「初心者が最初に巡り会いたい『深楽しい』西洋占星術講座に」ようこそ!
今回は黄道12星座・星座別解説の第11弾として、水瓶座の世界を解説させていただきます!
すべての星座別・徹底解説のページは、「太陽星座」のみの解説ではありません。
今回も占星術のシステムにおける、水瓶座の世界観や、星座に関する深い知識を解説していきます。
それでは、水瓶座の世界にご招待いたします!
水瓶座の季節
水瓶座の時空間である季節は、1月20日~2月18日の間です。
日本であれば、冬が真っただ中のシーズンですね。
水瓶座の時間と空間は、前の星座・山羊座が完成させた世界観を「改変」していく動きと働きに満ちています。
山羊座で物質世界の城を築き、冬眠ができる環境ができた時「完成されたものが未完成である」という発見がありました。
この「未完成な完成」とは、宇宙の壮大な創造活動に終わりが無いことの気づきです。
ですから水瓶座は、システムや構築されたものを壊したり、ちゃぶ台返しのような奇想天外なことを通して、物質世界をより発展させていこうとします。
とはいえ水瓶座は、これまでに築いて来たものすべてを否定し、壊そうとしているわけではありません。
水瓶座の役割と物語は「より善い在り方」を実現し、世界にその在り方を行き渡らせようと動きます。
『都合が悪いこと』や『やり直すには時間がかかること』は、目をつぶってしまいたくなるものではないでしょうか?
お店であれば『在庫の棚卸』が大切になりますし、家であれば『収支の見直し』は長期的に見れば必ず必要になることです。
山羊座で実現できたことは『決して変えてはいけないもの』ではありません。
水瓶座の季節とは、冬眠の深部とも言えるような抽象的な側面と、現実的な側面の両方に意識が向かいます。
これまで自分が歩んで来た道は、これで終わりなのだろうか?
これから進んで行く道は、『古き良き』を守っていくだけになるのだろうか?
水瓶座はもうすぐ来る春の予感を前に、ただ同じことが繰り返されることに大きな疑問を持つのです。
その疑問を言い換えるなら「公平性」や「解放」、「枠を超える」という言葉になるでしょう。
これまでの10つの物語では、それぞれの成長と成果がありましたが、宇宙のサイクルは常に進み続けていきます。
宇宙は常に「より善く在る」ことを見出そうと働きかけ、それを成長・進化、そして循環となるでしょう。
その点で言えば、水瓶座は宇宙から「改変」という大きなミッションを与えられている星座と言えます。
「自由」や「解放」とは、実際の体験や、今ある物事を知ることから生まれていくもの。
それはあなたの心や意識に生まれる、個人的な願望や希望はもちろん、周りの人との間で生まれる喜びや安心感といった気持ちを増やしたい、ということと同じです。
『飽きっぽい』という言葉は毛嫌いされますし、『非常識さ』は調和を乱しますよね。
ですが『思考停止状態で同じことを繰り返すこと』は、果たして最善の選択・道なのでしょうか?
この問いかけは、水瓶座の意識そのものであり、水瓶座が次の魚座に成長するまでの大きなテーマとなるのです。
水瓶座の世界
水瓶座の世界観は、「亀裂」や「結び」といった言葉が似合います。
これだけでは何のこと?となってしまうため、もう少し言葉をつけくわえますね。
『亀裂から見える新世界のイメージ』や『心の底から望む繋がりや結び』。
日本では有名になったり、人気が出ることを『ブレイクする』という言葉で表現しますよね?
英語で『Break』とは、『壊す』という動詞です。
元々あったものや、既成概念や固定観念を壊された時、人は新しい可能性や世界観を見ることができます。
そういった『新しいもの』という可能性を具現化した人は「天才」と呼ばれるわけですね。
ですが『今は古いもの』は、かつて『新しいもの』でしたし、『リバイバル (復活・再繁栄) 』ということも起こります。
また私たちが考えつくことは、決して『自分だけの発明』ではないことが多いものです。
なぜなら私たちはこれまで、ありとあらゆることを見聞きし、潜在意識の中に情報を蓄積し、また集団的無意識の中で共有しているからに他なりません。
水瓶座は、そういった物事の興 (おこ) りと衰退の繰り返しを経て、新世界の可能性を発掘しようと知恵を絞ります。
始めはこれまで同様に、古いモノを否定し、すべて壊してしまわなければいけない衝動に駆られるでしょう。
ですが大きな変化を起こそうとする時、必要なことは「微細な変化」を積み重ねることに気づきます。
なぜなら水瓶座は、大きな力には、大きな反動が返って来ることを『体験的に知っている』からです。
そしてこの世を成り立たせているのは「すべては小さなことから始まった」という真理に行き着き、その確信を少しずつ行き渡らせることが水瓶座の役割になります。
その健気な姿勢や働きは、傍らから見れば突拍子も無い考えや行動に見えますが、新世界の糸口はいつでも奇想天外で、非常識的です。
頑丈に築かれた城を再構築し、世界との繋がりを結び直すためには、『画期的』で、『小さな可能性』にアプローチすることが必要になります。
水瓶座が時々『天才的』と呼ばれるのは、こうした常識に囚われず、枠を外し、新たな可能性に挑戦することで、周りに恩恵と気づきを与えるからでしょう。
新たな挑戦とは、これまでの在り方や生き方を変えることでもあります。
水瓶座は、コンフォートゾーンやパーソナルスペース、心の拠りどころといったものを壊すのではなく、少しずつ整えながら、全体性がより善くなるために働きます。
こういったあり方を目指し、現実的に形として世に送り出したり、生き方そのものを示すことで、必ず周りにその意識が伝播 (でんぱ) していくもの。
そういう意味で言えば、水瓶座は『チャレンジャー』と『メッセンジャー』の役割を同時にこなす星座と言えるでしょう。
水瓶座のキーワード
水瓶座は「従う」ということを嫌います。
なぜなら水瓶座の志は、「本来誰もが自由」であることを実現したくて堪らないからです。
それは心の中だけで呟く場合もあれば、実際に行動に表す場合もあるでしょう。
「自分が自分でなくなってしまう」ということは、自分を否定し、裏切ることをする場合に起こります。
水瓶座は決して『聞き分けが無い』ということではなく、『本当に意味があれば』、反発することはありません。
何にでも反発し、反社会的であることが水瓶座の志では無いからです。
必要なことは引き続き続いていけばいいですし、むしろより守ってもらうことで、安心感や伝統が引き継がれていきます。
ですが大事なことは、『物事は常に変化するのが正常である』ということで、水瓶座はそのことを無意識で示そうとするのです。
水瓶座のキーワードは、「 I Know 」=「私は知っている」
水瓶座は、『山羊座によって完成された物質世界』を「体験的に知っている」星座です。
星座の物語は、① 自我意識・興味関心、② 感覚・体験、③ 分析・内観などを経て、世界を体験するプロセスを経て知っていく成長プロセスでもあります。
ですから水瓶座の場合、「知る」ということは、「内的真実」でもあり、「客観的事実」に基づく経験でもあるということになるわけです。
水瓶座は、理性的に物事を判断し、現状の中にある可能性を見逃さないように努めます。
どちらかと言えば感情的にはならないのが水瓶座ですが、感情を理解しない・共有しないということではありません。
『出すところ・出るところ』や、『出す相手・出る対象』を定めるのが水瓶座なのです。
先ほど『突拍子も無い』という言葉を使いましたが、まさにこの『唐突さ』が、水瓶座の「反射的」な在り方や生き方に反映されます。
少し哲学的な話になりますが、「無知であることを知る」ことで、私たちは賢くなることができます。
なぜなら「無知であることを認める」ということは、目の前の現実と、自分自身の内面を肯定するからです。
水瓶座は、これまで築いて来たモノが間違っていたのではなく、改善の余地があることを認めることができ、成長しました。
私たちに分別があるのは、まさに『知る』ということを積み重ねてきたからではないでしょうか?
水瓶座は現実に起こっていることを認めつつ、常に最善を実現し、新世界を体験したい星座。
水瓶座には、知的好奇心を超えた高次的で、根源的な『魂の進化』のプログラムを発動させ、現実を小さいところから動かしていくのです。
水瓶座の支配星
水瓶座の支配星 (ルーラー) は、天王星です。
天王星という天体は、「改革」や「論理」、「個人主義」や解放」など、それまでの仕組みを崩し、新しい世界を見せようと働きかけます。
太陽系10天体は、12星座に力と役割を与えることで、地上の成長・進化が進み、私たちのあらゆる体験は、宇宙にとって大きな発展材料になります。
天王星は水瓶座に「自立の意識」を与え、社会性を超えた世界観に導き、12星座の物語がより発展するように働きかけます。
山羊座の支配星 (ルーラー) は土星でしたね。
土星は『縮小』や『苦手意識の克服』など、物事が崩壊させない働きを司っていました
反対に木星は、『拡大・拡張』や『成長』の働きを持つ天体。
木星と土星は、宇宙の原理である「縮小と膨張」を実現する天体で、「社会天体」と呼ばれます。
ですが世界や宇宙は広大で、際限がありません。
占星術の世界は、太陽系にフォーカスを当てていますが、太陽系は天の川銀河の中にあり、天の川銀河のような銀河は200億あると推定されています。
私たちが持っている『常識』や『固定概念』は、言ってみれば「限定的」で、且つ、「ご都合主義」です。
山羊座・土星のお陰でルールやシステムが出来上がり、あらゆるものが便利になりました。
ですがこの世では、便利さという自由が増えれば増えるほど、不都合さという不自由さが生まれてしまうもの。
天王星は私たちに、この「二元性」の『シーソー』を超えさせようと働きかけます。
つまりは、『もっと広い世界』を知るために、『現状を疑うこと』や『可能性を探ること』を促すのです。
私たちの価値観は、生まれ育った『環境』によって条件付けされ、根強く干渉し続けるもの。
ですが我慢や不満、疑いや可能性を求める気持ちが強まり、高まることで、私たちは本当の自由や真実を本気で探すようになります。
天王星は土星までの天体の働きを尊重した上で、太陽系がより善い方向へ動いていくために「刺激」を与える役割があります。
ですから天王星は「電気ショックの星」とも呼ばれ、『風の時代』の根幹となる水瓶座は、天王星からの強力なバックアップと気づきを与えられるのです。
水瓶座とハウス
水瓶座が対応するハウスは、第11ハウス (室) です。
言い換えるなら、第11ハウス (室) が水瓶座の『ナチュラルサイン』。
ハウスについては、後の個別のページ深く解説させていただくとしても、水瓶座と第11ハウス (室) の関係性だけをピックアップしていきます!
第11ハウスのテーマは、以下の通りです。
- 仲間、サポーター、ファン
- 信用
- 公の志、大志
- 自由
- 幸運
- 動機、意志
- 強い願望の成就
- 楽観
- 繋がり、ネットワーク etc
山羊座・10ハウス (室) は、社会性や自己実現の部屋でしたが、11ハウス (室) はそこから発展して、共有される「自由」や「価値観」などがテーマになります。
天王星に守護された水瓶座は、従来のシステムや決まりごとを『解体』し、新しい価値観や創造性を作ることが役割。
ですから11ハウス (室) のテーマは、『連帯感のある自由』や『志を供にする仲間』といったことが示されています。
社会性というものは、『利便性』や『都合』がついてまわりますが、そこには必ず溝や果たされない願望が潜んでいるものです。
12星座が物質世界の完成で留まらなかったのは、私たちの魂が「生きながらに宇宙の真理を実現する」ため。
11ハウス (室) は、個人が心や意識の奥底にあって、共有し、協力することで実現できる世界を見つけるためには無くてはならない部屋なのです。
少し話は逸れますが、「ワンネス:Oneness」という言葉がありますね。
別の言い方をするなら、「ホールネス:Wholeness」となるでしょうか。
この講座では、「全体性」という言葉を頻繁に使っていますが、ワンネスではなく、ホールネスの響きやニュアンスをお伝えしたいからです。
ワンネスは少し厄介な言葉で、『すべての色が一色でなければならない』という価値観を生み出す恐れがあります。
ですが宇宙の在り様とは、『共生』や『共栄』、『共存』や『共調』といった、異なるものが存在していてこそ成り立ちます。
ワンネスとホールネス、全体性の3つの言葉は、同じ宇宙の創造活動を端的に表した言葉で、『異なるモノ』をすべて内包します。
水瓶座は、それぞれの『個性』と『志』を、それぞれの『場所』や『環境』で実現させることを体験する星座です。
これまでの経験は、自分を正当化し、誰かを傷つけるためのものではなく、互いに尊重し、認め合うための宝物であると考える時、水瓶座の本領が発揮されます。
ですから水瓶座の志・11ハウス (室) の自由は、『いつか全体がより善くなるための要素』という概念や価値観が肝となるのです。
『自立』という言葉は、自分が地に足をつけるだけではなく、周りで異なる方法・条件で自己実現している人を尊重できる在り方をも指します。
11ハウス (室) は、排除や否定ではなく、自らを高め、仲間を思いやり、ネットワークを作る者同士が点となり、全体で見れば線になっていくことを教えてくれるはずです。
水瓶座と身体の関係
星座は、私たちの身体の部位と対応しています。
水瓶座が対応する身体の部位は、「 体液 」と「 リンパ 」、「踝 (くるぶし)」です。
水瓶に蓄えられているものは、『神を喜ばせるお酒』という言われています。
ですがお酒を『水』と置き換えた時、あらゆる生命体に必要なものだと言えるでしょう。
健康志向の方は、常温の水やお湯を飲むことで、身体を労わる習慣があるかもしれませんね。
それは水以外の飲料が、あくまで『水分』であるからに他なりません。
あなたが水分を多量に摂取しても、身体に必要な水が十分に行き渡らないかもしれません。
なぜなら水以外の飲料が体内に入る時、『濾過 (ろか) 』が必要になるだけでなく、不純物が内臓に蓄積され、吸収率が損なわれるからです。
また水素の存在のお陰で、私たちが生きられる地球の生態系が生まれました。
これは宇宙の采配であり、『恵み』です。
水瓶座が、これまでの仕組みを覆す役割を持たされているのは、新たな恵みを生むために他なりません。
そのためには、身体的に健全であることが第1でなければなりません。
私たちの体にあるあらゆる体液は、すべて水から作られ、私たちは水無しでは生きていくことはできないのですから。
踝 (くるぶし) は、言ってみれば『出っ張っているだけの骨』の印象があります。
ですが踝があることによって、手と足の可動域に余裕を持たせ、また負担を軽減させる働きがあるので、大変重要な部位と言えます。
『余裕』や『柔軟性』とは、ただ単に怪我をしないため、リスクを負わないためだけでなく、日常的には気づかない可能性があるということ。
それは身体能力だけでなく、忍耐力や信じる力、甘えることや非を認めること、受け取ることなどを通じて、「自分だけではできないこと」を体験するキッカケになるでしょう。
身体を大切にすることも、心を大切にすることも両方大事ですが、水瓶座はその両方を大切にした上で、『より善い』自分や世界を実現しようとするのです。
水瓶座と時間の流れ
水瓶座は、「陰が極まった」冬至の後の季節です。
暑さと同様に、寒さや暗さから逃れることはできません。
水瓶座は、逃れられない冷たさや暗闇に向き合い、必ず訪れる春に意識を向けて粛々と成長する姿を体現します。
極寒の中で滝行をしたり、いつ辿り着くかも分からない登山は、水瓶座が固定化した現実を覆そうとする姿そのものと言えるでしょう。
なぜ私たちはこんなにも、『苦行』を強いられるのでしょうか…?
それは苦しいことが、嬉しいことと同じくらい大切な経験であり、「マイナス」や『陰』の側面を知ることで、『プラス』や『陽』の側面を知るためです。
この解釈は、私たち人間によるものですが、自然や宇宙はそのように解釈できるように働いていますし、それを否定する現象は見当たりません。
不必要に、また自己犠牲を美化して、苦行や我慢、苦労を買って出る必要はありませんが、『逃れられないモノゴト』は受け入れなければいけませんよね?
こういった道理を不運や不幸と決めつけるよりは、幸運や幸福の『裏支え』だと捉え、ある種楽観的に捉えた方が健全と言えます。
ですから水瓶座は、決して独りで苦難を乗り切ろうとはしません。
誰もが寒い思いをする中、自分だけで暖を取るのではなく、みんなで温まった方が、絶対に喜びの量は増えるものです。
そして自分が良いと思うことを相手に与えたい、という気持ちは水瓶座的な発想であると言えます。
なぜなら水瓶座が求める自由や公平性は、自分の内面から溢れ出る喜びや理想だからです。
そういった願望や理想を叶えるためには、冬の寒さと暗闇から沸き立つ『不安』に打ち克つ必要があります。
不安は迷いを生み、判断を鈍らせ、心をくじく正体不明の存在であり、原因がハッキリしない、もしくは原因をハッキリさせないことで力を持つものです。
水瓶座は現実をしっかりと見据え、理想と志をしっかりと抱きしめ、次の季節・春分まで進み続けていく時間であり、生き方という解釈ができるでしょう。
水瓶座を構成する要素
水瓶座を構成する、属性・宮・性の3つの要素について解説していきます。
属性別に星座を表現する時、以下のように表現していきます。
- 火の属性 = 火星座
- 土の属性 = 地星座
- 風の属性 = 風星座
- 水の属性 = 水星座
水瓶座の属性
水瓶座の属性は風で、風星座の最終段階を迎えた星座です。
4つの属性は、それぞれに影響を与え合いながら、お互いの役割を高め合う関係性にあります。
風の属性は、『風通しを良くする』働きがあり、水瓶座は高次的な視点で物事を判断し、全体に柔軟性を与える存在です。
山羊座で1度は完成された世界に、水瓶座は『自由とは何か?』や、『心地良さや支配に浸っていていいのか?』という問いかけをする星座。
風星座の身軽さとは、フットワークだけではなく、広い視野と高い見識により、内面の充実感を軽やかに実現する意志を持っています。
それこそが実体験に基づき、向上心と成長志向が核にある「自由」です。
自由には必ず責任が付きまとい、時としてプレッシャーに押しつぶされそうになるもの。
ですが私たちが自分の言動だけでなく、人生や周りの人たちとの繋がりに責任を持つ時、それは自由の獲得に繋がります。
『何も選ばない』という選択肢は「保留」という状態で、いつかは決断を下す時が訪れるでしょう。
山羊座の世界では、パワーバランスや支配関係が生まれました。
そういった環境に身を置いてこそ、私たちは本当の自由と個性に意識を向けることができます。
風星座の原動力は「自由」や「解放」です。
水瓶座は風星座の最終段階の星座として、これまでの成長をしっかりと腑に落とした上で、副作用・反作用的に生まれた不自由さを汲み取ろうとするでしょう。
水瓶座の宮
水瓶座の宮は、固着宮 (不動宮) です。
固着や不動という言葉は、何かしらの理由や根拠、動機があるからこそ、堂々と身構えたり、凛とした在り方を貫く様子を想像させます。
水瓶座が持つ高い志は、自分自身と他者の存在を肯定することで、自分の中にも、相手の中にも自由がある、という確信を得ようと働かせる原動力です。
少しまどろっこしい表現になりましたが、水瓶座は『理想』や『自由』をまだ実現できていません。
山羊座は土星座でありながら、活動宮の星座で、常にシステムを稼働し続けるため、突破口を広げることが難しいのです。
ですから水瓶座は、志を曲げるわけにはいきませんし、あらゆる体験による知恵を駆使し、また同志と力を合わせて変化を起こそうとします。
「うさぎと亀」の童話は、着実性が成果に必ず結びつく、という教えです。
ですが最初からレースの勝敗が決まっていたとしたら、どうでしょうか?
それは昨今のメディアの情報操作や、長く続いている義務教育、固定化し排他的な価値観や常識は、新しい創造性を失わせる側面を持っています。
この講座で『思考停止』という言葉を使っている理由は、あらゆるものに可能性を見出す、という水瓶座的な視点を表現したいからでした。
目に見える現実で良しとされることは、本当に望まれていることなのか?
そういった疑問は、純粋な問いかけで、自身だけでなく、周りを含めた全体性の在り方を問う姿勢です。
水瓶座は自由を獲得するために、『動き回るだけが能じゃない』ということを示す星座。
風星座でありながら、どっしりと構える水瓶座の在り方は、固着宮 (不動宮) だからこそ成り立っているのです。
水瓶座の性
水瓶座は、男性性の星座・男性星座です。
変化を起こそうとする働きは、男性星座の働きが強いというのが、二元性の約束事。
それは何も男性性が強く、女性性が弱い、というレッテルや思い込みではありません。
その証拠に、女性星座の山羊座は、屈強な世界観を作り上げましたし、『器』を作り、守る働きは女性性だからこそ成し遂げることができるものです。
対して『風穴を空ける』という働きは変化であり、男性性が持つ働きそのもの。
水瓶座は全体性に意識を向けながら、改善の余地があるところを攻略しようと知恵を絞ります。
その能動的な姿勢は理性的で、強い志があるからこそ貫くことができるものなのです。
12星座の物語で、水瓶座が最後の男性星座となりますが、魚座を経て次のサイクルに入った時、男性星座の牡羊座にバトンが渡ります。
これは意志や志だけでなく、自分自身と世界の変化や成長、進化が継承されていく側面があり、魚座はその受け皿となると言えるでしょう。
男性星座は『外に向かって働きかける』のですが、男性星座の働きが強まった水瓶座は、理想や志を中心軸として、内部と外側の両方向から変化を起こそうとします。
それは「内と外は繋がっている」という真理そのもので、水瓶座は真理を体験するだけでなく、現実に変化をもたらそうとする星座なのです。
水瓶座とその他の11つの星座との関係性
水瓶座の物語では、『新しい価値観』を生み出すこと、また『古い価値観さえも内包する新世界を実現する』という意識に光が当たります。
『当たり前』とされることはどんなことでも、最初は新鮮であったり、受け入れられなかった経緯があるもの。
水瓶座が新しい世界の可能性を目指すのは、どのような存在や役割にも必ず理由があると『知っている』からです。
ですが、知っているだけでは事は進みません。
水瓶座は知っていることを確かめ、時に実証し、慣れや都合が優先されている事実を突き止めた時、大きく動く星座です。
この講座で何度もお伝えしている通り、水瓶座の意志は『自由』と『解放』が鍵となっています。
水瓶座が他の星座と関係性を築こうとする時、水瓶座的な視点は注目され、刺激や変化をもたらすキッカケになるでしょう。
それまでは当たり前だと思っていたことが、なぜ当たり前になっているのか?という気づきを与えるのが水瓶座の役割でもあります。
それでは、水瓶座と他の星座との関係性について見ていきましょう!
水瓶座の属性とその他の星座
水瓶座 (風) x 火星座
火星座は、牡羊座・獅子座・射手座の3つです。
水瓶座にとって火星座は、『情熱』を高ぶらせてくれる存在であると同時に、理性を働かせるための反作用的な存在に成り得ます。
牡羊座には『生まれたばかりの情熱』、獅子座には『より強い自尊心』、そして射手座には『広い視野と深い探究心』があり、水瓶座を刺激してくれるのです。
水瓶座はこれまで辿ってきた物語と経験を、これらの星座の在り方や生き方を通して振り返ることができます。
ですが同時に、これまで漠然と感じて来た『壁』や『枠』といったものの制限が明確にし、成長・進化が途切れないようにしようという気持ちも強くなるのです。
水瓶座は牡羊座に対して『若さ』という、純粋さと自制心の足りなさを感じ、見守ったり、導いてあげたくなるでしょう。
獅子座に対しては、『猪突猛進の炎』をサポートし、より成長したくなることもあれば、周囲を見渡すことを教えたくなります。
射手座に対しては、その探究心の高さに尊敬の念を抱くとともに、既成のものに意識を囚われないよう勧めるでしょう。
風が吹けば火は燃え盛ることもあれば、熱が分散し、いつしか灯が消えてしまうこともあります。
水瓶座は物質世界と目に見えない世界の狭間を漂いながら、火や炎といった情熱が物事の始まりを表すことをよく知っているのです。
ですから水瓶座は理性的に振る舞い、火星座に合わせて熱くなり過ぎないように努め、クールな印象を持たれます。
水瓶座 (風) x 地星座
地星座は、牡牛座・乙女座・山羊座の3つです。
水瓶座にとって地星座は、『犬猿の仲』ではありませんが、少し話が通じにくい相手であったりします。
地星座は、そ個々の確固たる『動機』によって動き、その方向性は常に定まっていることが多いです。
そのため地星座にとって水瓶座の言葉や在り方は、『枠の外』や『価値観の外側』の要素が強いため、距離が出来てしまうのです。
とはいえ、水瓶座は考えつかなかったことや革新的なアイディアで地星座を驚かせます。
自分の体感を大事にする牡牛座は、水瓶座にじっくりと味わうことの重要性を教えます。
ですが水瓶座は『没入感』が、時として不自由になることを知っているため、牡牛座が持つ執着に対して、歯がゆさを感じるでしょう。
乙女座に対しては、分析することの重要性は分かりますが、事実を突き詰めることに執着するあまり、自身を縛ってしまうことを危惧します。
山羊座に対しては、仕組み作りを大成させた功績を称えるとともに、枠の中から出ない姿勢に対しては反感を持ちます。
水瓶座は時として『反抗的』というレッテルを貼られるのは、地に足がついていることが正義である、という方程式を崩したいからです。
自らを守るために、自らの自由を不自由に引き換えることは自滅行為だと水瓶座は考えます。
なぜなら水瓶座は枠から解放された魂を持ち、他の星座たちの中にも必ず本来の自由に対する欲求があることを知っているからです。
地星座は特に、意識が地に根付き、物質世界に対する執着が強い星座。
成長や進化を阻まれることや、志をくじかれることを嫌う水瓶座は、『執着』に対して電気ショックを与える如く、突破口を開くために前進し続けるのです。
水瓶座 (風) x 風星座
水瓶座以外の風星座は、双子座と天秤座の2つです。
水瓶座は、双子座と天秤座に過去の自分を見ると同時に、当時の自分自身に戻れないという事実を再認識します。
双子座が持つ知的好奇心と、天秤座が持つ調和に対する意識は、水瓶座に勇気と戒めの気持ちを抱かせるでしょう。
とはいえ、双子座は注意力や集中力が分散しがちで、天秤座はバランスを取ることに気を取られ、本心を見失いがちです。
水瓶座は『内面と外側の世界が繋がっている』という前提を既に確信しているため、物質世界を上手く生きようとはしません。
ですから水瓶座はより理性的で、全体性に働きかける意識を強めることを自身に課します。
風星座の3つの星座は、『2つ』のものを比べたり、整えたりといったことをテーマにする星座です。
そして水瓶座は、対比や対称といった二元性を超える生き方を実現しようとします。
それが風が本来持っている『自由』であり、既成の概念や価値観に囚われない生き方です。
水瓶座は双子座を見て懐かしさを抱き、天秤座を見て更なる公平さを追い求めたくなるでしょう。
水瓶座 (風) x 水星座
水星座は、蟹座・蠍座・魚座の3つです。
水瓶座にとって水星座は、理性が完全である、という思い込みを払拭させてくれる存在。
思考と感情は、処理することなく放っておけば、際限なく溜まっていき、自分自身の本音や感覚、感性さえ埋もれてしまいます。
いくら理性的に思考を整理したところで、感情を置き去りにしてしまえば、水瓶座が望む『自由』は手に入りません。
蟹座は足元にある愛を、蠍座は愛する相手に対する献身を、次の成長段階である魚座は、絶大なる寛容性を持っています。
水瓶座は現状に変化をもたらしたり、画期的で創造的な活動に意欲を出しますが、『いかに心を納得させるか』ということを忘れそうになります。
それは感情に引きずられ、現状維持を選択しないようにするため。
ですが感情を軽視することは、仲間や同志からの賛同を得られないことにも繋がります。
水瓶座は蟹座に対して、自身と周りの環境を守ることの健気さに懐かしさと美しさを感じるとともに、自分のことだけを考えたくないという気持ちを抱くでしょう。
蠍座に対しては、激しい情動と執着により生まれる、愛や関係性に必要となる時間と労力に対して脱帽するとともに、思い込みに振り回されることを危惧します。
魚座に対しては、まだ見ぬ世界であるがために、憧れと不安の両方を感じるとともに、自身の不甲斐なさと現状がなかなか変わらないことに対する恐怖を抱くでしょう。
理性と感情は、決して敵対関係ではありません。
『異なる』からこそ、互いを牽制し合い、高め合う存在であり、判断材料。
水瓶座はひとまず感情を抑え、理性的に振る舞うのは、感情が大事であることを知っているからです。
ですから水瓶座は水星座から、自身の感情を大切にすることを再確認し、また促されるでしょう。
射手座 (固着宮/不動宮) と活動宮・柔軟宮
占星術的なシステムについては、何度も同じ表現を繰り返しますが、それはあなたに「いつの間にか覚えていた!」という感覚を掴んでいただきたいからです。
3つの宮は、「トリプリシティ」といって、星座を3つの分類をするシステムです。
宮は、星座毎の性格や雰囲気ではなく、自然のサイクルの3つの流れを役割として持っています。
- 活動宮 = 始まり
- 柔軟宮 = 変わり目
- 固着宮 (不動宮) = 定着
水瓶座 (固着宮 / 不動宮) x 固着宮 (不動宮)
水瓶座以外の固着宮 (不動宮) の星座は、牡牛座・獅子座・蠍座の3つです。
固着宮 (不動宮) が『定着』の役割を担っていることは何度もお話してきましたね。
水瓶座がもたらす定着とは、『新しい価値観』の普及です。
それに対し、牡牛座は自身と世界との『紐づけ』を行うために、体感を重要視し、その体験を何度も再現しようと試みます。
獅子座は自身の情熱と志が、いかに世界に必要であるかを確かめようと動き、蠍座は内面に意識を留めることで、時間と空間からの解放を求める動きをします。
牡牛座は体感から得られる気づきと、内側への意識のベクトルを、獅子座は自我意識の拡張と、外側への意識のベクトルを水瓶座に知らせる星座。
蠍座は自身と他者の境界線を超え、内面への意識のベクトルの深さを教える星座です。
水瓶座にとってこれらの星座は、意識を向ける対象や動機が異なることは『当たり前』であることを教えます。
そもそもホロスコープは360度、全方位に向かって意識を向けることを私たちに教えてくれるツールです。
本来意識が自由でいられるのは、内側と外側を自由に行き来することで、新しい価値観が成長が促されるからに他なりません。
『目的のために動かない』という選択は、決して保留しているわけではなく、最善のタイミングで動くための選択です。
水瓶座以外の固着宮 (不動宮) の星座たちは、自身が外側に働きかけるだけでなく、自身も革新的な生き方が必要であることを再認識させる存在と言えるでしょう。
水瓶座 (固着宮 / 不動宮) x 活動宮
活動宮の星座は、牡羊座・蟹座・天秤座・山羊座の4つです。
活動的であることは、変化や流動性という点で言えば、理に敵った動き方・在り方であることは間違いありません。
ですが一旦間違った選択をしてしまえば、その流れを止めることは簡単ではないことは明白です。
牡羊座の能動的な在り方は、水瓶座に常に前進することを教え、蟹座は自身に見方をしてくれる人を積極的に守ることを教えます。
天秤座の評価や認知に対する、『外から見られる』意識を、山羊座の最大の強みである組織力を水瓶座は教わります。
これらの星座は、意識を常に動かし続けるだけでなく、実際の行動に移すため、一貫性を持った在り方と生き方を保つ星座たちです。
水瓶座が目指す『新世界』は、必要なものはもちろん残しながら、不要なものを手放していくことで実現されます。
目的を遂げるという点で言えば、活動宮の星座たちの生き方は、水瓶座に一貫性だけでなく、志を貫く強さを再確認させる指標になると言えるでしょう。
水瓶座 (固着宮 / 不動宮) x 柔軟宮
柔軟宮の星座は、双子座・乙女座・射手座・魚座の4つです。
水瓶座は、『決まったことを覆す』という意味で、不動直立的な姿勢を持つ星座。
その姿勢を貫くためには、あらゆる方向からのアドバイスや判断材料が必要になるため、柔軟性を持つ星座たちの存在は非常に頼りになるものです。
双子座は途切れることのない欲求を実現しますし、乙女座は1つのことを突き詰めるために、関係性が薄いもの同士に繋がりを見つけ出すことが得意。
射手座は実際に経験することに価値を感じる星座ですし、魚座は大きな愛と寛容性によって全体性を受け止める器を持つ星座です。
水瓶座はより多くの意見を集め、全体に還元されるように働くため、これらの星座たちが持つ柔軟性が大変魅力的なのです。
水瓶座が生む刺激や変化は、決して自分1人で成し遂げるものではありません。
積み上げられた実績やシステム、内面で熟した感情、何度挫折しても諦めない情熱など、数えきれない『生き様』が水瓶座を後押しします。
柔軟宮の星座たちは、それぞれの柔軟性によって、水瓶座がこれから成し遂げていく変化に必要な判断材料を与えてくれる存在と言えるでしょう。
2極の性と星座の移り変わりについて
女性星座は『寛容性』によって、全体性の流れを整わせる働きを与えられています。
どのようなものでも『器』や『受け皿』が無ければ、形を留めることはできません。
例えば水とグラスは、水は働きそのもので、グラスは固体ですよね?
水は無形ですが、器に入ったり、凍らせることで形を持つことができます。
水にグラスを注いだ時、水はその器と一体化はしませんが、グラスとの関係性は大変密なものになり、グラスが壊れれば当然水は外へ流れていきます。
男性性と女性性の働きは、『真逆』であるという意味合いが強く感じやすいのですが、どちらかと言えば『重なり合う』ために、対称的な働きをしているのです。
山羊座がある程度の規模の枠を作り、仕組みや組織を作ることに成功したことで、世界には沢山のコミュニティができました。
もちろんパワーバランスや支配、従属意識も生まれたのですが、それは受け皿を作る女性性の働きがあってこその実現です。
そこで水瓶座は、山羊座が作った器を、更に超えて行くように働きます。
それは『二元性からの脱却』であり、誰もが全体性に含まれているという意識の普及です。
例えば広報や宣伝いった活動は男性的なのですが、それは相手にアピールするだけでなく、実際に使ってもらい、良さを体感してもらうことに価値があります。
水瓶座は、物質主義の意識に繋がれた意識のままでは、本当の自由を実現することはできない、ということを在り方と生き様によって示す星座です。
生き方・人生そのものが革命的であることは、男性性の働きであり、また外に働きかけ、同志と力を合わせていく姿勢なのです。
その姿は一見『暑苦しい』のですが、個々の意識は非常に理性的で、打算的であったりします。
なぜなら感情論や精神論だけでなく、実際に実現可能であるかを確かめ、また多くの支援と賛同を得る必要があるからです。
山羊座で作り上げた世界観では、『出来レース』や『慣習』になってしまいかねません。
ですから水瓶座は男性性の働きによって、自由と個の尊厳を叫び、次の魚座で『全体性の調和』を実現させようとするのです。
水瓶座を客観視するのは?
水瓶座の場合、正反対に位置する星座は「獅子座」です。
星座の成長プロセスは、前の星座と真逆の役割を持っていたり、反動的な動きによって成長が促される、ということは何度もお伝えしてきましたね。
水瓶座は、山羊座が実現し広めた『支配力』や『組織』、『仕組み』といった絶大な力を持つ物事に対して否定的です。
ですが水瓶座が世界や人生に対して悲観的である、ということではありません。
水瓶座が危惧していることはただ1つ。
時間と空間に縛られた物質主義の意識によって、身体だけでなく、心や意識まで支配されてはいないか?!ということです。
良くも悪くも、私たちは『慣れる』生き物。
ルールがあるから仕方が無い、あの人が言うからそうなんだろう、などという発想は、私たちが本来持っている価値観では無い、というのが水瓶座の気づきです。
どうして私たちがそのような価値観を持っているのか、と言えば、『自意識の発展の欠如』が原因と言えるでしょう。
主張することも、本音を表に出すこともできず、自分のことなのにも関わらず、外部からの力によって麻痺してしまう、そういったことは沢山あるものです。
少し前置きが長くなりましたが、全体性と自意識に対する意識を健全に持つためには、水瓶座は獅子座的な『自尊心』を大切にすることを思い出す必要があります。
この世界自体が制限を体験する世界ですから、自由とは『何でもしてもいい』ということではありません。
制限の中で生きながら、不必要な制約や呪縛、ご都合主義の決まり事は排除することで、調和と個性の共存が実現します。
獅子座は常に自尊心を高め、結果的に他者から認めてもらえるように情熱を燃やし続ける星座です。
水瓶座の活力が失われつつある時、自身の風を強めるためには、内側にある理想と志を再度点火することが大事になります。
ホロスコープは『対称的』に作られていますし、宇宙と私たちも対照的な存在です。
『最も目につく』物事や対象は、必ず手がかりやヒントになりますから、真反対の星座をチェックすることは、とっても大切なことなんですよ!
水瓶座と数秘【11】
数秘術とは、宇宙の原理を1~9の数字で表したものです。
数秘11は、『1が強調されている』のですが、それだけではありません。
『11=10+1』という公式を別の表現をすれば、『11=9+2』となります。
それは射手座・数秘9で完成に行き着こうとし、山羊座・数秘10(9+1) では宇宙原理の1・2・3の最初の段階を踏み出すことで、12星座の物語の完成の流れと同調するのです。
水瓶座は数秘1の意味合いが強いだけでなく、数秘2の意味合いも含まれます。
更に言えば、水瓶座は物質世界と目に見えない世界の『中間地点』という風に解釈することができます。
そのため水瓶座は、慣れ親しんだ『物質』や『器』から脱しようとする意識が芽生えているのです。
それは物事を最初から始めるのではなく、また『やり直す』というわけでもなく、あくまで意識を『新世界』に飛ばすような段階。
数秘11は、『自意識と他者の意識の出会い』や、『物質世界の意識と、目に見えない世界の意識の合わせ鏡』を表しています。
意識が対象にフォーカスを当てることで、その対象に力を宿す、という『観測者』としての力の働きがあるということです。
これまでの星座の物語では、物質以外の『気配』や『働き』というものが徐々に強まって来ていましたが、当の星座はその正体が漠然としていて分からなかったはず。
ですが物質世界が完成されたことで、意識を高次に向けることができるようになり、水瓶座はその正体から「自由」や「解放」を見出すのです。
数秘11は、自身が生かされていることに気づくだけでなく、自身の能力や存在を活かすことで、その大いなる働きに恩返しすることを教えてくれます。
ですから水瓶座は、まだ見ぬ自身の成長・進化に対する確信を強めつつ、その確信を他者にも広めようとするのです。
こういった抽象的な概念や思想、啓蒙は、『分かる人には分かる』部類のことで、残念ながらすぐには浸透しません。
だからこそ水瓶座は革新的・革命的な天王星の加護を受け、自身と世界の「改変」を行おうとするのです。
水瓶座とタロットカード
水瓶座に対応するタロットカードは、「星:The Star 」です。
星のカードは、『希望』や『可能性』、『扉が開く』といった事態が好転することを象徴しています。
このカードには、裸の女性が2つの水瓶を持って、大地と海に水を流している様子と、空には大きな星が描かれ、肯定的な解釈をされることがほとんどです。
水とは大地を育み、生命に生きるエネルギーを与えるだけでなく、循環の流れそのものを表す資源であり、要素。
水瓶からは無限に水が溢れて来るようで、際限なく宇宙・自然の恵みは分配されます。
水瓶座とは、必ず希望があり、突破口を突き進むことを信じる星座です。
それはこれまでの物語を慈しむだけでなく、より世界と一体になろうとする根源的な欲求により生まれる意識。
先ほど『観測者』のお話をしましたが、私たちが知らなくても、存在し、働き続けている存在が至るところにあります。
ですが私たちがこの事実を知り、意識に取り入れることで、その存在の働きを自身に引き込むことができるのです。
世界にはまだまだ未知の生命体が沢山いるでしょうし、私たちが宇宙について解明していることは数%にしか過ぎません。
私たちがこの世のすべてを解明することはできないかもしれませんし、その必要は無いのかもしれませんね。
ですが私たちが好奇心だけでなく、生存欲求や個人的な欲求を捨て去ってしまったとしたら、もはや私たちがこの地で生かされている意味は無くなってしまいます。
水瓶座は、どのような存在にもそれぞれの役割があり、それぞれが全体を成り立たせていることを知っていますし、そのことをもっと具体的に知ろうとする星座。
その飽くなき姿勢は、自身の生命とこの世界の精妙な作りに対するリスペクト、という風に言えるかもしれません。
星のタロットカードは、あなたに『現状がすべてではない』とともに、『今にすべてを懸ける』ということを訴えています。
それはアクセルとブレーキを同時に踏むという、葛藤や迷いではなく、希望を見失わなければ、必ず生きている『手応え』を感じられるということです。
諦めずに進み続けることを選択すれば、怖いことや痛いことを避けられないかもしれません。
ですが『明けない夜明けは無い』のです。
全体性やホールネスを実感するということは、この肉体を持ったままでは不可能かもしれません。
意識だけで一時的に体感することはできても、その体験を物質世界に反映することは残念ながらできないでしょう。
『個の体験』は共有し、共感を得たり、導きになる場合もあるかもしれません。
ですが物質世界のルールを壊すことは、宇宙の原理から反しますし、この世とあの世が分かれている意味が無くなってしまいます。
だからこそ水瓶座はこの世をしっかりと生きながら、本来の自由を獲得し、目に見えない世界からの恩恵を引き受け、最善の世界を目指します。
星のカードは、単に楽観性を与えるのではなく、希望を失わずに、革命を起こし続ける意志を持つ大切さを教えてくれるのです。
世界を自由にするために、まず意識を自由にしよう!
今回の講座は、水瓶座の全貌について深く解説させていただきました。
水瓶座は『革命的』な役割を任された星座ですから、これまでの講座以上に解説を深くする必要がありました。
それは占星術のシステムや星座の流れだけでなく、私たちの現実にも関わって来るからです。
『風の時代』というワードが何年も、何十年も前から取り沙汰されて来ました。
ですが実際に『風を感じる』ためには、現実的に大きな変化を体験する必要があります。
どんなに予備知識があっても、概念的な学びをしていたとしても、実際に変化の波に飲まれることでしか、時代の切り替わりを味わうことはできません。
そういう意味で言えば、水瓶座はそういった変化を予測し、またその変化が現実になるために動く星座と言えます。
私たちが生きる、今の物質世界は既に完成されていますが、完成には終わりがありません。
私たちが利便性に疑問を感じ、不要なものや邪魔になるものに気づき、不自由さを感じていることも、完成の綻びと言えるでしょう。
一時的に秩序が保たれても、休む間もなく変化はやって来ます。
水瓶座は技術革新やインターネット、ITといったことにも関連があり、天王星はそういった新しい物事で私たちの意識進化を促すのです。
占星術は決して『未来予知』を約束するものではありません。
私たちが個々に持っている、『素質』や『役割』といったことのヒントを見つけるための1つの方法です。
また水瓶座は『概念に囚われない』ということを強調する星座ですから、あなたが占星術に慣れ親しんでも、「星に支配されない」ということも忘れてはいけません。
そして私たちは、運命や宿命といった枠も超えていける存在です。
それは魂が望んでいるプランの最終目標であり、私たちが自分自身を最大限に信頼することで成就するでしょう。
そのためには、私たちは自分自身と世界をより深く知る必要があります。
次の星座・魚座では、水瓶座の革新を経て、どのような世界を体験するのか、とても楽しみになりますね!
それでは、次の魚座の講座でお会いしましょう。
今回も最後まで読んでいただき、ありがとうございました!
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