「初心者が最初に巡り会いたい『深楽しい』西洋占星術講座に」ようこそ!
ホロスコープを読み解く上で、① 星座、② 天体、③ ハウスの3つは特に重要です。
占星術において、天体は主要なキャラクターです。
今回も太陽系10天体について解説させていただきます!
太陽系に存在する星たちは、必ず自分の役割を持ち、今日も宇宙全体の創造活動に貢献しています。
もちろん宇宙全体の中には、あなたも入っていますし、あなたが関わっている人すべての人も一緒です。
個々の天体が持つ力は、宇宙の働きが成り立つために分配されています。
そしてどの天体がどのような力を発揮するのかは、あなたのホロスコープに詳しく描かれているのです。
それでは、ホロスコープを読み解き、あなたがご自分の魂の計画を知る上で大切な、あなたの木星の役割を見ていきましょう。
今回は天体別の解説の第6となる、木星の解説です。
どうぞ最後までお付き合いくださいね!
木星の基本情報
木星は、あなたの「社会で活躍する価値」を表す天体です。
また木星は「幸運の星」や「ベネフィック(吉星)」と呼ばれてます。
何をもって「幸運」や「幸せ」と呼ぶのでしょうか?
宇宙の生命活動は、「膨張」や「プラス」の外側への働きと、「収縮」や「マイナス」の内側への働きが循環することによって成り立っています。
木星の働きを分かりやすいイメージで例えると、「膨らんだ風船」。
膨らませる前の風船は、ただのゴムですが、私たちが息を吹き込むことによって、風船の外見には「膨張という変化」が起きます。
私たちの心は、「変化」や「展開」によって動かされますから、風船が膨らむことによって子どもが喜ぶわけですね。
木星が拡大・膨張させるのに対して、土星が収縮・終結させる働きを持ちます。
土星については、次回の講座でお伝えしますが、「陰陽」や「プラスとマイナス」、「男性性と女性性」といった二元の働きはワンセットである、ということです。
では「幸福」や「幸せ」に話を戻しますと、私たちは物事の「成長」や「進展」、「発展」に喜びを感じます。
もっと言えば、「目に見えて分かる」変化や幸運が起こることが、私たちの「形式的な幸せ」になるのです。
なぜ「形式的」かといいますと、形あるものはいつか失われるからです。
また人間の欲望は果てしなく、何かを1つ得たら、また欲しくなり、「幸せを感じること」よりも「物質を得ること」に意識が向いてしまう恐れがあります。
ですから一言に「幸せ」と言っても、長期的・客観的に見てみれば、「不運」として捉えることができるのです。
あなたが「自分の幸せ」を長続きさせたい場合は、日常的に個人天体のエネルギーを使うとともに、土星の影響とエネルギーに意識を向けるべきでしょう。
ここでは土星の影響と働きを持って、あなたの「個人と社会の枠組みが完成する」とだけ覚えておいてください。
そして木星は、毎年1つの星座を運行するため意識を向けやすく、その年の星座に追い風を吹かせます。
ですが木星の喜ばしい側面ばかりを見て、「依存心」や「見通しの甘さ」、「過度の楽天思考」などで地に足がつかなくならないように注意が必要です。
それでは以下に、木星の基本情報をまとめました。
- 木星は太陽系で最も大きい惑星である
- 木星は木星型惑星である
- 木星の公転周期は、約12年(11.86年)
- 木星の自転周期は、約10時間
- 木星は約1年で星座を移動する (=イングレス)
- 木星は社会天体であり、個人が社会で活躍する性質を表す
- 木星の主な象意は、拡大・膨張、幸運・財、楽観性・大らかさである
- 木星のナチュラルサインは、射手座座
- 木星は中年期以降10年に相応し、社会で個人の価値が認知され、信頼される時代を表す
*天体は大きく分けて、① 個人天体、② 社会天体、③ トランスサタニアンに分かれ、木星は社会天体として、大きな影響力と存在感を示します。
木星の年齢領域
占星術には、「年齢領域」または「年齢域」という考え方があります。
太陽系10天体すべてが、人生のステージ・成長段階に対応しているということです。
木星の年齢領域は46~55歳です。
これまでの講座で、天体と年齢領域についての関係をお伝えしてきました。
ここで一度、天体の影響と、人生や時間の関係について触れておきますね。
西洋占星術では太陽系10天体を扱い、私たちはそれらすべての天体の要素を内的に持ち、天体の外部的な影響を受けます。
私たち1人ひとりを「小宇宙」と見立て、「個人の存在(生命)」に10天体が機能している、という考えてみましょう。
生まれてすぐの赤ちゃんは、話したり、歩いたり、仕事をすることができません。
この時は「月」の機能がフルで働いています。
徐々に成長していくことで、水星と金星が機能していき、個人の才能や能力が芽生えたり、得手不得手が自覚してくわけですね。
私たちの人生は、「個人を生きる人生」と「他者や社会と関わる人生」が重なり合い、成人以降、特に太陽期以降は、「社会における機能や役割」の比重が大きくなっていきます。
成人し、大人になっても、私たちは幼少期の成長のように、1つずつ階段を登っていることには変わりがありません。
その成長は、個人天体の5天体と、社会天体の5天体では、場面や役割、影響力が大きく異なってくる、というわけです。
太陽期で「個人の意志」を実現しようとし、火星期で「自己実現」を果たした後、木星期で「個人の価値」を他者や社会に提示する、という流れが、年齢期の考え方。
こんな風にお伝えすると、社会天体の影響は、人生の初期段階や中年期以前には無いのか?という疑問が沸いてくるでしょう。
答えを一言で言えば、「影響はある」です。
その影響は、強制的な時代の流れから、些細な日常的な影響までさまざま。
占星術において、天体の働きや機能、役割を考えた時、重要となるのが「影響」や「自覚」、「意識」です。
人生や物事には、「自分で何とかできること」と「自分ではどうしようもないこと」の2つがありますね。
そこでもう1つ視点を加えてみましょう。
「今はどうにもできないけれど、成長することによって何とかできるようになること」
社会天体である木星と土星は、個人天体の機能や能力を自覚することにより、発動・発現していきます。
当たり前のことですが、あなたは赤ちゃんに仕事をしてほしい、明日から学校に行ってほしい、なんて思いませんよね?
これは大宇宙が、私たちという小宇宙を育てる上でも同じです。
そして占星術には、「太陽から遠い天体ほど影響力がある」という考えがあります。
これを言い換えると、公転周期が長いほど、年齢領域が人生の後半になるほど、天体の影響は大きくなり、意識的に対応しなければならない、となるのです。
私たちは「個人を生きること」と「社会に生きること」の切り替えをしながら生きるわけですが、最終的には、その境目も無くなっていき、再度「月」の世界に戻っていくのです。
説明が長くなりましたが、社会天体や木星について解説する前に、大切なことなのでお話しました。
木星が象徴するもの・キーワード
木星の象徴
木星の象徴を、以下の3つにまとめました。
- 発展・成長・拡大・膨張、幸運、財
- 楽観性・大らかさ・余裕
- 価値観・倫理観
社会天体としての木星は、私たちに「個人の存在の成長」を促します。
その成長は、内面的・物質的にもそうですが、客観的・社会的での認知が伴うもの。
これは「宇宙のプログラム」としか言いようがないのですが、私たちには、「欲求」という本能が起動するようになっています。
ですから先ほどお話したような、天体そのものの影響と、年齢領域の関係性がかみ合い、占星術を活用することは、人生をより発展的なものにすることができる、ということです。
発展・成長・拡大・膨張、幸運・財
「大きくする」という働きと、幸運や資産、財をまとめました。
木星の影響が「実質的な成果に結びつく」からです。
となりますと木星の影響は、私たちが実際に「手を付けていること」や「努力していること」に追い風を吹かせる、ということになります。
種も植えていないのに、花が咲くことがない、ということですね。
私たちは誰でも木星のエネルギーを持っています。
特に木星があなたの太陽星座を運行する(滞在する)期間は、あなたの努力が実になりやすく、あなたの太陽が輝くためのサポートが得られるでしょう。
「自分の力が及ばない働き」は、即成果になることもあれば、逆に不運が反転して幸運や経験になり、後々活かすこともできます。
結局のところ、私たちは何もしないで幸運も発展も、成長も得られず、いかに自分を知り、一喜一憂せずに人生を歩み続けることが重要になります。
そういう意味では、太陽系のすべての天体は、あなたの「肯定的な生き方・在り方」が発揮される時に、それぞれのエネルギーをあなたに与えてくれるのです。
楽観性・ポジティブさ・大らかさ・余裕
木星と木星のナチュラルサインである射手座の性質に、「楽観性」や「大らかさ」というものがあります。
それは「能天気」や「無邪気」とは違い、「どうにかなる」という肯定的なスタンスをもって、物事の判断や取捨選択をきちんとこなす、という意味です。
ただ何事にも「程度が過ぎる」と、裏目を見ることになるのは明らかですね。
木星と射手座は、高度な知識や専門性、宗教、神秘性に意識を向け、自分の枠を超え、社会や世界との接点を増やそうとする側面があります。
「どうにかなる」スタンスは、決して思い込もうとして確立されるものではないでしょう。
木星や射手座は、自分の常識や概念を広げるとともに、社会や世界に挑戦し、物事の本質を観ようと心がけるがゆえに、楽観性や大らかさ、肯定的な姿勢を持っているのです。
この影響は、肉体にも精神的にも、俗世間的にも強く影響が出ます。
人の性格の大部分は、生まれた環境や状況、両親や家族によって決まる、と言われるように、生まれる時の木星の影響がある、という捉え方も一理あるのです。
また人生には何が起こるか分かりませんし、分からない部分にこそ、天体の影響と魂の計画のエッセンスが詰まっているのかもしれません。
大事なことは、一喜一憂せず、色んな角度から自分と現実を見つめることです。
私たちの捉え方次第で、木星を味方につけることもできれば、お節介の星にすることもできるのですから。
価値観・倫理観
価値観や倫理観、というと抽象的ですし、これらは簡単に塗り替えられます。
木星がいうところの価値観や倫理観は、社会性や人間性に紐づいた「価値」であり、「概念」です。
私たちの中にある「概念」には2種類あります。
- ①時代や国、地域、家系や家族などの「習わし」的な考え方や常識
- 自分自身が獲得した考え方や捉え方、「当たり前」と信じていること
前者は社会性が強く、後者は個人的な要素が強いことが分かりますね。
木星は「広いフィールド」で繋がる関係性を示し、木星の年齢領域は46歳以降に対応していることから、「献身」や「貢献」といった言葉に辿り着きます。
あなたの価値観は、一体誰からの影響が強いのでしょうか?
またあなたはそれを吟味したり、疑ったり、検証したことはあるでしょうか?
木星と射手座には、「自分で理解すること」というキーワードがあります。
あなたがご自分の木星を活性化させるために必要なことは、「挑戦すること」や「経験すること」によって物事を理解することです。
価値観や倫理観というものは、時代や情勢によって変化していきます。
それは個人レベルでも同じで、個人天体のエネルギーと社会天体のエネルギーが異なるのは、家庭と社会の関係性と似たようなもの。
木星はあなたに、新しいだけでなく、世界の広さと奥深さを知ることを促します。
あなたが色々なことに興味を示し、挑戦する時、木星はあなたを応援してくれますし、その都度あなたには「オリジナルの価値」を育ててくことができるでしょう。
その育ったものは、社会や他者の役立ち、その結果あなたには「成果」や「収穫」がもたらされ、副産物としての幸運な出来事やご縁も訪れるのです。
木星に関するキーワード
補足として、木星に関するキーワードをまとめました。
- 発展力・成長力
- 膨張・拡大
- 援助力・貢献力
- 楽観主義・肯定的な在り方
- 社会性・社会な活動
- 研究・専門知識
- 高度の倫理観・道徳
- 幸運の道筋
- 理想・自由
- 成功・社会的信用
- 哲学・真理
- 精神性・宗教・巡礼
etc
更に深掘りすると、以下のような表現ができます。
- 人生の道筋に沿った発展・成長
- 現実に対する努力に対する報酬・収穫
- 利他主義・利他的精神
- 社会活動で得られる学び・気づき・関係性
- 自ら幸運を作る方法・手順
- 経験による後天的な楽観性
- 余裕によって生まれる優しさ、柔和さ
- 自分に対する信頼感
- 自己信頼に基づく人間関係の形成
- 相手の立場を汲み取ったコミュニケーション
- 社会における正当な成功と還元
- 成熟した精神性と行動
- 甘い見通しによる失敗・ミス
- 自分以外の価値観の享受
- 価値観や倫理観を実践や挑戦によって広げる
- 未知や秘密への関心と、独自の理解
etc
社会天体である木星は、「発展途上の星」でもあります。
既にクライマックスを迎えているのであれば、成長や拡大が必要ないからです。
それを私たちの身体に例えるなら、私たちは寿命の瞬間まで呼吸を続けます。
「吸う」という行為こそ、木星の膨張や拡大。
「吸収する」という行為は、「外部から取り入れる」ということになります。
私たちは大宇宙から生まれた小宇宙の存在ですが、物質的な要素が強く感じられることは事実です。
それも「宇宙のプログラム」に組み込まれている要素ですが、私たちは実際に体験しなければ理解しませんし、体験にこそ意義があるもの。
あなたの木星は、あなたに様々な経験をし、個人の枠やテリトリーの外へと旅をする時に成長し、あなたの現実に変化をもたらすでしょう。
「人は死ぬまで成長する」という言葉があるように、また慢心しないように気をつけることで、私たちはいつまでも成長し、誰かの役に立つことができるのです。
木星は「膨張」という遠心力の星
基本情報でお伝えした通り、木星の自転周期は約10時間です。
木星は地球型惑星と違い、密度が低いため回転が早いのだと考えられます。
これは物質の原理であると同時に、精神的・心理的・エネルギー的な法則と同じです。
私たちは解決しないことを思い悩んだり、終わったことを悔やんだりすることで、不活性の状態になります。
それは木星の働きとは真逆です。
木星のエネルギーの性質は、「ありのままの現実」に認めて、次の行動に移ったり、今必要なことに意識を向けることにあります。
その状態には、「余計な情報」や「不要な概念・観念」が無く、新しいものを取り入れるための余白やスペースがあるのです。
無理に思い込んだり、誰かの生き方を真似しても、すぐにそういった心境や境地に至ることはできませんよね。
ですが「今の自分が絶対ではない」という視点が大切です。
そもそも社会に出れば、私たちの個人的な主観や思いは考慮されななかったり、守られなかったりします。
それを受け止めた上で、「敢えて影響される」という捉え方をすると、様々なチャンスや気づきを得られるようになるでしょう。
そういう意味で言えば、私たちは適度に「軽さ」を持ち併せていた方が、確実に成長・成功します。
ですから木星の影響やエネルギーを現実に当てはめてみると、「遠心力を上手く使う」という表現がよく似合います。
そして木星が、「呼吸」の「吸う」行為だとお話したように、取り入れたものは必ず身になりますから、様々な挑戦と経験則が、あなたに新しい世界を見せてくれるでしょう。
もっとも私たちは社会的な存在ですから、与えられた世界でより良く生きようと思った時、自分自身を尊重しながらも、自分の常識を絶対視しないことが人生を拓いていきます。
「
案ずるより産むが易し」とは、木星と射手座のためにあるような表現であるとともに、私たちの人生の指針になる言葉と言えるでしょう。
【12星座別】木星の意味
あなたのホロスコープでは、木星はどの星座にありますか?
天体は必ずどこかの星座に位置し、占星術では 木星星座と呼びます。
多くの天体が1つの星座に集中していることもあれば、バラバラに散らばっていることもあるでしょう。
10天体がどの星座にあり、天体同士の繋がり方を知ることで、ホロスコープはあなたの魂の計画を教えてくれます。
天体と星座の関係は、あなたの顕在意識と潜在意識の両方に影響し、その影響力を自覚できるかどうかは、天体によって異なります。
それでは、木星星座の意味を見ていきましょう!
木星 × 牡羊座
牡羊座は「純粋性」と「勝負」の星座です。
そのため牡羊座木星は、チャレンジ精神旺盛で、フェアに、ストレートに社会や他者と向き合います。
それは自分自身にも同じことです。
自らの内側にある情熱や意欲といった燃料を、木星は自身のためだけには使いません。
牡羊座の性質は単細胞なのではなく、単純明快で「迷いが無い」ものです。
そのため表と裏が無い牡羊座木星の在り方は、社会的に信頼されやすいと言えるでしょう。
牡羊座木星の最大の特徴は、「独立精神」や「リーダーシップ」です。
誰もが与えられた役割や役得があり、それを当たり前のこととして享受する点で、牡羊座木星は素直。
牡羊座木星のあなたは、自分が歩む道と自らの行いが、時を経て実を結ぶでしょう。
注意点として、「自己中心」や「損得勘定」、「短期的な成果を望むこと」などは、あなたの成功や幸運を遠ざけます。
またあなたが無我夢中で進んでいる時、あなたを利用しようとする存在にも注意が必要です。
純粋な情熱や意欲が奪われたり、損なわれることによって、あなたの自尊心や自己肯定力が傷つき、未来を悲観ししてしまいます。
恒例ではありますが、必要な要素を取り入れようと思う時は、「自分と真反対の要素」を取り入れましょう。
それは天秤座的な要素です。
天秤座は「客観性」や「他者との繋がり」、「協調性」を表します。
リーダーシップや独立精神、自立心は、誰かのサポート無しには成し得ません。
牡羊座木星がより発展していくためには、「どんな自分が求められるか」、「応援されるか」を追求することが鍵です。
木星 × 牡牛座
牡牛座は「物質欲」や「所有」、「豊かさ」を表す星座です。
そのため牡牛座木星は比較的、物質的な繁栄や発展に恵まれていると言えます。
それは持ち前の振る舞いや、現実を受け止め、じっくりと社会活動をすることで、富の繁栄と信頼獲得が約束されるでしょう。
牡牛座木星は特に、身体や五感に訴えかけるものをヒントに、自分の成功や幸運の糸口を見出します。
その姿勢はマイペースで、嘘偽りの無い、再現性のあるものです。
私たちは誰でも、目に見えるものを判断基準にしますし、非常に分かりやすいため、牡牛座木星の意見は重宝されます。
人気が長続きするものには必ず、「感想」や「体験談」といった経験からの声が多く見受けられるでしょう。
牡牛座木星の性質は、「自分自身が資本」であり「自分の体験が未来の財産」になるのです。
ただ物質やお金に執着することで、欲望に歯止めがきかなくならないように注意が必要。
牡牛座は「物質による安心感」が強いため、物を多く持ちすぎたり、必要以上に、身分不相応に利益を求めると、破滅してしまいます。
それは信頼を損なうことにもなれば、自己信頼や自尊心の欠如にも繋がるからです。
物質や形への執着や依存には、「感情」や「意識」、「精神」といった無形のものに対する理解が特効薬となります。
牡牛座の真反対は蠍座ですから、目先の利益や安心感を求めず、また自分以外の人の意見や豊かさの在り方を知ることが大事です。
牡牛座と蠍座はどちらも、豊かさを司る星座。
蠍座は「自分以外」からの豊かさを意味しますので、牡牛座木星は「自分が成功すること」や「自分が豊かになる」、「自分が安心する」ことに固執しないことが重要なのです。
木星 × 双子座
双子座は「コミュニケーション」や「知性」の星座です。
双子座木星は、人との関わり合いはもちろん、「指導」や「教育」、「自分が関心がある事柄」に幸運や成功が約束されています。
木星は「自分で理解する星」ですから、双子座木星の知的好奇心には目を見張るものがあります。
様々なことを体験し、それを多くの人と共有することで、あなたの活躍の場は広がりますし、頼りにされるでしょう。
双子座は、器用に複数のことをこなし、退屈を嫌う星座。
双子座木星は動けば動くほどに、チャンスや運が巡って来ます。
なぜなら「自分から動くこと」こそが木星を活性化させるからです。
その点双子座木星は、自分に必要なことや好きなことに貪欲で、損得勘定無しに人に分け与えることに喜びを感じます。
また双子座木星は、双子座のフットワークの軽さに加え、木星の楽観性が働き、エネルギーを回し続けることができるでしょう。
注意が必要なことは、落ち着きの無さや、憶測や浅い知識で語ること、楽しみや面白みだけを追求することなどです。
木星は社会性を意味しますので、個人の意志や立場、境遇を軽視することは、あなたの木星力を損ないます。
双子座の真反対の星座は、木星が支配する射手座。
射手座は深いコミュニケーションや、広い見聞やフィールドで培った経験、理解力を意味する星座です。
双子座の社会的信頼や道徳的観点は、「深く」・「狭く」がキーワードになるでしょう。
誰かに理解してもらったり、応援してもらうには、自分の意見や趣味趣向だけでは叶いません。
話す・伝える・広めることを得意とする双子座だからこそ、「縦と横のバランス」を取ることが重要なのです。
木星 × 蟹座
蟹座は「安心感」や「身内」、「保護」を意味する星座です。
そのため蟹座木星は、「自分の実体験」を基に、「相手の感情」や「相手の安心感」に意識を向けることが得意。
そのため自然と相手の心に響き、信頼される言動を取るでしょう。
私たちにとって「心」と「感情」は、日常的な動きはもちろんのこと、社会的なムーブメントも起こす要素です。
蟹座木星は、相手に取り入ったり、相手の感情や情緒をもてあそぶこととは無縁ですから、積極的に「密なコミュニケーション」や「一体感」を得られる場を作っていきましょう。
私たちの根源的な欲求は、「生存欲求」です。
生存欲求が満たされていない時には、自己顕示欲や支配欲は起こりません。
それをよく知っているのが蟹座木星であり、だからこそ他者に安心感や安らぎを与えます。
ですが「情に厚いこと」と「情に浸ること」は別です。
ビジネスやあらゆる表現において、「誇張表現」や「脅迫観念」といったものは、結果的に人の心に傷を作ります。
当事者にならなくても、情に訴えかけられ、何かの詐欺や「上手い話」に加担してしまわないように注意してください。
それは家庭環境でも、友人・知人、職場の人間関係でも同じです。
「情けは人の為に成る」が成立しない所以は、私たちの人生は、常に自己責任だからです。
こういった現実を教え、体現する星座が、蟹座の真反対に位置する山羊座でしょう。
山羊座は「論より証拠」でもって行動する、現実的な思考者であり、実行者です。
また山羊座は社会性を重んじますから、蟹座木星は自分のテリトリーや、慣れ親しんだところから一歩出て、新しい体験をすることで人生が拓けるでしょう。
持ち帰った経験は財産であり、また誰かの役に立たせることができるのですから。
木星 × 獅子座
獅子座は「喜び」や「華やかさ」、「自己実現」の星座です。
獅子座木星は、決定権を持ったり、自己主張ができる環境や立場で多くの信頼や注目、人気を得ます。
カリスマ性や華やかさというものは、必ずしも努力で得られるものではないことを、獅子座は教えてくれます。
これまでの講座で何度もお伝えしているように、牡羊座と獅子座のリーダーシップは、「規模」が異なり、獅子座はより多くの人に影響を与える表現者です。
獅子座がより多くの人にアクセスするからこそ、木星が重んじる社会性が、あなたに追い風を吹かせるでしょう。
活躍の場や方法は、あなたらしさや自然体に沿ったものが1番ですが、場面やタイミングはその他の天体や星座との関係性によって異なります。
ですがハッキリしていることは、「あなたが自分を信頼すること」で、他者もあなたを信頼し、支持するということです。
「出したものが返って来る法則」や「鏡の法則」というものがありますが、それは呼吸と同じ簡単な原理。
ましてや社会においての成長や拡大は、「原因」や「動機」、「意志」が大変重要になります。
利他主義や社会貢献の始まりは、必ず「自分の存在が誰かの役に立つ」という自己信頼です。
だからこそ獅子座木星は、「自分」と「他者」を切り分けないことが大切。
それを教えてくれるのは、獅子座の正反対に位置する、水瓶座。
水瓶座は「公平性」や「自由」の星座で、他者に対してだけでなく、自分自身に対しても公平であり、自由を与える星座です。
獅子座木星のあなたは、自身が持つ影響力やエネルギーに振り回されることで、自分を置いてきぼりにしてしまわないようにしてください。
あなたも「みんなの1人」であり、「誰かのためのみんなの1人」なのですから。
木星 × 乙女座
乙女座は「義務」や「分析」、「細部への配慮」の星座です。
乙女座木星は適切な意見を通すだけでなく、実際的な根拠を示すことができ、そのことに自信と自負を持っています。
「気になるから」や「なんとなく」という軽いノリではなく、「必要である」ということを経験的に理解しているため、根詰めて義務を全うするのです。
木星の象意に、研究や高度な知識がありますが、それを現実的にこなす体力と知性を持ち併せているのが、乙女座木星と言えるでしょう。
性分とは怖いもので、乙女座木星は大風呂敷を広げたら最後、収拾がつくまで努力します。
そのため自分の範囲や要領をどんどん広げ、成長する側面がありますが、ハードワークによって身体を害してしまわないように注意が必要です。
また乙女座はペースを乱されたり、過度の干渉を嫌い、自分の環境の中で活躍する星座。
自分の意見が通らなかったり、正当な評価が得られないと、他に居場所を求めてしまうこともあるでしょう。
それは乙女座の気質として、「追求した末に見出されるもの」に価値を置くからです。
物質的な成果やデータが得られるまでには時間がかかり、それを理解してもらうにも説明が必要になります。
確かにその探究心と熱心さは目を見張るものがありますが、キリの良さや、周りとの温度差を埋めるための「感情的なコミュニケーション」を学ぶ必要があるでしょう。
乙女座の正反対には、魚座が位置しています。
魚座は机上の論理ではなく、多くの人が実際に抱えている感情の訴えを、上手に代弁師、それを和解・共感することによって、物事を丸く収める星座。
乙女座木星が物質や成果、データや数字に固執したり、自分の意見や細かい部分に意識を向け過ぎることで、長期的な成功や信頼を獲得しづらくなります。
ですから「自己開示」と「共感」がキーワードになり、過程や立場ゆえの心情を吐露することで、印象や社会的評価はガラリと変わるでしょう。
私たちは「見えない要素」に対して耐性が強くなかったり、相手の見えない部分や隠している事柄に対しては余裕がないいものです。
社会生活において、自己開示をした上でのコミュニケーションは、乙女座木星の成功と運を高めるでしょう。
木星 × 天秤座
天秤座は「バランス感覚」や「評価されるもの」、「客観性」の星座です。
天秤座木星は、社会的な評価や認知に敏感で、それに応えるだけの能力も感性も持ち併せています。
そのためあなたが「良い」と感じることは、人気や支持を得られるものが多いでしょうし、流行や時代性についていくことは難しくないはず。
「美しさ」と「正義」は似ている部分があります。
それは「多くの人の考えや気持ちが集まりやすい」ところです。
それは原理的であったり、法則的であったりするのですが、美や道徳観に無頓着の場合、それを見つけることも、訴えかけることもできません。
ですから天秤座木星は、「人の役に立つ」という意味においては、大変有利な判断力を持っていると言えるでしょう。
また交渉力にも長けていますから、協力者に恵まれますし、人脈のネットワークを駆使して、「求められるもの」を選ぶこともできます。
「自分が良いと感じること」を起点として、多くの人に求められることは大変喜ばしいことです。
ただそこに「情熱」や「意欲」、「独創性」が抜けていたらどうでしょうか?
求められることばかりに応えていると、私たちの生命エネルギーは枯渇してしまいます。
エネルギーの循環はあくまで、「自分が主体であること」と「全体が主体であること」で上手く回るものです。
私たちの心や精神性は、最終的に「自分=全体」になることを望んでいます。
天秤座木星は「全体が主体」の方向に傾き過ぎる時、不満足や退屈さを覚えるのです。
独創性や情熱、純粋な喜びを表すのは、天秤座の真向いに位置する牡羊座。
牡羊座の性質は、「自分の中に元からあるもの」を大切にし、それを実現するために前進し続けることにあります。
天秤座木星にとって、「オリジナル」や「独創性」といったものが覆い隠されていると不健全で、美的感覚や判断力を鈍らせることになるでしょう。
あなたの内側には必ず、「自分に素直だからこその美しさ」があるはずです。
それを発見できるのは、自分と向き合うことであり、願いとも言える夢や目標を素直に認めること。
社会的に認められたり、評価されるものの多くは、「誰かの夢や情熱」が、多くの人が求めることだった、というものばかりなのですから。
木星 × 蠍座
蠍座は「隠された部分」や「他者との深い交わり」、「執着」の星座です。
蠍座木星は、「誰もが潜在的に持つものの顕在化」に注力します。
私たちの意識は、理性だけでは捉えきれない部分であり、そこにアクセスできるのは感情です。
隠された領域にアクセスすることは骨が折れますし、持久力が必要になるのですが、蠍座はその試練とも言うべき時空間を旅することができます。
そのため蠍座木星は、「真理」につながる秘密や、潜在意識といったものに精通する力を持っているのです。
蠍座の「潜る性質」と木星の「拡大」が掛け合わさることで、多くの人の心のわだかまりが解けることで、人気も評価も、支持も信頼も得ることになるでしょう。
そして蠍座は「極限状態」や「ピンチ」でこそ、真価を発揮するという珍しい性質を持ちます。
心身を削る期間がクライマックスに到達する時、蠍座木星が持つ生命力が開花し、そのエネルギーが多くの人を感化するでしょう。
ただこの特性と変化は「取扱に注意が必要」です。
蠍座木星の爆発的な力は、人の心を操ることも、支配することにも通じ、相手の意志や判断力を奪いかねません。
実質的なことを言えば、時間やお金、財産などが挙げられます。
蠍座の心には、「他者と深く交わりたい」という欲求があり、それが不健全になれば「支配欲」にもなれば、「無理心中」とも呼べる破滅行動に至ることも。
「諸刃の剣」の成果は、扱う当人のさじ加減や、道徳観によっていかようにも変わります。
蠍座の危うさは、「思い通りにしたい」という過度の欲求に大きく振れることによって、また木星の拡大力によって、ドン底や生命力の枯渇に繋がるのです。
そういった悲劇は一重に、「排他的」や「刹那的」な衝動から生まれ、「欲望が満たされない心」が自分と他者を翻弄します。
蠍座の悲劇を反転させるのは、正反対に位置する牡牛座です。
牡牛座はまず「自分を満たすこと」を大事にし、それを周りにも勧める宣教者のような存在。
蠍座木星の個人的・社会的な幸せは、「自分を自分で満たすこと」と「相手が居て満たされること」が「共存」する時です。
牡牛座的な「自分の愛し方」は時に、自分勝手やわがままと揶揄されることもあるかもしれません。
ですが自分を信頼できない人が、誰に信頼してもらえるでしょうか?
蠍座木星のエネルギーの出力先は、自分自身と他者・社会のどちらの方向にも向けるべきなのです。
木星 × 射手座
射手座は「哲学」や「精神性」、「楽観性」の星座です。
今回は木星の講座ですので、射手座についても多く解説してきましたね。
射手座は木星のナチュラルサインですから、木星の性質が非常に強く出ます。
社会的に活躍することと、個人の好奇心が合致することで、射手座木星のあなたは動きやすく、また生きやすいかもしれません。
射手座は文武両道な星座で、知的にも体力的にも恵まれ、比較的若い時から多くのチャレンジを積み重ねる人生を送っているのではないでしょうか?
木星は吉星(ベネフィック)・幸運の星と呼ばれ、射手座は楽観的で恐怖心とは無縁の星座と表現されますので、多くの人が羨ましがる性質を多く持っていると言えるでしょう。
「ナチュラル」という言葉は、「自然体」とともに「恵まれている」という意味でもあります。
ですから射手座木星は、自分に素直であればあるほど、興味関心・嗜好に沿って動けば動くほど成長し、またそれが多くの人の憧れにもなるでしょう。
「自分に素直であること」が満たされると、私たちは「現実にも素直になれる」ようになります。
それは自分が満たされることで、他者を満たすことができることに通じ、その余裕や柔軟な境地によって、多くの可能性が開かれるのです。
今回の講座でしつこくお伝えしているように、木星と射手座の「膨張力」や「拡大力」は、無意識で使ってしまうと際限がありません。
私たちが無意識の状態で心地良く、現実的にも健全な時は、眠っている時と赤ちゃんの時です。
これは決して「月」の影響が悪い、ということではなく、私たちが無防備な状態であることで、外部や根源的な影響に振り回されてしまう、ということを意味します。
楽観的になり過ぎることや、何事にも神秘性や深い理由を求めること、心身を酷使することで、射手座木星は疲弊し、本来の目的が果たされません。
そういった場合射手座は、「広がり過ぎた意識」を足元に戻す必要があるので、正反対に位置する双子座が持つ「近場」の意識を参考にしてください。
双子座と射手座は「移動」や「好奇心」、「チャレンジ」という似通ったキーワードを持ちますが、双子座は「近い意識」、射手座は「遠い意識」という反対の意識を持ちます。
収拾がつかない理由は、大風呂敷を広げ過ぎたり、遠くに真実や真理を求め、足元や慣れ親しんだ環境には存在しない、という思い込みや衝動が挙げられます。
射手座木星は、社会的な成功や認知が先行し過ぎることで、逆に「過去の自分」や「現在の自分」からかけ離れないようにすることが必要なのです。
そのような思い込みや幻想は、やはり足元を見つめ直したり、社会から自己・個人に意識を戻し、身近な人の役に立つことを実行することで対処できるでしょう。
「木を見て森を見ず」も大切ですが、「森を見て木を見ず」も大切である、ということですね。
木星 × 山羊座
山羊座は、「組織力」や「システム」、「社会性」の星座です。
山羊座木星は、社会的な地位や評価、実力をグングン伸ばし、自分の言動が認められることを喜びます。
そのため実力を行使できる立場やステータスに憧れ、実際にその座を手にすることができる野心と、行動力を持ち併せていることも事実です。
社会の実体・実相は、「人が求める力の塊や流れ」ですが、そこに公平性や透明性が無ければ、ただのシステムになってしまいます。
ですから山羊座木星は、利他的な心がけをして、世の中に豊かさが巡るように尽力するでしょう。
その姿勢は真面目でありながら、柔らかさやおおらかさもあり、そして何より頼りがいがあります。
「社会はみんなのためにある」がスローガンで、その社会には幸せがあると確信しているのが山羊座木星です。
ですからよく動き、よく働き、目標に向かって前進し続けます。
木星のエネルギーが過多になってしまう時、山羊座的な「全体への思いやり」が薄れ、ルールや体裁にエネルギーを注いでしまうでしょう。
これは無意識の力でもあり、「当たり前」や「常識」、「信念」が空回りしてしまう時に、目的と手段が入れ替わってしまうのです。
大きな力を動かすことができる山羊座木星は、成果や理想を追い求め過ぎ、社会と自分が同化してしまったとしたら、多くの人が一緒に迷子になってしまうでしょう。
毎度のことですが、山羊座の正反対には魚座が位置しています。
魚座が意識することは「共感」であり、「心の健やかさ」です。
山羊座は物質に、魚座は精神に、それぞれエネルギーの方向性を定めています。
山羊座の暴走を木星が加速・拡大する時、それは客観性が歪んでいる証拠です。
自分に対する客観性と、全体に対する客観性のどちらもが歪んでいる時、価値観の行く末は、行き詰り・ドン詰まりでしょう。
それは心や感情に意識を置き、自分に課している義務を一端和らげることで、過度の緊張やプレッシャーからは解放され、「素の自分」と「あるべき姿」を思い出すことができます。
土に水をやることで、大地の恵みは循環しますから、砂漠が広がり続けることは阻止しなければいけません。
それは日々のメンタルケアはもちろん、周りとの意思疎通、社会が本当に求めるものを見つめ、またそれを実現することを自分に許すことが重要です。
木星 × 水瓶座
水瓶座は、「価値観の刷新」や「独創性」、「理想主義」です。
私たちの意識と社会は連動し、どちらも変化し続けています。
その変化をいち早く推し進めようとするのが、水瓶座木星。
とはいえ現実には、社会構造も私たちの意識が変わるには時間がかかります。
物事の解決や改善のキッカケや突破口は、「新たな視点」によってもたらされるため、「井の中」に居る間は、同じことを繰り返してしまうのが世の常です。
水瓶座のエネルギーの大元には、「循環」があります。
宇宙の生命活動が、陰と陽や、プラスとマイナス、男性性と女性性の働きによって行われ、それはただの「対立」や「争い」ではありません。
欲望による物質世界の発展は、欲望と支配による「パワーゲーム」によって成立してきました。
そう考えると、私たちが持っている「常識」さえも、意図的に作られたものかもしれない、という考えも合点がいきます。
その「違和感」に気づき、上手く突破口を開こうとするのが、水瓶座であり、それを後押しするのが木星。
水瓶座の求める理想は、明日の自由ではなく、人類の公平さや尊厳に向けられ、利己的な欲望から来るものではないです。
システムや枠組み、常識などは、安定や維持、持続のためによく働きますが、私たちの進化を停滞させるものでもあります。
ですから水瓶座木星は、誰もが求めながらも、どうやって変化を起こしていいか分からない変化を実現させ、広めようとするのです。
その姿勢は奇抜であったり、突拍子も無い印象を与えることはあるかもしれません。
ですが「今まで同じこと」や「歴史を繰り返すこと」で変化が起こらないからこそ、「思考実験」を自分自身を実験台にするのでしょう。
それによってもたらされるものは、エンターテイメントではなく、「革命」です。
だからこそ、判断や思想が歪んだ時、水瓶座木星は冷淡・冷徹になり、「古きは悪」としてしまうことがあります。
そこにある思いは「現実に対する焦り」や「もどかしさ」といった虚無感です。
ティーンエイジャーのやんちゃ程度なら、収拾がつきますが、成人で、しかも社会的な力を持った大人が反乱を決起すると、途端に争いに発展してしまいます。
理性が外れ、恐怖心や不安が欲望を煽る時、私たちは破壊の道を選び、多くの人を巻き添えにすることがあるため、「理想主義者」になり過ぎないことが大切なのです。
理想や思想が幻想である時、私たちは自分自身を蔑ろにし、流れに身も心も委ねてしまいます。
それを「意識の放棄」や「主体性の消失」などと呼べるかもしれません。
そういった悲劇的な革命を起こさないためには、獅子座の「尊厳を守る姿勢」が重要になります。
革命や進化と言えど、相手を全否定し、攻撃したところで、新たなパワーゲームが始まるだけです。
「今の現実」と「理想の社会」、そして「最適な言動」をしっかりと見つめ、決して暴力や否定に走らないことこそ、水瓶座の求める「自由」と言えるでしょう。
木星 × 魚座
魚座は、「境界を超える」や「共感」、「補完」の星座です。
トランスサタニアンが発見されていなかった時代の、古典占星術では、木星は魚座のルーラーでした。
木星の膨張が、魚座の「曖昧さ」に当てはめられていたからです。
魚座木星は、社会的な軋轢から心を救済する意味で、心を満たす働きをします。
それぞれの時代に起こる出来事が、人々に恐怖と不安を与え、争いや対立を起こさせるからです。
時代が変わっていくとともに、その救済の仕方も変わり、アナログとデジタルを融合させることも魚座木星の強みと言えるでしょう。
社会的な成功は、心を満たすどころか、脅威になってしまったり、不安材料が増える要因になることもあります。
物質界である世の中をより良く生きるためには、反対の性質である精神の充実が必要であると、魚座木星は確信し、体現していくのです。
魚座木星は直観力を使い、人の心に敏感であるがゆえに、自分自身を見失いこともあります。
私たちが肉体を持って生かされている理由は、「主体」と「客体」の関係性を体験するためで、完全に自分を消すことはできません。
「自分を無くすこと」に囚われることで、逆に物質世界で生きにくくなることは避ける必要があります。
魚座の正反対には、乙女座が位置しています。
乙女座は現実的で、個人としての自分をちゃんと見据える星座。
感情に流されず、現実を「自分事」として捉える意識は、魚座にとって大変重要です。
感情が肥大化し、現実逃避を防ぐには、感覚や心ばかりでなく、この世を物質的・身体的、そして論理的に捉えることが必要ということですね。
占星術における木星の影響力と風の時代
木星は毎年、1つの星座を運行し、その星座に大きな影響を与えます。
太陽は毎年太陽星座に、木星は12年に1度、木星星座にエネルギーを供給する、と考えると分かりやすいでしょう。
また木星があなたの太陽星座を運行することも、木星の影響を強く受ける1年です。
木星の象意は「拡大」・「発展」、また「幸運」がクローズアップされます。
占星術では、木星は「グレート・ベネフィック」と呼び、人生の開運の鍵や、幸運の掴み方を、「木星星座」を通して見出すことができるとされています。
そして木星と土星は、社会情勢や時代の流れに影響を与える社会天体です。
2020年12月には、グレート・コンジャンクション(木星と土星が同じ星座でコンジャンクションすること)が起こりました。
木星と土星のコンジャンクションは20年毎に起こり、時代の変化を意味します。
20年毎に起こることに、それほどのインパクトがあるのか?ということですが、他の天体、特にトランスサタニアンが絡むことで、大きな変化が起こります。
ですから20年毎に起こった社会的変化を遡ると、時代の移り変わりが分かる、ということになります。
占いは常に人気がありますが、現代はインターネットが普及し、学ぶことも鑑定を受けることも簡単になりました。
また「太陽から遠い天体同士の関係性の変化」が、社会や時代を大きく変えるため、占星術業界だけでなく、SNSでも大変注目されたのです。
2020年末のグレート・コンジャンクションが注目された理由は、約240年ぶりのグレート・ミューテーションにあります。
グレート・ミューテーションとは、木星と土星のコンジャンクションエレメンツが変化することです。
*厳密には、1つのエレメンツのグレート・コンジャンクションが一巡することを意味します。
1981年に1度、風星座(天秤座)でグレートコンジャンクションが起こりましたが、一巡はしていませんでした。*
それまでのグレート・コンジャンクションは、土の星座(牡牛座・乙女座・山羊座)で起こっていましたが、これからは、風の星座(双子座・天秤座・水瓶座)で起こっていきます。
天体の周期をデータとして捉えれば、コンジャンクションやミューテーションは当然のことです。
ですが社会天体の関係性は、私たちの実生活に大きな影響を与えますし、風星座の要素が時代の流れを左右することになっていくでしょう。
実際のところ、「水瓶座 / アクエリアスの時代」や「風の時代」という表現は、随分昔からされていました。
(年代は諸説あります)。
ですが人々の意識は、経済成長や資本主義に向いていたため、時代の大変換は、占星術業界に収まっていたのです。
私たちは太陽系文明の転換期の真っただ中を生きていて、占星術で活用することで、物質への執着から精神の意識進化のヒントを得ることができます。
古典占星術の時代は、土星までの7天体で時代を読み解いていましたが、これからは太陽系10天体、特にトランスサタニアンが重要になっていくでしょう。
また科学の発展と相まって、トランスサタニアン以外の天体の発見や、衛星の影響の研究などが、私たち人間の意識進化と、現実を大きく変えていくのです。
そのため占星術を学ぶ人や、学び直す人が増えています。
ですからこの講座を受けてくださっているあなたは、ちゃんと時代の流れに乗り、意識を拡大させている証拠です。
あなたという小宇宙は、大宇宙の生命活動と共鳴しています。
ですから今後も、自己発見・自己分析とともに、大宇宙からのメッセージを受け取っていってくださいね!
木星が支配する星座に、他の天体はある?
少しテクニカルなことになりますが、今のうちにと他の天体の絡みを覚えておくと、後でホロスコープを読む解きにラクになります。
木星のナチュラルサインは射手座でしたね。
また古典占星術では、魚座も木星のナチュラルサインでしたので、考慮していきましょう。
あなたのホロスコープでは、射手座に天体は入っているでしょうか?
占星術では、まず天体が大きな力を持ち、星座に入ることでその天体の性質が分かります。
天体と星座の組み合わせによって、天体の力の出方が違いますので、星座毎に解説をさせていただきました。
また天体と星座の組み合わせや、他の天体との絡みによって、天体の力の出方が異なりますから、あなたが持つ天体の状況(質)を1つずつ明確にしていきましょう!
ここではシンプルに、天体は自分のナチュラルハウス(オウンハウス)に入ることで、強い影響力を持つ、と覚えておいてください。
チャートルーラーとしての射手座
まずホロスコープで重要視されるのは、① 星座、② 天体、③ ハウスです。
ハウスについては天体別の解説後に解説していきますが、今回は木星の解説ですので、チャートルーラーとしての木星について少し触れておきますね。
チャートルーラーとは、アセンダントの星座の支配星のことを指します。
アセンダントとは、「東の地平線」で、星が上昇していく地点です。
ホロスコープでは、アセンダントが生まれ持った性格や性質を表すため、重要視されます。
そのアセンダントに位置する星座の支配星が、チャートルーラーとなり、ホロスコープで影響力の強い天体と考えられるのです。
以下に、チャートルーラーの一覧を挙げておきますね。
- アセンダントが牡羊座:チャートルーラーは、火星
- アセンダントが牡牛座:チャートルーラーは、金星
- アセンダントが双子座:チャートルーラーは、水星
- アセンダントが蟹座:チャートルーラーは、月
- アセンダントが獅子座:チャートルーラーは、太陽
- アセンダントが乙女座:チャートルーラーは、水星
- アセンダントが天秤座:チャートルーラーは、金星
- アセンダントが蠍座:チャートルーラーは、冥王星と火星
- アセンダントが射手座:チャートルーラーは、木星
- アセンダントが山羊座:チャートルーラーは、土星
- アセンダントが水瓶座:チャートルーラーは、天王星
- アセンダントが魚座:チャートルーラーは、海王星 (と木星)
木星が支配する射手座がアセンダントにある場合、あなたのチャートルーラーは木星になります。
意外と意識をしていない!ということもありますので、是非チェックしておいてくださいね!
木星とハウス
ハウスについての解説は、ハウス別の講座で行いますが、軽く木星が入るハウスについても触れておきます。
10天体すべては、あなたの心・魂・意識の要素です。
ハウスは、あなたの人生や時間の流れ、成長段階のテーマを表します。
木星が入るハウスに着目することで「幸運のありか」や「社会的な役割」を知ることができるでしょう。
社会天体には、木星と土星の2つの天体しかありません。
木星は「拡大」を、土星は「収縮」を担当しています。
拡大とは、「向上」であり、育てていくことで、収縮は、「成果の収穫」を意味します。
2つの天体に共通することは、「与えられたことを堅実にこなすこと」です。
木星は「幸運」という宇宙からのギフト・采配ですから、実際に発揮することによって、その恩恵を得ることができます。
ということは、あなたはまずご自分の「木星の性質」を知らなければいけませんね!
先天的に与えられた木星の働きを知り、成長していく過程で木星の役割を果たすことで、社会天体である木星からの恩恵を受けることができます。
ここでも重要なことは、「意識する」ということです。
まずは木星の影響や性質を知り、自分自身の木星力を体感・育成していくと、あなたはこれからますます発展していけるでしょう!
それは占星術的な表現をすれば、「星(天体)を使う」や「星(天体)とつながる」となります。
木星の年齢領域である、46~55歳の頃は永遠ではありませんし、待っているだけでは幸運はやって来てくれません。
あなたに与えられている木星の性質と役割は、木星星座と木星座が位置するハウスによって分かります。
木星星座は、あなたが木星をどのように活かせるのか、という方法や環境、条件などが分かり、社会活動をしやすくなるでしょう。
木星をハウスのテーマと絡めることで、人生における学びや人との関係性において、あなたにとって大切なことを教えてくれますし、社会的な立ち位置がわかりますよ!
木星が位置する星座の度数
ホロスコープは12分割して、12つの星座とハウスが配分されているということは、月の講座でお伝えしましたね。
また360度の円を12分割し、それぞれの星座には更に30度の部屋があり、あなたの木星が位置する度数によって、「あなたの木星」の特徴が分かります。
ちなみに1つの星座の度数は、0度~29.99度の間で、30度は次の星座の0度となります。
また1つの星座は、1~9度、10~19度、20~29度の3つの区分けで考えられます。
違う考え方として、5度毎にグループ分けをして、更に細分化する解説もあります。
物事は細分化することで、より深く、また明確に特徴を掴むことができますが、最初のうちは3グループに分けるところから始めてみましょう!
サビアンシンボル
サビアンシンボルとは、星座の度数の1つひとつに、意味やメッセージがあるというものです。
サビアンシンボルについては、また後の講座で解説していきますが、あなたの木星が位置する星座の度数をまずチェックしてください。
そして、木星の度数に+1度足したサビアンシンボルのメッセージを読んだり、その度数のサビアンシンボルの解説の中からビビッと来た言葉や表現を選びましょう。
サビアンシンボルに限らず、天体が位置する度数の前後1度、合計3度を合わせて見ると「流れ」が掴みやすくなります。
サビアンシンボルは、度数自体に関するメッセージですから、あなたの木星と、木星が位置する星座とハウスと絡めると、より多くの情報や閃きが沸いて来るはずです。
とはいえ、現代占星術ではホロスコープリーディングの際に活用されますから、10天体のサビアンシンボルだけでもチェックしておいてくださいね!
木星は「宇宙の呼吸」を教えてくれる天体!
今回は木星を徹底解説させていただきました。
個人天体を経て、社会天体である木星と土星を捉えるには、多くの言葉や表現が必要になり、これまでで1番長く解説になってしまいました。
この講座は、単なる占いだけでなく、日常から多くの発見や気づきを得ていただくために、宇宙の視点や真理に関するメッセージを盛り込んでいます。
タイミングの違いは人それぞれですが、私たちは宇宙の真理や神秘に意識が向くものです。
木星は社会に大きな影響を与えるとともに、私たちが世界とどのように繋がり、幸せや充実感を獲得することができるか、また人生や宇宙から与えられるか、を教えてくれます。
木星のメッセージは、「真理に目を向けること」や「楽観性を認めること」、「自分なりの成功と幸運を掴むこと」に集約できるでしょう。
あなたは占星術を通して、外側の宇宙からヒントを得て、内側の宇宙・あなた自身の存在を肯定していくことができます。
木星を味方をつけ、今後の人生を華やかにしていくためにも、またこれからの風の時代の波に乗っていくためにも、占星術を楽しんでください。
今回は木星について解説させていただきましたが、このまま残りの4天体も深く知っていきましょう!
それでは、今回も最後まで読んでいただき、ありがとうございました!
次の天体別・土星の講座でお会いしましょう!
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