な要素なのです。
2極の性と星座の移り変わりについて
前回、星座が1つ進むにつれて、前の星座を否定したり、反動が生まれる、というお話をしましたね。
牡羊座から牡牛座に移る時に変化したことは、『意識の的』です。
牡羊座という赤ちゃんが、目に映るものを手あたり次第に掴むとすれば、牡牛座は1つの気に入ったものを大事に味わう星座です。
それは男性性から女性性に切り替わった面からも納得がいきます。
外へ働きかける意識が、内面への意識へと切り替わるからです。
また属性が火から地に移ったことでも、この切り替わりは信憑性を増します。
活動的な火の属性が、定着や固定の役割を担う地の属性に移るということで、牡牛座の歩みは非常にゆっくりになります。
「3歩進んで2歩下がる」という言葉が似合う星座は、牡牛座以外には見当たらないかもしれませんね!
牡牛座を客観視するのは?
牡羊座の解説で、正反対に位置する星座が、「自分が見えていない要素」を見せてくれる星座であると解説させていただきました。
牡牛座の場合、正反対に位置する星座は「蠍座」です。
牡牛座は穏やかで平和主義ではありますが、少し自分の感覚に頼り過ぎるところがあります。
それは自分の時間と空間を大事にする余り、コンフォートゾーンの外にあまり意識を向けないからです。
蠍座は8番目の星座で、外の世界を冒険した後に、自分の殻に閉じこもり、誰よりも深く内省をする星座。
一見同じような性質を持っていると思えるのですが、蠍座の場合は、他者の感覚や感情を自分の中に取り込むことができるまでに成長しています。
牡牛座にとって蠍座は、蠍座自身がどう思っているのかは別として、感覚の『守備範囲』や『テリトリー』を自由自在に操る能力を持つ存在なのです。
自分の感覚を大事にし、自分のペースを死守することにエネルギーを使っていると、チャンスや気づきを得られにくいというのが、牡牛座の盲点と言えます。
正反対の星座は、長所の裏面である短所を映し出してくれるため、大変参考になる星座なのです。
牡牛座と数秘【2】
星座は数秘術とも関係があります。
数秘術とは、宇宙の原理を1~9の数字で表したものです。
牡牛座は12星座の1番目の星座であり、数秘2の意味合いを持ちます。
数秘2には、以下のような意味があります。
- 調和
- 協調性、共同
- 理解、関係
- 関係
- 受容的
- 慎重
- 穏やかさ
- 整合性 etc
2という数字は、他者の存在により、自分1人という意識が広がり、影響を与え合う関係性を獲得している状態を表します。
男性性と女性性で言えば、2の数字は女性性の働きです。
受容性や寛容性は、他者を受け入れることで、自分の存在をも変える要素となります。
自分の体感覚で世界を体験し、そこから生まれて来る感情を噛み締めるということは、牡羊座の頭部への意識が全身を巡る感覚と、世界との繋がりに発展しました。
特に牡牛座は、『心地良さ』を感じることを最も重んじる星座。
2という数字は、『支え合う』ことを関係性に求めるように働きかける数字です。
牡牛座のペースは、心地良い関係性を探したいがために、常に自分の感覚で世界や他者を『試す』という側面があります。
1対1の関係が増える毎に、牡牛座は感覚を研ぎ澄ませていき、目の前の人との関係性を実感し、精神的なバランスを取ろうとするのです。
特に数秘1、2,3は、この世の根本的な原理を意味し、世界の調和に絶対的に必要な働きであり状態。
占星術の物語は、牡牛座の2の段階で得られる感覚によって、より発展的になっていきます。
牡牛座とタロットカード
牡牛座に対応するタロットカードは、「司祭 / 法王 / 教皇:Hierophant」です。
*タロットのデッキにより、カードの名称は異なります*
司祭 / 法王 / 教皇のカードの意味は、以下の通りです。
- 信頼、善良さ
- 平和、祝福
- 教え、伝承
- 援助、共同
- 啓示、導き
- 冠婚葬祭
- 序列 etc
牡牛座が対応するタロットカードとして、少し違和感を覚えたでしょうか?
このカードは、宗教者のリーダーが人々を導く様子を描いたカードです。
私たちが決断し、実際に行動を移す時は、主体的である証拠。
その主体的な意識で生きることを教えるのは、私たち自身の魂です。
また私たちは確信を持てないことに対しては、いつまで経っても疑心暗鬼になってしまうものです。
牡牛座は自身の『実感』を最も大切にする段階で、経験とそこから得た実感を確信に変えることで、自分自身を導いていきます。
自分自身に『素直』であることや『誠実』であることは、身体の感覚と心に生まれる感情を「認める」ということです。
特に牡牛座は、全身で感じたものを事実・現実とし、それを他者に伝えることができます。
あなたは司祭 / 法王 / 教皇のカードに、自分自身の中に生まれた体験を真実にする、という牡牛座的な感覚を見出すことができるのです。
占星術に慣れ、多くの知識を得た後、タロットカードを使ってホロスコープに対応させると、更にあなた自身の特性や能力を発見することができます。
特に霊的な意味合いを強く持つ『トート・タロット』は、目に見えない世界や霊的な働きを多く教えてくれます。
講座が進み、内容が整理された頃に、番外編としてタロットカードを使ったホロスコープ解釈をするかもしれませんので、お楽しみに!
牡牛座の感覚は、物語をリアルにする!
今回は牡羊座の全貌について、詳しく解説させて頂きました。
牡羊座に続き、物語は牡牛座の段階で、更に現実味を増していきます。
それは牡牛座が、世界に余りある豊かさと繋がり、その豊穣さを感覚として受け取るからです。
生命を与えられたものは、心臓が停止し、器の機能が失われるまで、変化を続けていきます。
ただ変化を受け入れるだけではなく、私たちは『現実を体感する』ことで、生きる使命を全うしているのです。
その意味で、牡牛座は生きていることが既に豊かであること、またこの世にあるものは、何1つとして支配や所有ができないことを直感的に理解します。
だからこそ牡牛座は、自分の意識の中にあるモノに手を伸ばし、掴み、味わうのです。
元々世界と一体であった私たちは、物質の世界に降り立ち、大地を踏みしめて生きることで、客観的に物を扱えるようになりました。
『自分のペースで生きる』ということは、ある種自分自身への『信頼』がある証拠です。
牡牛座は純粋に、またひたむきに五感や感性に耳を傾け、そこから引き出された命の美しさを世界に還元していきます。
そうして自分自身を満たすことをある程度達成した時、物語は次の星座へと移ります。
それでは、次の双子座の講座でお会いしましょう。
今回も最後まで読んでいただき、ありがとうございました!
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