「初心者が最初に巡り会いたい『深楽しい』西洋占星術講座に」ようこそ!
ホロスコープを読み解く上で、① 星座、② 天体、③ ハウスの3つは特に重要です。
占星術において、天体は主要なキャラクターです。
今回も太陽系10天体について解説させていただきます!
太陽系に存在する星たちは、必ず自分の役割を持ち、今日も宇宙全体の創造活動に貢献しています。
もちろん宇宙全体の中には、あなたも入っていますし、あなたが関わっている人すべての人も一緒です。
個々の天体が持つ力は、宇宙の働きが成り立つために分配されています。
そしてどの天体がどのような力を発揮するのかは、あなたのホロスコープに詳しく描かれているのです。
それでは、ホロスコープを読み解き、あなたがご自分の魂の計画を知る上で大切な、あなたの火星の役割を見ていきましょう。
今回は天体別の解説の第5となる、火星の解説です。
どうぞ最後までお付き合いくださいね!
火星の基本情報
太陽に活力を与える火星は、「魂が思い描いた自分自身」となるためのプロセスを体験させてくれる天体です。
下記に基本情報をまとめました。
- 火星は地球型惑星に分類される
- 火星は地球と同じく、太陽に自転軸を傾けて公転するため、季節が存在する
- 火星の公転周期は、約687日 (1年11ヵ月)
- 火星の自転周期は、約1日 (24時間37分)
- 火星は1つの星座に、約1月強の間滞在する (運行する) = (イングレス)
➨ 星回りによって、約2年に1度になる時がある - 火星は個人天体であり、個人の性質の一部を表す
- 火星の主な象意は、自発的な行動力、情熱、性的衝動、争いである
- 火星のナチュラルサインは、牡羊座、また蠍座に影響を与える
- 火星の年齢領域は中年以降に相当し、日常的な情熱と、太陽の年齢領域で高まったエネルギーを自発的に使い、現実と人生に変化を与える天体である
*占星術における太陽系の天体は、① 個人天体、② 社会天体、③ トランスサタニアンに分かれ、役割や影響が異なります。
火星の年齢領域
占星術には、「年齢領域」または「年齢域」という考え方があります。
太陽系10天体すべてが、人生のステージ・成長段階に対応しているということです。
火星の年齢領域は36~45歳です。
火星は「戦いの星」と表現されます。
その姿は「単独で戦場に赴き、勝利を勝ち取る勇者」といったところでしょうか。
私たちは太陽期(中年期)をもって、自我の確立が達成されることは、前回の講座でお伝えしましたね。
火星期はまさに、太陽期で自身の存在意義を発見した後の、勇ましさや情熱、社会や世界と対等に渡り合えるようになった個人の姿と言えます。
私たちにとって火星は、自我や自己実現のために行動するエネルギーそのものであり、願望です。
「火のない所に煙は立たぬ」という諺がありますが、私たちはみんな自分の人生に「意志」や「責任」、「情熱」を持っているもの。
そもそも私たちがこの世に生まれ、また生かされていること自体、私たちには何かしらの「人生の目的」があるはずなのです。
火星期では、私たちは自分自身を活かすことができるようになり、またそれを実現するだけのタイミングと実力、経験が備わっている自分に出会います。
太陽系の惑星は、それぞれ影響を与え合っていますが、究極は太陽の輝きを完成させるためにあり、火星は太陽を実際的に活性化させる天体です。
火星は「自分のために勝ち取る」ことを最も重要視し、そのために戦うことを主張して、人生という物語をより濃くしていきます。
戦う自分を経験させる火星
残念ながらこの世では、どんなに工夫や努力をしても、「全員が勝つ」という状況は生まれません。
もしそれが可能だとすれば、それはもはや戦い、人生ではないですね。
よく「動機」や「過程」が大事と言われます。
天体の年齢領域に関わらず、私たちが心の底から欲するものに気づいた時、誰に言われるまでもなく、欲しいもの得るために行動を起こすはずです。
火星は決して、戦うことだけにこだわっているわけではありません。
戦うことが手段であり、避けられない状況で、勝ち負けは結果でしかないのです。
競争や支配は野蛮である、という側面も確かにありますし、誰もが屈強なファイターであるわけで必要もありません。
ただ火星は、あなたがこの世で成し得たいことを自覚し、それを認め、実際に行動に移すことを促しています。
それは自分の存在意義に対する、実際的な行動であり、自分自身との約束です。
私たちの人生には必ず終わりが訪れますが、少しの変化も波も無いわけがありません。
人生というストーリーの中で、火星は私たちに、自分の意志や情熱を燃やし、行動することで得られる変化と達成感を経験させるのです。
火星期に限らず、私たちは自分自身を抑えつけるほど、生き辛くなり、自分を嫌いになり、人生や世界を憎んでしまうでしょう。
そうならないように、私たちは自分の火星の性質を知り、より人生を発展させていくことが、「人生の戦い」の実りとなっていきます。
火星が象徴するもの・キーワード
火星の象徴
火星の象徴は、以下の3つです。
- 意志・意欲・情熱に基づいた行動力、能動性
- 性的な衝動・エネルギー
- 攻撃性・リーダーシップ・チャレンジ精神
それでは順に説明していきますね。
意志・意欲・情熱に基づいた行動力、能動性
火星が持つモチベーションや行動原理は、「勝ち取ること」や「自分から働きかけること」です。
それらが可能になるのは、私たちに意志や情熱、欲求があるからに他なりません。
火星が活性化している時は、私たちが自分自身の能力を発揮している時であり、自分の欲求や願望に素直である時です。
能動性や主体性、意欲や情熱、意志があることによって、私たちの人生や毎日は色鮮やかになります。
「十人十色」という表現は、私たちの個性とともに、行動様式や表現力にも表れてくるもの。
あなたの願望を、あなたの意志に沿って叶えようと動ける人は、あなたしか存在しません。
ですからあなたはいつの時も、ご自身に素直になっていいはずですし、素直に自分を幸せにするあらゆる行動してください!
性的な衝動・エネルギー
火星は狩人の星で、私たちの原始的・動物的な本能に対応しています。
「好き」や「愛」に理由が見つからないように、私たちには自分だけの「好き好み」があり、その欲求を満たしたくて仕方がありません。
これは性別に限らず、私たちを突き動かす根源的な働きです。
「性的」という言葉に、あなたはどんなイメージや観念、感情を持っていますか?
「性」は「さが」とも読み、「働き」という意味です。
火星に与えられている性的な働きとは、「自分から得ようとする働き」であり、「男性性」を象徴しています。
これまで何度もお伝えしているように、「男性性」と「女性性」はベクトルや質の違いです。
火星は「自分から外に働きかける」本能で、決して恥ずかしいことでも、野蛮なことではありません。
むしろ自分の火星の質を知ることで、自分の好みを超えて、人生と毎日に必要不可欠な要素や活力を見出すことができるでしょう。
性的エネルギーとは、私たちを生かす「生命力の表現」の一部なのですから。
攻撃性・リーダーシップ・チャレンジ精神
私たちには、外から刺激を受けなくても、既に心の中に「実現したい夢」や「目標」、「欲求」があるものです。
それは自分を守るための反応や行動、態度にもなれば、率先して周囲を引っ張ったり、興味のあることに手を出したりと、自らが動くことで現実を変える力にもなります。
「攻撃」や「リーダー」、「チャレンジ」という言葉を見聞きすると、「めんどくさそう」や「怖い」という気持ちが沸いてくるでしょうか?
ですが火星は「戦いを目的としない」とお伝えしたように、火星の行動力は「結果的な意味づけ」や「名目」ではありません。
「行動してみたらそうなった」や「結果的にそう認識できる」という風な感じになります。
私たちは年齢や経験を重ねると、打算的になったり、損得勘定になったり、はたまたリスクや恐怖のリスクのために、「省エネ」で動いてしまうことが多くなるもの。
ですがあなたがご自身に素直で、自分と仲良くできているなら、後先考えずに動いてしまうでしょう。
火星のエネルギーを上手く循環させるコツは、ズバリ「自分に素直に行動する」です!
あなたは自分の人生のために正しく戦っていいですし、そのプロセスで沢山の発見があるでしょう。
勝ち負けという「現象の結果」に囚われず、あなたはご自分の「好き」や「意志」を、少しずつ見つけていってください!
火星に関するキーワード
補足として、火星に関するキーワードをまとめました。
- 直接的に働きかける力・能力
- 獲得への欲求・欲望
- 闘争心、意志力
- 争いと争いによってもたらされる喜び・達成感
- 自立・独立精神
- 活力・元気
- 自信
- 男性性・外へ打ち出すエゴ
- 自分を満たす性愛の条件
- なりふりかまわない爆発的なエネルギー
etc
更に深掘りすると、以下のような表現ができます。
- 勝ち残り・生存のための欲求
- エゴによってもたらされる積極性
- 求める異性によって満たされる欲求と、その後の成長
- 自分にとって最適な戦場、活躍できる分野・環境
- 成功につながる自己主張
- 内在する攻撃性の理由、トラウマ、トリガー
- 自分を認められる能力
- 自分を生かし、与えられている能力
- 自分と味方を守るための行動原理と傾向
- 性的欲求に従順な生活、行動、傾向
etc
私たちの人生は実に多様ですから、誰もが独立したり、パートナーを得たりするわけではありません。
また人によっては、それまでの環境や経験が、火星を不活性にしている場合があります。
私たちが自分の行動の原理や傾向、人生のテーマなどに無頓着である限り、私たちは「無意識」に翻弄されてしまいます。
火星のスイッチが入っている時や、エネルギー供給が上手くいっている時は、少なくとも運やチャンス、他力に頼り切っている時ではありません。
まずはあなたが「自分が何者」で、「自分は何を欲しているのか」ということを知っていきましょう。
また人生の転がっている「謎」や「闇」、「恐怖」に光を当てていき、意志や情熱に油を注いでいきましょう。
その油は、興味関心かもしれませんし、異性の存在かもしれません。
はたまた忘れかけていた「夢」かもしれません。
占星術における火星の力強さ
占星術において、火星は「自分の力を行使する」ことを表す星です。
その力は、外部から与えられるものではなく、自分の中から生まれてくる力。
あらゆるものは循環し、その循環は内側から外へ「出す方向性」と、外側から「入る方向性」の2種類によって成り立っています。
私たちにとって月、水星、金星、太陽の4つの天体は、「個としての宇宙」の確立する個人天体なのです。
ですから今度は「全体の宇宙」へと、自分の力を使っていく。
そしてその実際的な行動を司るのが、火星です。
争いや競争の程度は、幼少期の頃のおもちゃの取り合いから、異性へのアプローチ、スポーツの競争、国家間の権利の争いまで、多岐に渡ります。
内的世界だけですべてが完結するのであれば、私たちは他者と関わる必要がなく、この世界でたった1人で生きていればいいでしょう。
ですが私たちは決して1人で生きていませんし、生きることができないように世界は仕組まれています。
あなたがご自身の火星を発揮することは、お腹が空いたから食事をすることと何も変わりません。
また私たちは行動することで、自分の力量を確認することにもなり、周りからも評価されることになります。
火星とは、行動と結果の発端となる「情熱」や「意志」を実現化し、その実現によってあなた自身と世界に「変化」を起こすエネルギーの星なのです。
【12星座別】火星の意味
あなたのホロスコープでは、火星はどの星座にありますか?
天体は必ずどこかの星座に位置し、占星術では 火星星座と呼びます。
多くの天体が1つの星座に集中していることもあれば、バラバラに散らばっていることもあるでしょう。
10天体がどの星座にあり、天体同士の繋がり方を知ることで、ホロスコープはあなたの魂の計画を教えてくれます。
天体と星座の関係は、あなたの顕在意識と潜在意識の両方に影響し、その影響力を自覚できるかどうかは、天体によって異なります。
それでは、火星星座の意味を見ていきましょう!
火星 × 牡羊座
牡羊座は「始まりの力」であり、「情熱」そのものを表します。
火星は牡羊座のルーラーですから、あなたの火星が牡羊座にある場合、人一倍「自分で事を起こす」ことにエネルギーを注ぐはずです。
火星と牡羊座の関係は、「火に油」の関係と言えます。
あなたの情熱や意志が強ければ強いほど、あなたは果敢に行動を起こしますし、その勇気は周りを励ますでしょうし、注目されるでしょう。
牡羊座火星は、シンプルでストレートな表現をする、活動的で、野心家な性質を持ちます。
「自分で勝ち取る」ことにやり甲斐や生き甲斐を感じるため、周りの意見を取り入れることが苦手かもしれません。
また突発的・衝動的に動いたり、気分が持続しないこと、恋愛や賭け事、勝負事に熱を上げ過ぎると、収拾がつかないことになりますので、注意が必要です。
牡羊座の正反対には、天秤座が位置しています。
牡羊座火星が参考にすべきことは、「客観性」や「他者が持っている視野や価値観」です。
成功哲学ではありませんが、私たちは他者や先人の経験から学ぶことで、自らの時間を費やさなくて済みます。
それは私たちが他者に貢献することと同じと言えるでしょう。
牡羊座火星は、自身の中に燃え滾るエネルギーを効率良く使うために、他者との交流の中で色んな可能性やチャンスを見つけることが重要です。
火星 × 牡牛座
牡牛座は、「体感」はもちろんのこと、「所有」や「お金」に意識を向ける星座です。
牡牛座火星は、「所有欲」や「独占欲」に関して敏感で、自分の安心のために戦うでしょう。
牡牛座は土星座で作り出す力があり、また感性にも秀でている星座なので、価値あるものを重要視します。
この世には色んな「価値」があり、またその価値をどのように使っていくかはあなた次第ですが、欲望や衝動的な気持ちに振り回されないように注意が必要です。
また牡牛座の気質として、「自分で納得すること」を大切にするため、マイペースやわがままさが強まることもあるでしょう。
火星は「自分で動く星」や「欲求を満たすための行動を表す星」ですから、あまりに無計画な行動や、他者の気持ちに無頓着な言動には注意が必要と言えます。
牡牛座の真反対には、蠍座が位置しています。
蠍座の思惑には「他者との深い交わり」がありますので、牡牛座火星の行き過ぎた衝動や行動を抑えてくれるでしょう。
「他者との交わり」とは、「感情の交流」であり、「主体性と客観性の合流」です。
私たちが自分の欲求のために動くことは自然ですが、そこに思いやりや配慮、コミュニケーションが加わることによって、要らぬ誤解や不調和が起こりにくくなるでしょう。
火星 × 双子座
双子座は、「コミュニケーション」や「好奇心」の星座です。
双子座火星のあなたは、積極的に会話をしたり、興味関心に向かって精力的に動くのではないでしょうか?
そのため周りからは物知りであったり、フットワークが軽く、多くの交流の場を持っている印象を持たれるでしょう。
双子座火星にとって最も苦痛なことは、「退屈」や「喜びが無いこと」、「発展が無いこと」です。
そのため飽き性であったり、見切りをつけるのがかったり、話が通用しない場面を嫌い、すぐに違う可能性を探そうとします。
物事には両面がありますよね?
双子座火星の行動力や意欲が裏目に出る時は、落ち着きが無い、中途半端に投げ出す、他人の気持ちを詮索するなど、「自分本位」な行動や視点が強すぎる時です。
双子座の真反対には、射手座が位置しています。
射手座は広い視野と思慮深さを持ち、「社会性」を伴った星座ですから、双子座火星が主体性に幅を利かせるためには大変参考になります。
双子座が持つ知性やコミュニケーション能力は、「物事の奥深さ」や「社会性」、「長期的で広い視野」を取り入れることで、より輝きが増すでしょう。
火星 × 蟹座
蟹座は「受容性」や「感情」、「身内を守る」星座です。
蟹座火星の行動の根本には「感情」や「自分にとって大切な人」があり、守るべきもののために動きます。
感情を重んじる時、私たちには損得勘定や打算的な行動が無くなるため、蟹座火星は「情に厚いだけではなく、行動に起こせる人」という印象を与えるでしょう。
また蟹座火星は「深い交流」に関心を持ち、またそのような関係性を築こうと動きます。
言葉の選び方や立ち振る舞いに、人間味や情の厚さが出ることで、親近感を感じさせるのですね。
ただ蟹座は、敵と味方がハッキリしていて、人によっての態度がガラリと変わり、多重人格的に見られることがあります。
蟹座火星になると、それが行動や態度に明確に表れるため、「ひいき」や「差別」と思われないように気を配る必要があります。
そして感情を重んじるばかり、ヒステリーや癇癪を起こしたり、非論理的になったり、依存的にならないようにも注意が必要と言えるでしょう。
蟹座の正反対には、山羊座が位置しています。
山羊座は社会性や義務の星座です。
蟹座と山羊座の関係は、「家と社会」であり、「主体」と「客体」でもあります。
どんな人にも身内や味方がいますが、「概念」や「常識」などによって、私たちは簡単には打ち解けることができません。
山羊座は「体裁」や「義務」を重んじることで、全体的な調和をもたらすお手本になりますし、論理性や全体性と繋がるための手段や方法を教えてくれます。
蟹座火星の「思いやり」をより深く、また広く伝えていくには「理性」と「論理」を取り入れることが重要と言えるでしょう。
火星 × 獅子座
獅子座は「生命力」や「自己実現」の星です。
太陽と「情熱」や「意志」の「原動力」で、火星は「エネルギーの供給と行動」の関係にあります。
獅子座のルーラーは太陽ですので、火星は太陽を輝かせるためにエネルギーを使うのです。
獅子座火星は、活力に溢れ、リーダーシップを発揮したい性分があり、人に影響力を与えることを生き甲斐にします。
太陽も火星も男性性の働きやエネルギーを持つ天体のため、獅子座火星の行動力は目を見張るものがあり、それは自他ともに認められるものと言えます。
私たちには承認欲求や自己顕示欲があり、それをどのように表現するかで、自己肯定感や他者との関係性の在り方が異なってくるもの。
獅子座火星の気質は、「自分だけ」のためにエネルギーを使わず、「周りを巻き込んで喜びを増やすこと」で、力が増幅されていきます。
強い信念や行動力、影響力というものは、意固地になったり、自惚れによって破滅の方向に向かうものです。
ですから獅子座火星は、自身の「力の使い方」をより善い方向に使うことが求められます。
獅子座火星が持つ輝きは、時に大きな影を作り出すため、孤独や忍耐、逆境に負けず、日常的に自分を保つことに努力や工夫が必要になるでしょう。
獅子座の正反対には、水瓶座が位置しています。
水瓶座は「理想」と「自由」、「個性」の星座です。
獅子座に必要なエッセンスは、「あらゆる可能性」を知り、自らに取り込むことで、水瓶座が持つ「限界知らずな発想」が参考になるでしょう。
可能性とは、あらゆる制限や枠は超えることができることを教えてくれます。
獅子座火星がより多角的な視点と、自分の常識内を出るために「自己信頼」によって人生は開かれていくでしょう。
火星 × 乙女座
乙女座は「義務」や「堅実さ」、それに「細部にこだわる」星座です。
乙女座火星は、「自分と周りのルール」をしっかりと持ち、継続的に動く気質を持ちます。
そのため冷静さと細部にまで気を配り、イレギュラーや不測の事態を回避することが得意と言えるでしょう。
乙女座火星のは、能率・効率重視で、無駄を嫌い、潔癖で、「環境」や「テリトリー」、「導線」を自分好みに保とうとします。
それらはすべて、自分が上手く立ち振る舞えるようにするためであり、周りからの要求に応えるため。
「目的と手段を履き違える危険」という言葉がありますが、乙女座はルーティンを保っている間はそんな心配は不要です。
ですが周りからの極度の干渉や、不相応な評価を受けることで、乙女座火星の性質に陰りが生じ、イライラや焦りが生まれ、穏やかさを失ってしまうでしょう。
「淡々と打ち込むこと」ができない時、乙女座火星のエネルギーは不活性になり、暴走する傾向にあります。
義務的・機械的な動きに重きを置き過ぎると、乙女座火星は窮地に陥ることがありますので、「人との感情的な繋がり」に目を向けることが重要です。
乙女座の正反対には、魚座が位置しています。
魚座は水星座で、「感情」にエネルギーを向け、「共感」や「同調」を大切にする星座。
乙女座は土星座ですから、物質や成果、数字などの「目に見える」ものに意識を囚われる傾向があります。
自分の感情を健全なものにするためには、「自己完結」だけでなく、他者との意見交流や、感情の交流が必要不可欠なのです。
「どうせ伝えても理解してもらえない」というのは、恐怖心からの思い込みであることが多いもの。
乙女座火星がエネルギーを活性化するコツは、自分のルーティンを守りつつ、適度に他者との関わりの中で、自分を出すことにあるのです。
火星 × 天秤座
天秤座は「客観性」や「釣り合い」、「バランス」の星座です。
天秤座火星は、どちらかというと「おしとやか」に行動し、他者からの評価や意見を取り入れながら行動します。
天秤座は12星座の7番目で、「社会とつながる」の星座でもあります。
そのため天秤座火星は、「個としての自分」と「全体の中の自分」を比較し、上手く立ち回るために努力・工夫をすることで、「求められる自分」を実現しようとするのです。
天秤座火星は「客観性」や「社交性」によって、行動が柔軟で、人や状況に対応することができます。
ですが八方美人や受け身といった印象を持たれたり、個人の意志や主張が弱いと判断されることもあるかもしれません。
天秤座火星は冷静で、品の良い立ち振る舞いをしますが、自分からアプローチをしかけたり、リーダーシップを取るタイプではないため、孤立奮闘することは苦手なのです。
天秤座の正反対には、牡羊座が位置しています。
牡羊座は「自我意識」や「情熱」の星座で、恥ずかしさや気後れなどで行動が制限されません。
天秤座火星が毎日と人生をより良くするには、やはり「常識」や「人目」を基準に、自分の行動を制御しないことです。
それは「自分の気持ちや欲求に嘘をつかない」ということはもちろん、興味のあることや好きなことに挑戦することを自分に許すことになるでしょう。
「自分の中にある情熱」や「自分だけの意見や気持ち」といったものを隠さず、控えめでもいいですから打ち出していってください。
それはあなたの火星力を活気づけるだけでなく、周りへの評価と影響を高めることにも繋がるはずですから。
火星 × 蠍座
蠍座は「洞察力」や「集中力」、そして「執着」の星座です。
火星(火)は水星座である蠍座にあることで、力が相殺(そうさい)されてしまう気がしますが、実際のところ、反発力によって力が増幅される組み合わせでもあります。
また火星の情熱や意欲が、感情によって奮い立たされることで、蠍座火星の行動力や活動力、決断力は目を見張るものがあると言えます。
蠍座火星には強くて深い欲求があるため、何としてでも目的を果たそうとします。
古典占星術では、火星が蠍座のルーラーとされ、現代でも火星は蠍座のサブルーラーとして機能していると考えられています。
そのため蠍座火星は、火星と蠍座のそれぞれの要素が強まっている組み合わせです。
蠍座には双子座とは違った「二面性」があり、蠍座は意志と執着によっては、捨て身の覚悟で行動を起こします。
普段は沈黙を貫いたり、ポーカーフェイスを保つ傾向がある蠍座は、「いざ」という時に爆発的な力を発揮します。
それは火星の後押しと、冥王星の根源的な力が掛け合わさるからでしょう。
「出る時は本格的に本性を表す」のが蠍座火星と言えるのですが、行動の原動力となる感情や欲求が歪む時、蠍座火星は自滅的で破壊的な行動に出やすくなります。
それだけ蠍座が内に秘めている力が膨大である、ということでしょうか。
思い込みや執着心、依存心が強いことで、思い通りにならない時に、蠍座火星の暴走が始まり、収拾がつかなくなります。
そのため蠍座の真向いの星座である、牡牛座を参考にすることが大切です。
牡牛座は、自分と他者との「境界」をハッキリとさせ、「自分を満たす」ことに喜びを感じる星座。
反対に蠍座は「自分と相手を一緒にして」考えたり行動するため、相手の言動次第で活力が失われてしまいます。
ですから牡牛座を習い、「相手が思い通りにならないこと」を自分にも他者にも許し、自分を満たす別の選択肢を探し、日常的に自分の機嫌を上手に取ることが大切です。
火星 × 射手座
射手座は、「楽観性」や「自由」、「冒険」の星座です。
射手座火星は、チャレンジが大好きで、色んな可能性に敏感で、実際に動き回り、その時々に起こる変化を楽しみます。
それは「安心」や「安定」とは無縁の境地と言えるでしょう。
火星は「争い」や「競争」の星ですから、射手座の欲求が掛け合わさることで、「無鉄砲な冒険家」と表現することができます。
とはいえ射手座は、浅く広い体験を欲しているわけではなく、自分と世界を繋いでくれる知識や概念、働きに興味をします星座。
そのため考え無しに動くのではなく、自分を試し、成長させるためにエネルギーを使うので、動けば動くほど、火星エネルギーは高まります。
射手座火星には向上心も勝負心もあるので、ちょっとやそっとのリスクではめげないでしょう。
ですが射手座は「窮屈さ」や「義務」、「保守」といったことが苦手で、そういったものからは逃げたくもなり、また反抗したくなります。
足元の不自由と、遠くにある自由を比べると、射手座火星はどうしても遠くへと旅立ちたくなるのでしょう。
射手座の正反対の星座は、双子座です。
双子座と射手座はどちらもフットワークが軽く、知性やコミュニケーション能力に長けている部分は似ています。
ですが射手座は理想や自由を追い求めるあまり、身の回りの状況に対しての柔軟さに欠け、面倒事は後回しにしてしまいがち。
その点双子座は、やることはさっさと終わらせたり、マルチタスクで自分の自由が奪われないようにします。
射手座火星は近くの自由と遠くの自由、どちらも大切にし、日常にある安心のありがたみに意識を向けることで、逆に動きやすくなるでしょう。
火星 × 山羊座
山羊座は、「社会性」や「義務」、「組織力」の星座です。
山羊座は土星座の最終段階で、具現化が最も得意とする星座でもあります。
山羊座火星は、成果に関して貪欲に、また長期的に活動し、目標を確実に達成しようとするでしょう。
「力」や「価値」は、個人的なレベルでは十人十色ですが、社会的に認められているものの方が影響力が強いものです。
山羊座火星は、「社会」という枠組みからもたらされる「力」を利用し、自分自身を鼓舞し、他者から認められることを望みます。
火星が持つエネルギーは、「初期衝動」や「過程」において力を発揮しますが、その都度充填が必要になり、息切れ・燃料切れが内容に配慮が必要です。
ですが山羊座火星のエネルギーの使い方は、長期的であり、持久的であるため、自分の思惑の範囲では何の問題もありません。
ただ問題は、社会性や認知、評価に意識が向くことで、自分や他者の心や感情を置いてきぼりにし、理性だけでは物事は丸く収まらないことです。
山羊座の正反対の星座は魚座で、物質的な成功を重要視する山羊座とは真反対の気質を持ちます。
魚座は社会的な成功よりも、「今の」・「自分の」・「みんなの」心が満たされることを優先し、そのことを実際に他者に感じさせることができる星座です。
山羊座は社会や会社、男や夫と表現するなら、魚座は家や家庭、女や妻と表現できます。
正反対の星座同士は、補い合うことはもちろんのこと、自分や他者を認めるための要素を照らし出す関係性です。
苦手であることや見えていないこと、また敢えて意識しないようにしていることにこそ、人生の幸せや好転のヒントがあります。
山羊座火星は、長期的な戦いや競争をするからこそ、感情の決壊が起きないように、普段から近しい人と心が繋がる機会を持つべきなのです。
火星 × 水瓶座
水瓶座は「独創性」や「変化」、「自由」の星座です。
天王星をルーラーに持つ水瓶座は、「変革」を求め、自分だけではなく同志である人たちのために動きます。
ですから水瓶座火星は、強い革新的なエネルギーを持ち、既成概念や同調圧力を打開しようとエネルギーを使い、注目される役回りです。
水瓶座火星は何も「破壊」や「現実逃避」を望んでいるのではなく、「より善い現実」のために動きます。
そのため水瓶座火星は、自分の理想を阻害するものには、素直に背を向けますし、主張し、抵抗するでしょう。
その主張の仕方が「逸脱」していると見られるのは、水瓶座が「同じ目線では物事は解決しない」ということを知っているからに他なりません。
もちろん今の社会やシステムを壊すだけでは、ただの破壊になりますから、綻びをつっつき、物質と精神の両側面のバランスが整うように改革を行います。
それは技術革新や抽象度の高い思想と結びつき、「古き悪きもの」を排除することになるでしょう。
ですが水瓶座火星が、自身の「意志」や「理想」に無自覚である場合、それは反骨精神やニヒリズムに走り、現実に背を向けるだけになってしまいます。
そういった心境や心情の根底には、「自己信頼」や「自己肯定感」の欠如が潜んでいるのです。
水瓶座の正反対に位置するのは、獅子座。
獅子座は自分と身内の存在と、自らの行動に自信と情熱を持っています。
水瓶座火星に必要なことは、自分にとって「当たり障りの良いこと」だけに注意を向けたり、身内だけの支持で満足すうrことではなく、あくまで自分の「理想」を見つけること。
理想の根底には、夢や情熱、意志、そして願いがあるはずです。
それらに背を向けることなく、肯定することで、水瓶座火星の爆発的で革新的なエネルギーは輝きを増していくでしょう。
火星 × 魚座
魚座は、「受容性」や「共感力」、「感情」の星座です。
12星座の物語は、情熱(火)で始まり、感情(水)で完結し、魚座には物質世界に囚われた理性を、感情で包み込む役割があります。
魚座火星の行動力は、情熱と感情が交じり合ってこそ、真価を発揮するのです。
私たちが物質的な豊かな暮らしができるようになったのは、「想像力」と「意識」のお陰で、想像を試し、検証することで、意識が進化し、現実も変化してきました。
魚座火星のエネルギーは、物質世界を作った大元の世界からインスピレーションを真に受け、自分の力を信じることで輝きます。
私たち人間の心が動く時は、ビフォー・アフターや物語の展開、状況が反転する時の「変化」を目の当たりにする時です。
私たちの人生は、物質世界における「自己成長物語」であるとともに、「他者との感動物語」でもあります。
魚座火星は、人との繋がりの中で生まれる絆や温もり、変化に刺激を受け、行動力と影響力が強まるのです。
ただの想像や願望だけでは、もちろん変化は起こりませんし、アファメーションや自分の心を満たすだけでは、現実は一向に変わりません。
ですから魚座火星は、逆に物質的な法則に則って行動を起こす必要があります。
それを可能にしてくれるのは、魚座の真向いにある、乙女座的な力です。
乙女座は「物の価値」を知り、実際に自分で使いこなす星座で、冷静に自分に必要なことを見極めようとします。
それは社会や他者から求められることであったり、自分に足りない部分であったり、はたまた「俗的」なのかもしれません。
「感情によって人が動く」や「物語や変化に心が動く」のは、あくまでも肉体や物質があってのことです。
ですから魚座火星は、物質社会とその中に生きる人間の行動原理に目を向けつつ、感情を発揮し、他者と心地良く繋がることが大切と言えるでしょう。
火星の影響力
基本情報でお伝えした通り、火星は地球とよく似た公転周期を持つ天体です。
また1つの星座を運行する早さも早いため、私たちは火星の影響を強く受けます。
火星は行動力や決断力に加え、本心や本音にダイレクトに影響を与えるため、現状に対する不平不満を発散できずにいると、火星エネルギーが暴発してしまうのです。
今回の講座で何度もお伝えしているように、火星は「自らの欲求を満たすためのエネルギー」で、行動を起こすことで、火星の恩恵を受けることができます。
シンプルに言えば、火星を生かすには「自分に素直でいること」になるのですが、誰もが処かまわず、いつでも自由になれるわけではありませんよね。
ですからあなたはまず、ご自分の火星エネルギーの性質を知ることが大切です。
火星のエネルギーが活性化する時と、そうでない時は、日常的な心の在り方と、天体同士の絡み具合が重なった時に強く感じます。
以下に、火星エネルギーを自覚できるポイントをまとめました。
火星エネルギーが活性化している時
- 自分の好きなこと、趣味、生き甲斐を自覚している時、または行っている時
- 自分自身の性格、性分、傾向を知っている時、または知ろうとしている時
- 夢や目標のために計画している、または行動している
- 自分の目標や夢を既に実現している人・お手本を知っている
また、そういった人とお付き合いがある - 恋愛が上手くいっている
- 恋愛や結婚は喜びを増やすものだと感じている
- 恋愛対象が明確、自分の恋愛の傾向を自覚している
- 自分の強みを自覚している、または活かしている
- 自分の攻撃的な部分を認めている
- 挑戦やリスクを受け止め、実際に行動に移すことができる
- 勝負や競争は、傷つけ合うためではなく、努力や工夫の成果であると知っている
etc
火星エネルギーが不活性の時
- 自分の本音・本心を隠している、または否定している
- 自分には夢や希望、目標、夢が無いと感じている(考えている)
- 努力は無駄だと感じている
- 自分らしさを他人からの印象で決めている
- 自分は争いや競争で必ず負けると思っている
- 現実や人生は、自分の味方になってくれないと思っている
- 新たな挑戦や可能性に背を向けている
- 自分の性衝動を否定している、押し込めている
- 自分は異性や同性から好かれないと決めつけている
- 性的なエネルギーは不要だと感じている
- 自分の性格や癖、振る舞いに不快感を感じている
etc
火星エネルギーが不活性で、鬱滞している場合、私たちはその鬱憤を晴らそうとします。
そういった時に標的にするのは、自分か他人です。
それは家庭や学校、会社、コミュニティ、人間関係でのイジメや暴力といった形に表れます。
また近年ではインターネットでの誹謗中傷や、個人を陥れる行為が急増していますね。
それは時代的な背景もありますが、大きな要因として、個人が火星エネルギーを上手く使えていないことも絡んでいます。
本来なら、私たちは自分のことで忙しいはずですが、自分のことから目を背ける時に、他者の粗探しや失敗にエネルギーを使ってしまうのです。
ですから私たちは誰もが、自分の火星エネルギーの性質や行動をしり、日常的に自己管理をすべきと言えるでしょう。
火星エネルギーとは、自分を肯定するためのエネルギーであるとともに、他者や社会へ良い影響を与えるためのエネルギーです。
あなたも是非、ご自分の火星エネルギーを自覚するために、占星術を活用していってくださいね!
火星が支配する星座に、他の天体はある?
少しテクニカルなことになりますが、今のうちにと他の天体の絡みを覚えておくと、後でホロスコープを読む解きにラクになります。
火星のナチュラルサインは牡羊座で、また蠍座にも影響を与えます。
あなたのホロスコープでは、牡羊座と蠍座に天体は入っているでしょうか?
占星術では、まず天体が大きな力を持ち、星座に入ることでその天体の性質が分かります。
天体と星座の組み合わせによって、天体の力の出方が違いますので、星座毎に解説をさせていただきました。
また天体と星座の組み合わせや、他の天体との絡みによって、天体の力の出方が異なりますから、あなたが持つ天体の状況(質)を1つずつ明確にしていきましょう!
ここではシンプルに、天体は自分のナチュラルハウス(オウンハウス)に入ることで、強い影響力を持つ、と覚えておいてください。
チャートルーラーとしての火星
まずホロスコープで重要視されるのは、① 星座、② 天体、③ ハウスです。
ハウスについては天体別の解説後に解説していきますが、今回は火星の解説ですので、チャートルーラーとしての火星について少し触れておきますね。
チャートルーラーとは、アセンダントの星座の支配星のことを指します。
アセンダントとは、「東の地平線」で、星が上昇していく地点です。
ホロスコープでは、アセンダントが生まれ持った性格や性質を表すため、重要視されます。
そのアセンダントに位置する星座の支配星が、チャートルーラーとなり、ホロスコープで影響力の強い天体と考えられるのです。
以下に、チャートルーラーの一覧を挙げておきますね。
- アセンダントが牡羊座:チャートルーラーは、火星
- アセンダントが牡牛座:チャートルーラーは、金星
- アセンダントが双子座:チャートルーラーは、水星
- アセンダントが蟹座:チャートルーラーは、月
- アセンダントが獅子座:チャートルーラーは、太陽
- アセンダントが乙女座:チャートルーラーは、水星
- アセンダントが天秤座:チャートルーラーは、金星
- アセンダントが蠍座:チャートルーラーは、冥王星と火星
- アセンダントが射手座:チャートルーラーは、木星
- アセンダントが山羊座:チャートルーラーは、土星
- アセンダントが水瓶座:チャートルーラーは、天王星
- アセンダントが魚座:チャートルーラーは、海王星 (と木星)
火星が支配する牡羊座がアセンダントにある場合、または蠍座にある場合、あなたのチャートルーラーは火星になります。
これは余談になりますが、アセンダントの星座に、ルーラーである天体が入っていたら、その星座と天体は特に影響力が強いと判断していいでしょう。
太陽星座と月星座とともに、アセンダントとなる星座と、その星座のルーラーの影響は重要です。
意外と意識をしていない!ということもありますので、是非チェックしておいてくださいね!
火星とハウス
ハウスについての解説は、ハウス別の講座で行いますが、軽く火星が入るハウスについても触れておきます。
10天体すべては、あなたの心・魂・意識の要素です。
ハウスは、あなたの人生や時間の流れ、成長段階のテーマを表します。
火星が入るハウスに着目することで「意欲」や「情熱」、「行動するエネルギーの理由」などを知ることができるでしょう。
火星の年齢領域である、36~45歳の頃は永遠ではありません。
小さなことでも、数日間の経験でも、インパクトのある事柄は、密かにあなたの人生に影響を与えるものです。
そういった経験や記憶には、必ずあなたが起こした行動と結果があります。
そしてあなたはそれらによって、喜んだり、悲しんだり、後悔したりと、何らかの感情を抱いたはずです。
過去の出来事が「宝」や「財産」である理由は、分析することができるからに他なりません。
決して苦い記憶や思い出を掘り起こして、ネガティブな感情を反芻して終わりにしないでください。
私たちは過去の解釈を変えることも、今という現実を変えることができます。
その力こそ、火星エネルギーなのです。
またあなたが現在、火星の年齢領域にあるなら、今不安に思っていることや課題は何でしょうか?
そしてあなたの心の奥底にある、未だ実現していない希望や、目標はなんでしょうか?
内面に意識を向ければ向けるほど、あなたの火星はそのエネルギーの方向性を教えてくれます。
これから来る火星期のために、ホロスコープからあなたの火星が示す要素を知っておくことで、これからの人生の道標を導き出すことができます。
ハウスのテーマと絡めることで、人生における学びや人との関係性において、あなたにとって大切なことを教えてくれますよ!
火星が位置する星座の度数
ホロスコープは12分割して、12つの星座とハウスが配分されているということは、これまでの講座でお伝えしましたね。
また360度の円を12分割し、それぞれの星座には更に30度の部屋があり、あなたの火星が位置する度数によって、「あなたの火星」の特徴が分かります。
ちなみに1つの星座の度数は、0度~29.99度の間で、30度は次の星座の0度となります。
また1つの星座は、1~9度、10~19度、20~29度の3つの区分けで考えられます。
違う考え方として、5度毎にグループ分けをして、更に細分化する解説もあります。
物事は細分化することで、より深く、また明確に特徴を掴むことができますが、最初のうちは3グループに分けるところから始めてみましょう!
サビアンシンボル
サビアンシンボルとは、星座の度数の1つひとつに、意味やメッセージがあるというものです。
サビアンシンボルについては、また後の講座で解説していきますが、あなたの火星が位置する星座の度数をまずチェックしてください。
そして、火星の度数に+1度足したサビアンシンボルのメッセージを読んだり、その度数のサビアンシンボルの解説の中からビビッと来た言葉や表現を選びましょう。
サビアンシンボルに限らず、天体が位置する度数の前後1度、合計3度を合わせて見ると「流れ」が掴みやすくなります。
サビアンシンボルは、度数自体に関するメッセージですから、あなたの火星と、火星が位置する星座とハウスと絡めると、より多くの情報や閃きが沸いて来るはずです。
とはいえ、現代占星術ではホロスコープリーディングの際に活用されますから、10天体のサビアンシンボルだけでもチェックしておいてくださいね!
火星を知れば自分の行動原理が分かる!
今回は最後の個人天体である、火星について深く解説させていただきました。
太陽系10天体は、私たちが持つ性質を表していますので、今回の講座でいくつも発見があったのではないでしょうか?
火星は自分から現実に働きかける星です。
「人生は選択の連続」と言われるように、私たちは常に選択と行動しています。
時と場合、状況によっては「選ばされる」こともありますが、私たちの内側にある「情熱」や「意欲」、「決定権」は誰にも奪われることはありません。
太陽の講座でお伝えした通り、私たちは「自分自身に自覚を持つ」、すなわち「意識的になる」ことで、人生に輝きをもたらすことができます。
火星は行動原理や性的なエネルギー、自分を奮い立たせる物事を表し、「生きている実感」を感じるための星と言えます。
今回の講座で、「素直」という言葉を何度も使いました。
それは自分に対する信頼や肯定、満足に繋がります。
火星以降の天体は、社会天体・トランスサタニアンとなり、日常的な影響以上の力を持ち、私たちの意志や行動の範囲外の星たちです。
ですから月・水星・金星・太陽・火星の5天体は、自覚し、意識することができ、日常の中で体感や変化を得ることはもちろん、工夫や改善もできます。
あなたがご自分の行動の癖や傾向、またその心の底にある夢や情熱を知り、そして少しずつ自分に素直になることで、行動も現実も変えていけるでしょう。
というよりも、あなたがご自身に対して正直で、自分を肯定してしまえば、あなたはご自分の人生を幸せなものにしたくて仕方がなくなるはずです。
あなたが火星を認めるということは、あなたが毎日のご自分を好きになるということ。
また人生を通して、あらゆる選択に責任と自由を持つということになります。
是非あなたの中にある火星を深く知って、情熱とエネルギーを育てていってください。
今回は火星について解説させていただきましたが、このまま残りの5天体も深く知っていきましょう!
それでは、今回も最後まで読んでいただき、ありがとうございました!
次の天体別・木星の講座でお会いしましょう!
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