初心者が最初に巡り会いたい『深楽しい』西洋占星術講座に」ようこそ!
復習になりますが、ホロスコープは、「特定の瞬間の宇宙の時空間」を切り取り、平面に描写したものです。
これを「魂のブループリント(青写真)」と読んだり、宇宙からのメッセージと受け取ることができます。
ホロスコープを読み解く上で重要となるものは、これまで解説してきました、惑星 / 小惑星・星座とハウスです。
今回の講座は、「第7ハウス(室)」です。
第7ハウス(室)は、「公の結びつき」や「契約」、「親密な関係性」、「結婚」、「パートナーシップ」、「契約」などを表します。
第1~6ハウス(室)までの成長段階は、ある意味、自分自身が主体になれる範囲や領域で、個性を温める段階です。
第6ハウス(室)までに得た経験は、次に、社会という大きな枠組みの中で活かすことになります。
第7ハウス(室)は、社会性の流れの始まりのハウスであるとともに、「味方」と「敵」を見分けたり、妥協や協調を学ばせるハウスです。
私たちにはそれぞれ「自分の都合」があり、その都合は生きてきた環境と他者との関わりによって生まれました。
第7ハウス(室)では、自分の都合を世に出して、これまで以上の広い範囲と多くの他者に判断・評価される、という体験をします。
第7ハウス(室)は、ディセンダント(DSC/DC)に関わるため、「自己客観」と「他者主観」が出会う場所なのです。
第7ハウス(室)を読み解くことは、「相手とともに存在する自分」を教えてくれるでしょう。
天体・感受点と星座は、精神的な面が強いため、想像力や直感力を働かせることにより、納得感や実感が沸いてくるでしょう。
それに対してハウスは、物質的・現実的な側面が強調されるため、過去からの実際的な経験や環境が大きな判断材料になります。
第7ハウス(室)は、単に「大切な人との繋がり」を表すわけではありません。
第7ハウス(室)は、対向の第1ハウス(室)・アセンダント(ASC/AC)で生まれた自我の着地点であり、第4ハウス(室)・ICの結果のハウスです。
第7ハウス(室)は、「社会的な存在としての自分の誕生」とともに、他者と社会に向き合う上で、非常に大切なハウスといえるでしょう。
私たちは他者に期待することもあれば、失望することも、裏切られることもあります。
それでも私たちは、第一に「自分のため」に社会性を身につけなければなりません。
この西洋占星術講座では、「自分を認めること」をテーマにしていますから、第7ハウス(室)が示す社会性ももちろん、自分を育てるために読み解いていただきたいと思います。
その視点があってこそ、あなたは他者や社会、現実と未来に対して肯定的な価値観(可能性)を持つことができるのですから。
ホロスコープは、「360度の可能性」を表し、360通りの可能性は「度数」に表されます。
この可能性にさえ、二元性が働き、精神性(星座)と物質性(ハウス)に分けられ、それら2つの可能性の空間を、天体が動き、現実と内面に変化をもたらす、と考えられるでしょう。
第7ハウス(室)の状況や環境は、360度という無限の可能性(形)で表されます。
あなたは 第7ハウス(室) から、どのような「他者・社会との繋がり」を見出すことができるのでしょう?
第7ハウス(室)を読み解くことで、「他者との関係性に対する価値観」や「信頼する人に求めること」、「誠実さ」を見出すことができます。
第1ハウス(室)からの成長段階の中間地点ですから、第7ハウス(室)はあなたにとって、人生の学びを深めるハウスになるはずです。
第7ハウス(室)は、ディセンダント(DSC/DC)の講座と併せて読み進めることをおススメします。
ハウスは12の空間がありますので、順次1つひとつのハウスの特徴と重要性をお伝えさせていただきたいと思います。
それでは、今回も最後までお付き合いくださいね!
単独と共同
私たちは「個性的な存在」であるとともに、「集団を構成する個人」という重複した存在です。
個人と集団は対立関係にはありません。
むしろ個人という最小単位が集まってこそ、集団が成り立ちます。
第1ハウス(室)が「単独的な歩み」を表すとすれば、第7ハウス(室)は「共同的な歩み」といえるでしょう。
私たちが他者と繋がろうとする理由は、本能的な部分はもちろんありますが、それ以上に「社会性」を発揮するためです。
社会性は、人類の歴史とともに「常識」や「固定概念」といった形で、私たちに社会貢献を要求します。
国家的な義務をはじめ、会社や家庭での義務、他者との約束など、私たちの人生はある時から、数えきれない「ルール」と沿い続けることになりました。
この強制的、且つ、発展的な成長を、第7ハウス(室)に見出すことができます。
あなたは他者に求めること、または、あなたが他者に期待することが第7ハウス(室)に表されますが、それらが実際に現実としてもたらされるかは別の話です。
第1ハウス(室)で始まったあなたの人生は、自我意識が育てることが学びではありましたが、他者とともに育てる段階ではありませんでした。
第1ハウス(室)が「まずは自分から育てる」という視点であったならば、第7ハウス(室)は「他者から学ぶこと」や「他者とともに成長する」という視点になります。
第7ハウス(室)から始まる「共同的な繋がり」は、広げるたり深めることもできますし、自ら絶つこともできるでしょう。
ただ覚えておかなければならないことは、「自分の思い通りにはならない現実」が、教訓をもたらすこともあれば、思いがけない幸運をもたらすこともある、ということです。
第7ハウス(室)は、ある意味、「自分に対する思いやり」を、他者に対して向けることを学ぶ段階ともいえます。
相手が望むことを知ろうとしたり、実際に行動に移すことで、感謝されることも、嫌悪されることもあるでしょう。
ですがどのような結果であっても、あなたの中で生まれる「他者に対する思いやり」を絶対視せず、かといって他者に対して下手に出る必要もありません。
第7ハウス(室)は「平等」や「バランス」を表しますが、誰もが同じ価値観を持つべきである、ということではないのですから。
私たちは「社会的な顔(ペルソナ)」とともに、「プライベート(素)の顔」を持っていますが、第7ハウス(室)はどちらの顔に対しても、学びを与えるハウスです。
内と外は繋がり、内で学んだことを外で活かし、外で学んだことは内に活かすことができます。
また私たちの人生は、日々という単一の日の積み重ねです。
ですから「他者・社会との出会い」によって、あなたは沢山の気づきと学びを得ますが、決して「自分らしさ」や「個性」、「純粋さ」を失う必要はありません。
それが社会性を受け入れることによる、反作用であり、私たちがより一層、自分自身を認めなければいけなくなる要因です。
なぜなら私たちは、どれほど成長し、成功しようとも、1人の人間・個人でしかないのですから。
第7ハウス(室)とは
第7ハウス(室)の定義は、「他者を受け入れる自分を育てること」です。
個人のホロスコープは、一貫して「自分から見える世界(現実)であるとともに、ハウスの流れは「自分をいかに活かすか」ということをテーマとしています。
第7ハウス(室)は、「他者を受け入れること」で、「自我」という個人的な意識が、「自己」という社会的な意識を取り込んだ「意識の移行」の象徴です。
第7ハウス(室)は「他者との繋がり・関係性」を象徴しますが、表現を変えると、「自我の喪失」でもあります。
そのため他者を受け入れ、認めるためには、「自我」というフィルターを仕舞う必要があるのです。
それを「成長痛」と捉え、他者の存在を尊重することができれば、自我は自己に押しつぶされることはないでしょう。
私たちは、自分を受け入れることを学びながら、他者を受け入れる自分を成長させる存在です。
だからこそ私たちは、自己と他者の尊重の両方を実現させようとするがために、人間関係に悩むのでしょう。
自我を否定せず、自己を成長させるということは、自己と他者のどちらをも肯定するということです。
もちろん自分自身を認めることができていれば、他者を認めようとする意識が高まります。
そこで第7ハウス(室)では、「他者との出会い」を通して、「自己主観と自己客観の葛藤」を経験することになるでしょう。
ただ第7ハウス(室)は、まだ全体性の中で、主観が強く反映される段階です。
そして主観が強く活かされる出来事や他者との関係性を通じて、私たちはより自己理解を深めていきます。
第7ハウス(室)を読み解くことは、「他者と生きること」に関して、個人的・主観的な意識が働くハウスなのです。
第7ハウス(室)のポイント
以下に、第7ハウス(室)のポイントをまとめました。
- 第7ハウス(室)は、ディセンダント(DSC/DC)をハウスカスプとする
- 第7ハウス(室)は、「一対一の関係性」に意識を与えさせるハウスである
- 第7ハウス(室)は、他者への理解と尊重を学ぶ成長段階を表す
- 第7ハウス(室)は、アンギュラーハウス(アングル)である
- 第7ハウス(室)の星座は、最も自然な在り方や言動のパターンとなって表れる
- 第7ハウス(室)の星座の支配星(カスプルーラー)は、その支配星が位置する星座とハウスと「間接的」に流れを持つ
- 第7ハウス(室)は、「自己客観」を育て、他者を受け入れることを学ぶハウスである
- 第7ハウス(室)は、第4ハウス(室)の結果を表すハウスであり、自分が育った家庭環境の再現や創造が表されるハウスである
第7ハウス(室)が象徴するもので、共通することは、「変化を受け入れること」や「許容範囲を広げること」です。
第7ハウス(室)は、「他者によって自分が成長すること」や「自分によって他者が成長する」という両面性を表します。
言い換えれば、自分の言動次第で、他者との繋がりはいかようにも変化する、ということですね。
第7ハウス(室)はディセンダント(DSC/DC)のハウスカスプの始まりです。
ということは第7ハウス(室)は、第1ハウス(室)で生まれた自我が映し出された世界と捉えることができるでしょう。
これは第1・4・7・10ハウス(室)がアンギュラーハウスで、「主体性」が各テーマによって学びが異なることを意味しています。
どのような場所・場面・環境に居ても、一切の支配を受けないもの、それが私たちの「意識」です。
ですから第7ハウス(室)は、他者が持つ意識に理解を示し、実際的な行動でその理解を表すことを学ばせるハウスである、といってもいいかもしれません。
他者といくら長い時間を供にしても、一向に相互理解が生まれない理由は、私たちがそれぞれの意識で生き、他者に対する許容が異なるからです。
ですが他者への許容は、単純に「類は友を呼ぶ」という諺のように、素晴らしい縁ばかりをもたらしてくれるわけではありません。
第7ハウス(室)と天秤座はあくまで、調和的・協調的な繋がりを築くための意識を育てさせ、「約束を守る」という前提を築くことの大切さを教えています。
約束や契約は、期日が期限があっても無くても、「守られること」を土台に関係性を保障するもの。
第7ハウス(室)では、他者との約束を守ることで得られる結果を学び、より深い関係性を築くための土俵に立つ段階といえるでしょう。
12ハウスは、① 物質的な成長の流れと、② 人生において強調される役割、そして ③ 精神的な成熟の3つの側面を持っています。
第7ハウス(室)は、第1ハウス(室)の旅の出発と同様に、「恐怖」と「期待」の相反する感情を持ち、社会に出ていく段階です。
ハウスの流れは、内と外を出たり入ったりするのと同時に、自我と自己、主体と客体の成長・発展の進化でもあります。
第7ハウス(室)は、培った能力や経験がすべてではない、という限界を悟る段階でもあり、だからこそ自分自身にはまだ伸び代がある、と気づく段階です。
それは自我意識がもたらす自由を抑え、他者と繋がることで成長する自己を受け入れることで、より多くの選択の自由が与えらえれることを意味しています。
他者を受け入れることが、自分の可能性を広げることになる。
この事実に気づき、他者の存在に感謝をすることができれば、私たちは人生において、他者といかに有効的な関係を築くことに、肯定的な意識を持つことができるでしょう。
第7ハウス(室)が象徴するもの
第7ハウス(室)が象徴するものを、以下にまとめました。
- 一対一の関係性
- 他者との繋がり
- 平和的・調和的な関係性
- 平等性
- パートナーシップ
- 約束
- 表的的な契約
- 結婚・結婚相手
- ルールに基づいた関係性
- ビジネスパートナー
- 身近な協力者
- 他者を尊重すること
- ライバル・敵
- 知人・同僚・上司
- 人間関係・対人関係
- 意識・意志の投影
- 鏡の存在としての他者(の役割)
- 他者によって育てられること
- 他者に役割を与えること
- 譲歩
- 妥協
- 協調性
- 一致させること
- 同一の意識(の共有)
- 自我と自己の葛藤・対立
- 自己と他者の尊重
第7ハウス(室)を読み解く要素
第7ハウス(室)を読み解く際に重要な項目を、以下にまとめました。
- 第7ハウス(室)の星座
- 第7ハウス(室)の星座の支配星(カスプルーラー)とその状況
- 第7ハウス(室)の(星座の)度数
- 第7ハウス(室)の(星座の)サビアンシンボル
- 第7ハウス(室)に入る天体・感受点
- 第7ハウス(室)に入る天体・感受点とその他の天体・感受点のアスペクト
- 第7ハウス(室)のナチュラルハウスである天秤座の状況
ハウスに支配星は存在しない
太陽系10天体は、それぞれ支配する星座がありますが、ハウスに対してはどうか?という疑問はありませんか?
結論から言いますと、天体はハウスを支配しません。
その理由は、星座が精神性(在り方)を、ハウスが物質性(生き方)を役割として与えられていて、天体は精神性を表す星座にのみ、直接的な支配を及ぼすからです。
後の講座で、「品格(ディグニティ)」について解説しますが、天体と星座の関係性と、天体とハウスの関係性はイコールにはなりません。
一般的な間違いとして、太陽系10天体は、それぞれ居心地の良いハウスがあり、それが天体がハウスに対する支配、と解釈されることが要因といわれています。
「誤訳」と「解釈の間違い」が相まって、占星術の本質が歪むということもあり得るでしょう。
ですがこの西洋占星術講座は、伝統(古典)占星術にこだわり、現代占星術を否定する、というスタンスではなく、占星術の正当な流れだけをお伝えしていきます。
天体が強い影響力を持つことは確かですが、天体はハウスを支配しない、ということだけをお伝えさせていただきますね。
ただ天体と星座の支配関係は揺るぎませんので、今後のリーディングのためにも、以下の関係性は徐々に覚えていってください。
【ハウスとナチュラルサイン】
- 第1ハウス(室)のナチュラルサイン = 牡羊座:支配星 = 火星
- 第2ハウス(室)のナチュラルサイン = 牡牛座:支配星 = 金星
- 第3ハウス(室)のナチュラルサイン = 双子座:支配星 = 水星
- 第4ハウス(室)のナチュラルサイン = 蟹 座:支配星 = 月
- 第5ハウス(室)のナチュラルサイン = 獅子座:支配星 = 太陽
- 第6ハウス(室)のナチュラルサイン = 乙女座:支配星 = 水星
- 第7ハウス(室)のナチュラルサイン = 天秤座:支配星 = 金星
- 第8ハウス(室)のナチュラルサイン = 蠍 座:支配星 = 冥王星
- 第9ハウス(室)のナチュラルサイン = 射手座:支配星 = 木星
- 第10ハウス(室)のナチュラルサイン = 山羊座:支配星 = 土星
- 第11ハウス(室)のナチュラルサイン = 水瓶座:支配星 = 天王星
- 第12ハウス(室)のナチュラルサイン = 魚 座:支配星 = 海王星
第7ハウス(室)とディセンダント、そして社会性
第1ハウス(室)は、生命の誕生を象徴し、違う表現をするならば、「個人という豊かさ」の誕生といえます。
では第7ハウス(室)はどうでしょうか?
他者との関わりによって、新たな自己認識が生まれるとともに、あなたの主体性に、「他者を認める」という社会性が加わることになります。
これは紛れもない成長であり、「意識の進化」といえるでしょう。
第7ハウス(室)は、ディセンダント(DSC/DC)のハウスカスプであり、第7ハウス(室)には、あなたの「他者との繋がり」に関する関心と具体的な言動の傾向が示されます。
自我意識の純粋な要求としての「他者・社会への願望」が、第7ハウス(室)に暗示される、ということです。
個人主観での願望と、全体性に還元される願望とでは、大きな開きがあります。
ですがハウスの流れが段階的であるように、私たちはまず自分の中に生まれる望みを認識することで、他者や社会に臨む、という構造は同じです。
第7ハウス(室)は、社会という広いフィールドを歩む上で、「味方」や「仲間」、「応援者」を得る段階でもあります。
なぜなら社会は、「多勢に無勢」であり、1人で成し遂げることの方が絶対的に少ないからです。
社会性を身につけることは、必ずしも大衆性や人気に迎合し、体裁や外面を良くすることではありません。
他者と関わり、新たな自分を知ることもできれば、他者によって才能や能力が引き出されることだってあります。
ですから第7ハウス(室)は、「他者を認められる器の誕生」であり、人生を深みをもたらす豊かさでもあるのです。
第1~6ハウス(室)の流れをただ繰り返すのではなく、第7ハウス(室)からは、他者との関わりの中で生まれる豊かさと困難を引き受けていきます。
他者との関わりによって、いかに人生が豊かになり、あなた自身が他者と幸せを分かち合うことで、結果的にご自身に、愛を還元することにもなるはずです。
そしてあなたの人生と日々の暮らしで生まれる自愛と他愛は、必ず社会貢献に繋がり、生命と時代を紡いでいきます。
誰もが個人であり、集団と時代を創っているという、当たり前で、重要なことを気づく時、「他者があってこその自分」を認められるでしょう。
この意識を動機として他者と関わる時、きっとあなたは他者に対して、肯定的な眼差しを向けることができるはず。
その目線を学ぶのが、第7ハウス(室)であり、ディセンダント(DSC/DC)に到達した意識の成長段階なのです。
時間を供に過ごすということ~結婚・パートナーシップについて~
すべてのハウスが「通過点」であるように、自我が望んだ他者との関わりは、第7ハウス(室)で結ばれますが、最終結果(ゴール)ではありません。
これが「結婚が人生のゴールではない」といわれる所以でしょう。
結婚という言葉を意訳してみますと、「吉が結ばれること」と「女性の氏が太陽に合わせること」が重なっています。
人類の歴史を紐解けば、女性は困難な立場を強いられながら、偉大な母親業をこなし、母性を発揮する、と偉業を達成することが定められているようです。
なぜなら女性には、妊娠・出産という大仕事を任されているからに他なりません。
女性は母性によって、家庭と家族を照らす太陽になることができますし、仕事や趣味、ライフワークを通して、太陽の獲得も可能です。
そういう意味では、女性は男性よりも、多くの光を放つ機会に恵まれているといえるでしょう。
男性はどうかといえば、「守るべき存在」に出会い、「自分の居場所」を確立する上で、配偶者やパートナーは、大変大きな動機となるでしょう。
これは男性には男性性が、女性には女性性が強く引き出されるからです。
時代の流れとともに、「人生を他者と供にすることに対する価値観」が変わろうと、男女が持つ資質は変わりません。
重要なことは、「結婚」や「パートナーシップ」という「約束」や「概念」が、私たちの生き方に大きな影響を与える、ということです。
結婚は「選択肢」を与えもしますが、「自由」が失われる、対極的な立場を象徴します。
ですが主体的な選択によって、「結果的に失われること」は、決して無駄ではありません。
第7ハウス(室)は「結婚」や「パートナーシップ」を表すハウスですが、より俯瞰的に読み解くと、「何のために大きな決断をするのか」という命題が浮き彫りになるでしょう。
他者を活かし、豊かさをもたらすために「大切な約束」をすること。
この決断は、1日や2日で生まれるはずがありません。
ですから第7ハウス(室)と天秤座は、社会性や客観性、バランスの重要性を訴えるのです。
ホロスコープに表される暗示や象徴は、「結果」ではなく、傾向や可能性の範囲ではありますが、無意識に主導権を与えてしまうと、「喪失感」が強くなります。
なぜなら第7ハウス(室)は、第4ハウス(室)の結果のハウスであり、幼い自我が望んだことがそのまま実現することになるからです。
自我は幼いからこそ、あらゆる可能性を夢見るものですが、人生は思い通りにならないからこそ、意志を発揮する必要があります。
また根本的に意志は変わらなくても、言動や習慣を変え、在り方や生き方を変えてはいけない、なんてことはありません。
ある時に見たホロスコープと、困難や決断を経た時に見るホロスコープの印象や解釈は異なるはずです。
それだけ私たちの人生は、確定していない可能性で満ち溢れている、ということかもしれません。
結婚やパートナーシップに限らず、あらゆる約束事において、「身の振り方」は、自分の人生だけでなく、他者の人生にも影響を与えるもの。
第7ハウス(室)は、人間の心の移ろいやすさや時代の変化の中で、主体的にバランスを保つ努力が大切である、と伝えています。
その最たるものが「約束」や「契約」であり、「他者との時間(人生)の共有」なのです。
第7ハウス(室)のテーマ
第7ハウス(室)のテーマは、「約束を守ること」です。
第7ハウス(室)は社会に出始めた、「2度目の人生のスタート」ともいえるハウス。
人は人生で、大きく分けて2回生まれ変わります。
それは他者と歩む時と、大勢の人と繋がって時代を供に歩む時です。
第7ハウス(室)は、1回目の生まれ変わりであり、自我意識からの卒業といえます。
自我意識は「自分の欲求に素直になること」が学びでありテーマですが、他者との関わりには、必ず「約束」が守られる必要があるのです。
第6ハウス(室)で培われた「継続性」や「要求に応えること」は、確実に第7ハウス(室)に受け継がれ、一対一の関係性や平等性の獲得に貢献します。
第7ハウス(室)が象徴する「契約」や「約束」は、第8ハウス(室)が象徴する「継承」への前段階です。
子どもが生まれるためには両親が必要であるように、私たちは約束によって、新しい価値観や可能性を創造します。
「大切な人との約束を守ること」こそ、第7ハウス(室)の大いなる経験かもしれませんね。
以下に、ディセンダント(DSC/DC)に象徴される「自己認識」と併せて、第7ハウス(室)のテーマうち、特に強調され、自覚されるべき要素を以下にまとめました。
- 他者から促される自己認識
- 他者との約束を守ること
- 他者に理解を示すこと、歩み寄ることの重要性
- 調和的な関係性を築く重要性
- 自分に他者を認める学びを与えること
- 自分が自我だけの意識ではないことの気づき
- 重要な人への関わり方
「約束を守ること」は当たり前のことですが、どういった約束が果たされるべきか、は場面や状況によって異なります。
第7ハウス(室)が示す「約束」とは、自分の身(人生)にとって重大であり、プライベートと社会生活の両面に大きな影響を与える要素です。
第7ハウス(室)・ディセンダント(DSC/DC)は、自分の人生に、それも最も身近で重要なポジションに、他者の存在を招き入れる、ということを表します。
他者に求めることが、即、自分自身に求めることになるのが、第7ハウス(室)が象徴する「約束」です。
不思議なことに、私たちが「誰かのために」と思考を働かせる時、創造性(生命力)が生まれます。
これは「他者を豊かにすること」への挑戦が、「自分のために成すこと」への期待を上回るからかもしれません。
世界や社会、現実は、こういった「純粋な他愛」という創造性によって、エネルギーや豊かさが循環しています。
第7ハウス(室)は、この豊かさと喜びの循環に自ら入るために、約束を守ることを自分に与え、他者と歩み寄ることの大切さを教えているのです。
第7ハウス(室)と第1ハウス(室)が示すもの
ハウスシステムの講座で、ポラリティについて解説しました。
ハウスシステムにおけるポラリティとは、「それぞれ対向のハウスが共通のテーマを持つ」ということです。
第7ハウス(室)と第1ハウス(室)はともに、「自己認識」と「客観性」、「創造性」と「可能性」をテーマに掲げています。
アセンダント(ASC/AC)とディセンダント(DSC/DC)が示すように、地上を結んでいますね。
これは見方を変えれば、「主体と客体の綱引き」や「意識の結びつき」といえます。
もし私たちがたった1人でこの世に生まれ落ちたとしたら、支配者として君臨することはできても、新たな命を生むことも、分かち合いを体験することもできません。
第7ハウス(室)と第1ハウス(室)は、どちらも個人が持つ意識の発展性や可能性を示しています。
第1ハウス(室)が「自分自身と関わること」をテーマに掲げているとすれば、第7ハウス(室)は「他者と関わること」がテーマといえるでしょう。
どちらも主体は自分自身ですが、第7ハウス(室)の場合は、対象が思い通りにならない他者になるだけでなく、予期・意図しない可能性と困難をもたらす要因にもなります。
第7ハウス(室)と第1ハウス(室)が持つポラリティは、自我と自己の認識とともに、受容と許容の学びともいえるでしょう。
誰もが「誰かの鏡」という役割を果たしていますから、第7ハウス(室)と第1ハウス(室)が持つ根本的なテーマは、私たちの人生と毎日に大きな影響を与えます。
第7ハウス(室)に天体が無い場合は?
第7ハウス(室)に主要10天体が無い場合は、第7ハウス(室)のハウスカスプの星座と、その星座の支配星(カスプルーラー)を探し、その影響力を見てみましょう。
以下に、第7ハウス(室)の状況を見るためのポイントをまとめました。
- 第7ハウス(室)・ディセンダント(DSC/DC)の星座
- 第7ハウス(室)のカスプルーラーの星座
- 第7ハウス(室)のカスプルーラーのハウス
- 第7ハウス(室)のカスプルーラーとその他の天体・感受点のアスペクト
- 第7ハウス(室に位置する天体・感受点
- 第7ハウス(室)・ディセンダント(DSC/DC)の度数とサビアンシンボル
「間接的な影響力」を探ることで、天体が入っていないハウスが持つ、テーマ性や影響力を見出すことができます。
天体は星座を支配し、ハウスにはナチュラルサインがありますので、これら3つは必ずどこかに関連性を見出すことができるはずです。
「天体が無い」ということは、「強調されない」という意味とともに、「間接的な影響を知ることが促されている」ということです。
ホロスコープリーディングをする上で、こういった点と点を繋げることが重要になっていくでしょう。
ホロスコープという円環内では、「バケツリレーが行われている」という表現がされます。
12ハウスの講座の後に、更に詳しいホロスコープリーディングの内容をお伝えする予定ですので、楽しみにしていてくださいね!
【星座別】第7ハウス(室)の特徴
12ハウスはアセンダント(ASC/AC)を起点に、「物質的な流れ」を起こしながら、星座という「精神的な流れ」を背景にしています。
第7ハウス(室)のテーマと学びは、「約束を守ること」ですから、「繋がりを持つことができる自分像」を知ることが重要です。
第7ハウス(室)は、約束が果たされることで「保たれる関係性」を象徴します。
第7ハウス(室)と重なる星座は、あなたの誠意の表現の仕方が表されるでしょう。
ハウスを「現場」という物質的な時間・空間とすると、星座は「素質」という精神的な要素といえるでしょう。
そこに天体が入ることで、物質性の舞台である現実で、物質・精神の両面での成長と変化が生まれます。
第7ハウス(室)に重なる星座によって表される、「誠意」や「約束の果たし方」を、それぞれの星座とハウスの組み合わせを参考にして見つけてくださいね!
第7ハウス(室) × 牡羊座
第7ハウス(室)と牡羊座の組み合わせから分かることは、以下の通りです。
- カスプルーラーは火星
- 牡羊座的な価値観と行動原理、精神性が反映され、第7ハウス(室)は「自らをさらけ出すこと」を優先させる
- 前の星座(魚座)が第7ハウス(室)のハウスカスプである場合、インターセプトの星座(狭在星座)である牡羊座の象意は軽減される
- 第7ハウス(室)のハウスカスプである牡羊座が広域星座で、次の第8ハウス(室)にまたがっている場合、牡羊座の象意が強調される
牡羊座は星座の始まりの星座であり、「自我意識の目覚め」を表す星座です。
また牡羊座は、第1段階目の火星座であり、男性星座、活動宮の星座。
第7ハウス(室)に牡羊座が重なることで、積極的に自己アピールをし、進んで手の内を占めそうとするでしょう。
なぜなら新しい自分像を得ること、自己認識を得られることは、牡羊座の第7ハウス(室)にとって喜びだからです。
第7ハウス(室)の牡羊座、また火星が「要求を提示する」ということに関して、臆することが無いでしょう。
ただ度が過ぎた積極性は、調和的な関係性を乱す要因になりますので、より客観性を身につけることが大きな学びとなるはずです。
また結婚やパートナーシップに関しては、積極的・支配的な一面を見せたり、優位に立とうとする傾向があります。
そのため相手の出方を待つことや、相手の本音を引き出し、耳を傾けることが「対等な立場に立つ」を実現させるための肝となるでしょう。
以下が、第7ハウス(室)が牡羊座の場合のキーワードです。
- 自己アピール
- 積極的に関係性を構築する
- 他者の意見や感情に踏み込む
- 手の内を見せる
- 言動の一致によって信用を得る
- 素直さによって信頼を得る
- 情熱的なアプローチ
- 電撃婚
- 短期集中型
- 成果報酬型
- 目標が明確
- 迷いを持たない
- 迷いが命取りになる
- 即決
- 決めたら動き続ける
- 変化によって安定が生まれる
- 連鎖
- 時間を無駄にしない
- 自分に必要な人を見つけることが得意
- 頭部:熱意をどれだけ伝えられるかが重要
- 自分自身を高めることが相手のためになるならば、いくらでも頑張る
第7ハウス(室) × 牡牛座
第7ハウス(室)と牡牛座の組み合わせから分かることは、以下の通りです。
- カスプルーラーは金星
- 牡牛座的な価値観と行動原理、精神性が反映され、第7ハウス(室)は「時間の共有」が重要視すべき要素となる
- 前の星座(牡羊座)が第7ハウス(室)のハウスカスプである場合、インターセプトの星座(狭在星座)である牡牛座の象意は軽減される
- 第7ハウス(室)のハウスカスプである牡牛座が広域星座で、次の第8ハウス(室)にまたがっている場合、牡牛座の象意が強調される
牡牛座の2番目の星座であり、「所有」と「執着」を知る星座です。
また牡牛座は、第1段階目の土星座であり、女性星座、不動(固着)宮の星座。
第7ハウス(室)に牡牛座が重なることで、「安定志向」を築き、地道に、ゆっくりと関係性を築く意識が高まります。
牡牛座と天秤座はともに、金星を支配星に持ち、「豊かさ」と「喜び」を得るための努力を惜しみません。
第7ハウス(室)の牡牛座、また金星が「調和的な繋がり」を重視させ、長期的な関係性を望ませます。
ただマイペースに過ぎて、相手の気持ちを知らないうちに無下にしてしまうと、関係性にヒビが入るかもしれません。
そのため積極的に他者の心を開く努力が必要です。
牡牛座にとっての第7ハウス(室)は、「発展」のために他者理解を学ばせるハウスといえるでしょう。
そのため結婚やパートナシップにおいても、納得と実感が得られ、確信が持てる時に決断に踏み切る傾向が強いといえます。
同棲を経て結婚、という形を取りやすいのが牡牛座の第7ハウス(室)で、結婚生活も穏やかさが漂い、特別な絆を味わうことに喜びを感じるでしょう。
以下が、第7ハウス(室)が牡牛座の場合のキーワードです。
- 長期的な関係性
- 慎重
- 納得
- 地道
- 積み重ね
- ゆっくり・じっくり
- 時間をかけること
- 贈り物
- 経済力
- 安定性を望む
- 物質的な豊かさが生まれる環境を望む
- 目に見える形で相手を喜ばせること
- 相手が提示する付加価値に惹かれる
- ペースを乱されることを嫌がる
- 時間の使い方が合う人を求める
- パーソナルスペースを守る
- 表裏の無さ
- 五感の相性が大切
- 口:自分と同じ喜びを喜んでもらえることが至福
- 生きることを供に喜び合える関係性が特別である
第7ハウス(室) × 双子座
第7ハウス(室)と双子座の組み合わせから分かることは、以下の通りです。
- カスプルーラーは水星
- 双子座的な価値観と行動原理、精神性が反映され、第7ハウス(室)は「言葉による確認」が重要なテーマとなる
- 前の星座(牡牛座)が第7ハウス(室)のハウスカスプである場合、インターセプトの星座(狭在星座)である双子座の象意は軽減される
- 第7ハウス(室)のハウスカスプである双子座が広域星座で、次の第8ハウス(室)にまたがっている場合、双子座の象意が強調される
双子座の3番目の星座であり、「言葉」と「対話」を楽しむ星座です。
また双子座は、第1段階目の風星座であり、男性星座、柔軟宮の星座。
第7ハウス(室)に双子座が重なることで、会話や対話、日常的なコミュニケーションが重要になるでしょう。
特に「対等な関係性」や「約束」は、言葉によって表現される必要がある、というのが双子座第7ハウス(室)の価値観です。
第7ハウス(室)の双子座、また水星が「情報を取り入れること」を重要視させるでしょう。
情報とは、小さな選択や大きな決断を左右しますので、積極的にコミュニケーションと取りに行く、という姿勢が双子座の第7ハウス(室)の態度です。
そのため「特別な他者」に対して、積極的に考えと気持ちを伝え、また相手の考えと気持ちも知りたがるでしょう。
会話の無い関係性は短命であるのが、双子座の第7ハウス(室)の特徴といえます。
日々のコミュニケーションや報連相が、「約束」を守り、また守られるための重要な鍵なのです。
以下が、第7ハウス(室)が双子座の場合のキーワードです。
- 意思表示
- 言葉で伝えること
- 理性も感情も情報である
- 約束を守りたい
- 約束を守ってもらいたい
- 素早く対処する
- 広く浅い人脈からの発展
- 知人・同僚との縁
- 意外な人との特別な関係性
- 相手に知性を求める
- 物知りな人に惹かれる
- 情報通
- 選択肢が多い環境を求める
- 束縛を嫌う
- 自由さと余裕を求める
- 首・耳・喉:言葉が肉体と精神の両方に満足を与えることを知って欲しい
- 積極的に相手を知り、どれほど大切かを伝えることにエネルギーを注ぐ
第7ハウス(室) × 蟹座
第7ハウス(室)と蟹座の組み合わせから分かることは、以下の通りです。
- カスプルーラーは月
- 蟹座的な価値観と行動原理、精神性が反映され、第7ハウス(室)は「感情の結びつき」が重大なテーマとなる
- 前の星座(双子座)が第7ハウス(室)のハウスカスプである場合、インターセプトの星座(狭在星座)である蟹座の象意は軽減される
- 第7ハウス(室)のハウスカスプである蟹座が広域星座で、次の第8ハウス(室)にまたがっている場合、蟹座の象意が強調される
蟹座は4番目の星座であり、「感情の重要性」と「他者の心」を知る星座です。
また蟹座は、第1段階目の水星座であり、女性星座、活動宮の星座。
第7ハウス(室)に蟹座が重なることで、相手に感情的な結びつきを強く求め、また求められることを望みます。
蟹座の支配星である月は、自分を不安にさせる人を嫌いますので、そういった人と出会った場合には、表面的な関係性で終わらせることも多いでしょう。
第7ハウス(室)の蟹座、また月が「共依存関係」を求める傾向があります。
これは悪い意味ではなく、「持ちつ持たれつ」という強い関係性や絆を意味し、「相手に求められる自分」になるために努力する、ということです。
それに対して相手が応えてくれるか、は別の話ですので、依存的な態度を見せたり、長期的に「おんぶにだっこ」にならないように、自制心が必要といえます。
結婚やパートナーシップにおいては、頼りがいがある人を求め、自身はサポート役に守ることで、「互いにバランスを取ること」を実現しようとするでしょう。
ただ感情的になることで、相手の機嫌を損ねたり、相手の感情に振り回されないように、自分軸を持つことが大切です。
以下が、第7ハウス(室)が蟹座の場合のキーワードです。
- 感情的な繋がり
- 温もりを求める
- 約束を破られることで傷つく
- 心の安全・安心
- 危険を排除する
- 冒険が苦手
- 内向的
- インドア
- 居心地の良さが感じられる環境
- 依存心
- 妥協と我慢
- 受容性と寛容性が愛の証
- 相手の言いなりになる危険性
- 情緒不安定
- 家庭・プライベートを省みることの大切さ
- 絆を深めること
- 嘘に敏感
- 胸:特別さと平等さによって心の平安が築かれる
- 心が通じ合うための努力は惜しまないものの、互いに慣れと怠惰は禁物
第7ハウス(室) × 獅子座
第7ハウス(室)と獅子座の組み合わせから分かることは、以下の通りです。
- カスプルーラーは太陽
- 獅子座的な価値観と行動原理、精神性が反映され、第7ハウス(室)は「喜びを広げること」を意識させ、実際的な行動で示すことを促す
- 前の星座(蟹座)が第7ハウス(室)のハウスカスプである場合、インターセプトの星座(狭在星座)である獅子座の象意は軽減される
- 第7ハウス(室)のハウスカスプである獅子座が広域星座で、次の第8ハウス(室)にまたがっている場合、獅子座の象意が強調される
獅子座は5番目の星座であり、「影響力」と「自己肯定」を司る星座です。
また獅子座は、第2段階目の火星座であり、男性星座、不動(固着)宮の星座。
第7ハウス(室)に獅子座が重なることで、「人生の喜び」を分かち合える人を求めるでしょう。
獅子座は「人生を楽しむこと」を重要視しますから、プライベートと社会性の両面で、「他者の可能性を信じられること」が重要になります。
第7ハウス(室)の獅子座、また太陽が「主体性」と「客観性」のバランスを取るために、多大なエネルギーを注ぎ、また相手にも応えてもらうことを望むでしょう。
獅子座は太陽が支配星であるため、どこにいても楽しみと可能性を見出そうとしますが、それゆえ、陰のある人に魅了を感じてしまうところがあります。
獅子座の第7ハウス(室)は、傾向として晩婚になりやすいといわれ、結婚のタイミングを自己実現の後に考えたり、結婚が自己実現の障害にならないように考えるかもしれません。
そうかと思えば、特別な他者の存在が自己実現を加速させることもあります。
獅子座の第7ハウス(室)にとって重要なことは、「時間を投じることで得られる喜び」です。
そんな相手を求めるがゆえに、自身も相手にとって、喜びを与えられる人であろうと努力するでしょう。
以下が、第7ハウス(室)が獅子座の場合のキーワードです。
- 人との関係性がもたらす喜び
- 特別な他者に対する熱意
- 存在感のある人に惹かれる
- 可能性を見出すこと
- 存在価値を示したい
- 社会生活もプライベートも両方を充実させたい
- 勢いと熱意
- 結婚を目的としない
- 意思と意志の一致
- 言動の一致と発展性
- 大きな喜びに向かって邁進する
- 影に光を当てる
- 平等は素直さと熱意によって築かれる
- 大切なものは待っているだけでは手に入らない
- 自分の新たな一面を見つけてくれる人を求める
- 成長を促してくれる人を求める
- 自分を活かせる環境を求める
- 目・背中:目を見れば本心が分かり、生き様を見れば人生が分かる
- 喜びと安らぎを両立させることが人生の挑戦
第7ハウス(室) × 乙女座
第7ハウス(室)と乙女座の組み合わせから分かることは、以下の通りです。
- カスプルーラーは水星
- 乙女座的な価値観と行動原理、精神性が反映され、第7ハウス(室)は「選択肢と堅実性を持つこと」を強く意識させる
- 前の星座(獅子座)が、第7ハウス(室)のハウスカスプである場合、インターセプトの星座(狭在星座)である乙女座の象意は軽減される
- 第7ハウス(室)のハウスカスプである乙女座が広域星座で、次の第8ハウス(室)にまたがっている場合、乙女座の象意が強調される
乙女座は6番目の星座であり、「堅実性」と「繊細さ」の星座です。
また乙女座は、第2段階目の土星座であり、女性星座、柔軟宮の星座。
第7ハウス(室)に乙女座が重なることで、「完璧主義」や「潔癖」、「神経質」といった性質が、安定的な関係性をもたらします。
なぜなら乙女座は「考えられることをやり尽くす」星座だからです。
第7ハウス(室)の乙女座、また水星が「選択肢」と「堅実性」を重視させ、対等な関係性を築くように働きかけます。
それはプライベートでも社会面でも同じで、嘘や裏切りを嫌い、最悪な状況や関係性をなるべく排除するでしょう。
そのため乙女座の第7ハウス(室)は、晩婚になりやすく、人生を供にする人に厳しい条件を持ちます。
乙女座はプライベートでも働き者ですが、それゆえに、環境や生活スタイルを乱されることを嫌い、自由奔放な人との結婚生活は望まないでしょう。
「人は簡単には変わらない」ものですが、同時に「人は堕落しやすい」のも事実であるため、特別な他者に対しては、自律と節制を求めますし、それが正解かもしれません。
以下が、第7ハウス(室)が乙女座の場合のキーワードです。
- 堅実性
- オーバーワーク
- 対等を超えた貢献・献身
- 配慮・気配り
- 気配りが気遣いになると疲労が溜まる
- 安心のために奔走する
- 落ち着いた環境と維持する意識
- 理性的
- 話し合い
- 時間をかけることと効率性の両立
- 選択肢を多く持つ
- 選べる立場を望む
- 潔癖
- 衛生的
- 精神を落ち着かせるための工夫
- 環境作り
- サイクル・ペースを乱されることを嫌う
- 干渉し過ぎない
- 行き届いた配慮
- 継続性・ルーティンを大切にする
- 腹部・胃腸:本音と建て前の差を埋め、必要なことは必ず達成することが重要
- どっしりと構えられる環境と土台が人生を豊かにする
第7ハウス(室) × 天秤座
第7ハウス(室)にとって、天秤座はナチュラルサイン。
第7ハウス(室)と天秤座の組み合わせから分かることは、以下の通りです。
- 第7ハウス(室)と天秤座は、物質・精神両面で同一の方向性と室を持つ
- カスプルーラーは金星
- 天秤座的な価値観と行動原理、精神性が反映され、第7ハウス(室)は「客観性」を重要視させ、自分にとっての正義を貫くことを促す
- 前の星座(乙女座)が、第7ハウス(室)のハウスカスプである場合、インターセプトの星座(狭在星座)である天秤座の象意は軽減される
- 第7ハウス(室)のハウスカスプである天秤座が広域星座で、次の第8ハウス(室)にまたがっている場合、天秤座の象意が強調される
天秤座の7番目の星座であり、「客観性」と「バランス」を体験する星座です。
また天秤座は、第2段階目の風星座であり、男性星座、活動宮の星座。
第7ハウス(室)にナチュラルサインである天秤座が重なることで、「対等でありたい」という願望を持ちつつ、他者の意見と感情を優先させることが多いです。
天秤座は「主体性」よりも「客観性」が上回ることが、大きな要因となりますが、「特別な他者のため」という意識によって、豊かさと充実感がもたらされます。
第7ハウス(室)の天秤座、また金星が「客観的な立場」や「橋渡しの役割」を重要視させるでしょう。
それはプライベートでも社会生活でも同じで、「相手の出方を待つ」という意識が行動にも表れやすいといえます。
結婚やパートナーシップでは、「調和」を重んじるがゆえに、純粋な欲求が後回しにする傾向があり、結果的に受け身になってしまうことがあるかもしれません。
ですが時間をかけることで、相手に本心を汲み取ってもらえるようになりますので、相手の意見や感情に合わせるだけでなく、自分の心に素直であり続けることが大切です。
以下が、第7ハウス(室)が天秤座の場合のキーワードです。
- バランス
- 美意識
- 感性と理性の両立
- 客観的な立ち位置を優先する
- 我慢を我慢と思わない
- 肩書やステータスが魅力であると肯定する
- 社会的
- 社交的
- 平等・対等を重んじる
- 主体的な受け身
- 犠牲を厭(いと)わないものの、報酬は必ず受け取る
- 相対性
- デザイン性
- 歩み寄り
- 譲歩
- 評価を気にする
- 上品さと優雅さ
- 物質的な魅力と精神的な魅力の両立
- 約束を必ず守る
- 腰・ウェスト:普遍的で客観的な振る舞いが魅力であり実力になる
- 信用と信頼は目に見える形や結果によって獲得される
第7ハウス(室) × 蠍座
第7ハウス(室)と蠍座の組み合わせから分かることは、以下の通りです。
- カスプルーラーは冥王星
- 蠍座的な価値観と行動原理、精神性が反映され、第7ハウス(室)は「誠意を貫くこと」を重要視し、言動に一貫性を持つことを促す
- 前の星座(天秤座)が、第7ハウス(室)のハウスカスプである場合、インターセプトの星座(狭在星座)である蠍座の象意は軽減される
- 第7ハウス(室)のハウスカスプである蠍座が広域星座で、次の第8ハウス(室)にまたがっている場合、蠍座の象意が強調される
蠍座は8番目の星座であり、「秘密」と「変容」を重要視する星座です。
また蠍座は、第2段階目の水星座であり、女性星座、不動(固着)宮の星座。
第7ハウス(室)に蠍座が重なることで、深い関係性を築くための努力を惜しまず、メリットを最大化しようと努めるでしょう。
蠍座は表と裏が激しい星座ですが、それは嘘や偽りではなく、「本気」や「真剣さ」の違いであり、エネルギーを注ぐ総量の違いです。
第7ハウス(室)の蠍座、また冥王星が「真剣さ」や「神秘性」を追求させ、自身と他者の両方に誠意を見せることを求めさせるでしょう。
ハウス的にいうと、蠍座は第8ハウス(室)のナチュラルサインであるため、「継承」や「相続」といった象意を持つため、頼りになる支援者や配偶者に恵まれる暗示があります。
結婚やパートナーシップに関しては、「愛憎」の振れ幅が大きく、執着や依存が目に見える形で表れ、蟹座以上の共依存関係を望む傾向が強いといえるでしょう。
また蠍座は最も支配欲が強い星座であるため、要望に応える相手を求め、また相手にも強く求められることを望みます。
水星座は特に、感情的な結びつきを重要視しますが、蠍座ほど言語的・非言語的な愛情表現を必要とする星座はいないかもしれません。
それほど密な関係性と特別な他者に対して、誠意と深い愛情を持つ、ということです。
以下が、第7ハウス(室)が蠍座の場合のキーワードです。
- 真剣
- 本気
- 対等だからこそぶつかる
- 本音と建て前、表と裏の使い分け
- 言語化能力、説得力、交渉力
- 美学
- 神秘性
- 懐を探る
- コントロール
- 最善を尽くす
- 持久力
- 忍耐
- 0か100か
- 愛憎の振れ幅
- 本心にしか反応しない
- 特別な人にしか見せない素の顔
- 敵に回すと最も厄介
- 誠意と目的
- 一途
- 感情の言いなり
- 欲求を我慢するための努力
- 変身
- 生殖器:決めたことは絶対に曲げず、必ずやり遂げる生命力
- 対等な関係性は同じ境地に立つことによってしか実現しない
第7ハウス(室) × 射手座
第7ハウス(室)と射手座の組み合わせから分かることは、以下の通りです。
- カスプルーラーは木星
- 射手座的な価値観と行動原理、精神性が反映され、第7ハウス(室)は「変化を楽しむこと」を望み、自身と他者に多くのチャンスを与えることを促す
- 前の星座(蠍座)が、第7ハウス(室)のハウスカスプである場合、インターセプトの星座(狭在星座)である射手座の象意は軽減される
- 第7ハウス(室)のハウスカスプである射手座が広域星座で、次の第8ハウス(室)にまたがっている場合、射手座の象意が強調される
射手座は9番目の星座であり、「挑戦」と「探究」の星座です。
また射手座は、第3段階目の火星座であり、男性星座、柔軟宮の星座。
第7ウス(室)に射手座が重なることで、先天的な「人たらし」の才能にあぐらをかかず、他者と調和的な関係性を築くためによく学び、よく交流を持つでしょう。
第7ハウス(室)の射手座、また木星が、社交の場に出向くことを促し、自分にとっての良縁を掴むチャンスに恵まれることが多いです。
射手座は挑戦と移動の星座で、自ら出向くあらゆる場所をホームにするようなところがあります。
肯定的で楽観的な姿勢は、他者に受け入れやすく、希望を抱かせるでしょう。
結婚やパートナーシップに関しては、様々な経験を積んでいる人や、外国人と縁があり、転勤や出張、海外移住など、変化を供にしてくれる人を選ぶ傾向が強いといえます。
射手座と木星は、「自らを楽しませること」が、自然と他者のためになるところがありますので、自分自身に素直であることと、他者に誠実であることを調和させることが得意です。
ただ計画や相談を軽視すると、身勝手さが目立ち、有効的な関係性に亀裂が入りますので、「考えながら動くこと」と同時に、動く前に考えることも大切といえるでしょう。
以下が、第7ハウス(室)が射手座の場合のキーワードです。
- 自由
- 楽観的
- 冒険的
- 旅行・移動を好む
- 哲学
- 知的
- 学問的
- 行動的
- 肯定的な価値観と将来性
- 喜びの倍加
- 発展性
- 可能性を追求する
- 相手の価値を認める
- チャンスを見出すこと
- 運を味方につけること
- プライベートと社会生活の両立
- 遊び心
- ユーモア
- 機知
- 退屈を嫌う
- 変化を求める
- 大腿部:意志を伝えることと相手の心を開くことを同時に叶える
- 自分にとっての喜びが、相手の発見になることを予感する
第7ハウス(室) × 山羊座
第7ハウス(室)と山羊座の組み合わせから分かることは、以下の通りです。
- カスプルーラーは土星
- 山羊的な価値観と行動原理、精神性が反映され、第7ハウス(室)は「堅実性」を重んじ、プライベートと社会生活で矛盾を生まないことを促す
- 前の星座(射手座)が、第7ハウス(室)のハウスカスプである場合、インターセプトの星座(狭在星座)である山羊座の象意は軽減される
- 第7ハウス(室)のハウスカスプである山羊座が広域星座で、次の第8ハウス(室)にまたがっている場合、山羊座の象意が強調される
山羊座の10番目の星座であり、物質性の極みを体験し、実利の循環を司る星座です。
また山羊座は第3段階目の土星座であり、女性星座、活動宮の星座。
第7ハウス(室)に山羊座が重なることで、ルールや約束事は絶対に守り、誠実さと努力を惜しまないでしょう。
山羊座は頑固さと堅実さを象徴する星座ですから、対等であるためによく学び、より善い結果のために、地道な努力を積み重ねることを喜びとします。
第7ハウス(室)の山羊座、また土星が、「現実性」と「堅実性」を強く意識させ、相手をよく選び、時間と労力を注ぐ相手なのか、を厳しく見定めることを促すでしょう。
結婚やパートナーシップについては、大げさな表現になりますが、「背中を預けられる人」を相手に選ぶかもしれません。
山羊座は「伝統」や「歴史」を重んじる星座であるため、「家と家の繋がり」を大切にし、体裁や家柄を気にする傾向があるだけでなく、妥協をしないところがあります。
結婚や家庭は、物質的な豊かさの土台になりますから、それだけ相手を慎重に選び、また自分自身も相手から評価される人物であろうとするでしょう。
以下が、第7ハウス(室)が山羊座の場合のキーワードです。
- 成果主義
- 現実主義
- 歴史・伝統を重んじる
- 体裁
- 社会的ステータス
- 堅実性
- 計画性
- 時期を見極める
- 優位に立つこと
- 表面的な平等さだけでは心許ない
- 保守的
- 打算的
- 一途
- 長期的な付き合い・関係性
- 損得勘定
- メリットとデメリットを計る
- 大切なものを守るために尽力する
- 持久力
- 努力と継続力
- 目的のための忍耐
- 骨・膝:理性によって平等が築かれ、感情によって安らぎが生まれる
- 誠意を尽くすことが人生であり、生き方である
第7ハウス(室) × 水瓶座
第7ハウス(室)と水瓶座の組み合わせから分かることは、以下の通りです。
- カスプルーラーは天王星
- 水瓶座的な価値観と行動原理、精神性が反映され、第7ハウス(室)は「自由の尊重」を重要視し、また相手に理解を求めるように行動を促す
- 前の星座(山羊座)が、第7ハウス(室)のハウスカスプである場合、インターセプトの星座(狭在星座)である水瓶座の象意は軽減される
- 第7ハウス(室)のハウスカスプである水瓶座が広域星座で、次の第8ハウス(室)にまたがっている場合、水瓶座の象意が強調される
水瓶座の11番目の星座であり、「疑い」と「理想」を活動力とする星座です。
また水瓶座は、第3段階目の風星座であり、男性星座、不動(固着)宮の星座。
第7ハウス(室)に水瓶座が重なることで、独立精神と自由を重んじ、平等さを非常に強く意識するでしょう。
水瓶座の特徴として、自分自身に対する尊重を、他者にも向け、より善い関係性を築こうとするからです。
第7ハウス(室)の水瓶座、また天王星が、理性的・論理的に主張や思いを伝えることを促すとともに、互いにとってのメリットを模索させます。
ただ時に結果を急ぎ過ぎたり、突拍子も無いアイディアによって、相手との距離が開いてしまうことがありますので、時間をかけることが重要です。
結婚やパートナーシップについては、「自由」と「尊重」を強く望むのが水瓶座ですから、支配や過度の干渉を匂わせる人とは無縁といえます。
良い意味で放任主義で、且つ、必要な時にはじっくりと話し合える相手が、最良の相手といえるでしょう。
水瓶座は思想家・ロマンチストでもありますから、互いを楽しませることを喜びとし、それが長期的で、発展的な関係性の鍵となります。
以下が、第7ハウス(室)が水瓶座の場合のキーワードです。
- 自由
- 放任主義
- 尊重
- 平等と公平
- 無理をしない、求めない、遠ざける
- 理性的
- 論理的
- 革新的
- 変化と安心のバランス
- 意図・目標・目的を持つことを重要視する
- フラットな関係性
- フットワークの軽さと出不精のギャップ
- 正直さを貫く
- 愛を尊び、自由を愛する
- より善い関係性は、自立と理想によって築かれる
- 互いのために自分自身を成長させ、相手にもそう願う
- 多様性・流動性
- 緩急
- 踝(くるぶし):大事なことが解っていれば、疑いは生まれず、動揺もしない
- 他者のためによく遊び、よく働き、よく学ぶ、それが特別さを生む
第7ハウス(室) × 魚座
第7ハウス(室)と魚座の組み合わせから分かることは、以下の通りです。
- カスプルーラーは海王星
- 魚座的な価値観と行動原理、精神性が反映され、第7ハウス(室)は「信頼と寛容性を示すこと」を促す
- 前の星座(水瓶座)が、第7ハウス(室)のハウスカスプである場合、インターセプトの星座(狭在星座)である魚座の象意は軽減される
- 第7ハウス(室)のハウスカスプである魚座が広域星座で、次の第8ハウス(室)にまたがっている場合、魚座の象意が強調される
魚座の12番目(最後)の星座であり、「境界線の無い世界」や「真理の世界」に最も近い星座です。
また魚座は、第3段階目の水星座であり、女性星座、柔軟宮の星座。
第7ハウス(室)に魚座が重なることで、夢や希望、喜びを分かち合うことを強く意識させるでしょう。
魚座は「地に足がつかない」星座といわれるため、約束事に関してはルーズであったり、社会的な規範に沿わない言動が目立つことがあるかもしれません。
そのため自身の言動と相手の反応に注意を払い、報連相を徹底することが重要です。
第7ハウス(室)の魚座、また海王星が、「幻想」を抱かせるため、過度な期待をしたり、悠長に構えたりし、隙を生んだり、リスクを招いたりするかもしれません。
結婚やパートナーシップに関しても、期待や幻想を抱き、現実に裏切られる、といった体験をすることで、自分に自信を無くしたり、人間不信になることがあります。
魚座の第7ハウス(室)にとって重要なことは、「喜びを共有すること」ですが、自分にとっての夢が、必ずしも相手の夢ではないことを認める必要があるといえるでしょう。
ですが魚座は、最も寛容的で受容的な星座ですから、時間をかけ、相手の心を癒しながら、世界観や人生観を徐々に理解してもらうことで、夢を共有することができます。
以下が、第7ハウス(室)が魚座の場合のキーワードです。
- 夢
- 幻想
- 現実逃避
- 自己陶酔
- 依存的
- 寛容的
- 受容的
- 感受性
- 精神性
- 直感
- 受け身
- 至れり尽くせり
- 目的のために一心不乱に努力する
- 目的と手段が入れ替わる
- 現実に夢を奪われる
- 現実に夢を見出すことを学ぶ
- 癒し・許し・救い
- 相手への思いやり
- 包容力
- 居場所を確保し、守る力
- 絆を守り、受け継いでいくこと
- 足先:心身ともにエネルギーを注ぐことは喜びであり、挑戦
- 何事も平等さと純粋さによって循環し、そのために心を使う
第7ハウスのテーマ性の強弱
第7ハウス(室)のテーマ性がどれくらい強調されているか、については、以下の要素を参考にしてください。
第7ハウス(室)の支配星が位置する場所が、ホロスコープのどの半球にあり、その天体がどのような意識を発揮するのか、ということが重要になります。
- 南半球:第7~12ハウス(室):社会的な自己実現・公の意識
- 北半球:第1~6ハウス(室):個人的な自己表現・個人(私)の意識
- 東半球:第10~3ハウス(室):自分の行動に選択権・決定権を持つ・内的な意識
- 西半球:第4~9ハウス(室):他者との繋がり・他者に評価される意識
各ハウスの支配星は、チャートルーラーや上昇星と比べて影響力は高くはありませんが、それぞれのハウスに置ける影響力は大きいと判断されます。
① ハウスの支配星の天体の状況
第7ハウス(室)の星座の支配星は、ハウスに直接的な影響を与えます。
ホロスコープ全体に、ハウス(室)の星座の支配星がどのテーマ(ハウス)で、どういった環境や条件(星座)で影響を与えるか、ということを意識してください。
② ハウスの支配星の位置する場所
もし第7ハウス(室)の星座の支配星が、第7ハウス(室)に位置していれば、それだけ第7ハウス(室)のテーマが強調されるでしょう。
そうでない場合は、そのハウスのテーマ性が、その星座の特徴が強調されることになります。
③ ハウスのナチュラルサインとの関係性
ハウスにはそれぞれ12つのナチュラルサインがあります。
先ほど「バケツリレー」という表現でお伝えしたように、間接的な力の流れを見るために、ハウスとナチュラルサインを見比べてみましょう。
ハウス自体が強調されていなくても、そのハウスのナチュラルサインが位置するハウスと、その星座に位置する10天体や感受点から、影響力を見出すことができます。
【感受点別】第7ハウス(室)の影響力
ハウスに入る天体は、影響の差はありますが、確実にそのハウスのテーマを強調する存在です。
今回は10天体と3つの感受点に限定して、第7ハウス(室)との関係性を解説させていただきます。
第7ハウス(室)は、アングルのハウスで、このハウスに入る感受点は、主体性の成長と他者貢献に大きな影響を与えるでしょう。
ですから第7ハウス(室)に入る感受点を知ることによって、「他者にとっての自己」や「他者のための客観性」などを高める、重要な視点や立場を読み解くことができます。
第7ハウス(室)は、「特別な他者」の縁と関係性の築き方を教えてくれますので、あなたにとって「大切な人」を明確にし、他者を受け入れるための気づきとなるはずです。
それでは、第7ハウス(室)に入る天体・感受点が持つ影響力を見ていきましょう!
*10天体の順序は、年齢領域の順番で解説しています。
第7ハウス(室) × 月
第7ハウス(室)の月は、「気持ちに応えてもらうこと」を重要視します。
月が支配する蟹座は、第4ハウス(室)のナチュラルサインであり、第7ハウス(室)は第4ハウス(室)の結果のハウスです。
ですから月は、親密な関係性と理想的な家庭に強い憧れを持つでしょう。
月は「心の安定」を求めるため、第7ハウス(室)の月は、パートナーや協力者の意見や感情に大きく左右されることが暗示されます。
社会的なハウスに月が入ることで、対人関係においては、感受性と寛容性を発揮し、人当たりの良さで、人から好かれるでしょう。
月は良くも悪くも、「感情」や「無意識」に敏感にさせますから、第7ハウス(室)の月は、他者の心に同調・共振します。
月は個人天体でありながら、心や深層心理、無意識を司るため、自制心が利きにくい側面があり、親しくなるまでに苦労と苦心が強いられるかもしれません。
また第7ハウス(室)の月は、女性からの援助や協力を暗示されるとともに、感性と感情に訴えることで、有利な立場を確保することができるでしょう。
そのため社会面でもプライベートでも、相手の感情を把握したり、要望を察知することが喜びと豊かさを呼び寄せます。
第7ハウス(室)の月にとって重要なことは、他者に依存・甘え過ぎることなく、自立心と自身の欲求を表現することです。
月は他者の心に敏感過ぎても尚、他者との距離を離そうとはしませんが、逆に自分の時間を持ち、「自分を自分で満たすこと」に喜びを感じることが大切。
束縛や執着によって、他者の時間と精神を削り得ることを認め、他者やパートナー無しでは生きていけない、という思い込みを外すことが、豊かさへの近道といえるでしょう。
第7ハウス(室) × 水星
第7ハウス(室)の水星は、「社交性」を重要視します。
プライベートであればコミュニケーションを、社会面であれば知性や交渉、選択や対策の提示などに反映されるでしょう。
水星はコミュニケーションだけでなく、情報収集能力や判断力、分類、分析を司る天体です。
第7ハウス(室)は、自分にとって「特別な人」や「特別な人との関わり」を表しますから、水星が入ることによって、頭脳と対話力を発揮することで、より善い関係性を築きます。
第7ハウス(室)は「密な関係性」への憧れと挑戦の段階です。
そのため第7ハウス(室)の水星は、場の空気を読んだり、的確な情報や知識、アドバイスによって、他者との関係性を発展しようと、頭脳を回転させるでしょう。
水星は「変化」と「ルーティン」を司るため、同じことを繰り返しつつ、新しい刺激や可能性を模索します。
そのため第7ハウス(室)の水星は、近しいパートナーに知性と柔軟性、フットワークの軽さ、社交性を求めるでしょう。
第7ハウス(室)の水星にとって重要なことは、「変化」を一緒に楽しんでもらうことです。
新しいアイディアや挑戦、より善い関係性を育む上で、他者からのコミュニケーションと理解が、第7ハウス(室)の水星の喜びとなります。
そして自分からの働きかけで、相手の心が開くことにも多大な関心を持ち、可能性を感じさせてくれる人に対しては、積極的にアプローチすることができるでしょう。
変化とは、発展であり、成長です。
第7ハウス(室)の水星は、共に高めあい、互いに刺激し合うことが、心地良い関係性を築く鍵となります。
第7ハウス(室) × 金星
第7ハウス(室)の金星は、「喜びを見出すこと」を重要視します。
第7ハウス(室)は、金星が支配する天秤座と同一の性質を持つため、心地良い部屋ですから、「人間力」を最も発揮しやすいハウスです。
金星は「愛」と「調和」、他者と喜びを分かち合うにエネルギーを注ぐ天体。
金星が第7ハウス(室)に位置することで、感性や客観性に恵まれ、人から好かれる傾向が強まります。
また金星は平和主義ですので、他者の意見と感情を汲み取ろうとするだけでなく、他者を喜ばせようと働きかける天体です。
ですから第7ハウス(室)の金星は、「自分も相手も心地良い」状態や環境作りが得意といえるでしょう。
ただ普遍的な価値観や常識、流行、他者の意識を気にするあまり、八方美人になりやすく、主体的で独創的な働きかけが弱い側面があります。
そのため「相手ありき」や「相手の出方待ち」の状況を自ら創り、挑戦をしない消極性を指摘されることもあるかもしれません。
自分の意見に自信が無い時は、素直に打ち明けることで、より一層関係性が深まります。
第7ハウス(室)の金星が持つ、結婚やパートナーシップの理想は、外見の良さと中身が釣り合っていることです。
中身はいかようにも豊かにできますが、存在感や外見の美しさは、生まれ持ったもの。
そのため容姿や外見と、ファッションセンスや価値観が釣り合う人に惹かれるかもしれません。
天体が持つ特徴は、本能的な欲求に近いですから、金星が持つ好みや嗜好は非難されたり、罪悪感を持つべきものではない、といえます。
第7ハウス(室)の金星にとっての「特別な他者」との繋がりは、「いかに喜びを分かち合えるか」にかかっていますので、趣味や価値観が合うことも必須項目といえるでしょう。
第7ハウス(室) × 太陽
第7ハウス(室)の太陽は、「他者との間に存在価値を見出すこと」を重要視します。
太陽が位置するハウスは、人生において重要なテーマと学びが表されるとともに、豊かさと喜びが集約されるハウスです。
自然現象で考えるなら、第7ハウス(室)・ディセンダント(DSC/DC)は「日の入り/日没」を意味します。
これをホロスコープに当てはめますと、自我意識の抑制と、他者の尊重と解釈することができるでしょう。
ですから第7ハウス(室)の太陽は、「他者との密な関係性の中に喜びを見出す」ということになります。
主体的な意識が、他者との関わりの中に生まれるのですから、第7ハウス(室)の太陽は、積極的に他者と関わり、密な関係性を築こうとするでしょう。
ただ天秤座は「他者ありき」の意識があるため、身近な人であればあるほど、その人の価値観や決断に影響されることが暗示されます。
先ほどお伝えしたように、太陽が入るハウスは人生において重要で、ビジネスパートナーや配偶者との関係性が、転機をもたらすことが多いでしょう。
また光が強まるところには、必ず影も強まりますので、第7ハウス(室)の太陽は、家庭や配偶者、信頼できる他者(パートナー)を失うことを極度に恐れます。
そのため相手の機嫌を常に窺(うかが)ったり、自分本位で行動ができず、相手の許可を取らないと罪悪感を感じてしまうこともあるかもしれません。
そのような癖や傾向を認めるためには、信頼できるパートナーに打ち明けることが重要です。
太陽は光であると同時に、影を生み出す大元(源)でもありますから、主体性を見出す他者からのフィードバックによって、影を認め、より一層の輝きが引き出されることでしょう。
とはいえ第7ハウス(室)の太陽は、人と関わることに関しては、社会面でも私生活でも、縁や運に恵まれます。
ですから特別な他者と喜びを分かち合う体験を積極的に増やし、人生が豊かになることを存分に楽しむことが重要です。
第7ハウス(室) × 火星
第7ハウス(室)の火星は、「素直さで繋がること」を重要視します。
ある意味、第7ハウス(室)と牡羊座、第7ハウス(室)と火星の組み合わせが、最も刺激的で創造的といえるかもしれません。
なぜなら牡羊座は第1ハウス(室)・アセンダント(ASC/AC)と関わりを持ち、火星は牡羊座の支配星で、「自我意識」や「初期衝動」を大切にするからです。
そのため第7ハウス(室)の火星は、他者との関わりにおいて、自分を隠すことはせず、ストレートに意思表示をし、理解されることを望み、相手にも意思表示を求めます。
天体とハウスを比べることはできませんが、影響力としては天体の方が大きいため、どうしても第7ハウス(室)の火星は、自制心が利きにくく、対人関係でトラブルを招きがちです。
それは「素直さ」と言えば可愛いですが、「正義感」や「自己客観」のための執着となると、他者の意見や思いに傷をつけかねません。
そのため衝動的に動くことや、考え無しに動くこと、「相手のため」と言いながら、「自己客観」を正当化することは控える必要があります。
また第7ハウス(室)は「ライバル」や「敵」という象意もありますので、火星が持つ闘争心によって、無意識のうちに対立的・高圧的な態度を取らないように注意が必要です。
火星が位置するハウスは、「起こってから、結果によって学ぶ」といった状況を招きやすいため、「痛い目を体験して身になる」という風に、肯定的な結果を解釈してください。
同じことを繰り返すのが人間ですが、痛みによって教訓を忘れないのも人間です。
第7ハウス(室)の火星にとっての結婚やパートナーシップは、最初は衝動的・情熱的であっても、口論や価値観の相違が絶えない、という特徴があります。
これも解釈の仕方によって、状況は様変わりしますが、やはり衝動を抑えつつ、「本当に他者が喜ぶこと」を念頭においた言動が豊かさの鍵となるでしょう。
第7ハウス(室) × 木星
第7ハウス(室)の木星は、「喜びを循環させること」を重要視します。
木星は社会天体で、広い視野と意識を持つことを促すと同時に、良いことも悪いことも助長する作用を持つ天体です。
そのため第7ハウス(室)の木星は、対人関係では大変良い運とチャンスをもたらしますが、楽観的過ぎると、他者に流されることが暗示されます。
木星は、主体的に働きかける時に追い風を吹かせますが、無防備に無意識に身を委ねたり、他者に任せたりすると、後で後悔と自責、後片付けが待っているだけです。
ですが木星が第7ハウス(室)に位置することは、「良縁」がもたらされることも確かで、人との縁によって、第7ハウス(室)の木星は、豊かさと喜びが与えられます。
「人に恵まれる」ということは、それだけの資質や生まれ持っての人柄が備わっているということです。
そういった先天的な要素に甘んじるだけでは、豊かさや他者との良い関係性は長くは続きません。
ですから単に愛想良く振る舞おうとするのではなく、「相手を喜ばせる」という明確な動機や意志を持つことが大切です。
第7ハウス(室)の木星は、社会的地位のある人からの援助や、誠実な人との結婚・パートナーシップが暗示されます。
木星は楽観性を象徴する天体ですから、肯定的な生き方と在り方によって、人から好かれ、また助けられるでしょう。
だからこそ自分の意志を明確にし、方向性を定め、特別な他者にきちんと伝えることが、豊かさの輪を広げるための重要なカギとなります。
第7ハウス(室) × 土星
第7ハウス(室)の土星は、「誠実さ」を重要視します。
土星が意味する誠実さとは、裏表の無い、または相手を選ばない誠意を意味し、第7ハウス(室)の土星は、時間がかかっても、堅実な関係性を築こうと働くでしょう。
土星が入るハウスは、火星以上に、困難や忍耐が必要と考えられますが、土星の場合は、確実に成果が得られることが暗示されます。
土星は「責任を果たすこと」を重んじるため、第7ハウス(室)が象徴する「他者との関係性」に対しては、殊更注意深く望むでしょう。
土星はある意味、最も現実的で堅実、また他者の利益や喜びをもたらす天体です。
そのため第7ハウス(室)の土星は、社会的地位も成功も、他者からの信用も得ることは難しくはないでしょう。
ですが第7ハウス(室)の土星は、「一対一の関係性」に対して、無意識的に恐怖心や苦手意識を持っています。
その理由は、第7ハウス(室)が第4ハウス(室)・ICの結果のハウスであり、自分自身が体験した家庭環境が自動的・無意識的に連想されるからです。
家庭環境は、自我意識が育つ環境であり、人生で最も強い信念(価値観)が植え付けられます。
土星はそういった無意識の作用を脱却するために、恐怖心と苦手意識を、時間をかけて克服し、克服後は必ず、喜びや達成感が与えられることを約束する天体です。
第7ハウス(室)の土星は、晩婚の暗示がありますが、自らが納得し、相手の心を深く知らなければ、結婚に踏み切ることがないため、自然なことかもしれません。
第7ハウス(室)の土星にとって重要なことは、「信頼される自分自信になること」です。
当然他者にも誠実さを求めますから、精神年齢が低い相手とは、確実に上手くいかないでしょう。
土星にとって両親がいる家庭と、自分自身が築く家庭は、「守るべき場所」です。
そのためどの天体よりも時間をかけ、慎重に物事を進め、家庭環境やパートナーとの関係性は、社会生活に直結します。
裏表が無い土星ですから、あらゆるパートナーシップにおいて誠実さと堅実さを発揮しますから、条件付きの信用だけでなく、長期的な信頼を得ることができるでしょう。
第7ハウス(室) × 天王星
第7ハウス(室)の天王星は、「独立心と調和の両立」を重要視します。
トランスサタニアンである天王星は、常識や固定化・形骸化した価値観に縛られることなく、自分自身の可能性と独創性を追求することを促す天体です。
天王星が位置するハウスは、独創的な表現と意志が反映されます。
第7ハウス(室)の天王星は、束縛と干渉、無神経な振る舞いを嫌う一方で、他者の喜びのために尽力する一面を持つという、極端さを発揮するでしょう。
「一対一の関係性」は、常に他者に対して下手に出たり、こびへつらうことではなく、誠実であるかないか、に価値があります。
そのため第7ハウス(室)の天王星は、自分軸を明確にするとともに、関わる人の意志を確認するでしょう。
合う・合わないは、努力や我慢の問題ではなく、意志や信念、エネルギーや周波数が同調するかどうか、が問題です。
そういう意味では、天王星が持つ「独立精神」が、体裁や他者比較を振り切り、真に必要な関係性のみに意識を注ぐでしょう。
風星座の最終星座の水瓶座の支配星である天王星は、刺激と変化を最も強く求める意識をもたらします。
それは社会活動であれ、私生活であれ、垣根はありません。
またその囚われない意識は、「面白い人」や「面白そうな価値観」にも向けられます。
そのため第7ハウス(室)の天王星の結婚やパートナーシップは、物理的な距離があったり、不安定で不規則な関係性になることが多いでしょう。
ですがそういった他者からの印象は、天王星を縛ったり、矯正させることはありません。
ただ面白さや刺激を求めるがゆえに、ビジネス面や愛情面で、逆に偏りが見られ、リスクを追い求める恐れもあります。
常識を常に敵視する必要が無いように、非常識が健全であるわけでもありません。
また天王星は、「突然の変化」や「離別」を暗示させる天体ですので、別居や転居、援助が受けられない状況を暗示します。
独立精神が高いことが救いですが、他者に刺激ばかり求めたり、求められるだけでなく、心で通じ合う関係性を模索することも大事といえるでしょう。
第7ハウス(室) × 海王星
第7ハウス(室)の海王星は、「夢を守ること」に注力します。
海王星は月と親和性が高く、むしろ月以上に不安定さを実現する暗示がある天体です。
海王星は「曖昧さ」や「非日常」を司る天体であるため、日常生活や社会活動において、主体的な働きかけや具体性をもたらすことがありません。
それは「親密な関係性」において致命的です。
その理由として、海王星は「境界線を持たない」世界観を象徴し、非物質的・精神的な意識を強めるからに他なりません。
第7ハウス(室)の海王星は、他者に多大な影響を受け、いつの間にか自分の価値観が塗り替えられることさえも許容します。
許容できることは確かに素晴らしいことですが、主体性や意志が無く、他者の意見や価値観に則られることは危険でしかありません。
そのため「他者を見る目」を養う必要と、自分自身を認め、現実を受け入れる必要があるといえるでしょう。
月と海王星は、物質性・現実性から意識を逸らす働きを持ちます。
それが具体的な結婚生活やビジネスにおいて、大変危険なのです。
ですから他者の教訓を積極的に聞き入れ、自分自身の判断以上に、他者の意見を鵜呑みにしないことが重要といえるでしょう。
第7ハウス(室)の海王星に重要なことは、「距離間(感)」を掴む努力です。
度が過ぎる同調や共振、共感や、望まれてもいない感情移入は、関係性に亀裂を生む恐れがあります。
それ以上に主体性を持つことを望み、現実性・物質性にもたらされる喜びを体験することが、精神性を高める上で、最も重要な学びと楽しみであることを知ることが重要です。
第7ハウス(室) × 冥王星
第7ハウス(室)の冥王星は、「可能性があるか、無いか」を重要視します。
冥王星はトランスサタニアンであるとともに、太陽系の天体を取りまとめる立ち位置といっても過言ではありません。
冥王星と蠍座は、根源的なエネルギーを扱い、生と死、生と性、そして神秘性を司る、特異な役割を持ちます。
冥王星と蠍座は、最も極端な傾向と価値観を発揮し、「変化・変容」を象徴し、引き入れる相手によって人生が大きく変わることを暗示され、自身もそのことを望んでいるでしょう。
第7ハウス(室)の冥王星の極端さは、「0か100か」や「愛か無価値か」といった価値観ですが、それだけ対象・相手にする人を選びます。
特に冥王星は、時間やエネルギーを無駄にすることを嫌い、関心の無い人と関わることを許しません。
そのため第7ハウス(室)の冥王星の他者との関わり方は、心の底から関心・愛があるか、それ以外か、です。
選ばれた・巡り会った相手もまた、変わった価値観を持つことが多いのですが、第7ハウス(室)の冥王星の場合、特別な他者に大きな影響を受けることが暗示されます。
第7ハウス(室)の冥王星は、本能的・神秘的・霊的な魅力に惹かれる相手を望み、深い達成感や幸福感を望むため、繰り返し大きな変容を体験するかもしれません。
そして驚くべきことは、他者に大きく影響された後、その相手を支配したいと思うようになり、立場が逆転することも少なくないでしょう。
第7ハウス(室)の冥王星にとって重要なことは、「愛と信頼を託すことができること」であり、その確信を得るための挑戦的な関わり方と、寛容的な態度です。
これは言い換えれば、「アメとムチ」や「緩急」、「ギャップ」といえるかもしれません。
自分自身の欲求はもとより、他者へに対する思いれや執着が強い分、特別な他者との絆は強固なものになります。
ですが共倒れしないように、感情が爆発する前に、最善策や解決策を前もって用意しておくことが、いかなる危険な状況に対する突破口になるでしょう。
それだけ冥王星が持つ影響力は強く、自分自身だけでなく、相手に対しても大きな変化を返すことになるのです。
第7ハウス(室) × ドラゴンヘッド
第7ハウス(室)のドラゴンヘッドは、「対等な関係性を築くこと」がテーマです。
ドラゴンヘッドは、人生の方向性を意味し、また人生の全体の流れが向かう学びを表します。
第7ハウス(室)のドラゴンヘッドは、「特別な他者」や「特別な関係性」において、「喜び」と「生き甲斐」を見出すことが重要です。
ドラゴンヘッドが位置するハウスは、「人生の重要な指針」であり、「学び」と「気づき」、そして「思いもしない出会い」が用意されています。
第7ハウス(室)は他者への意識の芽生えを象徴し、特別な関係性を自ら築くことの重要性が実感されるでしょう。
第7ハウス(室)はディセンダント(DSC/DC)のハウスカスプであり、点星点にドラゴンヘッドが近いことで、明確に人生の方向性が自覚されるからです。
ドラゴンヘッドは、逆流に立ち向かうような姿勢が要求されますが、確実に身になり、喜びと可能性を見出すことができます。
特別な他者の存在の有難みに気づくことは、自分自身の価値と可能性を気づくことにも直結し、自我が自己に変容し、対等な関係性の中で、太陽の獲得を手助けするはずです。
他者を受け入れる・認めることは、確かに骨が折れることではありますが、「他者への許容」と「他者への信頼」は、確実にあなたの成長を高めることを覚えておいてください。
第7ハウス(室) × バーテックス
バーテックスは「世界(人生)との約束」であり、自分という存在に与えられた役割や性質を発揮する、というある種、「義務に対する誠実さ」を問う感受点です。
第7ハウス(室)のバーテックスは、「信頼を与え合う関係性」を学びとします。
バーテックスは、他者から義務を果たすことを求められるとともに、個性や純粋性、才能や能力の発揮を引き出す感受点です。
第7ハウス(室)のバーテックスは、自分の鏡である他者の中に、自己変容と自己発見、そして他者とともに歩み人生の喜びを見出させてくれます。
不安という曖昧な幻想は、未体験であることから生まれ、不安を放置し続けることは、人生や現実、他者や社会に背を向けることと同じです。
だからこそ「世界(人生)との約束」を果たすために、他者に理解と信頼を示す努力によって、あなたは不安を解消するだけでなく、他者の人生における役割も果たすでしょう。
第7ハウス(室)のバーテックスは、あなたが対等で信頼をベースにした関係性を築く主体性が、他者の人生を導くことを伝えています。
ですから恐れず、他者と出会い、繋がりを持ち、どのような変化や結果でも受け入れる勇気を持ってください。
勇気がもたらすものは、経験値であり、心の成長であり、精神性の向上なのですから。
第7ハウス(室) × パート・オブ・フォーチュン
パート・オブ・フォーチュンは、自分自身と、他者・世界との豊かさの交差点、または幸運の鍵のようなものであり、可能性の在りかです。
第7ハウス(室)のパート・オブ・フォーチュンは、「他者を信頼し、他者に信頼される関係性」がポイント。
パート・オブ・フォーチュンは「幸運の在りか」ですから、特別な他者との関係性の構築の過程(プロセス)に、縁とチャンスが用意されていることを暗示しています。
幸運が与えられるということは、他者に素の自分を見せたり、心を開くことによって、人生が豊かになる、ということです。
あなた以外の他者は全員、はじめのうちはあなたに理解を示しません。
ですがあなたが歩み寄ることによって、あなたは確実にスタート地点から進み、幸運へと近づきます。
あなたが幸運を掴むことは、あなたを介して、あなたと関わる人に幸運を分け与えることといっても過言ではありません。
自分自身の幸運の在りかを知ることは、自分自身にとっての学びを受け入れる旅の途中で、宝箱を見つけるようなものです。
第7ハウス(室)のパート・オブ・フォーチュンは、誠意や誠実さ、他者への惜しみない愛情、そして主体性の発揮によって見出されるでしょう。
「発見すること」は、逆説的には「発見されること」です。
特別な他者との繋がりは、何もあなただけの一大事ではなく、相手との「共同作業」ですから、1人で頑張る必要はありません。
自分自身を信じるように、他者を、そしてあなたの人生を信じてください。
人生とホロスコープが伝える全体像は、個人の成長と社会性を身につけることで、全体性に至ることです。
自我を育て、自己を認識したならば、特別な他者とともに、人生を楽しみ、沢山の喜びを分かち合う体験を、どうぞ存分に祝福してください。
それが人生に対する最高の恩返しであり、宇宙貢献なのですから。
【まとめ】第7ハウス(室)は自我の鏡に出会うハウス!
今回は第7ハウス(室)について解説させていただきました。
第7ハウス(室)は、成長の流れからいいますと、社会性を身につけ始め、また味方や特別な他者と出会う段階です。
今回の講座では、「対等な関係性」や「他者への信頼」によって、社会性が育まれ、「自我が自己に変容する」、という表現をさせていただきました。
私たちはいつになっても「個人」ではありますが、社会性を身につけることによって、集団の一員となります。
誰かの役に立つためには、必ず社会性が発揮される必要がありますし、それまでの主体性に加えて、他者との信頼関係の構築が必須です。
なぜなら「分かち合う喜びと苦労」を知ること無しに、他者貢献や自己実現を叶えることができないから。
第7ハウス(室)は、第4ハウス(室)の結果であり、第1ハウス(室)・アセンダント(ASC/AC)の着地点です。
また第7ハウス(室)の結果は、第10ハウス(室)に表され、そこでは個人が成し得る社会的な頂上という景色(成功・栄光)が待っています。
物質世界は、時間と空間の制約・制限を受けるため、人生の流れは困難と挑戦、試練の連続です。
ですが山を登り続ければ、確実に頂上に至るように、私たちはその時その時の学びを受け入れ、糧とし続けることが健全であり、最善の歩みといえます。
第7ハウス(室)は、特別な他者を人生に引き入れ、「私の人生」から「私たちの人生」への変貌を遂げる体験を促すハウスです。
そしてその体験は、あなたを長期的・発展的な成長と、豊かさと喜びに導くでしょう。
第1~6ハウス(室)までの歩みは、もちろんあなた自身のための学びと喜びのためにありましたが、周り回って、「他者との分かち合い」に変わります。
大切な人の存在は、あなたを強く逞しく、繊細に美しい精神性に導いてくれるとともに、一緒に人生という険しい道を歩む、最高のパートナーとなってくれるはずです。
まずは身近な人を大切にすることから始め、やがてあなたの自己実現と他者貢献は、大きな華を咲かせるでしょう。
ですから心から通じ合える人と巡り会うこと、また日々の生活の中で、相手を大切にすることの喜びを期待し、また信じることを止めないでください。
可能性を持ち続けることこそ、あなたの太陽が輝くための活性剤なのですから。
ホロスコープリーディングは、時間をかければかけるほど、多くの気づきとヒントを与えてくれますので、是非このまま講座を読み進めてくださいね!
今回も最後まで読んでいただき、ありがとうございました!
それでは、次回の「第8ハウス(室)」の講座でお会いしましょう!
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12ハウスの解説はいつ頃になるのでしょうか?