初心者が最初に巡り会いたい『深楽しい』西洋占星術講座に」ようこそ!
復習になりますが、ホロスコープは、「特定の瞬間の宇宙の時空間」を切り取り、平面に描写したものです。
これを「魂のブループリント(青写真)」と読んだり、宇宙からのメッセージと受け取ることができます。
ホロスコープを読み解く上で重要となるものは、これまで解説してきました、惑星 / 小惑星・星座とハウスです。
前回の講座では、ハウスシステムを解説させていただきました。
今回の講座は、「第1ハウス(室)」です。
天体・感受点と星座は、精神的な面が強いため、想像力や直感力を働かせることにより、納得感や実感が沸いてくるでしょう。
それに対してハウスは、物質的・現実的な側面が強調されるため、過去からの実際的な経験や環境が大きな判断材料になります。
感受点(点星点)で、アセンダント(ASC/AC)について既に解説させていただきましたね。
占星術では、影響力の強弱の差はあれど、ホロスコープに表されている天体・感受点と星座、ハウスは、あなたの人生という物語を構成する要素です。
第1ハウス(室)はアセンダント(ASC/AC)と同じく、「始まり」や「起点」となるハウス。
ホロスコープは、「360度の可能性」を表し、360通りの可能性は「度数」に表されます。
この可能性にさえ、二元性が働き、精神性(星座)と物質性(ハウス)に分けられ、それら2つの可能性の空間を、天体が動き、現実と内面に変化をもたらす、と考えられるでしょう。
これまでの講座で、何度も「始まり」や「起点」、または「意志」や「動機」の重要性をお伝えしてきました。
今回の「第1ハウス(室)」の講座で、あなたはホロスコープから、あなたの人生と精神性がどのように始まり、育っていくのか、という視野を獲得することができるでしょう。
ハウスは12の空間がありますので、順次1つひとつのハウスの特徴と重要性をお伝えさせていただきたいと思います。
それでは、今回も最後までお付き合いくださいね!
始まりという結果
「始まり」や「起点」は、決して単発的に・偶発的に生まれたものではありません。
「始まりを起こそうとする働き」があって初めて、現象が生まれます。
また物質世界のあらゆる現象は、ある意味、「結果」です。
始まりでさえ、始まりを生むための始まりと過程(プロセス)、そして結果の一連の流れの元に生まれた産物なのですから。
ホロスコープを見ていただくと分かるように、第1ハウス(室)と第12ハウス(室)は地続きになっています。
ホロスコープを平面的な尺度で見ると、人生や世界、現実はループしているようにしか見えませんね。
ですがこの世に、あなたと全く同じホロスコープが無いように、つまりあなたと同一人物が存在しないように、宇宙の創造活動という大きな流れは、ループはしません。
本質は言葉で言い表すことはできないのですが、生命の連鎖の流れを喩えるなら、「進む」という言葉になるでしょうか。
これまでの講座で、「あなたが自分自身を認めること」の重要視をお伝えしてきました。
その理由の中で、最も大切なことは「宇宙の意志を知ること」です。
私たちが人生で、物質的な豊かさと喪失を味わいながら、現実に精神性を見出す数々の経験が、宇宙の意志を知ることに繋がっています。
「この瞬間を味わうために生きてきた」という納得感や達成感、満足感。
「これまでの生き方を180度変えることができた」という自己変容の体験。
「幸せや豊かさは常に足元(身近)にあった」という精神的な成長と気づき。
私たちはいつでも、「今、この瞬間」にある豊かさと貧しさに気づき、希望を持つことも、絶望や虚しさに打ちひしがれることができます。
重要なことは、どのような可能性や感情が「一時的」であるということに気づき、留まる選択ではなく、新たに創造していく姿勢です。
この講座でお伝えしている「肯定する力」とは、どのような現実が起こり、どのような思考と感情が生まれようとも、ジャッジせずに、受け入れる力といえます。
あなたがある時、ご自分が置かれた状況や環境、立場や役割の中に、断片的に宇宙の意志を感じる時があるかもしれません。
それも1つの始まりですし、それまでの経験と過程(プロセス)という結果があったからこそ、新しい結果から、新しい始まりが生まれます。
第1ハウス(室)は、「純粋な始まり」であるとともに、「終わりから始まった結果」という「精神の連続性」が宿っているスペースです。
あなたは何か力を与えられ、何に向かってご自分を育てているのか。
是非ホロスコープを読み解きながら、第1ハウス(室)から多くの「可能性」を見出してくださいね!
第1ハウス(室)とは
第1ハウス(室)の定義は、「生命が宿り、育っていく部屋」です。
この占星術講座では、「太陽の輝きを生み出すこと」が「自分自身を認めること」を重要視し、その始まりとして、第1ハウス(室)がスタート地点としています。
第1ハウス(室)はいわば、精神世界の扉が開き、魂が肉体を得て、物質世界での「時限的な物語」の始まりを知らせる部屋。
この時限的な物語は、12ハウス全体で成り立ちますから、第1ハウス(室)は大変重要です。
第1ハウス(室)は、「時間の経過」という意味での始まりを表すとともに、「主体性の表れ方」を示し、私たちの行動は、常に第1ハウス(室)を起点とすると考えられます。
これは第1ハウス(室)が、アセンダント(ASC/AC)から始まることからも明らかです。
私たちが自分自身を知ろうとする際には、第1ハウス(室)を精査することが最優先といえるでしょう。
第1ハウス(室)のポイント
以下に、第1ハウス(室)のポイントをまとめました。
- 第1ハウス(室)は、アセンダント(ASC/AC)をハウスカスプとする
- 第1ハウス(室)は、12ハウスの物質的な流れの始まりである
- 第1ハウス(室)は、精神世界から降った始まりの環境を表す
- 第1ハウス(室)は、アンギュラーハウス(アングル)である
- 第1ハウス(室)の星座は、最も自然な在り方や言動のパターンとなって表れる
- 第1ハウス(室)の星座の支配星は、チャートルーラー(統治星)であり、ホロスコープ全体、また人生における大きな力の源泉となる
- 第1ハウス(室)は、「自我」という主体性を意識させるハウスである
第1ハウス(室)が象徴するもの
第1ハウス(室)が象徴するものを、以下にまとめました。
- 持って生まれたもの
- 生まれた時の純粋さ
- セルフイメージ
- 行動様式・表現様式
- 第一印象
- 身体的特徴・肉体的特徴
- 身体、健康
- 生命力
- 肉体的な強さ、心の強さ
- 第一歩
- 最初の行動
- 事の始め方
- 自分1人でできること、やろうとすること
- 雰囲気
- 癖
- 体質
- 自我の始まり
- 自分を知ろうとする意識
- 他者・世界に自分を見せようとする意識
- 無意識からの脱却
- 創造性の始まり
- 呼吸の始まり
- 原点・原初
- あるがままの姿
- 制限・制約を意識しない在り方
- 他者への配慮が無い状態
- 本来的に備わっている能力・才能
- 自分を自分たらしめようとする意識
第1ハウス(室)が象徴するもので共通するものは、「自分という存在に一切の影響が無い」ということです。
第1ハウス(室)は牡羊座と同様に、「自分自身」にしか関心が無いような印象を与えますが、それ以上に、「自分が自分でありたい」という願望が繁栄されているからでしょう。
第1ハウス(室)は、目標や束縛的な環境などを一切省き、「私はどんな人?」という疑問に応えてくれる部屋です。
第1ハウス(室)を読み解く要素
第1ハウス(室)を読み解く際に重要な項目を、以下にまとめました。
- 第1ハウス(室) / アセンダント(ASC/AC)の星座
- 第1ハウス(室) / アセンダント(ASC/AC)の星座の支配星(統治星・チャートルーラー)
*第1ハウス(室)のカスプ・アセンダント(ASC/AC)の星座の支配星のみ、チャートルーラーという重要な役割を持ちます。 - 第1ハウス(室) / アセンダント(ASC/AC)の(星座の)度数
- 第1ハウス(室) / アセンダント(ASC/AC)の(星座の)サビアンシンボル
- 第1ハウス(室)に入る天体・感受点
- 第1ハウス(室)に入る天体・感受点とその他の天体・感受点のアスペクト
- 第1ハウス(室)のカスプ / アセンダント(ASC/AC)に5度以内にある天体(上昇星)
*チャートルーラーと同様、第1ハウス(室)のカスプ / アセンダント(ASC/AC)から5度以内に位置する10天体を、上昇星と呼びます。
アセンダント(ASC/AC)については、以下の別のページで詳しく解説していますので、参考にしてください!
https://lani.co.jp/horoscope-68035
ハウスに支配星は存在しない
太陽系10天体は、それぞれ支配する星座がありますが、ハウスに対してはどうか?という疑問はありませんか?
結論から言いますと、天体はハウスを支配しません。
その理由は、星座が精神性(在り方)を、ハウスが物質性(生き方)を役割として与えられていて、天体は精神性を表す星座にのみ、直接的な支配を及ぼすからです。
後の講座で、「品格(ディグニティ)」について解説しますが、天体と星座の関係性と、天体とハウスの関係性はイコールにはなりません。
一般的な間違いとして、太陽系10天体は、それぞれ居心地の良いハウスがあり、それが天体がハウスに対する支配、と解釈されることが要因といわれています。
「誤訳」と「解釈の間違い」が相まって、占星術の本質が歪むということもあり得るでしょう。
ですがこの西洋占星術講座は、伝統(古典)占星術にこだわり、現代占星術を否定する、というスタンスではなく、占星術の正当な流れだけをお伝えしていきます。
天体が強い影響力を持つことは確かですが、天体はハウスを支配しない、ということだけをお伝えさせていただきますね。
ただ天体と星座の支配関係は揺るぎませんので、今後のリーディングのためにも、以下の関係性は徐々に覚えていってください。
【ハウスとナチュラルサイン】
- 第1ハウス(室)のナチュラルサイン = 牡羊座:支配星 = 火星
- 第2ハウス(室)のナチュラルサイン = 牡牛座:支配星 = 金星
- 第3ハウス(室)のナチュラルサイン = 双子座:支配星 = 水星
- 第4ハウス(室)のナチュラルサイン = 蟹 座:支配星 = 月
- 第5ハウス(室)のナチュラルサイン = 獅子座:支配星 = 太陽
- 第6ハウス(室)のナチュラルサイン = 乙女座:支配星 = 水星
- 第7ハウス(室)のナチュラルサイン = 天秤座:支配星 = 金星
- 第8ハウス(室)のナチュラルサイン = 蠍 座:支配星 = 冥王星
- 第9ハウス(室)のナチュラルサイン = 射手座:支配星 = 木星
- 第10ハウス(室)のナチュラルサイン = 山羊座:支配星 = 土星
- 第11ハウス(室)のナチュラルサイン = 水瓶座:支配星 = 天王星
- 第12ハウス(室)のナチュラルサイン = 魚 座:支配星 = 海王星
この世に生まれるということ
第1ハウス(室)は、ホロスコープの中で、物質的な豊かさや自己の成長の起点です。
チャートルーラーはすべての人のホロスコープにもありますが、上昇星に関してはその限りではありません。
第1ハウス(室)は、すべてのハウスと星座の関係性を定義し、その後の人生の生き方や、自己表現、自己実現など、あらゆる主体的な言動に関係する重要なハウスです。
先ほど第1ハウス(室)の象徴をまとめた項目の中で、「呼吸の始まり」を挙げました。
胎児が母胎から出た瞬間、母親から物理的に離れ、独自に呼吸を始めます。
真偽は確かではありませんが、乳児の呼吸は、「息を吐く行為から始まる」そうです。
今でこそ私たちは、呼吸を無意識にしていますし、空気や大気は、当たり前に享受される恩恵なのかもしれません。
乳児は母胎で行っていた呼吸が突然無くなり、母親と同化していた状態から切り離されることで、この世に生まれます。
「バーストラウマ(Birth Trauma)」という心理学用語があるのですが、出産・誕生時の環境は、無意識的・潜在意識的な恐怖や不安に結びつくそうです。
私たちの一生は、思い通りにならないことだらけであるように、私たちの誕生の環境や状況さえも、不可逆的な力が働き、成立しているのかもしれません。
第1ハウス(室)を単体で見ると、このような心に巣食う恐怖心や不安の根源を読み解くことはできませんが、「生命の誕生」には背景がある、ということが分かります。
だからこそ、ホロスコープ全体を見て、自分自身の存在を要素を集め、納得感や気づきによって、自己理解と自己受容に繋がっていくのですね。
この世に生まれるということは、「物質世界で起こる、あらゆる可能性を体験する」ということです。
喜びも恐怖も、怒りも安らぎも、穏やかさも寂しさも、すべてが尊い経験。
あなたという存在の誕生は、世界にとってもあなた自身にとっても、ショッキングでありながら、可能性に満ちた1つの物語の始まりです。
第1ハウス(室)から多くの可能性が引き出され、自己理解と自己肯定を進めていってくださいね!
成長しないこと
月の講座では、月の世界が、「与えられることを望む心」や「受容性の世界」、「成長・変化・発展を望まない世界」と表現しました。
実は第1ハウス(室)に入る天体は、「成長しない原初的な星」と判断されることがあります。
12ハウスは、星座と同様に優劣はありません。
ですが前半の6つのハウスと、後半のハウスでは、現実的な言動や態度と、精神の成熟さの差が表れます。
12星座では、牡羊座は野性的で、自己中心的、また自分を知ろうとあらゆることに挑戦する、純真無垢さを表現する星座です。
第1ハウス(室)もまた、「純粋さ」や「ありのままの在り方」という起点を象徴するため、第1ハウス(室)に入る天体は、そういった意識を強める作用があるのかもしれませんね。
あらゆることに共通しますが、何事も損得勘定や極論で判断すべきではありません。
「自分のことは自分が1番分かっている」という事実と、「自分のことは自分が1番分からない」という事実は矛盾せず、むしろ表裏一体です。
第1ハウス(室)は、自己認識を進める段階であるとともに、自己表現を貫く意志の象徴でもあります。
第1ハウス(室)に入る天体が持つ影響力は、それ単体で見ると、「あなたがあなたらしくあるための働き」と捉えると健全ではないでしょうか?。
第1ハウス(室)のテーマ
第1ハウス(室)とアセンダント(ASC/AC)の関係性は、既に耳にタコができるくらいご理解いただけているかと思います。
そこで以下に、アセンダント(ASC/AC)から託された、第1ハウス(室)のテーマうち、特に強調され、自覚されるべき要素を以下にまとめました。
- 自我意識
- 健康
- 労働
- 希望を見出す視点
- 他者に求められて応えられる能力
第1ハウス(室)は「生命力」を意味するとともに、それ以降のハウスで発揮していくことになる潜在的な能力や、資本としての身体性、労働力の使い方、を見ることができます。
俗に言う「健康運」は、第1ハウス(室)とアセンダント(ASC/AC)がベースになる、ということです。
第1ハウス(室)は、主体性に関連するすべての事柄のベースになりますので、「自分とは?」という疑問に対して、具体的な答えを見つけられるでしょう。
第1ハウス(室)と第7ハウス(室)が示すもの
ハウスシステムの講座で、ポラリティについて解説しました。
ハウスシステムにおけるポラリティとは、「それぞれ対向のハウスが共通のテーマを持つ」ということです。
第1ハウス(室)は第7ハウス(室)とともに、「意識」や「立場」、「言動のパターン」をテーマに掲げています。
第1ハウス(室)は「自分自身」に意識を向け、主体性をどのように発揮していくか、自分自身の立場や環境、判断を基に決定するパターンを教えてくれるでしょう。
第1ハウス(室)と第7ハウス(室)は、「主体」と「客体」、つまり、「自分の目線」と「他者の目線」を意味しています。
第1ハウス(室)~第6ハウス(室)までは、自分自身の判断を軸にしますが、第7ハウス(室)以降は他者との関係性や、社会での在り方が問われるため、2つのハウスは対称的です。
何事も足元を固めることが起点となりますから、第1ハウス(室)に見出される事柄は、あなた自身にとっても、あなたと関わる人にとっても重要になります。
第1ハウス(室)に天体が無い場合は?
第1ハウス(室)に主要10天体が無い場合は、第1ハウス(室)のハウスカスプの星座と、その星座の支配星を探し、その影響力を見てみましょう。
第1ハウス(室)は他のハウスとは違い、アセンダント(ASC/AC)がハウスカスプですので、チャートルーラーが必ず存在します。
以下に、第1ハウス(室)の状況を見るためのポイントをまとめました。
- 第1ハウス(室)・アセンダント(ASC/AC)の星座
- チャートルーラーの天体
- チャートルーラーの天体が入っているサインとハウス
- チャートルーラーの天体とその他の天体・感受点のアスペクト
- 第1ハウス(室)・アセンダント(ASC/AC)の度数とサビアンシンボル
「間接的な影響力」を探ることで、天体が入っていないハウスが持つ、テーマ性や影響力を見出すことができます。
天体は星座を支配し、ハウスにはナチュラルサインがありますので、これら3つは必ずどこかに関連性を見出すことができるはずです。
まずはホロスコープが示す「流れの始まり」として、第1ハウス(室)を読み解いていきましょう。
「天体が無い」ということは、「強調されない」という意味とともに、「間接的な影響を知ることが促されている」ということです。
ホロスコープリーディングをする上で、こういった点と点を繋げることが重要になっていくでしょう。
ホロスコープという円環内では、「バケツリレーが行われている」という表現がされます。
12ハウスの講座の後に、更に詳しいホロスコープリーディングの内容をお伝えする予定ですので、楽しみにしていてくださいね!
【星座別】第1ハウス(室)の特徴
12ハウスはアセンダント(ASC/AC)を起点に、「物質的な流れ」を起こしながら、星座という「精神的な流れ」を背景にしています。
ハウスシステムの講座で、ハウスカスプの重要性をお伝えしましたね。
第1ハウス(室)は必ずアセンダント(ASC/AC)になりますので、第1ハウス(室)に対応する星座は、必ずハウスカスプの星座です。
第1ハウス(室)と第12ハウス(室)は隣り合わせですが、これら2つのハウスにまたがる星座は別に考えてください。
ハウスの流れは、必ず第1ハウス(室)から始まります。
ややこしい点としては、実際の日の出が東の地平線(アセンダント(ASC/AC)の位置)から昇り、ディセンダント(DSC/DC)へと降っていくことです。
ハウスの流れと逆であるため、最初は混乱するかもしれません。
ハウスの流れと自然現象である太陽の上昇・下降は別に考えてくださいね。
第1ハウス(室) × 牡羊座
第1ハウス(室)にとって、牡羊座はナチュラルサイン。
第1ハウス(室)と牡羊座の組み合わせから分かることは、以下の通りです。
- アセンダント(ASC/AC)が牡羊座
- チャートルーラーが火星
- ナチュラルサインである牡羊座が第1ハウス(室)に重なることで、主体性が強調され、自分自身を肯定するために次々に行動を起こす
- 第1ハウス(室)のハウスカスプ第2ハウス(室)牡羊座が広域星座で、次の第2ハウス(室)にまたがっている場合、牡羊座の象意が強調される
牡羊座は星座の始まりの星座であり、「自我意識の目覚め」を表す星座です。
また牡羊座は、第1段階目の火星座であり、男性星座、活動宮の星座。
第1ハウス(室)に牡羊座が重なることで、「主体性の発揮」や「自己表現」に強い関心が向かうことになります。
第1ハウス(室)が牡羊座、また火星がチャートルーラーであることで、自分から変化を起こし、他者や世界からのフィードバックによって、成長と喜びを実感するでしょう。
以下が、第1ハウス(室)が牡羊座の場合のキーワードです。
- 主体性
- エネジェニック(エネルギッシュ)
- 有言実行
- (狭い範囲・規模における)リーダーシップ
- 挑戦
- 勝負・競争
- 闘争心
- 我慢知らず
- 出たとこ勝負
- 正々堂々
- 自分自身と他者に素直
- ストレート
- トレーニング
- 頭部:アイディア・情熱・希望を世に出す
- 悪意のない・純粋さによる言動
第1ハウス(室) × 牡牛座
第1ハウス(室)と牡牛座の組み合わせから分かることは、以下の通りです。
- アセンダント(ASC/AC)が牡牛座
- チャートルーラーが金星
金星は喜びを象徴する天体であるため、自分自身を満たす経験が原動力になる
- 第1ハウス(室)のハウスカスプである牡牛座が広域星座で、次の第2ハウス(室)にまたがっている場合、牡牛座の象意が強調される
牡牛座の2番目の星座であり、「所有」と「執着」を知る星座です。
また牡牛座は、第1段階目の土星座であり、女性星座、不動(固着)宮の星座。
第1ハウス(室)に牡牛座が重なることで、「受容性」や「吸収」、「安定」を重要視されます。
第1ハウス(室)が牡牛座、また金星がチャートルーラーであることで、自分のテリトリーや行動範囲内で、物質的な豊かさと繁栄を楽しみ、他者に分け与えることが喜びです。
以下が、第1ハウス(室)が牡牛座の場合のキーワードです。
- 実体験
- 体感
- 感性
- 自分自身が納得・満足すること
- 物質欲・所有欲
- 自分を満たすことから始まる
- 慎重
- マイペース
- 自分で動き、自分で納得する
- 安定・維持
- 恐怖や不安を排除する
- 身体が資本
- 口:五感で味わい、価値を知ること
- 自分を満たすことが学びであり、他者への貢献
第1ハウス(室) × 双子座
第1ハウス(室)と双子座の組み合わせから分かることは、以下の通りです。
- アセンダント(ASC/AC)が双子座
- チャートルーラーが水星
- 水星は言葉を操る天体であるため、対話やコミュニケーションによって自己表現をし、自分自身を活かすことが喜びとなる
- 第1ハウス(室)のハウスカスプである双子座が広域星座で、次の第2ハウス(室)にまたがっている場合、双子座の象意が強調される
双子座の3番目の星座であり、「言葉」と「対話」を楽しむ星座です。
また双子座は、第1段階目の風星座であり、男性星座、柔軟宮の星座。
第1ハウス(室)に双子座が重なることで、「フィードバック」や「変化」、「反芻(はんすう)」を重要視されます。
第1ハウス(室)が双子座、また水星がチャートルーラーであることで、自分の判断・行動によって身の回りに変化を起こし、結果を受け取ることが喜びです。
以下が、第1ハウス(室)が双子座の場合のキーワードです。
- 言葉
- 知恵に至るための知識
- コミュニケーション
- 運動
- 移動
- 素早さ
- 活動的
- 言葉にして伝えることが重要
- 大げささ
- 移り気
- 発信力
- スピード感
- 機知
- 情報通
- 繋がりを作る喜び
- 首・耳・喉:判断力・思考力・表現力で望みを叶える
- 望みを持つことは、行動を起こすこと
第1ハウス(室) × 蟹座
第1ハウス(室)と蟹座の組み合わせから分かることは、以下の通りです。
- アセンダント(ASC/AC)が蟹座
- チャートルーラーが月
そのため「日常的な精神状態」と「意識的・主体的な行動」が学びとなる - 水のエレメント(要素)によって、人生が大きく飛躍する
- 第1ハウス(室)のハウスカスプである蟹座が広域星座で、次の第2ハウス(室)にまたがっている場合、蟹座の象意が強調される
蟹座は4番目の星座であり、「感情の重要性」と「他者の心」を知る星座です。
また蟹座は、第1段階目の水星座であり、女性星座、活動宮の星座。
第1ハウス(室)に蟹座が重なることで、意識は内向的でありながら、積極的な心の交流に積極的になります。
第1ハウス(室)が蟹座、また月がチャートルーラーであることで、心を満たす時間を十分に持ち、自己信頼が他者との繋がりを叶えるでしょう。
以下が、第1ハウス(室)が蟹座の場合のキーワードです。
- 感情
- 心
- 甲羅
- 守ること・育てること・見届けること
- 気遣い
- 絆
- 繋がり
- 主観的な思いやり
- 家族
- 身内
- 防衛本能
- 温かみ
- 優しさ
- 包容力
- ハート
- 感じること
- 思考を止める
- 心を開く
- 臆病
- 相手を選ぶ
- 胸:本心・本音・心を知り、繋がる
第1ハウス(室) × 獅子座
第1ハウス(室)と獅子座の組み合わせから分かることは、以下の通りです。
- アセンダント(ASC/AC)が獅子座
- チャートルーラーが太陽
「太陽の輝き」を強く意識させられるため、バイタリティと行動力に溢れ、また存在感やオーラを放ち、注目され、時間の経過とともに更なる実績と信頼を獲得する - 第1ハウス(室)のハウスカスプである獅子座が広域星座で、次の第2ハウス(室)にまたがっている場合、獅子座の象意が強調される
獅子座は5番目の星座であり、「影響力」と「自己肯定」を司る星座です。
また獅子座は、第2段階目の火星座であり、男性星座、不動(固着)宮の星座。
第1ハウス(室)に獅子座が重なることで、「自己理解」にエネルギーを注ぎ、その結果として、他者からの信頼と人生の好転が期待できます。
第1ハウス(室)が獅子座、また太陽がチャートルーラーであることで、自分自身を知り、人生を楽しむことが喜びとなり、他者への自己主張・自己表現となるでしょう。
以下が、第1ハウス(室)が獅子座の場合のキーワードです。
- 喜び・楽しみ
- 自尊心
- 自信
- 存在感
- 自己演出
- リーダー格
- 威風堂々
- 影響力
- 決定力
- 他者よりも前に出る
- 希望を掲げる
- 肯定する努力
- 前進する喜び
- 子ども心
- 意志(力)
- 目・背中:行動で意志を伝え、心に訴えかける
- 他者を楽しませるために自分を楽しむ
第1ハウス(室) × 乙女座
第1ハウス(室)と乙女座の組み合わせから分かることは、以下の通りです。
- アセンダント(ASC/AC)が乙女座
- チャートルーラーが水星
理性的な判断と精神状態が身の回りの環境に反映され、常に整った環境に身を置き、的確な判断と気遣いができるように意識する - 第1ハウス(室)のハウスカスプである乙女座が広域星座で、次の第2ハウス(室)にまたがっている場合、乙女座の象意が強調される
乙女座は6番目の星座であり、「堅実性」と「繊細さ」の星座です。
また乙女座は、第2段階目の土星座であり、女性星座、柔軟宮の星座。
第1ハウス(室)に乙女座が重なることで、「秩序」や「分析」、「身の振り方」に意識が向かいます。
第1ハウス(室)が乙女座、また水星がチャートルーラーであることで、実際的な行動によって他者を繋がり、信用と信頼のために振る舞うことが自分との約束となるでしょう。
以下が、第1ハウス(室)が乙女座の場合のキーワードです。
- 現実的
- 堅実さ
- 真面目さ
- ルーティン
- 繰り返し
- パターン
- 癖
- 感受性と身体性
- 分析
- 問題解決(能力)
- 整理整頓
- 秩序
- 導きとしての操り
- 模範
- ルールに則る
- 腹部・胃腸:腰を据える環境によって、ベストなパフォーマンスを得る
- 力づくや口先ではなく、成果と姿勢によって実力と信頼を築く
第1ハウス(室) × 天秤座
第1ハウス(室)と天秤座の組み合わせから分かることは、以下の通りです。
- アセンダント(ASC/AC)が天秤座
- チャートルーラーが金星
黄金比的な美意識(価値観)を磨き、他者と対等に付き合う中で、多くの発見と気づきを得て、向上心を高め、他者に対する理解を深めようとする - 第1ハウス(室)のハウスカスプである天秤座が広域星座で、次の第2ハウス(室)にまたがっている場合、天秤座の象意が強調される
天秤座の7番目の星座であり、「客観性」と「バランス」を体験する星座です。
また天秤座は、第2段階目の風星座であり、男性星座、活動宮の星座。
第1ハウス(室)に天秤座が重なることで、「他者への働きかけ」や「比較対象」に意識が向かいます。
第1ハウス(室)が天秤座、また金星がチャートルーラーであることで、自分と他者との間に共通項を見出し、喜びの共有が自己信頼と自己肯定、他者貢献に直結するでしょう。
以下が、第1ハウス(室)が天秤座の場合のキーワードです。
- バランス
- 点と点を繋ぎ、線にする
- 諦めではない、理解の上での妥協
- 譲歩
- 契約
- 意思疎通
- 組み合わせ
- 掛け合わせ
- 客観性
- 自己矛盾を解く
- 評価
- 平衡
- 頑固さ
- 美的感覚
- センス
- 自分自身の価値を探す
- 腰・ウェスト:平等な立場を実現しようとする意志が、未来を創る
- 一対一の関係性によって、真心と本気が試される
第1ハウス(室) × 蠍座
第1ハウス(室)と蠍座の組み合わせから分かることは、以下の通りです。
- アセンダント(ASC/AC)が蠍座
- チャートルーラーが冥王星
裏表を持つことは、TPOを弁(わきま)えることと判断し、その場に応じた対応をしつつ、願望を叶えるために底無しの集中力と執着を発揮する - 第1ハウス(室)のハウスカスプである蠍座が広域星座で、次の第2ハウス(室)にまたがっている場合、蠍座の象意が強調される
蠍座は8番目の星座であり、「秘密」と「変容」を重要視する星座です。
また蠍座は、第2段階目の水星座であり、女性星座、不動(固着)宮の星座。
第1ハウス(室)に蠍座が重なることは、「高い精神性」と「他者との親和性」に意識が向きます。
第1ハウス(室)が蠍座、また冥王星がチャートルーラーであることで、苦労や葛藤、矛盾の忍耐と克服が強いられる一方、凄まじい満足感のために意志を貫き通すでしょう。
以下が、第1ハウス(室)が蠍座の場合のキーワードです。
- 秘密
- 隠す
- 精神的な執着
- 支配
- コントロール
- 変身
- 価値
- 濃い境界線
- 選別
- 審美眼
- 真贋(しんがん)
- 埋もれる・沈む
- 自滅・自己破壊
- 葛藤
- 他者への理解
- 理解と報酬の要求
- 生殖器:神聖なる肉体と精神は、特別さと真剣さによって幸福感を得る
- 性と生、そして神聖さのために、心を尽すことが信念
第1ハウス(室) × 射手座
第1ハウス(室)と射手座の組み合わせから分かることは、以下の通りです。
- アセンダント(ASC/AC)が射手座
- チャートルーラーが木星
肯定的な生き方と思考により、好奇心を素直に表現し、また行動の動機にすることで、様々なチャンスを掴み、他者との喜びの共有を計る - 第1ハウス(室)のハウスカスプである射手座が広域星座で、次の第2ハウス(室)にまたがっている場合、射手座の象意が強調される
射手座は9番目の星座であり、「挑戦」と「探究」の星座です。
また射手座は、第3段階目の火星座であり、男性星座、柔軟宮の星座。
第1ハウス(室)に射手座が重なることで、「肯定的な生き方」や「広い視野の獲得」を重要視されます。
第1ハウス(室)が射手座、また木星がチャートルーラーであることで、自らの行いによって、現実的な成果や成長がもたらされることを確信し、活動的な日々を送るでしょう。
以下が、第1ハウス(室)が射手座の場合のキーワードです。
- 挑戦
- 力と働き
- 知恵の追求
- 身体的な豊かさ
- 機動力
- オープンマインド
- 飽きっぽさ
- 忠誠心
- 躍動感
- 楽観性
- 真理の表現
- 遠くへ旅立つ
- 理想と夢
- スポーツ
- 飛行
- 大腿部:知恵のために頭と足を使い、人生は心次第で豊かになる
第1ハウス(室) × 山羊座
第1ハウス(室)と山羊座の組み合わせから分かることは、以下の通りです。
- アセンダント(ASC/AC)が山羊座
- チャートルーラーが土星
成果主義・現実主義であろうとする意識は、内的な豊かさや安らぎを守るため、積極的に実力をつけ、弱みを見せないように振る舞う - 第1ハウス(室)のハウスカスプである山羊座が広域星座で、次の第2ハウス(室)にまたがっている場合、山羊座の象意が強調される
山羊座の10番目の星座であり、物質性の極みを体験し、実利の循環を司る星座です。
また山羊座は第3段階目の土星座であり、女性星座、活動宮の星座。
第1ハウス(室)に山羊座が重なることは、「継承」や「維持」、「繁栄」を強く意識させ、目標を決め、着実に歩みを進める意識が強調されます。
第1ハウス(室)が山羊座、また土星がチャートルーラーであることで、自分自身に最も厳しく、他者にも相応の厳しさで接する一方、愛のムチを振るう真心の持ち主となるでしょう。
以下が、第1ハウス(室)が山羊座の場合のキーワードです。
- 成果主義
- 現実主義
- 当然の努力
- 慎重
- 厳しさ
- 自律
- 徴収
- 管理
- 監督
- 結果を望む
- 再現性
- 目算よりも計画性
- 明確性
- 段取り
- 一貫性としての頑固さ
- 骨・膝:骨組みや土台を安定させることができれば、あらゆる挑戦ができる
- 攻めが最も強い守備となり、物質的な繁栄は、日々の積み重ねによって達成する
第1ハウス(室) × 水瓶座
第1ハウス(室)と水瓶座の組み合わせから分かることは、以下の通りです。
- アセンダント(ASC/AC)が水瓶座
- チャートルーラーが天王星
常識から自分自身を解放し、同じように他者に眼差しを送り、「異常識」が常識となり、かつての常識が非常識となる時代を見据える - 第1ハウス(室)のハウスカスプである水瓶座が広域星座で、次の第2ハウス(室)にまたがっている場合、水瓶座の象意が強調される
水瓶座の11番目の星座であり、「疑い」と「理想」を活動力とする星座です。
また水瓶座は、第3段階目の風星座であり、男性星座、不動(固着)宮の星座。
第1ハウス(室)に水瓶座が重なることで、「独自性」や「独創性」を最も重要視し、不必要に意志を曲げ、他者に時間を奪われることを嫌います。
第1ハウス(室)が水瓶座、また天王星がチャートルーラーであることで、論理性を追求し、根拠の無い常識や思い込みを排除し、本音と理想を語り合う機会を求めるでしょう。
以下が、第1ハウス(室)が水瓶座の場合のキーワードです。
- 枠から外れる
- 天才性
- 独創性
- 純粋さの顕現
- 素直に行動する
- 誰にも嘘をつかない
- 解放
- 理想
- 志を表現する
- 未来
- 整合性
- 突破
- 疑念から生まれる可能性
- 新しい流れ
- 現実的な方法で精神を表現する
- 踝(くるぶし):意思決定により行動を変え、習慣によって環境を変える
- 自分自身を疑い続けた末に、自己理解と自己肯定を達成すれば怖いものは無い
第1ハウス(室) × 魚座
第1ハウス(室)と魚座の組み合わせから分かることは、以下の通りです。
- アセンダント(ASC/AC)が魚座
- チャートルーラーが海王星
あらゆる心の在り方を尊重した上で、制約・制限から解き放たれた心に意識を向け、目の前の人を受け入れる器を持とうとする - 第1ハウス(室)のハウスカスプである魚座が広域星座で、次の第2ハウス(室)にまたがっている場合、魚座の象意が強調される
魚座の12番目(最後)の星座であり、「境界線の無い世界」や「真理の世界」に最も近い星座です。
また魚座は第3段階目の水星座であり、女性星座、柔軟宮の星座。
第1ハウス(室)に魚座が重なることは、「寛容性」と「共感性」の意識が強まり、物事や他者の奥にある「存在」や「働き」へのアクセスを促します。
第1ハウス(室)が魚座、また海王星がチャートルーラーであることで、地に足をつけることに頓着せず、自身に起こる経験を受け止め続けることで成長していくでしょう。
以下が、第1ハウス(室)が魚座の場合のキーワードです。
- 深淵
- 幻想と現実の橋渡し
- 誘導
- 瞑想
- 浮遊
- 忖度の無い愛情
- 言い訳や屁理屈が太刀打ちできない安らぎ
- 無や空の前段階
- 時間を忘れる
- 直感を信じる
- 天に身も心も委ねる
- 非力であることの自覚が力になる
- 寄り添うことが安らぎと肯定になる
- 物質性の肯定と脱却
- 足先:生まれてきたことを喜べる心を祝福し、その喜びを輪にして広げる
- 弱ささえも強さであると肯定する
第1ハウスのテーマ性の強弱
第1ハウス(室)のテーマ性がどれくらい強調されているか、については、以下の要素を参考にしてください。
チャートルーラーが位置する場所というのは、ホロスコープのどの半球にあり、その天体がどのような意識を発揮するのか、ということが重要になります。
- 南半球:第7~12ハウス(室):社会的な自己実現・公の意識
- 北半球:第1~6ハウス(室):個人的な自己表現・個人(私)の意識
- 東半球:第10~3ハウス(室):自分の行動に選択権・決定権を持つ・内的な意識
- 西半球:第4~9ハウス(室):他者との繋がり・他者に評価される意識
チャートルーラーは、星座とハウスに関して、大きな影響力を持ちます。
ハウスに対しては、「人生を通して取り組む意識」を与えますし、星座に対しては、「一貫のある精神性」として表現されるでしょう。
① チャートルーラーの天体の状況
第1ハウス(室)・アセンダント(ASC/AC)の星座の支配星は、チャートルーラー(統治星)でもあります。
ホロスコープ全体に、チャートルーラーがどのテーマ(ハウス)で、どういった環境や条件(星座)で影響を与えるか、ということを意識してください。
② チャートルーラーの位置する場所
もしチャートルーラーが第1ハウス(室)に位置していれば、それだけ第1ハウス(室)のテーマが強調されるでしょう。
そうでない場合は、そのハウスのテーマ性が、その星座の特徴が強調されることになります。
③ ハウスのナチュラルサインとの関係性
ハウスにはそれぞれ12つのナチュラルサインがあります。
先ほど「バケツリレー」という表現でお伝えしたように、間接的な力の流れを見るために、ハウスとナチュラルサインを見比べてみましょう。
ハウス自体が強調されていなくても、そのハウスのナチュラルサインが位置するハウスと、その星座に位置する10天体や感受点から、影響力を見出すことができます。
【感受点別】第1ハウス(室)の影響力
ハウスに入る天体は、影響の差はありますが、確実にそのハウスのテーマを強調する存在です。
今回は10天体と3つの感受点に限定して、第1ハウス(室)との関係性を解説させていただきます。
第1ハウス(室)はアンギュラーハウス(アングル)ですから、第1ハウス(室)に位置する天体・感受点は、主体的に働き、影響力を自覚しやすいはずです。
*10天体の順序は、年齢領域の順番で解説しています。
第1ハウス(室) × 月
第1ハウス(室)の月は、「感情の表現」に意識を注ぎます。
月は元々、秘めるべき心の世界を表しますが、アセンダント(ASC/AC)という日の出と、物質性の始まりである第1ハウス(室)に位置することで、心を開けることを意識するのです。
チャートルーラーが月であることは、精神的な在り方をいかようにも変え、経験によって心の器を広げていくことになるでしょう。
「自分自身」を表すことが第1ハウス(室)の本質ですから、月の無意識の世界を表に出そうとする動きが溢れ、積極的に自己表現をすることに重きが置かれます。
月は女性性や母性の象徴です。
「生まれ持った」雰囲気や存在感に、他者を受け止めようとする姿勢は、実は自分自身の心を表現し、受け入れてもらうことを視野に入れています。
この意識自体を自覚し、他者との関わりの重要性を知ることが、第1ハウス(室)の月の学びであり、後々の大きな喜びになっていくでしょう。
というのも、大胆な表現をするとすれば、第1ハウス(室)は他者を重要視せず、自分自身を確立するための段階だからです。
第1ハウス(室)の月は、受け入れられたいという願望のために、自分自身の心の内を伝える、という行動に出ます。
この行動原理は、月がチャートルーラーであることと、第1ハウス(室)が牡羊座のナチュラルサインであるため、強調されるのです。
第1ハウス(室) × 水星
第1ハウス(室)の水星は、「言葉」を取り入れ、扱うことに意識が注がれます。
水星は、言葉によって現実を動かす働きを持ち、第1ハウス(室)に水星があるということは、自己表現を超えて、他者や世界と繋がろうと手段を取る意識が強いということです。
チャートルーラーが水星の場合、言葉が成り立たせるものに対する関心を抱き、学ぶこと、教わること、他者と繋がることに可能性を見出そうとするでしょう。
「自分自身に素直になる」ことを動機として、第1ハウス(室)の水星は、素直に好奇心を満たそうと働きます。
自分自身に素直であることは、内面的な葛藤や矛盾に苦しまない、という選択と表現することもできるでしょう。
水星は素早く運行する天体ですから、迷いや躊躇によって時間を浪費することを好みません。
「知りたい」という欲求が我慢を抑え、「学ぶ喜び」を次々に獲得させ、博識さや人脈の広さへと発展していくでしょう。
「口から先に生まれた」という言葉は、まさに第1ハウス(室)の水星のためにあるような言葉です。
「お喋り」という個性は、第1ハウス(室)の水星の才能であり、縁やチャンスを掴む源泉であり、時に「口は災いの元」にもなり得ます。
フットワークが軽い反面、落ち着きの無さもありますが、成長とともに、「自分自身にとって最も善い在り方」を学び、他者との繋がり方を学んでいくでしょう。
「相手を知ること」の重要性を知るために、第1ハウス(室)の水星はまず、「自分自身を知る」ために、言葉を駆使し、世界から多くの学びを得るのです。
第1ハウス(室) × 金星
第1ハウス(室)の金星は、「愛される自分であること」を大切にし、思いやりや気遣いによって好かれることを知っています。
これは決して計算・打算ではなく、「自分自身の在り方」が他者に影響を与え、周り回って自分自身の評価に繋がることを本能的に知っているからです。
金星は「愛」と「喜び」の星といわれるように、差別やエコヒイキとは無縁の天体。
第1ハウス(室)に金星が位置しているということは、「繋がり」を大切にするということに他なりません。
「自分自身を愛する」という学びが、自然と「他者に愛を示す」という学びと連動しているのが、第1ハウス(室)の金星の本質です。
チャートルーラーが金星の場合、揉め事を起こすなどということは考えにもせず、「喜び」をベースに動き、考え、感情の表現をします。
そのため人当たりが良く、「人を通して」運や縁を手繰り寄せるということが、第1ハウス(室)の金星の特長といえるでしょう。
ただ人目を気にし過ぎて疲れたり、優し過ぎて決断できなかったり、状況や相手の都合を優先し、自分自身に我慢を強いることが度々あります。
金星は、物質的な豊かさを享受するよう働きますので、第1ハウス(室)の金星は、経験的に実感する「愛されている感覚」が、自身の存在意義や自尊心に繋がるでしょう。
他者・世界に愛されているという実感は、自己肯定に繋がり、それゆえに、他者に思いやりを持って接することができるのです。
第1ハウス(室) × 太陽
第1ハウス(室)の太陽は、「自分の意志を育てる」という意識が強く、自分自身を信頼し、愛し、また試そうとする意識も持っています。
太陽は「尽きることの無い生命力」の象徴ですから、第1ハウス(室)の太陽は、大変強い肉体と精神を与えられているといえます。
太陽がチャートルーラーの場合、自分自身で決め、行動することが軸であり、自分軸で生き、あらゆる経験を通して人生を楽しむ意識が強いでしょう。
太陽は揺るぎない自信と安らぎを自覚し、その肯定的なエネルギーを他者に分け与えることができる天体です。
第1ハウス(室)の太陽は、自分自身と他者のために、大きな希望(意志)になろうと考え、行動し、またそのような印象を与えるでしょう。
第1ハウス(室)はアセンダント(ASC/AC)から始まり、チャートルーラーは生涯に渡って大きな影響力を持ちます。
第1ハウス(室)の太陽は、時間をかけながら、自分自身の精神性を高め、「生きている喜び」を表現しながら、自己信頼と他者信頼を両立させていくでしょう。
太陽は太陽系の中心ですが、太陽自身も公転し、常に動いています。
中心点であるからといって、決してブレないということではありません。
私たちは誰もが小宇宙ですから、他者という小宇宙と繋がりながら、お互いの太陽の輝きを見せ合い、影響を与え合っています。
第1ハウス(室)の太陽は、自分自身である喜びを自覚し、その自覚が自信となり、他者に希望を与える生き方を選択させるでしょう。
内なる太陽の輝きは、最初は全体像はありませんが、核の部分から徐々に明らかになっていきます。
第1ハウス(室)の太陽は、「自分自身を認める」ということを最も理解し、その理解を確信することで、人生という航海を大胆に、そして華やかに経験していくはずです。
第1ハウス(室) × 火星
第1ハウス(室)の火星は、「自分を試す」という意識を持ち、未知の体験に飛び込み、恐怖心の克服や競争によって成長をしたい、と望みます。
第1ハウス(室)のナチュラルサインは牡羊座で、牡羊座の支配星は火星です。
火星が直接第1ハウス(室)を支配しているわけではありませんが、チャートルーラーが火星であることで、「人生は自分の行動次第」という真理を強く意識することになるでしょう。
火星は行動力の象徴であるとともに、男性性の象徴でもあります。
第1ハウス(室)と牡羊座、火星は「主体性」の働きが強いため、「本質的な自分」になろうと、自分に挑戦を挑む、という表現が相応しいかもしれません。
第1ハウス(室)の火星は、時間をかけ、熟成させることよりも、「成果」や「フィードバック」がすぐに得たいと考えます。
それを「短気」や「堪え性が無い」という言葉で片づけるのは、大変もったいないのですが、それこそ時間をかけることで、自制心を獲得していくはずです。
第1ハウス(室)の火星は、自分の人生に責任を持っているため、正義感や独立精神が強く、実際にそのような印象を与え、頼りにされます。
火星座が持つ火とは、精神性の炎であり、意志の力です。
第1ハウス(室)の火星は、意志を表現するために、行動を起こし、現実的な変化や他者からのフィードバックを得て、意志を更に活性化させます。
物質世界で重要なことは、思考・感情・行動の3つが一致し、大小に関わらず「成功体験」を積み重ねることです。
自分の判断で現実が動き、「自分には自分を高める力がある」という実感が、飛躍的な成長に繋がります。
第1ハウス(室)の火星は、行動原理としては素直さがありますが、それ以上に内なる意志を表現したい、という強い願望が備わっているのです。
第1ハウス(室) × 木星
第1ハウス(室)の木星は、主体的に考え、動き、変化を好み、自然と自己肯定の意識に芽生え、現実を楽しもうとするでしょう。
木星は太陽系10天体の中で、最も楽観的な意識をもたらす星です。
考え無しの楽観性は、ただの能天気ですが、木星は可能性を信じ、主体的に動くことで現実を創造するように促します。
チャートルーラーが木星の場合、人生や現実を肯定的に受け止めることが学びとなるとともに、学ぶことを生き甲斐とし、人生を発展させることを望むでしょう。
第1ハウス(室)の木星は大らかで、安定した印象を与える、「人たらし」な一面を発揮します。
木星は社会天体であり、社会的な豊かさを膨らませようと働くため、自分自身の喜びの追求が自然と他者貢献へと発展するでしょう。
第1ハウス(室)の木星は、大風呂敷を広げる癖がありますが、悪気は無いため、それこそ「人たらし」の才能によって人脈に恵まれます。
第1ハウス(室)の木星は、喜びを倍加し、他者の与える立場を担うために、「喜びを受け取る体験」を与えられるのでしょう。
第1ハウス(室)の木星は、自分自身をどれだけ認めているかによって、自分自身を幸せにし、他者を受け入れる器が決まります。
第1ハウス(室)の木星にとって最も重要なことは、「不要な罪悪感を持たないこと」です。
あなたにとっての最良は、必ず誰かの希望となり、あなたの存在と様々な行動が、幸福の種となって、多くの人の希望と可能性になるのですから。
第1ハウス(室) × 土星
第1ハウス(室)の土星は、「人生の手応え」という崇高な願望を持ち、そのために「責任感」という自制と厳しさ、そして堅実さを重要視します。
土星は物質世界を成立させるための「求心力」であり、現実化と再現性の星です。
チャートルーラーが土星である場合、「成果が計画性と継続性によって成される」ということを信じているため、自分を最も信頼するために、経験を積みます。
土星ほど「積み重ねること」を大切にし、また「継続という才能」を発揮する星はありません。
第1ハウス(室)は自我意識の部屋であるからこそ、土星が位置することによって、「自分に厳しくあること」が、後の成功と達成感へと邁進(まいしん)させるでしょう。
土星は成果主義である反面、自信の無さを実力や他者からの信用で補おうとする意識を持たせます。
ですがこの後ろめたさや自尊心の欠如が、努力と継続という地道で、且つ、揺るぎようの無い安心感と秩序に導きます。
第1ハウス(室)の土星が持つ「思い込み」は、ブレイクスルーの体験によって、精神的に大きく成長させる起爆剤となり、自己実現とともに、他者貢献も成し遂げるでしょう。
土星は社会天体であるとともに、人生の充実感と幸福感をもたらす、「厳しい教師」である反面、「努力を報う」ために厳しい意識を与えます。
第1ハウス(室)の土星は、厳しさに愛を見出すために、主体的に行動し、他者に対して誠実であろうとするのです。
第1ハウス(室) × 天王星
第1ハウス(室)の天王星は、「濁りや汚れの知らない純粋さ」を個性とし、迫害や干渉を嫌い、自分が信じる道を突き進む意識を持たせます。
チャートルーラーがトランスサタニアンで、「革命」や「突破」を司る天王星である場合、「自由を侵害する思い込み(価値観)」を排除しようとさせるでしょう。
この「侵害する」という部分が大変重要で、論理性の無い、いわゆる「常識」が必要悪であるどころか、「思考停止」の元凶である、と天王星は訴えます。
第1ハウス(室)の天王星は、奇抜さや奇才さを打ち出し、人気や支持を得ようとするのではなく、「本来の在り方」を素直に表現しているだけです。
天王星は、他者の反応や評価は相対的であり、時間とともに人の心は変わることを熟知しています。
そのため第1ハウス(室)のてんのうせいは、実益や喜びをもたらさない恐れや不安には心を傾けず、自分の意志が惹かれる可能性を信じ続けます。
「革命」や「変革」は、単なる破壊や反抗のために起こされるわけではありません。
また第1ハウス(室)の天王星は、他者を害することに喜びを感じるわけでもありません。
ただ純粋に、「ありのままの個性」を追求し、また他者にも自分に素直でいることの美しさを訴え、素直に行動に移す、それだけのことです。
ですがこの「裏表の無さ」や「損得勘定の無さ」が、人にとってはインパクト(衝撃)となって映るのかもしれません。
トランスサタニアンは、暗黙の了解やルールをかわし、新しい価値観を普及することによって、歴史と人々の価値観を塗り替えるように働きます。
第1ハウス(室)の天王星は、自分の足元から改革を起こし、積極的に個性を発揮し、時間はかかっても、他者に認められなくても、意志を曲げることはないでしょう。
理想と自由の大義は、過程(プロセス)を大切にすることにあるのですから。
第1ハウス(室) × 海王星
第1ハウス(室)の海王星は、神秘的で、精神的な成熟に意識を向け、内面に持っている「美意識」を表現し、様々な印象を与えます。
トランスサタニアンで、曖昧さや心の壁を超えさせる海王星がチャートルーラーの場合、人生を俯瞰しながら、物質性の制約・制限に窮屈さを覚えながら、人生経験を積むでしょう。
第1ハウス(室)の海王星は、自分自身に起こる現実が、自分だけのものではないと直観します。
直感は一時的で、断片的な閃きであるのに対し、直観は内面に生まれ、確信めいた感覚があり、断片的な確信を集めようとさせるでしょう。
チャートルーラーが海王星の場合、夢見がち・地に足のつかない印象を与え、自覚に時間がかかりますが、その分精神的な安らぎと癒しを与えるという強みにもなり得ます。
成り得るということは、自己肯定と自己信頼の度合いにより、実感と他者の認識が変わる、ということです。
第1ハウス(室)の海王星は、いわゆる「大器晩成型」で、実体験により、物質性と精神性の境界線を受け入れることが学びになります。
その学びを十分受け入れ、自分自身の強みも弱みも再認識することで、海王星が本来持っている「心の壁を超える」という人間離れした強みが発揮されていくのです。
この世に生まれ、生きている時点で、地に足はついているわけですから、あとはどれだけ「自分の現状をその都度認めることができるか」ということが重要になります。
「生まれ持った星回り」は決して、言い訳や現実逃避の常套句(じょうとうく)ではありません。
私たちは誰もが、「星の働き」を授かり、生涯をかけてそのエネルギーの使い方を体得し、認め、そして他者・世界のために使っていくものです。
海王星は、最も手応えを得ずらいエネルギーを与える天体ですが、それ以上に、自分自身の物質性を自覚できた時、精神性の高さを発揮することができます。
第1ハウス(室)の海王星は、神秘性と精神性を現実に発揮するわけですから、その分苦労や葛藤を経験し、喜びに転換していくことが大きな学びであり、喜びになるのです。
第1ハウス(室) × 冥王星
第1ハウス(室)の冥王星は、「変容」と「再生」の力を持ち、自他ともに大きな影響力を与える可能性を秘めています。
「秘めている」ということは、いつその力が発動されるかは予測できず、また身勝手に他者を支配したり、自分自身を偽ることができない、ということです。
第1ハウス(室)の冥王星は、「根源的な力」としての生まれ変わりの体験をすることで、この世に生かされていることの安心感と素晴らしさを見出すことが学びといえます。
チャートルーラーが冥王星の場合、鋭い洞察力と強靭な忍耐力が備わり、過酷な環境や境遇を克服する力が与えられ、心の底から「自分を幸せにしたい」という願望を持つでしょう。
「自分を幸せにする覚悟」とは、自力だけでは、身勝手な思い込みでは、大いなる力からサポートを得られないことを、経験的に悟ることによって生まれます。
第1ハウス(室)の冥王星は、諦めることを知らず、常に可能性を信じ、再起を計り続け、強靭な精神力を育てていくでしょう。
こういった苦労や苦境は、冥王星の立場からすると、「登竜門」であり、「天に愛されるための献身」なのかもしれません。
第1ハウス(室)の冥王星が体験する、あらゆる生まれ変わりの体験は、自滅や刹那的な破壊衝動ではなく、「生命力を信じること」に終始しています。
私たちは誰もが小宇宙で、自分に与えられている役割は、必ず他の小宇宙と大宇宙に還元されることを忘れてはいけません。
この真理を内面で発見した時こそ、第1ハウス(室)の冥王星は、自己肯定と自己信頼、そして他者と世界に、広く深い愛情を向けることができるようになるでしょう。
第1ハウス(室) × ドラゴンヘッド
ドラゴンヘッドは、「人生が向かうべき方向性」を表します。
第1ハウス(室)のドラゴンヘッドは、自分自身を知り、愛し、表現することを人生の学びとし、その学びを数々の経験から自覚していくことでしょう。
ドラゴンとは「精神性」と「神秘性」の象徴です。
第1ハウス(室)は決して、「独り善がり」や「自己中心性」に留まることはありません。
第1ハウス(室)のドラゴンヘッドは、自分自身に向き合い、対峙し続け、「自愛」がもたらす圧倒的な安らぎを体験させるでしょう。
自分から逃げることは、宇宙に背を向けることと同じです。
第1ハウス(室)のドラゴンヘッドは、現実こそが、精神性を学び、また発揮することができる最良の場所(時間と空間)であると伝えています。
自分自身を認める(肯定する)こと、それこそが自愛を自覚し、自愛によって他者を愛することを実現させるのですから。
第1ハウス(室) × バーテックス
バーテックスは、「生まれながらに与えられた役割・義務」であり、「世界との約束」です。
第1ハウス(室)のバーテックスは、それこそ「自分を認めること」を重要視しています。
自分を認めることは、人生に用意されたあらゆる役割や義務を受け入れることです。
更に言うと、人生を肯定することは、物質世界を成り立たせている精神世界からの働きを認めるということ。
それはつまり、天(大宇宙)との約束を受け入れ、守り、自分自身を豊かさと幸せに導くことになります。
「豊かさ」や「幸せ」には、もちろん陰や負、ネガティブな側面も含みますから、時間をかけ、結果的に二元性の原理を受け入れるということです。
第1ハウス(室)のバーテックスは、「時間をかけること」や「経験から学ぶこと」がいかに重要であるかを教えます。
それは簡単に受け入れられることではないかもしれません。
なぜなら私たちにとって、自分自身が最も不可解で、それにも関わらず、絶対に離れることができないからです。
第1ハウス(室)のバーテックスは、自分自身を深く知るために、あらゆる可能性を信じ、試すように促します。
自分自身に挑むことは、次第に、「自分を愛することを学ぶ」ということになっていくはずです。
私たちは誰もが、極端な考えや感情に振り回され、フッと力が抜け、自分の可愛げのなさや愚かさとともに、か弱さや純粋さに気がつきます。
第1ハウス(室)のバーテックスは、人生が自分を知り、受け入れる器を作り、個性を磨くために、自分を疑い、試し、責める体験をさせるかもしれません。
ですが私たちがこの世に生まれ、今尚生かされている絶対的な理由は、「愛されていることを思い出すため」です。
自分を愛したいという心の叫びに耳を傾けてください。
そしてこの世界から愛されているという真理を見つけてください。
それこそが、第1ハウス(室)のバーテックスの学びであり、世界(人生)からの贈り物です。
第1ハウス(室) × パート・オブ・フォーチュン
パート・オブ・フォーチュンは、「幸運の在りか」や「運が開く可能性」です。
第1ハウス(室)のパート・オブ・フォーチュンは、自分自身を成長させ、自己表現をし、自分を認めることが、「運を運び、現実を変える鍵」であると伝えています。
自分という存在がもたらすもの。
自分という生命が生まれた理由。
私たちは誰もが神秘的な存在です。
星回りの違いはあれど、誰もが幸運の鍵が与えられています。
その鍵は、私たち自身の中にあり、自己発見と自己信頼の経験を積み、自己肯定が高まっていくと、「自分を幸せにする覚悟」が生まれるはずです。
大宇宙は、必ず私たちの覚悟に応え、行動に対する報いを与えてくれます。
自分自身を信じ始めること。
自分の中に可能性が宿っていること。
そして自分が幸せになれることを認めること。
第1ハウス(室)のパート・オブ・フォーチュンは、自愛によって人生が拓くことを暗示しています。
自分の不運や不運を払拭するためだけでなく、「他者のために自分を愛する」という気づきが、幸せの種が至る処に眠っていることを気づかせてくれるでしょう。
「他者のため」とは、自分を愛してくれる人のためであり、今の自分を生かしてくれるすべての存在のため、という意味で受け取ってください。
これは決して、自分のために他者を利用するのではなく、他者の中に自分の存在が息づき、認められていることを知る、というフィードバックを頂く、ということです。
だからこそ「肯定的に生きる」という意志が重要であり、この意志こそが、あなたを救い、豊かさと喜び、幸せに導き、「自分を愛する喜び」を噛み締められることでしょう。
【まとめ】第1ハウス(室)は人生の原点と純粋な姿を表す!
今回は第1ハウス(室)について解説させていただきました。
第1ハウス(室)は物質性の始まりですから、第1ハウス(室)を知ることは、「肉体に宿った存在」としての私を知ることができるでしょう。
よく「魂(精神)は不滅」という言葉を見聞きされますよね。
それに対して、物質が持つ寿命はそれほど長いとはいえません。
場所や国、地域によって異なりますが、人の肉体が機能として与えられている寿命は、120歳ほどといわれています。
ですが外部から取り入れる栄養や生活環境、生活習慣、思考と感情の扱い方、人間関係、自己表現や自己実現の在り様によって、寿命はいかようにも変化するでしょう。
「時間はお金でも買えない」や「原点回帰」という言葉があるように、私たちにとって大事なことは常に、「今を生きること」です。
生まれた時の環境や状況がどうであれ、私たちは誰もが、物質的な肉体を与えられ、この世に生まれる、という初めての恩恵を体験しました。
一説によると、女性の卵子と男性の精子が受精し、細胞分裂によっておおよその器が形作られた際に、魂が宿る、といわれています。
命の連鎖は複数の角度から読み取ることができますが、第1ハウス(室)はまさに、「大宇宙(天)から魂を物質世界に降ろされた起点」です。
始まりを知ることは、過程(プロセス)を信頼する材料になり、未来という今を築いていくための原点になりますので、第1ハウス(室)は大変重要なハウスといえるでしょう。
ホロスコープリーディングは、時間をかければかけるほど、多くの気づきとヒントを与えてくれますので、是非このまま講座を読み進めてくださいね!
今回も最後まで読んでいただき、ありがとうございました!
それでは、次回の「第2ハウス(室)」の講座でお会いしましょう!
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